米・撮影監督協会賞(ASC)2014 ノミネーション発表!

 第28回米・撮影監督協会賞(ASC)のノミネーションが発表になりました。

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 【映画部門】(1月8日発表)

 ・バリー・アクロイド, BSC 『キャプテン・フィリップス』
 『ハート・ロッカー』以来2回目のノミネート。

 ・ショーン・ボビット, BSC 『それでも夜は明ける』
 初ノミネート。

 ・ロジャー・ディーキンス, ASC, BSC 『プリズナーズ』
 12回目のノミネート。1995年に『ショーシャンクの空に』、2002年に『バーバー』、2013年に『007 スカイフォール』で受賞。
 そのほか、『ファーゴ』、『クンドゥン』、『オー・ブラザー!』、『ノーカントリー』、『ジェシー・ジェームズの暗殺』、『レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで』、『愛を読むひと』、『トゥルー・グリット』でノミネート。
 2011年に生涯貢献賞受賞。

 ・ブリュノ・デルボネル, ASC, AFC 『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
 2002年に『アメリ』で初ノミネート、2005年に『ロング・エンゲージメント』で受賞。

 ・フィリップ・ル・スール 『グランド・マスター』
 初ノミネート。

 ・エマニュエル・ルベツキ, ASC, AMC 『ゼロ・グラビティ』
 2000年に『スリーピー・ホロウ』で初ノミネート、2007年に『トゥモロー・ワールド』、2012年に『ツリー・オブ・ライフ』で受賞。

 ・フェドン・パパマイケル, ASC 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
 1994年と1996年にTV部門でノミネート。

 【テレビ部門】(2013年11月20日発表)

 ◆TV映画/ミニシリーズ部門(Television Movie/Miniseries)
 ・Jeremy Benning, CSC 『リンカーンを殺した男』(ナショナtル・ジオグラフィック・チャンネル)
 ・デイヴィッド・ルーサー(David Luther) “The White Queen”(Starz Network)-‘War at First Hand’
 ・アシュリー・ロウ(Ashley Rowe), BSC “Dancing on the Edge”(Starz Network) Episode 1.1

 ◆1時間ドラマ・シリーズ部門(One-hour Episodic Television Series)

 ・スティヴン・バーンスタイン(Steven Bernstein), ASC “Magic City”(Starz Network)-‘The Sins of the Father’
 ・デイヴィッド・フランコ(David Franco) 『ボードウォーク・エンパイア 欲望の街』(HBO)-‘Erlkönig’
 ・ジョナサン・フリーマン(Jonathan Freeman), ASC 『ゲーム・オブ・スローンズ』(HBO)-‘Valar Dohaeris’
 ・ピエール・ギル(Pierre Gill), CSC 『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族』(Showtime)-‘The Purge’
 ・デイヴィッド・グリーン(David Greene), CSC “Beauty and the Beast”(The CW)-‘Tough Love’
 ・アネット・ハエルミック(Anette Haellmigk) 『ゲーム・オブ・スローンズ』(HBO)-‘Kissed by Fire’
 ・クレイマー・モーゲンソー(Kramer Morgenthau), ASC “Sleepy Hollow”(Fox)-パイロット版
 ・オウサマ・ラーウィ(Ousama Rawi), BSC, CSC “Dracula”(NBC)-‘The Blood is the Life’

 ◆30分ドラマ・シリーズ部門(Half-hour Episodic Series)

 ・Peter Levy, ASC, ACS “House of Lies”-‘The Runner Stumbles’(Showtime)
 ・Matthew J. Lloyd, CSC “Alpha House”(Amazon)-パイロット版
 ・Blake McClure “Drunk History”(Comedy Central)-‘Detroit’

 【特別賞・名誉賞】(2013年11月14日発表)

 ◆ASC生涯貢献賞(The ASC’s Lifetime Achievement Award)
 ◎ディーン・カンディー(Dean Cundey), ASC
 ディーン・カンディーは、『ハロウィン』『バック・トゥ・ザ・フューチャー』『ロジャー・ラビット』『フック』『ジュラシック・パーク』『アポロ13』などを手がける撮影監督。

 ◆インターナショナル貢献賞(The International Achievement Award)
 ◎エドゥアルド・セラ(Eduardo Serra), AFC, ASC
 エドゥアルド・セラは、『髪結いの亭主』『妻への恋文』『タンゴ』『心の地図』『日蔭のふたり』『嘘の心』『アンブレイカブル』『真珠の耳飾りの少女』『ブラッド・ダイアモンド』『ハリー・ポッターと死の秘宝』などを手がける撮影監督。

