BAFTAスコットランド・アワード2012 結果発表!

 BAFTAスコットランド・アワード2012の結果が発表されました。(11月18日)

 ◆作品賞 長編映画部門(Feature Film)
 ・“The Angels’ Share” 監督:ケン・ローチ
 ・“Citadel” 監督:Ciaran Foy
 ◎“Up There” 監督:Zam Salim

 “Up There”(英) 監督:Zam Salim
 出演:ウォーレン・ブラウン、バーン・ゴーマン、ジョー・ハートリー
 物語:マーティン(故人)は、早くあの世に行きたかったのに、死んだ人を死後の世界に案内する仕事を押しつけられる。彼は、やたらと快活な男ラッシュとパートナーを組まされて、予定が狂い、到着するはずの魂を見失ってしまう。彼らは見失った魂を捜して、辺鄙な海沿いの町にたどりつく。そこには、生意気なティーンエージャーたち、陰険な老女たち、そして謎の女性リズが住んでいた……。
 サンタバーバラ国際映画祭2012最優秀作品賞(The Panavision Spirit Award for Independent Cinema)受賞。
 モントリオール世界映画祭2012 フォーカス・オン・ワールド・シネマ部門出品。

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 ◆監督賞(Director)
 ・Mark Cousins “What Is This Film Called Love?”(Open Mike Scotland for BBC )
 ・Michael Keillor “Young James Herriot”(Shed Media For BBC Scotland)
 ◎Zam Salim “Up There”

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 ◆脚本(Writer)
 ・Kevin Bridges “Kevin Bridges: What’s The Story?”(Open Mike Scotland for BBC )
 ・Louise Ironside “Lip Service”(Kudos Film And Television For BBC Scotland
 ◎ポール・ラヴァティー “The Angels’ Share”

 “The Angels’ Share”(英・仏・ベルギー・伊) 監督:ケン・ローチ
 出演:Paul Bannigan、ジョン・ヘンショウ、ガリー・メイトランド、Jasmin Riggins、ウィリアム・ルアン、ロジャー・アラム、Siobhan Reilly
 物語:イギリスのグラスゴー。若きロビーは、暴力沙汰が耐えない家族の間でがんじがらめになっていて、なんとかしてそこから抜け出したいと考えていた。これまで軽犯罪を繰り返してきた彼は、産院に入っているガールフレンドのレオニーを訪ね、そこで初めて自分の息子ルークを見て、この子には自分のような人生を歩ませたくないと考える。微罪により社会奉仕活動を命じられた彼は、そこで、まっとうに働くことなんて考えたこともないような若者ライノー、アルバート、モーらと出会う。4人は、指導者としてやって来たアンリから、ウィスキーの手ほどきを受けるが、ロビーに高級ウィスキーに対する利き酒の才能があることがわかる。彼は、超一流の酒蔵で利き酒をするチャンスを得るが、一方で、この才能を使って、詐欺で一儲けしようかとも考えるのだった……。
 カンヌ国際映画祭2012 コンペティション部門出品。審査員賞受賞。
 サンセバスチャン国際映画祭2012観客賞 ヨーロッパ映画部門受賞。

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 ◆俳優賞 映画部門(Actor/Actress - Film)
 ◎Paul Brannigan “The Angels’Share”
 ・ジェームズ・コスモ(James Cosmo) “Citadel”
 ・Siobhan Reilly “The Angels’ Share”

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 ◆作品賞 TV部門 長編/実話エンタテインメント(Features/ Factual Entertainment)
 ◎“Antiques Road Trip”(STV Productions For BBC) 監督:Duncan Barnes & Oli Sloane
 ・“Bank Of Dave”(Finestripe Productions For Channel 4) 監督:Ian Lilley
 ・“Robson’s Extreme Fishing Challenge”(IWC Media For Channel 5) 監督:Alistair Smith

 “Antiques Road Trip”(STV Productions For BBC) 監督:Duncan Barnes & Oli Sloane
 イギリス中を旅して、オークションで最も高く売れるお宝を探し、競う。

