青い瞳が妖しい! ヴェラ・ファーミガ!

 私が、最初にヴェラ・ファーミガに着目したのは、オルガ・キュリレンコについて調べていた時で、オルガ・キュリレンコ以外に誰かウクライナ出身の女優っているのかなと思って、調べていて、浮かんできた名前がヴェラ・ファーミガでした。

 彼女自身は、アメリカ生まれですが、両親はウクライナ人で、6歳まで、英語はいっさい教えられず、ウクライナ語で生活していたと伝えられています。
 ちょっとエキゾチックな印象を受けるのは、たぶんウクライナ人の血のせいで、ミラ・ジョヴォヴィッチ、オルガ・キュリレンコに続き、ウクライナ第三の女ということになるでしょうか。(年齢的にはヴェラ・ファーミガが最年長ですが。)

 何かもう大女優然としたところがありますが、これまでさほど大きな役はなく(主演もありますが、日本では未公開)、広く知られるようになったのは『マイレージ、マイライフ』によってということになるようです。

 私が、個人的に注目した出演作は、『ワイルド・バレット』(2006)で、この作品は、アメリカでR指定、イギリスで「18」、日本でR-15ですが、こんなにレイティングが高くなっているのは、みんなヴェラ・ファーミガのせいです(笑)。ちょっとエロいですから。

 プライベートでは、バツイチで、1児の母で、公開は前後してしまいましたが、出産後の復帰第1作が『マイレージ、マイライフ』となるようです。

 というわけで、今回は、ヴェラ・ファーミガについて調べてみました。

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 【フィルモグラフィー】

 ・1997-2000年 “Roar”(TV)(米) 11エピソード

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 ・1997年 “Rose Hill” (1997) (TV) (米) 監督:Christopher Cain

 ・1998年 『LAW&ORDER 性犯罪特捜班』“Law & Order”(TV)(米) 1エピソード

 ・1998年 “The Butterfly Dance”(米)(短編) 監督:Max Reynal

 ・1998年 『リターン・トゥ・パラダイス』“Return to Paradise”(米)(未) 監督:ジョセフ・ルーベン

 ・1998年 “Trinity”(TV)(米) 1エピソード

 ・2000年 『デッド・レイン』“The Opportunists”(米) 監督:マイルズ・コーネル
 クリストファー・ウォーケンの娘役。

 ・2000年 『オータム・イン・ニューヨーク』“Autumn in New York”(米) 監督:ジョアン・チェン
 リチャード・ギアの娘役。

 ・2001-2002年 『UC アンダーカバー特殊捜査官』“UC: Undercover”(TV)(米) 11エピソード
 5人で編成されるアメリカ司法省特殊捜査班のうち、潜入捜査を担当するアレックス役。

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 ・2001年 『15ミニッツ』“15 Minutes”(米) 監督:ジョン・ハーツフェルド
 妹をレイプした警官を殺したという過去を持つ不法滞在者で、殺人事件を目撃してしまったことからトラブルに巻き込まれる美容師ダフネ役。

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 ・2001年 『DUST ダスト』“Dust”(英・独・伊・マケドニア) 監督:ミルチョ・マンチェフスキー
 エイミー役。

 ・2001年 『スノーホワイト/白雪姫』“Snow White”(TVM)(米) 監督:キャロライン・トンプソン
 母ジョゼフィーヌ役。

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 ・2002年 “Love in the Time of Money”(米) 監督:Peter Mattei
 9人のニューヨーカーと彼らの愛についての物語で、ヴェラ・ファーミガは娼婦グレタ役。サンダンス映画祭2002出品作。

 ・2002年 『ダミー』“Dummy”(米)(未) 監督:グレッグ・ブリティキン
 腹話術人形を使って、恋した相手(ミラ・ジョヴォヴィッチ)に告白しようとする主人公(エイドリアン・ブロディー)の物語で、ヴェラ・ファーミガはミラ・ジョヴォヴィッチの姉役。

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 ・2004年 “Down to the Bone”(米) 監督:Debra Granik
 2児の母で、コカイン中毒から抜け出そうとしている主人公役。サンダンス映画祭審査員特別賞受賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞女優賞受賞、マラケシュ国際映画祭最優秀女優賞受賞。