 ◆キャリア貢献賞 テレビ部門(Career Achievement in Television Award)
 ◎リチャード・M・ローリングス・ジュニア(Richard Rawlings, Jr.), ASC
 リチャード・M・ローリングス・ジュニアは、『マリブ・ビーチ/夏の約束』『U.S.ソルジャーズ』などを手がける撮影監督。

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 映画部門について

 【前哨戦の結果】

 ◆撮影賞
 2.ニューヨーク映画批評家協会賞:ブリュノ・デルボネル 『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
 4.ボストン・オンライン映画批評家協会賞:『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
 5.ボストン映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 6.ニューヨーク批評家オンライン賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 7.ロサンゼルス映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 8.ワシントンDC映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 9.サンディエゴ映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『トゥ・ザ・ワンダー』
 12.ヒューストン映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 13.サンフランシスコ映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 15.オンライン映画批評家協会賞:『ゼロ・グラビティ』
 16.セントルイス映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 同:ショーン・ボビット 『それでも夜は明ける』
 17.シカゴ映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 18.トロント映画批評家協会賞:『ゼロ・グラビティ』
 20.ダラス・フォートワース映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 23.フェニックス映画批評家協会賞:『ゼロ・グラビティ』
 24.オースティン映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 25.ラスベガス映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 26.フロリダ映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 27.女性映画ジャーナリスト同盟映画賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 28.ブラック映画批評家協会賞:『ゼロ・グラビティ』
 29.ネバダ映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 30.ユタ映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 31.セントラル・オハイオ映画批評家協会賞:エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 32.全米映画批評家協会賞:ブリュノ・デルボネル 『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
 34.ノース・テキサス映画批評家協会賞:『ゼロ・グラビティ』 エマニュエル・ルベツキ

 ◆クリティクス・チョイス・アワード 撮影賞ノミネーション
 ・ショーン・ボビット 『それでも夜は明ける』
 ・ロジャー・ディーキンス 『プリズナーズ』
 ・ブリュノ・デルボネル 『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
 ・エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 ・フェドン・パパマイケル 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』

 ◆インディペンデント・スピリット・アワード 撮影賞ノミネーション
 ・ショーン・ボビット 『それでも夜は明ける』
 ・ブノワ・デビエ 『スプリング・ブレイカーズ』
 ・ブリュノ・デルボネル 『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
 ・フランク・G・デマルコ 『オール・イズ・ロスト~最後の手紙~』
 ・Matthias Grunsky “Computer Chess”

 ◆サテライト・アワード 撮影賞ノミネーション
 ・ショーン・ボビット 『それでも夜は明ける』
 ・エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 ・ブリュノ・デルボネル 『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
 ・ロジャー・ディーキンス 『プリズナーズ』
 ・アンソニー・ドッド・マントル 『ラッシュ プライドと友情』
 ・スチュアート・ドライバーグ 『LIFE!』

 ◆BAFTA英国アカデミー賞 撮影賞ノミネーション
 ・バリー・アクロイド 『キャプテン・フィリップス』
 ・ショーン・ボビット 『それでも夜は明ける』
 ・ブリュノ・デルボネル 『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』
 ・エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 ・フェドン・パパマイケル 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』

