サラエボ映画祭2019 受賞結果!

 第25回サラエボ映画祭(8月16日-23日)の受賞結果が発表になりました。

 【サラエボ映画祭】

 サラエボ映画祭は、ボスニア ヘルツェゴビナ(首都がサラエボ)が独立した1992年からわずか4年後にスタートした映画祭で、映画という共通言語を用いて、地域を活性化させ、映画人の交流を図ろうという目的で開催され、今回で23回目を迎えています。

 プログラムとしては、長編・短編・ドキュメンタリーの3つのコンペティションに、近隣諸国の作品を紹介するイン・フォーカス部門、先行する国際映画祭で上映された優れた作品を紹介するキノスコープ部門、野外上映プログラムであるオープン・エアー部門、トリビュートなどの部門で構成されています。

 この映画祭が、特に力を入れているのが、近隣諸国で製作された作品の紹介と、若い才能の発見と支援で、後者に関しては、新しい才能を見出し、育て、そして広く知らしめるために、短編制作、奨学金、上映支援など、さまざまな角度からのアプローチがなされています。

 コンペティション部門の過去の受賞作には、『奇跡の海』、『ぼくのバラ色の人生』、『カノン』、『ノーマンズ・ランド』、『裸足の季節』などがあります。

 最高賞には、「ハート・オブ・サラエボ」が贈られますが、これは10周年の2004年より設けられたもので、アニエス・ベーがデザインしています。

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 【長編コンペティション部門】

 ※審査員:リューベン・オストルンド(審査員長)、Bero Beyer(ロッテルダム国際映画祭ディレクター)、Funa Maduka(ナイジェリアのフィルムメイカー)、ヨヴァーナ・ストイーリコヴィッチ(Jovana Stojiljković、セルビアの女優)、Teona Strugar Mitevska(北マケドニアの監督)

 ◆最優秀作品賞/Heart of Sarajevo for Best Film 16,000 €
 ◎“Take Me Somewhere Nice”(オランダ・ボスニア ヘルツェゴビナ) 監督:Ena Sendijarević
 物語:Almaは、ボスニア人の両親によってオランダで育てられた。彼女はもはや少女ではないが、大人の女性にもなりきっていない。Almaはほとんど父親を知らない。父親がボスニアの病院に入院した時、Almaは自分の母国と自分自身を知るために、父親に会いに行く。いとこのEmirが案内してくれるが、忙しすぎてあまり熱心ではない。それより彼の親友であるDenisが彼女に注意を向ける。
 『ストレンジャー・ザ・パラダイス』を彷彿とさせるロード・ムービー。初監督長編。
 ロッテルダム国際映画祭2019タイガー・アワード コンペティション部門出品。審査員特別賞受賞。
 全州国際映画祭2019インターナショナル・コンペティション部門出品。
 カンヌ国際映画祭2019ACID部門出品。
 Al Este映画祭(ペルー)2019出品。
 FEST - New Directors New Films(ポルトガル)2019出品。
 台北電影節2019 インターナショナル・ニュー・タレント・コンペティション出品。
 グラナファト国際映画祭2019出品。
 ニュー・ホライズンズ映画祭2019出品。

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 ◆監督賞/Heart of Sarajevo for Best Director 10,000 €
 ◎エミン・アルペル(Emin Alper) “A Tale of Three Sisters(Kız Kardeşler)”(トルコ・独・オランダ・ギリシャ)
 出演:Kayhan Açikgöz、Cemre Ebuzziya、Helin Kandemir、Müfit Kayacan、Ece Yüksel
 物語:1980年代、停滞が続く暗い村。Reyhan、Nurhan、Havvaの3姉妹は'besleme'(里子とメイド)として中央アナトリア地方の町に送られる。ところが、彼らはさまざまな理由で里親に失敗し、貧しい村の父親の家に送り返される。彼らはより良い人生への夢を奪われて、互いに縋りつこうとする。
 監督第3作。
 ベルリン国際映画祭2019 コンペティション部門出品。
 Art映画祭2019出品。
 アンカラ国際映画祭2019出品。
 イスタンブール国際映画祭2019ナショナル・コンペティション部門出品。ゴールデン・チューリップ賞、監督賞、女優賞(Cemre Ebuzziya、Helin Kandemir、Ece Yüksel)、音楽賞、国際批評家連盟賞受賞。
 エルサレム映画祭2019出品。
 ヨーロッパ映画賞2019オフィシャル・セレクション。

