ジェーン・フォンダ リュミエール賞2018 授賞式/リュミエール映画祭2018 ラインナップ

 ジェーン・フォンダが、第9回リュミエール賞(Prix Lumière)を受賞しました。(10月19日)

 同じ名前で、春先に発表されるフランスの映画賞があるのでまぎらわしいですが、こちらはフランスのリヨンで毎年10月に開催されるリュミエール映画祭(今年は10月13日-21日)の中で設けられているもので、年ごとに、国際的な業績を残した映画人をひとり選んで、贈られるものです。

 リュミエール映画祭(Le Festival Lumière, également appelé Grand Lyon Film Festival)は、リュミエール兄弟にちなんで2009年からスタートした映画祭で、映画遺産にオマージュを捧げることを基本のコンセプトとしていて、プログラムも、修復作品の上映と、トリビュート、レトロスペクティヴが中心になって組まれています。プレジデントはベルトラン・タヴェルニエ、補佐をティエリー・フレモーが務めています。
 リュミエール映画祭も非常に興味深い映画祭で、今年のラインナップもとてもユニークなものになっていますが、ここでは、リュミエール賞を中心に記事にすることにします。

 まず、これまでの受賞者には以下のような人がいます。

 2009年:クリント・イーストウッド
 2010年:ミロシュ・フォアマン
 2011年:ジェラール・ドパルデュー
 2012年:ケン・ローチ
 2013年:クエンティン・タランティーノ
 2014年:ペドロ・アルモドバル
 2015年:マーティン・スコセッシ
 2016年:カトリーヌ・ドヌーヴ
 2017年:ウォン・カーウァイ

 リュミエール賞の女性の受賞は、2016年のカトリーヌ・ドヌーヴに続いて2人目。
 ジェーン・フォンダがリヨンを訪れるのは、50年ぶりだそうです。


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 ◆上映作品
J ・『危険がいっぱい』“Joy House(Les Félins)”(1964/仏) 監督:ルネ・クレマン
 ・『逃亡地帯』“The Chase”(1966/米) アーサー・ペン
 ・『バーバレラ』“Barbarella”(1968/伊・仏) 監督:ロジェ・ヴァディム
 ・『ひとりぼっちの青春』“They Shoot Horses, Don't They?”(1969/米) 監督:シドニー・ポラック
 ・『コールガール』“Klute”(1971/米) 監督:アラン・J・パクラ
 ・『人形の家』“A Doll’s House”(1973/米・仏) 監督:ジョセフ・ロージー
 ・『ジュリア』“Julia”(1977/米) 監督:フレッド・ジンネマン
 ・『帰郷』“Coming Home”(1978/米) 監督:ハル・アシュビーn
 ・『チャイナ・シンドローム』“The China Syndrome”(1979/米) 監督:James Bridges
 ・『出逢い』“The Electric Horseman”(1979/米) 監督:シドニー・ポラック
 ・『黄昏』“On Golden Pond”(1981/米) 監督:マーク・ライデル
 ・『アグネス』“Agnes of God”(1985/米) 監督:ノーマン・ジュイソン
 ・『アイリスへの手紙』“Stanley & Iris”(1990/米) 監督:マーティン・リット
 [ドキュメンタリー]
 ・“F.T.A.”(1972/米) 監督:Francine Parker
 ・『ヴェネツィア時代の彼女の名前』“Sois belle et tais-toi”(1976/仏) 監督:デルフィーヌ・セイリグ(Delphine Seyrig)
 ・“Jane Fonda in Five Acts”(2018/米) 監督:スーザン・レイシー(Susan Lacy)

 ◆メイン会場以外の上映作品
 会期中(およびその前後)に、メイン会場以外でもたくさんの関連イベントが行なわれますが、会期中にメイン会場以外で上映されるジェーン・フォンダの出演作品は5本あり、すべて異なる会場で上映されています。

 ・『危険がいっぱい』“Joy House(Les Félins)”(1964/仏) 監督:ルネ・クレマン 10/16@Villeurbanne
 ・『獲物の分け前』“La Curée”(1966/仏・伊) 監督:ロジェ・ヴァディム 10/17@Francheville
 ・『ひとりぼっちの青春』“They Shoot Horses, Don't They?”(1969/米) 監督:シドニー・ポラック 10/18@Décines
 ・『帰郷』“Coming Home”(1978/米) 監督:ハル・アシュビー 10/17@Sainte-Foy-Lès-Lyon
 ・『黄昏』“On Golden Pond”(1981/米) 監督:マーク・ライデル 10/17@Meyzieu