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 ・2004年 『アイアン・エンジェルズ/自由への闘い』“Iron Jawed Angels”(TVM)(米) 監督:カーチャ・フォン・ガルニエル
 20世紀初頭にアメリカで女性参政権を求めた活動したアリス・ポールのことを描いたドラマで主人公のアリス・ポール役はヒラリー・スワンクで、ヴァラ・ファーミガは、その仲間の1人。エミー賞をはじめ、数多くの賞のノミネート&受賞を受けている作品で、アンジェリカ・ヒューストンがゴールデン・グローブ賞助演女優賞受賞。

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 ・2004年 “Touching Evil”(TV)(米) 監督:Allen Hughes
 FBIの捜査官スーザン・ブランカ役。単発ドラマとして放映された後、シリーズ・ドラマ化。

 ・2004年 “Mind the Gap”(米) 監督:Eric Schaeffer
 大きな役ではないようです。

 ・2004年 『タッチング・イーブル~闇を追う捜査官~』“Touching Evil”(TV)(米) 12エピソード
 FBIの捜査官スーザン・ブランカ役。主役の回もあるようです。

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 ・2004年 『クライシス・オブ・アメリカ』“The Manchurian Candidate”(米) 監督:ジョナサン・デミ
 自分がマインド・コントロールされているのではないかと疑う主人公(デンゼル・ワシントン)が頼る上院議員(ジョン・ヴォイト)、の娘役。

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 ・2005年 “The Hard Easy”(米) 監督:Ari Ryan
 痛めつけられた主人公(ヘンリー・トーマス)が運ばれる病院の医者ドクター・チャーリー・ブルックス役。

 ・2005年 “Neverwas”(米・カナダ) 監督:Joshua Michael Stern
 精神病患者役。

 ・2006年 『ワイルド・バレット』“Running Scared”(独・米) 監督:ウェイン・クラマー
 イタリアン・マフィアの下っ端(ポール・ウォーカー)、の妻役。

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 ・2006年 『こわれゆく世界の中で』“Breaking and Entering”(英・米) 監督:アンソニー・ミンゲラ
 ルーマニアからロンドンにやってきて売春をしている娼婦オアーナ役。

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 ・2006年 『ディパーテッド』“The Departed”(米) 監督:マーティン・スコセッシ
 潜入捜査官の主人公(レオナルド・ディカプリオ)と結ばれるセラピスト役。
 ナショナル・ボード・オブ・レビュー 最優秀アンサンブル賞受賞。

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 ・2007年 『ジョシュア 悪を呼ぶ少年』“Joshua”(米) 監督:ジョージ・ラトリフ
 両親が妹にかまけすぎたために、奇怪な行動を起こすようになるジュシュア、の母親役。

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 ・2007年 “Never Forever”(韓・米) 監督:Gina Kim
 韓国人の男性と結婚したが、なかなか子宝に恵まれず、夫の家族に責められることになる主人公ソフィー・リー役。

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 ・2008年 『ナチスの墓標 レニングラード捕虜収容所』“In Tranzit”(露・英)(未) 監督:トム・ロバーツ
 共演:トマス・クレッチマン、ダニエル・ブリュール、ジョン・マルコヴィッチ
 1946年冬のレニングラード捕虜収容所に連れてこられたドイツ兵の捕虜の世話をするドクター・ナタリア役。

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 ・2008年 “Quid Pro Quo”(米) 監督:Carlos Brooks
 交通事故で車椅子生活を余儀なくされた主人公のラジオ・レポーター(ニック・スタール)をアングラ・カルチャーに導く女性役。
 日本での劇場公開が告知されていたのに、どうやらお蔵入りのようです。

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 ・2008年 『縞模様のパジャマの少年』“The Boy in the Striped Pyjamas”(英・米) 監督:マーク・ハーマン
 ナチの将校の妻役。
 ブリティッシュ・インディペンデント・フィルム・アワード 最優秀女優賞受賞。

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 ・2008年 “Nothing But the Truth”(米) 監督:ロッド・ルーリー
 CIAの身元を暴露する記事を書いた主人公のジャーナリスト(ケイト・ベッキンセール)が刑務所に入れられても情報源を明かさないという物語で、ヴェラ・ファーミガは物語の鍵となる人物エリカ・ヴァン・ドーレンを演じる。

