「アナグマ」 “Badgered” シャロン・コールマン

 2005年度のアカデミー賞短編アニメーション賞ノミネート作品。

 

 【物語】
 小さな丘に掘った穴倉の中で、アナグマが居眠りをしている。
 丘の上の木に止まった2羽のカラスがうるさいと思うものの、眠気には勝てない。
そこへ、突然、トラックがやってきて、丘にミサイルを仕込んで去って行ってしまう。
 ミサイルはアナグマの穴倉に突き出していたので、彼は、自分の穴倉からミサイル格納庫に落ちる。
 その時、何かのスイッチに触れてしまったためか、けたたましく警報機が鳴り始める。
 アナグマは格納庫の壁によじ登って、警報機を止めようとする。その結果、警報機が止まったはいいが、関係のないレバーを引いてしまったために、3発のミサイルが発射されてしまう。しかも、そのうちの1発は迷走したあげく、元の丘に不発弾として突き刺さる。
 アナグマは自分の穴倉に戻るが、そのとき、木の葉が不発弾に触れて爆発。
 が、これでアナグマの安眠を妨げるものがなくなり、彼はまた惰眠をむさぼることができるようになったのだった。

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 牧歌的なムードの中に、シニカルな笑いが漂う作品。

 作品の終わりに「愛犬に捧ぐ」というようなクレジットがあるので、このアナグマは愛犬をモデルにしているのかもしれません。

 「今はきな臭い世の中だけれど、早く、のんびりと惰眠を貪れるようになりたい」という作者の希望を作品に託している、というと大げさかもしれませんが、世間で何が起ころうとも平和そうに居眠りばかりしている犬を見て、羨ましく思った、あたりがこの作品を作るきっかけだったかもしれません。

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 ◆監督について
 シャロン・コールマン(Sharon Coleman)
 1978年 スコットランド生まれ。
 小さな頃は、チャック・ジョーンズのアニメーションや「Peanuts」が好きだった。
 イラストレーションでGlasgow School of Artの学位を取得。
 その後、フリーランスで、フラッシュ・アニメーター&イラストレーターとして活躍。
 2003~2004年に、National Film & Television Schoolの特待生(Royal Mail Special Stamps Scholar)に選ばれ、Daniel Greavesの指導を受ける。
 自分の作品としては、伝統的なイラストのアニメーションが好き。

 *参考サイト National Film & Television School:http://www.nftsfilm-tv.ac.uk/index.php?module=People&people_id=49&film=109

 Guardian Unlimited:http://film.guardian.co.uk/oscars2006/story/0,,1723015,00.html

 ◆作品データ
 2005年/イギリス/6分
 台詞なし/字幕なし
 アニメーション
 2005年度アカデミー賞短編アニメーション賞ノミネート
 カンヌ国際映画祭Cinéfondation部門出品、学生アカデミー賞出品、エジンバラ国際フィルムフェスティバル出品
 この作品が日本で上映されたことはないはずで、おそらくDVD化もされていません。

 ちなみに、badgerでアナグマ、badgeredで「悩ませられた」の意。

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