 ◆ヘンリー・バイ・ジェーン(Henry by Jane (Fonda))
 ・『若き日のリンカーン』“Young Mr. Lincoln”(1939/米) 監督:ジョン・フォード
 ・『怒りの葡萄』“The Grapes of Wrath”(1940/米) 監督:ジョン・フォード
 ・『レディ・イヴ』“The Lady Eve”(1941/米) 監督:プレストン・スタージェス
 ・『間違えられた男』“The Wrong Man”(1956/米) 監督:アルフレッド・ヒッチコック
 ・『十二人の怒れる男』“12 Angry Men”(1957/米) 監督:シドニー・ルメット
 ・『野望の系列』“Advise & Consent”(1962/米) 監督:オットー・プレミンジャー
 ・『絞殺魔』“The Boston Strangler”(1968/米) 監督:リチャード・フライシャー
 ・『ウエスタン』“Once Upon a Time in the West(C'era una volta il West)”(1968/伊・米) 監督:セルジオ・レオーネ
 ・『オレゴン大森林/わが緑の大地』“Sometimes a Great Notion”(1971/米) 監督:ポール・ニューマン
 ・『黄昏』“On Golden Pond”(1981/米) 監督:マーク・ライデル

 ◆レクチャー
 ・Cinema-lecture on Jane Fonda, by Fabrice Calzettoni, featuring many film clips @Oullins(10/6) 無料
 ・Cinema lecture on Jane Fonda by Fabrice Calzettoni @Charbonnières-Les-Bains(10/9) 無料
 ・Cinema-lecture on Jane Fonda by Fabrice Calzettoni, featuring many film clips @Neuville-Sur-Saône(10/12) 無料
 ・Cinema-lecture on Jane Fonda by Fabrice Calzettoni, featuring many film clips @Francheville(10/17) 無料

 ◆エキジヴィション
 ・ポスター展(Jane Fonda movie poster exhibit)@Francheville 10/9-27 無料
 ・ポスター展(Jane Fonda movie poster exhibit) @Oullins 10/6-27 無料

 ◆サウンドトラック
 ・The original soundtrack of Jane @Francheville (10/6)
 出演作品からのセレクション。

 ◆マスター・クラス(10/19)





 ◆授賞式(10/19)

 今回は、女性差別に関するアピールの場とすべく、あらかじめ準備されていたようで、

 スザンヌ・クレマンは、ジェーン・フォンダの自伝を読み上げ、


 ドミニク・ブランは、シノーヌ・ド・ボーヴォワールの『第二の性』を読み上げ、


 ジェーン・フォンダもドナルド・トランプへの批判を展開したようです。(「彼は、若い頃、父親にひどい扱いを受けて、それがPTSDになっている。そういうトラウマを抱えると、他者や自分に対する共感を失ってしまう。」)

 これに応えるかのように、ティエリー・フレモーは、(あらかじめ用意してあったらしい)Mark Cousins監督の、女性フィルムメイカーに関するドキュメンタリー、“Women Make Film:A New Road Movie Through Cinema”の抜粋を提示したのだそうです。

 ジェーン・フォンダは、ロジェ・ヴァディムと結婚してパリに住んでいたこともあって、フランス語も流暢で、授賞式でも人気曲をフランス語のアカペラで歌って、観客を驚かせた、と伝えられています。

 コスタ=ガヴラスがトロフィーを手渡しています。



 80歳のジェーン・フォンダが着たヒョウ柄のドレスはロベルト・カヴァリだそうです。








 ・Vincent Delerm(シンガーソングライター)


 ・ノルウェン・ルロワ(Nolwenn Leroy)(シンガーソングライター)


 ・アンヌ・コルシニ


 ◆クロージング・セレモニー(10/21)
 父ヘンリー・フォンダへのトリビュ
ートとして『怒りの葡萄』(1940)(4K修復版)を上映。(撮影時、ジェーン・フォンダは3歳だった。)

 ◆グッズ

 ・映画祭カタログ
 192ページ。15€。


 ・Tシャツ
 Tシャツは、男性用、女性用、Blanc(白)、Quadri(プリント)で、4種類用意された。それぞれ20€。


 ・マグネット(80 mm×54 mm)
 4€。


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 [第10回リュミエール映画祭の主なプログラム]

 ・ジャン=リュック・ゴダール(The Godard Project) “The Image Book(Le Livre d’image)”など6本

 ・アンリ・ドワコン(The truth of Henri Decoin) 15本(長編14本、短編1本)

 ・リチャード・ソープ(Hollywood Moments: Richard Thorpe) 7本

 ・ミュリエル・ボックス(Permanent history of women filmmakers: Muriel Box) 7本

 ・キン・フー(King Hu, saber and beauty) 6本

 ・サイレント映画(Sublime moments of silent cinema)
 カトリーヌ・エスランとジャン・ルノワール(4本)、シネマ・コンサート(Lumière’s grand cinema-concerts:『キッド』『黄金狂時代』『キートンの西部成金』)、バスター・キートン Part3(8本)、マックス・ランデー、ルネ・クレール(2本)、他2本