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 ◆コメディー・エンタテインメント番組賞(Comedy Entertainment Programme)
 ・“Kevin Bridges: What’s The Story?”(Open Mike Scotland For BBC) 監督:Chris Cottam
 ◎“Mrs Brown’s Boys”(BocPix in Association With RTE For BBC Scotland) 監督:Ben Kellett
 ・“Sweet Dreams – Sgeulachd Patsy Cline”(Sorbier Productions For MG ALBA) 監督:Morag Fullarton & Steven Mochrie

 “Mrs Brown’s Boys”(BocPix in Association With RTE For BBC Scotland) 監督:Ben Kellett
 作家Brendan O'Carrollが作り出したブラウン夫人とその家族の物語で、Brendan O'Carroll本人がブラウン夫人の夫を演じ、そのほかの出演者もBrendan O'Carrollの実の親族がたくさん出演している。
 元々は、1992年にラジオでオンエアーされたのが最初で、続いて、本が出版され、2000年には、アンジェリカ・ヒューストン主演で“Agnes Brown”として映画化もされた。さらに原作を元に、Brendan O'Carrollの親族が出演して、7本のDVDが制作され、2010年からテレビ・ドラマ化された。2012年現在まで第3シリーズが制作されている。

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 ◆時事番組賞(Current Affairs)
 ・“Eòrpa”(BBC ALBA) 監督:Cailean Macleoid
 ◎“Rangers – The Men Who Sold The Jerseys”(BBC Scotland) 監督:Murdoch Rodgers
 ・“Travellers”(Eyeline Media For BBC Scotland) 監督:Peter Wolsey

 “Rangers – The Men Who Sold The Jerseys”(BBC Scotland) 監督:Murdoch Rodgers
 サー・デイヴィッド・マーレイの支配から、9年連続のチャンピオンを経て、クレイグ・ホワイトの買収、そして破産管財人の管理下へ。スコットランド・サッカーの名門グラスゴー・レンジャーズは、なぜ凋落することになったのか。クラブを存亡の危機に追いやった税金対策と悪名高きクレイグ・ホワイトの買収の陰にある真の理由を探るべく、手紙やメール、記事などを元にBBCスコットランドが調査に乗り出す。

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 ◆ドキュメンタリー・シリーズ賞(Factual Series)
 ◎“Afghanistan: The Great Game, A Personal View By Rory Stewart”(Matchlight For BBC Scotland) 監督:Iain Scollay、Olly Lambert
 ・“The Last Explorers: Livingstone”(BBC Scotland) 監督:Phil Cairney
 ・“The Story Of Film: An Odyssey”(Hopscotch Films For More4) 監督:Mark Cousins

 “Afghanistan: The Great Game, A Personal View By Rory Stewart”(Matchlight For BBC Scotland) 監督:Iain Scollay、Olly Lambert
 1839年-42年の英国・アフガニスタン戦争から現在に至るまでのアフガニスタンと外国の介入に関するドキュメンタリー。

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 ◆単発ドキュメンタリー賞(Single Documentary)
 ◎“Afterlife: The Strange Science Of Decay”(BBC Scotland For BBC Four) 監督:Fred Hepburn
 ・“A Life Through The Lens: David Peat”(BBC Scotland) 監督:Louise Lockwood
 ・“RBS: Inside The Bank That Ran Out Of Money”(BBC Scotland) 監督:Colin Murray

 “After Life The Strange Science of Decay”(BBC Scotland) 監督:Fred Hepburn、 Dani Carlaw
 2011年夏、エンジンバラ動物園に、普通の庭と食べ物が置かれたキッチンが入った大きなガラスケースが設置され、一般に公開された。これは、ジョージ・マクガヴィン博士と彼のチームによる実験で、物はただそのままに放置したらどうなるか―腐り、虫やバクテリアが繁殖し、分解され、崩壊し、やがては新しい生命に取って代わられるだろう―というのを、定点カメラを使って、継時露出で撮影したもの。実験は2ヶ月にわたって続けられた。
 グリアソン・アワード2012 サイエンス・ドキュメンタリー部門 作品賞受賞。

