凄いの一言! 『七人のマッハ!』

 2006年のお正月映画の特徴を挙げるなら、例えば、癒し系の作品が多いこと、音楽からみの作品が多いこと、そして何本ものタイ映画が公開されること、あたりがパッと思いつきます。
映画の国籍で言えば、お正月にあちこちでイギリス映画をやっていたりした年もあったのですが、今年は「ハリポタ」以外イギリス映画は見当たりません。最近では、映画の国籍で作品を語ることも少なくなってきていますが、それでもやはり「稼ぎ時」であるお正月にあっちでもこっちでもタイ映画をやっているということは、「いまタイ映画が熱い!」ということを示しているようで、興味深いですね。

 日本で公開されるタイ映画は、非常にバラエティに富んでいて、歴史ものもあれば、コメディーもあり、『風の前奏曲』のような落ち着いたドラマもあれば、『マッハ!』のような痛快なアクションもあります。『七人のマッハ!!!!!!!』は、『マッハ!』の系譜に連なるアクション映画です。

 【物語】
 スポーツ省のスタッフたちが援助物資をプレゼントするために向かったタイ奥地の村にテロリストたちがやってきて、銃で女・子供・老人・僧侶など無差別に村民を射殺し、村を制圧する。彼らは村民を人質にして捕らえられた麻薬王の釈放を政府に要求し、さらに核兵器によるバンコク攻撃をもちらつかせる……。

 『ダイ・ハード』やスティーブン・セガールの「沈黙シリーズ」に似た設定ですが、違うのは、非情なテロリストたちに向かって、村民たち(およびスポーツ省のスタッフ)が、むざむざ殺されるよりはと自分の体のみを武器に立ち向かっていくところです。
 設定のみならず、実際にも、CGや特撮、ワイヤーもなしで、キャストが体当たりで限界ギリギリのアクションに挑戦しています。ジャッキー・チェンがいっぱいという感じで、まさに究極のアクション映画。凄いの一言です!

 監督が、日本でもヒットしたタイのアクション映画『マッハ!』でアクション監督をしていたパンナー・リットグライ。邦題は、『マッハ!』にあやかったもので、実際のところは『マッハ!』とは何の関係もなく、正義の味方が7人組だったりするわけでもないので、本当のところ「7人」にあまり意味はありません。大体7人くらいがメインに大活躍する話だということで……。まあ、「7人」とか「セブン」というのは、キャッチーだし、作品自体が面白いから、いいんですが。

 【キャスト】
 主役は、ダン・チューボンという様々な格闘技を身につけたスタントマン出身の俳優で、国家特殊部隊に属する刑事デューを演じています。彼は、『マッハ!』でスタントを演じていたようです。
 物語の設定には、「スポーツ省のスタッフ」が出てきて、敵に対して彼らが自らの特技を生かして闘うということになるのですが、この「スポーツ省のスタッフ」という役を与えられているのが、タイでトップ・クラスの本物のスポーツマンたちです。テコンドー、セパタクロー、器械体操、ラグビー、サッカーなどなど。現実にこんな事態に遭遇したら、例えば、セパタクローの選手がセパタクローの技を使って敵と闘うなんてことはまずない、と思いますが、ダイナミックな生身のアクションがやっぱり凄いんですね。ま、日本のスポーツ・キャスターじゃあ、こうはいきませんが(笑)。

 ・テコンドーの金メダリスト:ゲーサリン・エータワッタクン↓
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 ・器械体操のチャンピオン:アモーンテープ・ウェウセーン↓
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 ・セパタクローのチャンピオン:スーブサック・パンスーブ(?)↓
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 ・多くの格闘技を修得している主演のダン・チューボン↓
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 【まちがい探し】
 この映画に水を注すつもりはないんですけど、IMDbを見ていたら、この映画に関するネタがあったので、こういうものに注目しながら、トリビアルに映画を楽しむのも面白かろうと思い(特に2度目以降は)、書き出してみることにしました。ちなみに、この映画の英語題は“Born to Fight”です。

 ・デューと彼のパートナーがヤン将軍の2台の18輪トラックを追うシーンで、デューは右側のトラックにジャンプする。次のシーンでは、ヤン将軍が頭上のデューの足音に気づいて上方をうかがう様子が映し出される。デューのパートナーが左側のトラックの運転手をひきずり降ろした後、ヤン将軍が乗っていたのは左のトラックだったことがわかる。それはデューが飛び移った方ではなかったのだ。

 ・トラックの追跡シーンの間、デューのパートナーはヤン将軍の2台のトラックの間でバンを運転し、その両方に銃を撃つ。銃弾は、右側のトラックの助手席の男と左側のトラックの運転手を仕留めることに成功する。右側のトラックがブレーキをかけた時、デューは振り落とされそうになるが、助手席の窓からするりと中に入り込む。その時、撃たれたはずの助手席の男の姿はない。

 ・トゥックがサッカー・ボールを遠くの見張り台に向けて蹴るシーンで、ボールは見張り台にいた兵士に当たって、彼が落下するのが見える。次のシーンでは地面に落ちた兵士が映されるが、ボールはどこにも見当たらない。

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 アクションを楽しむ映画なので、あまり説明しても仕方ないですね。お正月のアクション映画は、『Mr.&Mrs.スミス』とこの作品くらいということもありますし、ジェッキー・チェンの映画(の全盛期の頃の作品)を楽しむような気持ちで、観に行くとよいのではないでしょうか。こういう映画は、やっぱりビデオじゃなくて、スクリーンですよ!

追記:プレイガイトで映画の前売り券を買おうとしていたら、女子高生の2人組がやってきて、そこの女性スタッフに「『七人のマッハ!!!!!!!』って誰が出てるんですか?」って質問していました。私は思わず噴き出してしまったんですが、彼女たちは私に向かって「何がおかしいの?」というような表情をしたので、「有名な人は誰も出ていませんよ(笑)」と答えておきました。彼女たちは納得していないようでしたが、質問を変えて、「じゃあどんなストーリーなんですか?」とその女性スタッフに質問し直していました。私が教えてあげたい気もしたんですが、自分の支払いが済んだので、私はその場を立ち去ることにしました。彼女たち、「『七人のマッハ!!!!!!!』観たのかなあ?

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この記事へのコメント

2005年12月22日 18:00
TBありがとうございました。
やっぱりこれは、スクリーンで観たいですよ!
劇場で観てよかった~、っていう作品でした!
間違いこんなにあったんですか。
DVD出たらもう一度チェックします!
劇場で見てると「うわぁぁぁ!」と声をこらえるのに必死になってしまうので(笑)

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