 ・リヴ・ウルマン 出演作5本、監督作1本、マスター・クラス


 ・クロード・ルルーシュ 長編4本、短編1本、ドキュメンタリー1本、マスター・クラス


 ・ピーター・ボグダノヴィッチ 長編4本、 “The Great Buster: A Celebration”を含む監督ドキュメンタリー作品2本+関連ドキュメンタリー作品1本、マスター・クラス


 ・ハビエル・バルデム 5本、マスター・クラス


 ・Biyouna(アルジェリアの女優・歌手) 3本


 ・アルフォンソ・キュアロン 長編6本(『ROMA/ローマ』を含む)、関連ドキュメンタリー1本、紹介作品『ジョナスは2000年に25才になる』、マスター・クラス


 ・クレール・ドゥニ “High Life”を含む4本、マスター・クラス


 ・チェン・ペイペイ 『大酔狂』(1966)、『グリーン・デスティニー』


 ・フランソワーズ・アルヌール(87歳) 『女猫』(1958)、マスター・クラス

 ・『グレイストーク -類人猿の王者- ターザンの伝説』(1984)


 ・イエジー・スコリモフスキ 『不戦勝』(1965)、『出発』(1967)


 ・スティーヴン・フリアーズ “A Very English Scandal - episodes 1, 2 and 3”(2018)

 ・『デリカテッセン』

 ・ジェリー・シャッツバーグ 『ある上院議員の私生活』(1979)、『イングマール・ベルイマンを探して』(独)(監督:マルガレーテ・フォン・トロッタ)


 ・『プロヴァンスの恋』(1995)

 ・オーソン・ウェルズ 『上海から来た女』(1947)、『風の向こうへ』(2018)
 ・“They'll Love Me When I'm Dead”(2018) 監督:モーガン・ネヴィル

 ・70mm『2001年宇宙の旅』 ゲスト↓はダグラス・トランブル


 ・セルジオ・レオーネ 3本

 ・60周年 『死刑台のエレベーター』

 ・15周年 『輝ける青春』(2003/伊) 監督:マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ

 ・Epic screenings 8本

 ・修復作品 12本(『自転車泥棒』『お熱いのがお好き』など)

 ・再リリース(Re-releases) 8本(『愛の亡霊』など)

 ・Archival treasures and curiosities 10本

 ・『ロード・オブ・ザ・リング』3部作

 ・My very own festival – Movies for kids 『キッズ』、『ロジャー・ラビット』、『キリクと魔女』、『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』

 ・ドキュメンタリー(Documentaries on the cinema) 18本

 ◆第3回ファビエンヌ・ヴォニエ賞(Fabienne Vonier Prize)
 ◎ミシェル・レイ=ガヴラス(コスタ=ガヴラスの妻で、KG Productionsのプロデューサー)


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 【授賞式のゲスト】

 ・ロッシ・デ・パルマ


 ・カメリア・ジョルダナ(Camelia Jordana)


 ・Mark Cousins


 ・Alison Wheeler


 ・アンヌ・ル・ニ


 ・フィリップ・ル・ゲ(Philippe Le Guay)


 ・レジス・ヴァルニエ


 ・カロル・ロシエ、Thomas N'Gijol


 ・ジャン・ルー・ダバディ (Jean Loup Dabadie)


 ・ランベール・ウィルソン


 ・タハール・ラヒム


 ・ヴァンサン・ペレーズ、カリーヌ・シラ(Karine Silla)


 ・Laurent Gerra、Christelle Bardet


 ・クラウディア・カルディナーレ、娘Claudia Squitieri


 ・マリナ・フォイス


 ・ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ


 ・アナイス・ドゥムースティエ


 ・アリーチェ・ロルヴァケル、アルバ・ロルヴァケル


 ・クリスチャン・カリオン


 ・フロランス・ロワレ=カイユ (Florence Loiret-Caille)


 ・マヤ・サンサ、Fabrice Scott


 ・ラデュ・ミへイレアニュ


 ・ジャン=ポール・ラプノー


 ・ジャン=ポール・サロメ


 ・デルフィーヌ・グレーズ(Delphine Gleize)


 ・ジャン・ベッケル


 ・ジェームズ・シエリー(James Thierree)


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 *当ブログ記事

 ・ウォン・カーウァイ リュミエール賞2017 授賞式/リュミエール映画祭2017 ラインナップ:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201710/article_36.html
 ・カトリーヌ・ドヌーヴ リュミエール賞2016 授賞式/リュミエール映画祭2016 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201610/article_30.html

 ・祝福とオマージュが凄い! リュミエール賞2015 for マーティン・スコセッシ!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201510/article_22.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2018年10月~2019年1月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201810/article_5.html

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