オースティン映画批評家協会賞2020 受賞結果

 オースティン映画批評家協会賞2020の受賞結果です。(1月6日発表)

 オースティンは、テキサス州の州都で、州内では、ダラス、ヒューストン、サンアントニオに次ぐ都市で、映画や音楽の祭典であるSXSWフェスティバルが開催されています。
 テキサス州には、他に、1990年設立のダラス・フォートワース映画批評家協会賞と2007年設立のヒューストン映画批評家協会賞がありますが、同じ州内に3つ以上の映画批評家協会があるのは、ニューヨーク州(ニューヨーク、ニューヨーク・オンライン、全米)とカリフォルニア州(ロサンゼルス、放送映画、サンディエゴ、サンフランシスコ)を除けば、おそらくテキサスだけです。
 また、映画監督のリチャード・リンクレイターは、ヒューストン出身で、オースティンでThe Austin Film Societyを創設したことでも知られています。

 オースティン映画批評家協会(AFCA:The Austin Film Critics Association)
 設立年:2005 会員数:37
 公式サイト:http://www.austinfilmcritics.org/
 公式twitter:https://twitter.com/ATXFilmCritics
 公式facebook:https://www.facebook.com/AustinFilmCritics
 Wikipedia(英語):http://en.wikipedia.org/wiki/Austin_Film_Critics_Association

 [賞の特徴]
 ・トップ10の発表を行なっている。
 ・最優秀オースティン映画を選んでいて、過去に選ばれた作品には、『トレジャハンター・クミコ』、『6才のボクが、大人になるまで。』、『バーニー/みんなが愛した殺人者』、『テイク・シェルター』、“Winnebago Man”などがある。
 ・特別名誉賞を設けている。
 ・2018年度の作品賞は『ビール・ストリートの恋人たち』、2017年度の作品賞は『ゲット・アウト』、2016年の作品賞は『ムーンライト』、2015年の作品賞は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』、2014年の作品賞は『6才のボクが、大人になるまで。』、2013年の作品賞は『her/世界でひとつの彼女』、2012年の作品賞は『ゼロ・ダーク・サーティ』、2011年の作品賞は『ヒューゴの不思議な発明』、2010年の作品賞は『ブラック・スワン』。

オースティン映画批評家協会賞.jpg

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 ◆作品賞
 ・『アイリッシュマン』
 ・『マリッジ・ストーリー』
 ・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 ◎『パラサイト 半地下の家族』(韓)
 ・『アンカット・ダイヤモンド』

 ◆監督賞
 ・グレタ・ガーウィグ 『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
 ◎ポン・ジュノ 『パラサイト 半地下の家族』(韓)
 ・ジョシュ&ベニー・サフディー 『アンカット・ダイヤモンド』
 ・マーティン・スコセッシ 『アイリッシュマン』
 ・クエンティン・タランティーノ 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』

 ◆主演男優賞
 ・アントニオ・バンデラス “Pain and Glory(Dolor y gloria)”(西)
 ・レオナルド・ディカプリオ 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 ・アダム・ドライヴァー 『マリッジ・ストーリー』
 ・エディー・マーフィー 『ルディ・レイ・ムーア』
 ◎アダム・サンドラー 『アンカット・ダイヤモンド』

 ◆主演女優賞
 ・オークワフィナ 『フェアウェル』(米・中)
 ・スカーレット・ヨハンソン 『マリッジ・ストーリー』
 ・エリザベス・モス “Her Smell”
 ◎ルピタ・ニョンゴ 『アス』
 ・レニー・ゼルウィガー 『ジュディ 虹の彼方に』

 ◆助演男優賞
 ・ウィレム・デフォー “The Lighthouse”
 ・アル・パチーノ 『アイリッシュマン』
 ・ジョー・ペシ 『アイリッシュマン』
 ◎ブラッド・ピット 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 ・ソン・ガンホ 『パラサイト 半地下の家族』(韓)

 ◆助演女優賞
 ・ローラ・ダーン 『マリッジ・ストーリー』
 ・アデル・エネル “Portrait of a Lady on Fire”(仏)
 ・スカーレット・ヨハンソン 『ジョジョ・ラビット』
 ◎ジェニファー・ロペス 『ハスラーズ』
 ・フローレンス・ピュー 『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』

 ◆オリジナル脚本賞
 ・『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』
 ・『マリッジ・ストーリー』
 ・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 ◎『パラサイト 半地下の家族』(韓)
 ・『アス』

 ◆脚色賞
 ・“A Beautiful Day in the Neighborhood”
 ・『ハスラーズ』
 ・『アイリッシュマン』
 ・『ジョジョ・ラビット』
 ◎『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』

