『動物たちの謝肉祭』にのせて贈る、異性への陽気な好奇心♪

 ミハエラ・パヴラートヴァーの『動物たちの謝肉祭』は、サン・サーンスの組曲『動物たちの謝肉祭』に乗せて贈る、男女の性への関心とかけひきをめぐる7部構成の作品になっています。



 異性への好奇心に満ち満ちて、明るく楽観的なのがいいですね。ま、「謝肉祭」ですから、当然祝祭感に満ちているのは当然ですが。

 7部の構成は次のようになっています。
 1.“Hens and Cocks”(めんどりとおんどり):女の子の秘密
 2.“Wild Asses”(野生のロバ):凸と凹
 3.“The Aquarium”(水族館):ベッドでの妄想
 4.“Persons with Long Ears”(長い耳の人々):女性に臆病な男
 5.“The Aviary”(鳥小屋):噴水、または、つっついたりひっぱったり
 6.“The Swan”(白鳥):陽気なストリップ
 7.“Finale”(フィナーレ):花とミツバチ、または、追う者と追われる者

 “ ”でくくった部分がサン・サーンスの『動物たちの謝肉祭』の曲名で、その後に示したのが、アニメーション部分のタイトルになります。

 最初に楽曲を選んで、そこからイメージを膨らませていったのだろうと想像されますが、タイトルからの発想もあるようです。“Cock”はもちろんペニスですし、“Asses”は女性器の俗語だったりします。
 3.“The Aquarium”で魚が、5.“The Aviary”で鳥が出てくるのも、やはりタイトルからの連想でしょう。4.“Persons with Long Ears”にも何か象徴的な意味合いが込められているのかもしれません。

 サン・サーンスの『動物たちの謝肉祭』は、全14曲構成なのですが、本作では、そこから7曲(けっこうおなじみの曲が多い!)がセレクトされ、順番はそのままに配置されています。

 実は、この7部構成は、性的な事柄に関して段階を追って並べられてもいて、5.“The Aviary”がSEXということになるわけで、本来なら6を5より前に持ってきたかったところですが、パヴラートヴァーはオリジナルの曲順を優先したようです。

画像

 ◆作品データ
 2006年/チェコ/8分58秒
 台詞なし/字幕なし
 アニメーション

 *この作品を他の誰かにも教えてあげたいと思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。
 ↓ ↓ ↓ ↓
 

 ◆監督について
 ミハエラ・パヴラートヴァー
 1961年 プラハ生まれ。
 1987年 プラハ工芸美術大学(UMPRUM)を卒業。卒業制作である『夫婦生活』が認められて、クラートキー・フィルムからオファーがあり、プロのアニメーション作家としての道が開ける。
 1992-98年 チェコ国立芸術アカデミーとプラハ工芸美術大学で教鞭を取る。
 1998年~ サンフランシスコのアカデミー・オブ・アート・カレッジで教鞭を取る。
 サンフランシスコでは、アニメーション製作会社Wildbrain Inc.( http://www.wildbrain.com/)と協力して制作を行なっている。『墓場』等はその成果の1つ。
 2002年にプラハに戻り、実写作品『不貞ゲーム』を手がける。

 他に、ハーバード大学でも教鞭を取っているようです。

 小さい役ながら、映画仲間のいくつかの作品では女優としても出演している。

 CM作品として、ネスレ、コダック、マツダなど。

 イラストも手がけていて、その作品の1つ“Yoko、the Imaginary Dog”はここ(http://www.volny.cz/aamica/show/folder_ill/ill_yak00.html)で見ることができます。

 愛・地球博で“Letters from Czech Repubric”という作品(パヴェル・コウツキー、イジー・バルタ、アウレル・クリムトとの共同作品)が上映されています。

 ・1987年 『夫婦生活』 “Etuda z alba”
 ・1989年 『クロスワード』 “Krízovka(The Crossword Puzzle)”
 ・1991年 『ことば、ことば、ことば』 “Reci, reci, reci…(Words, Words, Words)”
 *米国アカデミー賞短編アニメーション賞ノミネート、クラクフ映画祭特別賞受賞、モントリオール国際映画祭短編映画部門グランプリ受賞
 ・1992年 『叔父と叔母』 “uncles and ants”
 ・1994年 『反復』 “Repete”
 *ベルリン国際映画祭最優秀短編映画賞受賞、広島国際アニメーションフェスティバル グランプリ受賞
 ・1995年 『私かもしれない』 “This could be me”
 ・1998年 『永遠に…』 “Az na veky(Forever and Ever)”
 *オタワ国際アニメーションフェスティバル Television Specials部門OIAF Award受賞
 ・1998年 『プラハの話』 “Praha ocima(Prague Stories/Prague vu par) ” (実写作品)
 ・2000年 『おばあさんの話』 “O babicce(On Grandma)”
 ・2001年 『墓場』 “graveyard”
 ・2002年 『シッポの話』 “Taily Tales”
 ・2003年 『不貞ゲーム』 “Neverné hry(Faithless Games)”(実写作品)
 *サンセバスチャン国際映画祭 Best New Director Special Mention受賞
 ・2005年 “Letters from Czech Repubric”
 ・2006年 『動物の謝肉祭』 “Karneval zvirat (Le Carnaval des Animaux / The Carnival of Animals).”

 *参考サイト
 ・インタビュー Radio Praha:http://www.radio.cz/en/article/78278

 ・アニメーション製作会社Wildbrain Inc.のサイト:http://www.wildbrain.com/about_us/bios/d_michaela.html

 ・http://www.volny.cz/aamica/show/folder_about/about_Mich.html

 *参考書籍
 ・『メッセージ・フロム・チェコアート』(2006年 アーティストハウス刊)

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック