私は見ない、私は買わない。でも……

 アニメーション版『時をかける少女』の劇場パンフを見ていて、発見したことの1つは、あの「海賊版撲滅キャンペーン」で黒い涙を流している女の子が谷村美月さん(藤谷果穂役)であるとわかったことでした。ま、調べようと思えば、ネット上であっさりわかるようなことではあったんですが、私は勝手に全く無名の女の子をキャンペーン・キャラクターに起用しているだけかと思ってたんですねえ。

 谷村美月さんといえば、映画『カナリア』での関西弁の女の子の役が印象的でした(それ以前にNHKテレビ小説「まんてん」にも出ていたらしいのですが、私は観ていません)が、普通に標準語もOKなんですね。

 海賊版撲滅キャンペーンについて調べてみると、あのキャンペーン映像は2005年3月から流されていて、提供元は日本国際映画著作権協会。で、ハリウッド・メジャー系配給会社5社 (ソニー・ピクチャーズ、20世紀フォックス、ブエナビスタ、UIP、ワーナー)の配給作品上映前に映写されているようです(参考:http://pirate.ring.hatena.ne.jp/bbs/4)

 お金を払って映画を楽しみに来ているお客さんを不快な気持ちにさせるので、やめて欲しいと言って抗議している映画館もあるようですが、もちろん認められてはいません。

 私もあれを不快に思っている1人ですが、「私は見ない、私は買わない」という(観客を犯罪者扱いはしない巧妙な)セリフの後で、密かに「でも、作っちゃうし、売っちゃうもんね~」と心の中でつぶやいて、ささやかながらも意味のない抵抗をしています(もちろん作らないし、売りませんが)。

 あの映像は、実は、上記配給会社によるマスコミ向け試写の前にも上映されていて、匿名ではないマスコミ試写に来ている人たちをもそういう扱いをするのかよと憤りを感じてしまうのですが、そう感じさせていることは配給会社サイドももちろんわかっているんだと思います。
 ビジネスに支障を来たすほど、日本では海賊版は出回ってはいないし、高画質できちんと観たいと思うのが今の日本人だと思うんですが、それなのに、何故ああいうキャンペーン映像をわざわざ流すのかか。

 私見ですが、あれは、配給会社5社=ハリウッド・メジャー系映画会社の日本支社の、本社に対するポーズだと思いますね。つまり、コピーライトや海賊版に敏感なハリウッド・メジャ本社ーに対して、自分たちは、海賊版撲滅のためにこういうことをしてますよと目に見える形で示しているんだと思います。観客本位ではなく、本社本位なんですね。
 最近のマスコミの完成披露試写会では、カメラや録音・録画機器の持ち込みをチェックするために手荷物検査やボディー・チェック、ガードマンによる上映中の見回りまでありますが、これも海賊版撲滅キャンペーンと同じ意図でなされていると思っていいと思います。
 まあ、たとえこれが正解だとしても、あの映像に不快感を抱いてしまうことに変わりはありませんが。

 キャンペーン・ガールとなった谷村美月さんは、真正面からの、無表情な顔で映し出されているため、ほぼ彼女であることは(事前に知らない限り)わからないと思いますが、それでもやっぱり女優としてマイナスになってしまいますよね。
 もっと明るく、「海賊版はダメよ~ダメ!ダメ!」っていうような感じでやったらどうかとか、あるいは、長澤まさみや上戸彩を起用していたらどうだろうかと思ったりもしますが、いかがでしょうか。

 谷村美月 公式サイト:http://www.horiagency.co.jp/web_data/talentfiles/tanimura_1.html

 日本ではそんなに海賊版は問題になっていなんんじゃないかって書きましたが、以前、新宿シネマカリテ(現・新宿武蔵野館)オープニングのロバート・アルトマン『M★A★S★H』上映時に、度々通路に出て、画面に向かってカメラのシャッターを切り続けているお客さんがいたり(さすがにそれは私も注意しました)、某東宝系アニメの上映時に、ずっと携帯で画面を撮っている人がいたりした(その人は前の方の座席に座っていたので、ずっと携帯の明かりがちらちらして気が散って仕方がなかった)っていうことを思い出しました。
 ああいう人は事前にキャンペーン映像が流れるのを観たら、ああいう行動をやめるんでしょうかねえ。

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  • 長澤まさみ

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