 ◆撮影賞
 ◎『1917 命をかけた伝令』(英・米) ロジャー・ディーキンス
 ・『アド・アストラ』
 ・“The Lighthouse”
 ・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 ・『パラサイト 半地下の家族』(韓)

 ◆編集賞
 ・『1917 命をかけた伝令』(英・米)
 ・『アイリッシュマン』
 ・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 ・『パラサイト 半地下の家族』(韓)
 ◎『アンカット・ダイヤモンド』 ロナルド・ブロンスタイン(Ronald Bronstein) ベニー・サフディー

 ◆モーション・キャプチャー/特殊効果パフォーマンス賞(Best Motion Capture/Special Effects Performance)
 ◎ジョシュ・ブローリン 『アベンジャーズ/エンドゲーム』
 ・マーク・ラファロ 『アベンジャーズ/エンドゲーム』
 ・ローサ・サラザール(Rosa Salazar) 『アリータ:バトル・エンジェル』
 ・ウィル・スミス 『アラジン』
 ・ウィル・スミス 『ジェミニマン』

 ◆オリジナル作曲賞(Best Original Score)
 ◎『1917 命をかけた伝令』(英・米) トマス・ニューマン
 ・『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
 ・『マリッジ・ストーリー』
 ・『アス』
 ・“Waves”

 ◆スタント賞(Best Stunts)
 ・『アベンジャーズ/エンドゲーム』
 ・『フォードVSフェラーリ』
 ◎『ジョン・ウィック:パラベラム』John Wick 3: Parabellum
 ・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 ・『SHADOW 影武者』(中)

 ◆第1回作品賞(Best First Film)
 ・『アトランティックス』“Atlantics(Atlantique)”(仏・セネガル・ベルギー)(監督:マティ・ディオップ)
 ◎“Booksmart” (監督:オリヴィア・ワイルド)
 ・“The Last Black Man in San Francisco” (監督:Joe Talbot)
 ・『ザ・ピーナッツバター・ファルコン』 監督:タイラー・ニルソン(Tyler Nilson)、マイケル・シュワルツ(Michael Schwatrz )
 ・“Queen and Slim” (監督:メリーナ・マツーカス(Melina Matsoukas))

 ◆ブレイクスルー・アーティスト賞(The Robert R. “Bobby” McCurdy Memorial Breakthrough Artist)
 ・オークワフィナ 『フェアウェル』(米・中)
 ・ノア・ジューブ(Noah Jupe) “Honey Boy”
 ◎フローレンス・ピュー 『ミッドサマー』『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
 ・ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ(Da'Vine Joy Randolph) 『ルディ・レイ・ムーア』
 ・ルル・ワン 『フェアウェル』(米・中)

 ◆アンサンブル賞(Best Ensemble)
 ・『アイリッシュマン』
 ◎『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』
 ・『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』
 ・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 ・『パラサイト 半地下の家族』(韓)

 ◆ドキュメンタリー賞
 ◎『アポロ11 完全版』 監督:トッド・ダグラス・ミラー(Todd Douglas Miller)
 ・“The Biggest Little Farm”(米) 監督:John Chester
 ・『娘は戦場で生まれた』(英・シリア) 監督:ワアド・アル・カデブ(Waad al-Kateab)、エドワード・カッツ(Edward Watts)
 ・“Hail Satan?”(米) 監督:Penny Lane
 ・“One Child Nation”(中・米) 監督:Nanfu Wang(王男栿)、Jialing Zhang

 ◆アニメーション賞(Best Animated Film)
 ・『アナと雪の女王2』 監督:クリス・バック、ジェニファー・リー
 ◎『失くした体』“I Lost My Body(J’ai perdu mon corps)”(仏) 監督:ジェレミー・クラパン
 ・『クロース』 監督:セルジオ・パブロス
 ・”Missing Link” 監督:クリス・バトラー
 ・『トイ・ストーリー4』 監督:ジョシュ・クーリー

 ◆外国語映画賞(Best Foreign Language Film)
 ・『アトランティックス』“Atlantics(Atlantique)”(仏・セネガル・ベルギー) 監督:マティ・ディオップ
 ・『カメラを止めるな!』“One Cut of the Dead”(日) 監督:上田慎一郎
 ・“Pain and Glory(Dolor y gloria)”(西) 監督:ペドロ・アルモドバル
 ◎『パラサイト 半地下の家族』(韓) 監督:ポン・ジュノ
 ・“Portrait of a Lady on Fire”(仏) 監督:セリーヌ・シアマ

