『珈琲時光』の続編? ホウ・シャオシェンCM

 ホウ・シャオシェンが手がけた「群義房屋」という企業のためのCM。中国語がわからないと台詞の意味がわかりませんが(私もわかりません)、伝えようとしていることは映像から大体想像でわかります。それよりも流れてくるBGMにちょっとびっくり、ですね。



 【物語】
 教会の中で中高年の男性が祈り(もしくは感謝)の言葉を捧げている。
 その娘だと思われる女性が赤ん坊をあやしている。

 ♪まだ開けていない プレゼントみたいな君 どきどき ずっとくれるんだ さあそろそろ、もうおうち帰ろ

 “愛家的人有福了”(愛している人に幸福が訪れました)

画像

 ◆コメント
 「群義房屋」というのは、台湾で事業を展開している不動産屋さんだそうです。
 メッセージをストレートに伝えるタイプのCMではなくて、「住み心地のいい家があって、愛している家族がいる」というようなイメージCMですね。

 流れてくるBGMは、一青窈が2005年にリリースしたアルバム『&』に収録されているタイトル曲「&」です。

 一青窈は、2003年にホウ・シャオシェンの『珈琲時光』に主演していて、そうした縁はその後もつながっていたということになります。
 ストーリー的に『珈琲時光』につながってくるようにも見えます。

 この作品は、“媽媽篇”(お母さん篇)です。

 ◆作品データ
 2007年/台湾/1分2秒
 北京語(台湾語)・日本語台詞あり/字幕なし(日本語のBGMに北京語の字幕あり)
 CM

 
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 ◆監督について
 ホウ・シャオシェン 侯孝賢/Hsiao-hsien Hou
 1980年代初めに起こった台湾ニューウェーブを代表する映画監督。

 1947年 中国・広東省梅県生まれ。
 1歳で家族とともに台湾へ移住し、高雄県鳳山市で育つ。
 高校卒業後に兵役を経て、国立芸術専科映画演劇科を卒業。
 1973年に映画業界に入り、スクリプター、照明などを経て、助監督となり、頼成英や李行に就く。数多くの脚本を手がけ、1980年に『ステキな彼女』で監督デビュー。

 初期の作品は人気歌手を主役としたアイドル映画だったが、1983年の『坊やの人形』から独自のスタイルを模索し始め、物語面や映像面での写実性重視、素人俳優の起用や即興性の活用、クローズ・アップをあまり使用しないこと、などにより、それまでの台湾映画になかったリアルなドラマを作り出すことに成功し、『風櫃の少年』(1983)と『冬冬の夏休み』(1984)で2年連続でナント国際映画祭グランプリを受賞する。この2作品と、チェン・クンホウ監督の『少年』(1983)、2本のオムニバス映画『光陰的故事』(1982)『坊やの人形』等、ほぼ同時期に新しいスタイルを持った台湾映画が登場したことで、彼ら(と彼らに続く映画作家たち)およびその作品群は、台湾ニューウェーブと呼ばれるようになった。

 ホウ・シャオシェンは、1995年の『好男好女』までは、自らの身辺的な記憶や台湾現代史をベースにした作品を発表していたが(それはベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞した1989年の『悲情城市』でピークに達する)、その後は、そうした呪縛からも逃れ、かつ、日本を始めとする諸外国からの出資を得て、様々なタイプの作品(基本的には、女性を主人公として、その生き方や愛憎を描いた作品)を作るようになる。

 作品のタッチやタイプ、内容は、主演女優ごとに異なり、作品は、①シン・シューフェンが主演した1985年の『童年往事-時の流れ』から1989年の『悲情城市』(およびその前後)の時期、②日本人女優 伊能静と羽田美智子が主演した1995年の『好男好女』から1998年の『フラワーズ・オブ・シャンハイ』までの時期、③スー・チーを主演とする2001年の『ミレニアム・マンボ』以降の時期、に分けられる。

