米国アカデミー賞2014 視覚効果賞 ショートリスト発表!

 第86回米国アカデミー賞 視覚効果賞のショートリストが発表になりました。(12月5日)

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 ・『エリジウム』(米) 監督:ニール・ブロムカンプ
 ・『ゼロ・グラビティ』(米) 監督:アルフォンソ・キュアロン
 ・『ホビット 竜に奪われた王国』(米・ニュージーランド) 監督:ピーター・ジャクソン
 ・『アイアンマン3』(米) 監督:シェーン・ブラック
 ・『ローン・レンジャー』(米) 監督:ゴア・ヴァービンスキー
 ・『オブリビオン』(米) 監督:ジョセフ・コシンスキー
 ・『パシフィック・リム』(米) 監督:ギレルモ・デル・トロ
 ・『スター・トレック イントゥ・ダークネス』(米) 監督:J・J・エイブラムス
 ・『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(米) 監督:アラン・テイラー
 ・『ワールド・ウォー Z』(米) 監督:マーク・フォスター

 前回より、ロングリストの発表がなくなって、2ラウンド制になったようです。

 『マン・オブ・スティール』や『オール・イズ・ロスト~最後の手紙~』、『オズ はじまりの戦い』、『ラッシュ プライドと友情』などは、選ばれませんでした。

 今回は、予想してみるまでもなく、『ゼロ・グラビティ』の受賞が確実視されますが、一応、段階を踏んで、予想してみるとこにします。

 この部門の傾向性を書き出してみると――

 ①この賞をノミネート/受賞しやすい作品のジャンルは、SF(近未来もの、宇宙もの、スーパーヒーローもの、モンスターもの、ファンタジー)、パニックもの、災害もの、冒険活劇(現在、過去、未来/海洋、山岳)など。

 ②ホラーやスプラッタ系の作品は選ばれにくい。

 ③視覚効果(SFX)がその作品を映画史上に残る作品にするのに大いに貢献している作品は評価されやすい。『ジュラシック・パーク』『フォレスト・ガンプ』『タイタニック』『マトリックス』『ベンジャミン・バトン』など。

 ④『フォレスト・ガンプ』『タイタニック』『グラディエーター』『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』など作品賞受賞作品がこの部門を制することもある。

 ⑤受賞するかどうかはともかく、シリーズとして評価の高い作品は連続してノミネートされやすい。『スターウォーズ』旧3部作(すべて受賞)、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ(すべて受賞)、『パイレーツ・オブ・カリビアン』(第2作のみ受賞)など。

 ⑥シリーズ第1作、新シリーズ第1作は、ノミネートされやすい。たとえば、『ナルニア国物語』『ライラの冒険』『トランスフォーマー』『スーパーマン・リターンズ』『ダークナイト』『アイアンマン』など。

 ⑦ジェームズ・キャメロン作品は、この部門に相性がいい。『エイリアン』『アビス』『ターミナーター2』『タイタニック』『アバター』とノミネートされた作品のほとんどが受賞(『トゥルー・ライズ』はノミネーションのみ)。

 ⑧スピルバーグ、ピーター・ジャクソン、マイケル・ベイもこの部門と相性がいい。

 ⑨近年は、ブライアン・シンガー、クリストファー・ノーラン、といったインディーズ系の意欲的な作品で世に出た映画作家の作品も登場するようになっている。

 ⑩リメイク作品、再シリーズ化作品は注目を集めやすい(最新のSFXを使って作品を全く新しいものとして作り直そうという意欲や試みが評価されるから?)。たとえば、『宇宙戦争』、『ポセイドン』、『スーパーマン・リターンズ』、『ダークナイト』など。

 ⑪アニメーション作品としては、過去に『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』と『スチュアート・リトル』がノミネートされたことがある。

 ⑫ノミネート作品は異なるタイプの作品が選ばれやすい。

 ⑬この部門を持つ米・映画批評家協会賞には、セントルイス、フェニックス、ラスベガスの各映画批評家協会賞がある。

 ⑭受賞作品は、視覚効果協会賞受賞作品と重なりやすい。

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 前回のノミネート&受賞状況は―

 △『アメイジング・スパイダーマン』 監督:マーク・ウェブ
 △『クラウド アトラス』 監督:ラナ&アンディ・ウォシャウスキー、トム・ティクヴァ
 △『ダークナイト・ライジング』 監督:クリストファー・ノーラン
 ○『ホビット 思いがけない冒険』 監督:ピーター・ジャクソン
 △『ジョン・カーター』 監督:アンドリュー・スタントン
 ◎『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』 監督:アン・リー
 ○『アベンジャーズ』 監督:ジョス・ウェドン
 ○『プロメテウス』 監督:リドリー・スコット
 △『007 スカイフォール』 監督:サム・メンデス
 ○『スノー・ホワイト』 監督:ルパート・サンダーズ