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 ・2009年 “The Vintner's Luck”(仏・ニュージーランド) 監督:ニキ・カーロ
 共演:ジェレミー・レニエ、ギャスパー・ウリエル、ケイシャ・キャッスル=ヒューズ
 19世紀初めのフランスで、ヴィンテージ・ワインを作ろうとする農夫が主人公の物語で、ヴェラ・ファーミガはのちにそのぶどう園の主となる男爵夫人を演じる(主人公と恋仲にもなる)。

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 ・2009年 『エスター』“Orphan”(米) 監督:ハウメ・コジェ=セラ
 流産したことから孤児エスターを引き取ることになる一家の母親役。

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 ・2009年 『マイレージ、マイライフ』“Up in the Air”(米) 監督:ジェイソン・ライトマン
 出張の達人同士(同志)として、主人公と意気投合するビジネスウーマン、アレックス役。
 米国アカデミー賞2010助演女優賞ノミネート。インターナショナル・シネファイル・ソサエティ賞助演女優賞受賞。

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 ・2010年 “Henry's Crime”(米) 監督:Malcolm Venville
 共演:キアヌ・リーブス、ジェームズ・カーン、ピーター・ストーメア

 ・2011年 “Source Code”(米・仏) 監督:ダンカン・ジョーンズ
 共演:ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン、ジェフリー・ライト

 ・2011年 “W.E.” (英) 監督:マドンナ
 共演:ユアン・マクレガー、アビー・コーニッシュ

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 【バイオグラフィー】

 ヴェラ・ファーミガ(Vera Farmiga)

 1973年8月6日、アメリカ、ニュージャージー州Passaic County生まれ。

 本名は、Vera Ann Farmiga(苗字は正しくはfar-MEE-guhと発音するらしい)

 7人兄弟の2番目。

 敬虔なウクライナ系カトリックの家庭で、6歳まで、ウクライナ語で生活する。

 最初は、ウクライナ系カトリック学校に通い、それから公立学校に通う。

 近視で、幼い頃は眼鏡をかけていたが、10代の頃にウクライナ・フォークダンスの会とともにツアーに出かけていて、踊るのに不便なため、眼鏡からコンタクト・レンズに変える。

 1991年に高校(Hunterdon Central regional high school)を卒業。

 最初は、検眼医になろうと考えていたが、進路を変更し、シラキュース大学演劇学校(Syracuse University's School of Performing Arts)に進む。(同窓生には、男優のTaye DiggsやLarissa Thurston、プロデューサーに転じたTerry Dinanがいる。)

 女優としてのデビューは、ブロードウェイの舞台“Taking Side”の代役からで、以後、“The Tempest”、“The Glass Menagerie”、“'Second-Hand Smoke”などのステージを踏む。

 テレビ・デビューもほぼ同時期で、アドベンチャー・ドラマ“Roar”(1997-2000)で、ヒース・レジャーの相手役を務める。この作品で共演したSebastian Rochéと結ばれるが、2005年に離婚。

 映画での実質的なデビューとなるのは、1998年の『リターン・トゥ・パラダイス』で、その後、『デッド・レイン』(2000)でクリストファー・ウォーケンの娘、『オータム・イン・ニューヨーク』(2000)でリチャード・ギアの娘を演じる。

 女優として最初に注目を浴びたのは“Down to the Bone”(2004)で、2人の男の子を育てながら、コカイン中毒から抜け出そうとする若い母親を演じて賞賛され、サンダンス映画祭審査員特別賞とロサンゼルス映画批評家協会賞女優賞を受賞。(翌年のサンダンス映画祭では審査員を務める。)

 その後、“Neverwas”(2005)では精神病患者、『ワイルド・ブリット』(2006)ではギャングの妻、『こわれゆく世界の中で』(2006)では娼婦、『ディパーテッド』(2006)ではセラピスト、『縞模様のパジャマの少年』(2008)ではナチ将校の妻と、作品によって、多様な役を演じ分けられる女優とみなされるようになる。

 プライベートでは、2008年にミュージシャンのRenn Hawkeyと再婚、2009年には男の子を産んだ。

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 出産後、出演した『マイレージ、マイライフ』(2009)で、米国アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。

 現在は、ロサンゼルスとニュージャージーに家があり、双方を行き来しつつ、生活している。

 身長:5' 5"(1.66m) 5' 7" (1.70 m)というデータもあります。
 目の色:ブルー
 髪の色:ブラウン(ライト)
 趣味は読書とピアノ演奏。
 小さい頃から飼うのが夢だったアンゴラ山羊をペットとして飼っている。
 2007年にレイシック手術を受けたらしい。
 公式の場に出席する時は、白か黒か赤のモノトーンのドレスを着ることが多い。肩を露出していることも多い。