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 ◆男優賞(Heart of Sarajevo For Best Actor) 2.500 €
 ◎Levan Gelbakhiani “And Then We Danced”(スウェーデン・ジョージア・仏) 監督:Levan Akin
 物語:大人の瀬戸際にいるダンサーMerabは、ナショナル・ジョージアン・アンサンブルでパートナーのMaryとともに練習に励んでいる。ところが、彼の世界に.気ままな Irakliが入ってきて、彼に強いライバル心と欲望が生まれる。
 カンヌ国際映画祭2019 監督週間出品。
 オデッサ国際映画祭2019インターナショナル・コンペティション部門出品。Golden Duke、演技賞(Best Acting)受賞。
 ヨーロッパ映画賞2019オフィシャル・セレクション。

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 ◆女優賞(Heart of Sarajevo For Best Actress) 2.500 €
 ◎Irini Jambonas  “Rounds”(ブルガリア・セルビア・仏)(監督:ステファン・コマンダレフ)
 物語:ある夜–一見他と同じように。ソフィアの鉄道線路の近くで、2人の警察官が有名な麻薬中毒者ラザーの遺体を見つける。これが、2019年11月9日の夜の始まり。ベルリンの壁崩壊とブルガリアの政権交代の30年後。警察官の3つのチームは、ソフィアの街をパトロールし、彼らが正しいと信じているように仕事をしながら、現代のブルガリアの現実によってもたらされる課題に直面する。

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 ◆Cineuropa Prize
 ◎“Rounds”(ブルガリア・セルビア・仏) 監督:ステファン・コマンダレフ

 ◆CICAE Award
 ◎“A Tale of Three Sisters”(トルコ・独・オランダ・ギリシャ) 監督:エミン・アルペル(Emin Alper)

 【ドキュメンタリー・コンペティション部門】

 ◆最優秀ドキュメンタリー賞/Heart of Sarajevo for Best Documentary Film 3,000 €
 ◎“When the Persimmons Grew”(アゼルバイジャン・オーストリア) 監督:Hilal Baydarov
 時間の砂が田舎のアゼルバイジャンの音のリズムに落ちる家では動けず、母親は息子を待っている。彼が到着すると、彼らの会話は実在する質問や遠くからのニュースを巡る。不安は外の世界を覆う。母と息子は近づき、沈黙は言葉に溶け込み、人生は彼らの間に湧く。息子は去り、冬は永遠に古くなった家に落ち着く。そこでは、一時性がぼやけ、過去と現在が同じ時計のリズムに合わせて拍動する。
 Visions du Réel映画祭2019出品。Interreligious Prize、審査員賞受賞。

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 ◆人権賞(Human Rights Award) 3,000 €
 ◎“The Euphoria of Being”(ハンガリー) 監督:Réka Szabó
 Éva Fahidiは、アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所からハンガリーに戻ったとき、20歳だった。彼女は一人ぼっちだった。母親、父親、妹など、家族の49人が殺害された。 70年後の90歳のÉvaは、彼女の人生についてのダンスシアターパフォーマンスに参加するように求められる。
 ロカルノ国際映画祭2019 批評家週間出品。大賞受賞。

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 ◆審査員特別賞/Special Jury Prize for Competition Programme Documentary Film  2,500 €
 ◎“Stack of Material”(ボスニア ヘルツェゴビナ) 監督:Sajra Subašić
家は特定の場所なのか、それとも私たちの内側にあるすべてのものなのかという質問に答えようとして、映画製作者は両親の家のシングルショットを探しに行きます。その過程で、彼女は豊富なショットを収集し、その家が位置する都市、両親や1990年代の戦争のために逃げることを余儀なくされた他の何千人もの人々が住んでいた都市の記憶を作成します怠慢と経済の破綻により人々が今日も逃げ続けています。