 【フィルモグラフィー】
 ・1975年 “雲深不知処”[助監督](監督:徐進良)
 ・1975年 “近水楼台”[助監督] (監督:李融之)
 ・1975年 “桃花女鬥周公”[助監督/脚本] (監督:頼成英/Cheng-Ying Lai)
 ・1976年 “翠湖寒/ The Spring Lake” [脚本](監督:頼成英/Cheng-Ying Lai)
 ・1978年 “煙波江上/Love On A Foggy River”[脚本](監督:頼成英/Cheng-Ying Lai)
 ・1979年 “早安台北/ Good morning , Taipei”[助監督・脚本] (監督:リー・シン/李行/Hsing Lee)
 ・1979年 “秋蓮”[脚本](監督:頼成英/Cheng-Ying Lai)
 ・1980年 『ステキな彼女』“就是溜溜她/ Lovable You” [監督]
 ・1980年 “天涼好個秋/Spring in Autumn” [助監督](監督:チェン・クンホウ)
 ・1980年 “我踏浪而来/Lover On The Wave”[脚本](監督:チェン・クンホウ)
 ・1981年 “蹦蹦一串心”[脚本](監督:チェン・クンホウ)
 ・1981年 『風が踊る』“風兒踢踏踩/ Cheerful Wind” [監督]
 ・1982年 『川の流れに草は青々』 “在那河畔青草青/ Green,Green Grass of Home” [監督・脚本]
 ・1982年 『恋は飛飛(フェイフェイ)』“俏如彩蝶飛飛飛/Six Is Company”[脚本](監督:チェン・クンホウ)
 ・1983年 『坊やの人形』“児子的大玩偶/ The Sandwich Man” [監督]
 ・1983年 『風櫃の少年』“風櫃來的人/ The Boys From Fengkuei” [監督]
 ・1983年 『少年』“小畢的故事/Growing Up” [製作/脚本](監督:チェン・クンホウ)
 ・1983年 “台上台下/Cabaret Tears” [脚本コンサルタント](監督:林敬傑/Ching-chieh Lin)
 ・1983年 “油麻菜籽/Ah Fei” [脚本](監督:萬仁Wan Jen)
 ・1984年 『冬冬の夏休み』“冬冬的假期/ A Summer At Grandpas” [監督/脚本]
 ・1984年 “小爸爸的天空/Out of the Blue” [脚本](監督:チェン・クンホウ)
 ・1985年 『童年往事-時の流れ』“童年往事/ A Time To Live, A Time To Die” [監督/脚本]
 ・1985年 『タイペイ・ストーリー』“Taipei Story/青梅竹馬” [脚本/出演](監督:エドワード・ヤン)
 ・1985年 “最想念的季節/My Favorite Season” [脚本](監督:チェン・クンホウ)
 ・1986年 『ソウル』“老娘騒/Soul”[出演](監督:シュウ・ケイ)
 ・1987年 『恋恋風塵』“戀戀風塵/ Dust In The Wind” [監督]
 ・1987年 『ナイルの娘』“尼羅河女児/ Daughter of The Nile” [監督]
 ・1989年 『悲情城市』“悲情城市/ A City of Sadness” [監督]
 ・1990年 『完全版 SUNLESS DAYS/ある香港映画人の“天安門”』“没有太陽的日子/Sunless Days”[出演](監督:ショウ・ケイ)
 ・1991年 『紅夢』[製作総指揮](監督:チャン・イーモウ)
 ・1991年 “棋王/King of Chess”[アソシエイト・プロデューサー](監督:イム・ホー)
 ・1991年 『日本触媒』[CM] [監督]
 ・1992年 『天幻城市』“少年吔,安啦!/Dust of Angels” [製作総指揮](監督:シュウ・シャオミン)
 ・1993年 『戯夢人生』“戯夢人生/ The Puppetmaster” [監督]
 ・1993年 『小津と語る Talking With OZU』[出演](監督:田中康義)
 ・1993年 『宝島(パオタオ)/トレジャー・アイランド』“只要為你活一天/Treasure Island” [製作総指揮](監督:チェン・クォフー)
 ・1994年 『多桑/父さん』“多桑/A Borrowed Life” [製作](監督:ウー・ニェンツェン)
 ・1994年 『活きる』“活著/Life Times”[製作総指揮](監督:チャン・イーモウ)
 ・1995年 『好男好女』“好男好女/ Good Men,Good Women” [監督]
 ・1995年 “去年冬天/Heartbreak Island” [製作総指揮/脚本](監督:シュウ・シャオミン)
 ・1996年 『憂鬱な楽園』“南國再見、南國/ Goodbye South,Goodbye” [監督]
 ・1997年 『HHH:侯孝賢』“HHH - Un Portrait De Hou Hsiao-Hsien” [出演](監督:オリヴィエ・アサヤス)
 ・1998年 『フラワーズ・オブ・シャンハイ』“海上花/ Flowers of Shanghai” [監督]
 ・1999年 『ジャム・セッション 菊次郎の夏<公式海賊版>』[出演](監督:篠崎誠)
 ・2000年 “命帯追逐Mirror Image”[共同製作総指揮](監督:萧雅全/Ya-chuan Hsiao)
 ・2001年 『ミレニアム・マンボ』“千禧曼波/ Millennium Mambo” [監督]
 ・2001年 『キリンビバレッジ 聞茶』[CM] [監督]
 ・2003年 『珈琲時光』“珈琲時光/ Coffee Jikou/ Café Lumière” [監督/脚本]
 ・2003年 “朱天文 INK印刻文学生活志” [CM][監督]
 ・2005年 『百年恋歌』“最好的時光/ Three times” [監督/脚本]
 ・2006年 『エール・フランス「Le Ponton」』 [CM] [監督]
 ・2006年 “盛世的工匠技藝” [CM][監督]
 ・2006年 “盛世裏的工匠技藝” [CM][監督]
 ・2006年? “河岸告別”[短編][監督]
 ・2007年 『電姫戯院』(『それぞれのシネマ』) “The Electric Princess House”[監督]
 ・2007年 『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』 “紅氣球之旅》 Le Voyage du Ballon rouge” [監督/脚本]
 ・2007年 “Man of Cinema: Pierre Rissient” [出演](監督:トッド・マッカーシー)
 ・2007年 “群義房屋 媽媽篇” [CM] [監督]
 ・2007年 “群義房屋 阿嬤篇” [CM] [監督]
 ・2007年 “美麗心台灣,精彩再發現” [短編] [監督]
 ・2007年 “國境邊陲”[短編][監督]

 *参考サイト
 ・侯孝賢に関するWikipedia(中文):http://zh.wikipedia.org/wiki/%E4%BE%AF%E5%AD%9D%E8%B3%A2
 ・YouTube-mp3:http://www.youtube-mp3.com/videos-216294-1-.html

 ※参考:「tantano 短編映画を楽しむ」を楽しむ
 ・「tantano 短編映画をたのしむ」INDEX
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