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 青い目が印象的で、それが、彼女から感じられる、妖しさ、秘められた狂気、隠された悲しみを醸し出しているようです。
 フィルモグラフィーを見てみると、狂気と知性の間を行ったり来たりしていることがわかります。(医者をやるかと思えば精神病患者の役をやり、捜査官の役をやるかと思えば娼婦の役をやったりもする。)

 明らかに、貞淑な妻より愛人タイプ、あるいは、貞淑な妻であっても、内に秘めた狂気や秘密の過去を抱え込んでいるタイプ、と言ったらいいでしょうか。

 『マイレージ、マイライフ』の、“大人のつきあい”ができる女アレックスはまさにヴェラ・ファーミガの真骨頂で、本気でつきあおうと家にやってきてしまうジョージ・クルーニーに見せるショックと悲しみの入り混じった表情も含めて、現在のところ彼女のベストと言えるでしょうか。(『マイレージ、マイライフ』の最大の欠点は、主人公ライアンが、人生の伴侶としては到底ふさわしいように見えないアレックスにそれを求めてしまうところでしょうか。)

 彼女のお母さん役は、2004年からもう始まっていますが、彼女がお母さん役だと、たとえそれが普通のお母さん役でも、彼女自身か、もしくは物語そのものに狂気(あるいは深い悲しみ)が潜んでいるように感じられます。
 実際、それは、その通りで、『縞模様のパジャマの少年』も『エスター』も狂気をはらんだ物語で、物語がそういう展開や結末を迎えると、ああ、やっぱりね、と思ってしまいます。(私は、未見ですが、『ジョシュア 悪を呼ぶ少年』もそういうタイプの作品のようです。)
 彼女自身が好んでそういう脚本を選んでいるのかどうかはわかりませんが、きっとそういう物語と引き付けあう部分があるということなのでしょう。

 しかし、バイオグラフィーを見てみると、いたって素朴で真面目で、初のシリーズもので共演した相手と結婚してしまうようなウブなところも見られます。
 敬虔なカトリックの家庭で6歳までウクライナ語で生活していた、フォークダンスの会について旅してまわっていた、眼鏡からコンタクトに変えたのはフォークダンスを踊るのに不便だったから、幼い頃からアンゴラ山羊を飼うのが夢だった、再婚して、すぐに赤ちゃんを作ってしまう……。どれをとっても素朴で、微笑ましいエピソードばかりです。

 ウクライナ出身、敬虔なカトリックの家庭、7人兄弟、ジャージー・ガール。彼女の原点(内面)は、おそらくそういう素朴で真面目なところにあるのに、それがルックスとのギャップを生んでいるということはあるかもしれません。
 これまでルックスで誤解されたこともあるはずで、彼女の表情に、他の女優にはない悲しみや陰影が覗えるとしたら、そういうところに起因していると考えてもいいでしょうか。

 女優としてのスタートが遅く、ブレイクはさらに遅くて、もう40歳近いので役柄は限られてしまいますが、彼女が望めば、大人の女優として、これからまだまだいろんな役に挑戦できそうです。(子役出身でなくて、シリーズを通して出演しているTVドラマが3つもありながら、この年齢でこのポジションにいる映画女優というのは、ちょっと珍しいように思います。)

 アクションやスリラーだって、女刑事や女スパイのような役柄だったら、まだまだ全然イケるのではないでしょうか(TVドラマでは『タッチング・イーブル』でFBIの捜査官役をやっていますが。ボンド・ガールは年齢的にもう無理でしょうか?)。
 現在ダイアン・クルーガーがやっているような役は全部できそうな気がしますが、さらに上を目指すとしたなら、アンジェリーナ・ジョリーあたりのライン、でしょうか。本人の目指すところは、案外、ケイト・ブランシェットあたりかもしれませんが。

 女優(俳優)が、実在の人物を演じて、キャリア・アップしていくとするなら、ウクライナ系というヴェラ・ファーミガの出自は、そうした可能性を若干狭めているかもしれません。

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 *参考サイト
 ・Vera Famiga Online:http://vera-farmiga.com/
 ・WHO’S DATED WHO:http://www.whosdatedwho.com/fashion/look_view.asp?ID=31753

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