 2012年は―

 △『キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー』
 ・『カウボーイズ&エイリアン』
 ○『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』
 ◎『ヒューゴの不思議な発明』
 △『ミッション・インポッシブル/ゴースト・プロトコル』
 △『パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉』
 ○『リアル・スティール』
 ○『猿の惑星:創世記』
 ・『シャーロック・ホームズ シャドウ・ゲーム』
 ・『エンジェル・ウォーズ』
 ・『SUPER8 スーパーエイト』
 ・『マイティ・ソー』
 ○『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』
 △『ツリー・オブ・ライフ』
 △『X-Men:ファースト・ジェネレーション』

 2011年は―

 ○『アリス・イン・ワンダーランド』
 ・『ナルニア国物語/第3章 アスラン王と魔法の島』
 ・『タイタンの戦い』
 ○『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』
 ○『ヒア アフター』
 ◎『インセプション』
 ○『アイアンマン2』
 ・『エアベンダー』
 ・『パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々』
 ・『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』
 △『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』
 ・『シャッター・アイランド』
 ・『魔法使いの弟子』
 △『トロン:レガシー』
 ・『アンストッパブル』

 ◎印は受賞作品、○印はノミネート作品、△印はショートリスト作品です。

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 ④に一番近い候補は、『ゼロ・グラビティ』

 ⑤『ホビット』は前作がノミネート(『ロード・オブ・ザ・リング』はすべて受賞)。『アイアンマン』は、前2作および『アベンジャーズ』がノミネート。『スター・トレック』は前作(2009)がノミネート。『マイティ・ソー』は前作が落選。

 ⑧『ホビット 竜に奪われた王国』。

 ⑩『スター・トレック イントゥ・ダークネス』は、再シリーズ化の第2作。

 以上から考えると、ノミネート(5作品)有力候補は、
 ・『ゼロ・グラビティ』
 ・『ホビット 竜に奪われた王国』
 ・『アイアンマン3』
 ・『スター・トレック イントゥ・ダークネス』

 あとは、タイプの異なる作品をということで、『ローン・レンジャー』か『エリジウム』、あたりでしょうか。

 ジャンルを超えた作品の評価からしても、『ゼロ・グラビティ』が絶対的な本命だと思いますが、ひょっとすると『スター・トレック イントゥ・ダークネス』あたりに足元をさらわれる可能性もなくもない、かもしれません。

 米・視覚効果協会賞(VES)の結果がわかれば、予想はより確実になります。

 過去5年間で、アカデミー賞視覚効果賞は、米・視覚効果協会賞(VES)の「視覚効果賞 視覚効果が作品に大きく寄与している長編映画部門」受賞作品と4回一致し、残る1回は、「視覚効果賞 視覚効果が補助的に使われている長編映画部門」の受賞作品(『ヒューゴの不思議な発明』)と一致しています。
 全11回の中では、「視覚効果賞 視覚効果が作品に大きく寄与している長編映画部門」受賞作品と8回一致していて、異なる結果となったのは、2008年の『ライラの冒険 黄金の羅針盤』(VESは『トランスフォーマー』)と、2005年の『スパイダーマン2』(VESは『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』)の2回です。

 米・視覚効果協会賞(VES)2014のノミネーション発表は、2014年1月13日、受賞結果発表は2月12日の予定です。

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 *当ブログ記事

 ・米国アカデミー賞2012 視覚効果賞候補ロングリスト15作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201112/article_15.html
 ・米国アカデミー賞2012 視覚効果賞候補ショートリスト10作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201201/article_3.html
 ・米国アカデミー賞2011 視覚効果賞候補ロングリスト15作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_15.html
 ・米国アカデミー賞2011 視覚効果賞候補セミファイナリスト7作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_9.html
 ・米国アカデミー賞2010 視覚効果賞候補ロングリスト15作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_21.html
 ・米国アカデミー賞2010 視覚効果賞候補セミファイナリスト7作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_7.html

 ・米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞2014 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_8.html

 ・米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞候補151作品 一覧:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201311/article_1.html

 ・米国アカデミー賞2014 短編映画賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201311/article_36.html

 ・米国アカデミー賞2014 短編アニメーション賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201311/article_13.html

 ・米国アカデミー賞2014 長編アニメーション賞エントリー作品19作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201311/article_9.html

 ・米国アカデミー賞2014 短編ドキュメンタリー賞ショートリスト発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_23.html

 ・米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 各国代表リスト その1(~クロアチア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_8.html
 ・米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 各国代表リスト その2(コロンビア~フィンランド):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_24.html
 ・米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 各国代表リスト その3(ブラジル~):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_42.html
 ・『舟を編む』、または、米国アカデミー賞 外国語映画賞 日本代表作品 データ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_10.html
 ・完全ガイド! 米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 各国代表作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_3.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年12月~2014年4月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_1.html

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