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 【アカデミー賞との関係】

 2013年(4/5) ASC:『007 スカイフォール』 AA:『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』
 2012年(4/5) ASC:『ツリー・オブ・ライフ』 AA:『ヒューゴの不思議な発明』
 2011年(5/5) ASC=AA:『インセプション』
 2010年(4/5) ASC:『白いリボン』 AA:『アバター』
 2009年(4/5) ASC=AA:『スラムドッグ$ミリオネア』
 2008年(5/5) ASC=AA:『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』
 2007年(3/5) ASC:『トゥモロー・ワールド』 AA:『パンズ・ラビリンス』
 2006年(4/5) ASC=AA:『SAYURI』
 2005年(3/5) ASC:『ロング・エンゲージメント』 AA:『アビエイター』
 2004年(3/5) ASC:『シービスケット』 AA:『マスター・アンド・コマンダー』
 2003年(4/5) ASC=AA:『ロード・トゥ・パーディション』
 2002年(4/5) ASC:『バーバー』 AA:『ロード・オブ・ザ・リング』
 2001年(4/5) ASC:『パトリオット』 AA:『グリーン・デスティニー』
 2000年(4/5) ASC=AA:『アメリカン・ビューティー』
 1999年(4/5) ASC:『シン・レッド・ライン』 AA:『プライベート・ライアン』
 1998年(4/5) ASC=AA:『タイタニック』
 1997年(6/5) ASC=AA:『イングリッシュ・ペイシェント』
 1996年(2/5) ASC=AA:『ブレイブハート』
 1995年(4/5) ASC:『ショーシャンクの空に』 AA:『レジェンド・オブ・フォール』
 1994年(4/5) ASC:『ボビー・フィッシャーを探して』 AA:『シンドラーのリスト』
 1993年(3/5) ASC:『ホッファ』 AA:『リバー・ランズ・スルー・イット』
 1992年(4/5) ASC:『バグジー』 AA:『JFK』
 1991年(4/5) ASC=AA:『ダンス・ウィズ・ウルブス』
 1990年(3/5) ASC:『ブレイズ』 AA:『グローリー』
 1989年(4/5) ASC:『テキーラ・サンライズ』 AA:『ミシシッピー・バーニング』
 1988年(3/5) ASC:『太陽の帝国』 AA:『ラスト・エンペラー』
 1987年(4/5) ASC:『ペギー・スーの結婚』 AA:『ミッション』

 ※ ( )内はノミネーションが一致した割合です。

 ノミネーションでは、ほぼ5作品中4作品が一致していることがわかります。

 受賞作が一致したのは、過去27年間で10回です。
 合致率は37%で、撮影監督協会賞がバラエティーに富んだ受賞作のチョイスをするのに対し、米国アカデミー賞は、SFやファンタジーやアクションなど動きの大きな作品を好んでチョイスしていることがわかります。

 ちなみに、異なる作品を選んでいる年も、1990年と2007年を除き、必ず一致したノミニーの中から双方の受賞作が選ばれています。1990年と2007年は、米国アカデミー賞が米・撮影監督協会賞(ASC)ではノミネートされていなかった作品を受賞作に選んでいます。

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 以上から、上記ノミネーション5作品のうち4作品前後が米国アカデミー賞でもノミネートされ、一致したノミニーから双方の受賞作が出る、ということになります。

 本年度は、前哨戦の結果を踏まえれば、『ゼロ・グラビティ』&エマニュエル・ルベツキの受賞が当確で、可能性はかなり低めながら『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』&ブリュノ・デルボネルがそれに続く、という状況になっています。

 なので、撮影賞部門はもう決まったと考えていいくらいですが、2012年に『ツリー・オブ・ライフ』が、撮影監督協会賞も含め、前哨戦をほぼ完全に制覇していたのに、米国アカデミー賞だけはなぜか『ヒューゴの不思議な発明』がさらっていったという苦い経験があり、それがトラウマにもなっているので、安心は禁物です。
 これでまたエマニュエル・ルベツキが受賞できなければ、エマニュエル・ルベツキはよっぽどアカデミー会員から嫌われているとしか考えられません。そうなったら悪夢ですね。

 ま、これも今回の米国アカデミー賞の見どころの1つになりそうです。

 なお、米・撮影監督協会賞(ASC)の映画部門は、今回、ノミネーションを5本に選びきれずに、7本になってしまったそうです。

 撮影監督協会賞(ASC)の受賞結果の発表は2月1日です。

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 *当ブログ記事

 ・米・撮影監督協会賞(ASC)2013 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201301/article_26.html
 ・米・撮影監督協会賞(ASC)2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201302/article_22.html
 ・米・撮影監督協会賞(ASC)2012 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201201/article_22.html
 ・米・撮影監督協会賞(ASC)2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201202/article_25.html
 ・米・撮影監督協会賞(ASC)2011 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_23.html
 ・米・撮影監督協会賞(ASC)2011 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201102/article_24.html
 ・米・撮影監督協会賞(ASC)2010 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_18.html
 ・米・撮影監督協会賞(ASC)2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201003/article_1.html
 ・米・撮影監督協会賞(ASC)2009 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_7.html
 ・米・撮影監督協会賞(ASC)2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200902/article_20.html

 ・全米映画賞レース2013の結果をまとめてみました(前編):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_23.html

 ・全米映画賞レース2013の結果をまとめてみました(後編):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201401/article_24.html

 ・全米の映画批評家協会系映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_2.html

 ・全米の映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_45.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年12月~2014年4月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_1.html

 追記:
 ・米・撮影監督協会賞(ASC)2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201402/article_6.html

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