 ◆オースティン映画賞(Austin Film Award (previously announced))
 ・“Frances Ferguson” (監督:Bob Byington)
 ◎『名もなき生涯』(米・独)(監督:テレンス・マリック)
 ・“The River and the Wall” (監督:ベン・マスターズ(Ben Masters))
 ・“Running with Beto” (監督:David Modigliani)
 ・“Where’d You Go, Bernadette” (監督:リチャード・リンクレイター)

 ◆AFCA 2019 Top Ten Films:
 1.『パラサイト 半地下の家族』(韓)
 2.『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 3.『アンカット・ダイヤモンド』
 4.『マリッジ・ストーリー』
 5.『アイリッシュマン』
 6.『フェアウェル』(中・米)
 7.『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』
 8.・『ジョジョ・ラビット』
 9.『1917 命をかけた伝令』(英・米)
 10.“Portrait of a Lady on Fire”(仏)

 オンライン映画批評家協会賞のトップ10とは、1位が同じで、『フェアウェル』が入り、『アス』が落ちています。

 ◆AFCA Top Ten Films of the Decade:
 1. 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015/オーストラリア・米)
 2. 『ム-ンライト』(2016)
 3. 『ソーシャル・ネットワーク』(2010)
 4. 『ゲット・アウト』(2017)
 5. 『メッセージ』(2016)l
 6. 『お嬢さん』(2016/韓)
 7. 『パラサイト 半地下の家族』(2019/韓)
 8. 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)
 9. 『6才のボクが、大人になるまで。』(2014)
 10. 『ファントム・スレッド』(2017)

 2014:1、2015:1、2016:3、2017:2,2018:2となって、後半が集中的に選ばれています。非英語圏が韓国だけ2本というのがちょっと意外ですね。過去を振り返るにあたって、『パラサイト 半地下の家族』の影響があったりするんでしょうか。

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 主な作品のノミネート&状況は、以下の通り。

 ・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(1/8):作品・主演男優・助演男優・脚本・撮影・編集・スタント・アンサンブル
 ・『パラサイト 半地下の家族』(4/8):作品・監督・助演男優・脚本・撮影・編集・アンサンブル・外国語
 ・『マリッジ・ストーリー』(0/7):作品・監督・主演男優・主演女優・助演女優・脚本・作曲
 ・『アイリッシュマン』(0/6):作品・助演男優・助演男優・脚色・編集・アンサンブル
 ・『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』(2/6):監督・助演女優・脚色・作曲・ブレイク・アンサンブル
 ・『アンカット・ダイヤモンド』(2/4):作品・監督・主演男優・編集
 ・『ルディ・レイ・ムーア』(0/3):監督・主演男優・ブレイク
 ・『フェアウェル』(0/3):主演女優・ブレイク・ブレイク
 ・『アス』(1/3):主演女優・脚本・作曲
 ・『1917 命をかけた伝令』(2/3):撮影・編集・作曲
 ・『アベンジャーズ/エンドゲーム』(1/3):特殊・特殊・スタント
 ・“Pain and Glory(Dolor y gloria)”(0/2): 主演男優・外国語
 ・“The Lighthouse”(0/2):助演男優・撮影
 ・“Portrait of a Lady on Fire”(0/2):助演女優・外国語
 ・『ジョジョ・ラビット』(0/2):助演女優・脚色
 ・『ハスラーズ』(1/2):助演女優・脚色
 ・『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(1/2):脚本・アンサンブル

 オースティン映画批評家協会賞の結果が、全米映画賞レース全体の動向を示しているとも思えませんが、ややゴールデン・グローブ賞の結果と通じているところがあるように見えます。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『1917 命をかけた伝令』が受賞して、『アイリッシュマン』が無冠に終わるというようなパターンが今後も続くことになるんでしょうか。

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 *当ブログ記事

 ・オースティン映画批評家協会賞2020 ノミネーション:https://umikarahajimaru.at.webry.info/202001/article_7.html
19 最優秀オースティン映画賞ノミネーション発表:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201812/article_70.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2019 最優秀オースティン映画賞 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201901/article_19.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2018 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201801/article_2.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2018 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201801/article_26.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2016 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_58.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_98.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2015 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201512/article_58.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2015 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201512/article_80.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201412/article_26.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_53.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_55.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2011 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201112/article_68.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_50.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_26.html
 ・オースティン映画批評家協会賞2008 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200812/article_27.html

 ・全米の映画批評家協会系映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_2.html

 ・全米の映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_45.html

 ・全米映画賞レース2019の受賞結果をまとめてみました:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201912/article_59.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2019年10月~2020年1月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201910/article_7.html

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