 【短編コンペティション部門】
 ◆最優秀短編映画賞(Heart of Sarajevo for Best Short Film (Oscar-qualifying)) 2.500 €
 ◎“The Last Image of Father(Poslednja slika o ocu)”(セルビア・クロアチア・ギリシャ/20min) 監督:Stefan Đorđević
 物語:DusanとLazaは、ベオグラードに向かって、東セルビアを旅している。末期患者のDusanは息子のLazaのために新しい家を見つけなければならない。Dusanにとって彼がすべてだ。
 ロカルノ国際映画祭2019出品。ヤング審査員賞受賞。

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 ◆審査員スペシャル・メンション(Special Jury Mention)
 ◎“The Last Trip to the Seaside(Ultimul Drum Spre Mare)”(ルーマニア/12min) 監督:Adi Voicu
 物語:6人の乗客が列車のコンパートメントで海辺に旅行している。しばらくすると、疑いが彼らの一部に落ち着きを失わせ、旅行の残りはひどく間違って行く。
 カンヌ国際映画祭2019批評家週間出品。

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 ◆ヨーロッパ映画賞2019 短編映画賞 サラエボ映画祭代表(Sarajevo Short Film Nominee for the Candidacy for the European Film Awards (Oscar-qualifying))
 ◎“Excess Will Save Us”(スウェーデン/14min) 監督:Morgane Dziurla-Petit
 物語:フランス北部の小さな村では、狩猟シーズンの始まりとポーランドの酔っ払い労働者の間の議論という2つのイベントの組み合わせにより、攻撃の警告が発せられた。
 ヨーテボリ国際映画祭2019出品。
 ヴィリニュス国際映画祭2019出品。

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 【学生コンペティション部門】

 ◆最優秀学生作品賞/Heart of Sarajevo for Best Student Film 1,000 €
 ◎“Sherbet”(セルビア/19min) 監督:Nikola Stojanović

 【BH Film Student Programme】

 ◆Best B&H Student Film Award
 ◎“Costacurta (Tale of Satankrajina)”(ボスニア ヘルツェゴビナ/28min) 監督:Saša Karanović

 ◆審査員特別賞(Special Jury Award)
 ◎“I’m Not Here”(ボスニア ヘルツェゴビナ/21min) 監督:Sara Radusinović

 ◆スペシャル・メンション(Special Mention)
 ◎“Neither Sunny Nor Cloudy”(ボスニア ヘルツェゴビナ/11min) 監督:Anvar Nijemčević

 【その他の賞】

 ◆ICDN Casting Directors Award
 ◎Sara Törnkvist 『ボーダー 二つの世界』(スウェーデン・デンマーク)(監督:アリ・アッバシ)

 ◆名誉ハート・オブ・サラエボ(HONORARY HEART OF SARAJEVO)
 ◎アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ

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 ◎パヴェウ・パヴリコフスキ

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 ◎イザベル・ユペ-ル

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 ◎ティム・ロス

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 *当ブログ記事

 ・サラエボ映画祭2017 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201708/article_10.html
 ・サラエボ映画祭2017 ラインナップ(続き):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201708/article_11.html
 ・サラエボ映画祭2017 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201708/article_23.html
 ・サラエボ映画祭2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_25.html
 ・サラエボ映画祭2014 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201408/article_5.html
 ・サラエボ映画祭2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201408/article_16.html
 ・サラエボ映画祭2013 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201308/article_12.html
 ・サラエボ映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_5.html
 ・サラエボ映画祭2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201207/article_14.html
 ・サラエボ映画祭2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201007/article_18.html
 ・サラエボ映画祭2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200908/article_28.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2019年4月~9月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201904/article_12.html

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