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 ◆俳優賞 TV部門(Actor/Actress - Television)
 ・Iain De Caestecker “Young James Herriot”(Shed Media For BBC Scotland)(監督:Michael Keillor)
 ◎グレゴール・フィッシャー(Gregor Fisher) “Rab C Nesbitt”(Comedy Unit For BBC Scotland)(監督:Colin Gilbert)
 ・Elaine C Smith “Rab C Nesbitt”

 ◆アニメーション賞(Animation)
 ・“All That Glisters” 監督:Claire Lamond(Edinburgh College Of Art (ECA))
 ・“I Am Tom Moody” 監督:Ainslie Henderson(Edinburgh College Of Art (ECA))
 ◎“The Making Of Longbird” 監督:Will Anderson(Edinburgh College Of Art (ECA))

 “The Making Of Longbird”(英) 監督:Will Anderson
 物語:作り手であるアニメーターが自分の作り出した登場人物と格闘しているのを「背景」が眺めている。
 シュツットガルト国際アニメーションフェスティバル2012 ヤング・アニメーション賞受賞。
 ザグレブ国際アニメーションフェスティバル2012 学生作品コンペティション部門出品。審査員スペシャル・メンション受賞。
 アヌシー国際アニメーションフェスティバル2012 卒業制作部門 最優秀作品。
 エジンバラ国際映画祭2012 最優秀英国短編賞、マクラレン賞(英国アニメーション賞)受賞。

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 ◆ゲーム賞(Game)
 ◎“Bad Hotel”(Lucky Frame)
 ・“Golf Squared”(Dynamo Games)
 ・“Ibomber Defense Pacific”(Cobra Mobile)

 ◆特別貢献賞(Special Achievement Awards for 2012)
 ◎Chris Young(プロデューサー) “The Inbetweeners Movie”
 ・Callum Macrae(監督) Sri Lanka’s Killing Field
 ・ポール・マクギガン(監督) “Sherlock”

 “The Inbetweeners Movie”(英) 監督:Ben Palmer
 出演:サイモン・バード、ベン・バックレー、ブレイク・ハリソン、ジョー・トマス 、エミリー・ハード
 物語:18歳の4人の問題児たちがイギリス南部から休日を使って、マリアのところに遊びに来る。

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 ◆技術貢献賞(Outstanding Contribution to Craft(In Memory of Robert McCann))
 ◎トリシャ・ビガー(Trisha Biggar)
 トリシャ・ビガーは、『スター・ウォーズ』エピソード1~3などを手がける衣裳デザイナー。

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 ◆放送・映画への貢献賞(Outstanding Contribution to Television and Film Award)
 ◎ビリー・コノリー

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 最多ノミネートはケン・ローチの“The Angels’ Share”でしたが、作品賞と監督賞を制したのは、Zam Salimの“Up There”でした。“The Angels’ Share”は、カンヌでは審査員賞を獲ったものの、その後の展開は思わしくなくて、ケン・ローチ作品にしては低評価にとどまっています。

 “Up There”は、作品賞と監督賞の両方にノミネートされていたのは、この作品だけだったので、ノミネート時点で、受賞は決まっていたと言ってもいいかもしれません。サンタバーバラ国際映画祭で作品賞にも輝き、さらにここで2冠に輝き、作品の評価はワンランク、アップした、ということになるでしょうか。

 アニメーション賞を受賞した“The Making Of Longbird”は、この中では最も高い評価を受けていたので、受賞も当然で、これまで快進撃を続けていますが、それでも米国アカデミー賞2013短編アニメーション賞には手が届かず、残念です。米国アカデミー賞2013短編アニメーション賞にノミネートされていれば、この受賞がはずみとなったかもしれないのですが。

 
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 *当ブログ記事

 ・BAFTAスコットランド・アワード2011 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201111/article_7.html
 ・BAFTAスコットランド・アワード2011 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201111/article_15.html
 ・BAFTAスコットランド・アワード2009:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_15.html

 ・BAFTAウェールズ2012 :http://umikarahajimaru.at.webry.info/201210/article_8.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2012年6月~2013年1月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_9.html

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