ロサンゼルス映画批評家協会賞2013 発表!

 ロサンゼルス映画批評家協会賞(Los Angeles Film Critics Association)が発表になりました。(12月8日)

 【ロサンゼルス映画批評家協会賞】

 ロサンゼルス映画批評家協会賞は、ハリウッドのお膝元でありながら、ハリウッド映画に全く背を向けた映画賞で、インディーズ寄りのセレクションになるならまだしも、外国映画をやたらと選んでしまうという、アメリカの映画賞らしからぬ“個性的な”映画賞になっています(いったいアメリカ映画についてどう思ってるんだって感じですが)。
 設立は1975年で、歴史もあり、1980年前後には『クレーマー、クレーマー』とか『E.T.』とか『アマデウス』とか、アカデミー賞と変わらないような作品を選んでいたのですが、どうも1985年に『未来世紀ブラジル』を選んだあたりから、「わが道を行く」ようになり、依然としてアカデミー賞の重要な前哨戦の1つと見なされながら、結果としてはアカデミー賞とはあまり重ならない映画賞として、現在に至っています(それでも『許されざる者』や『シンドラーのリスト』など、どうしても外せない年もあるようです)。
 2001年以降に作品賞を受賞した作品を見てもそれは歴然で、それぞれ『イン・ザ・ベッドルーム』『アバウト・シュミット』『アメリカン・スプレンダー』『サイドウェイ』『ブロークバック・マウンテン』『硫黄島からの手紙』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』をベスト作品に選んで、「他の映画賞とは違う」というところを見せています(『サイドウェイ』なんか5部門受賞で最多賞受賞作品になってしまったりしています)。
 アカデミー賞でも、外国語映画賞部門以外の部門に、外国映画がノミネートされて、「なぜこれがここに?」と思ったりすることもありますが、ひょっとすると、こういうところに、逆に、ロサンゼルス映画批評家協会賞がアカデミー賞に与えている影響を見て取ることができる、ということもできるかもしれません。

 今年の受賞結果は以下の通りです。

画像

 ◆作品賞
 ◎『ゼロ・グラビティ』 監督:アルフォンソ・キュアロン
 ◎“Her” 監督:スパイク・ジョーンズ

 ◆監督賞
 ◎アルフォンソ・キュアロン 『ゼロ・グラビティ』
 次点:スパイク・ジョーンズ “Her”

 ◆主演男優賞
 ◎ブルース・ダーン 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』
 次点:キウェテル・イジョフォー “12 Years a Slave”

 ◆主演女優賞
 ◎ケイト・ブランシェット 『ブルージャスミン』
 ◎アデル・エグザルコプロス 『アデル、ブルーは熱い色』

 ◆助演男優賞
 ◎ジェームズ・フランコ 『スプリング・ブレイカーズ』
 ◎ジャレッド・レト 『ダラス・バイヤーズクラブ』

 ◆助演女優賞
 ◎Lupita Nyong’o “12 Years a Slave”
 次点:ジューン・スキッブ 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』

 ◆脚本賞
 ◎リチャード・リンクレイター、ジュリー・デルピー、イーサン・ホーク 『ビフォア・ミッドナイト』
 次点:スパイク・ジョーンズ “Her”

 ◆撮影賞
 ◎エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』
 次点:ブリュノ・デルボネル “Inside Llewyn Davis”

 ◆編集賞
 ◎アルフォンソ・キュアロン、マーク・サンガー(Mark Sanger) 『ゼロ・グラビティ』
 次点:シェーン・カルース、David Lowery “Upstream Color”

 ◆美術賞(Best Production Design)
 ◎K・K・バレット(K.K. Barrett) “Her”
 次点:ジェス・コンコール(Jess Gonchor) “Inside Llewyn Davis”

 ◆作曲賞(Best Music Score)
 ◎T・ボーン・バーネット “Inside Llewyn Davis”
 次点:アーケイド・ファイア、Owen Pallett “Her”

 ◆ドキュメンタリー賞
 ◎『物語る私たち』(カナダ) 監督:サラ・ポーリー
 次点:『殺人という行為』(デンマーク・ノルウェー・英) 監督:ジョシュア・オッペンハイマー

 ◆長編アニメーション賞(Best Feature Animation)
 ◎『アーネストとセレスティーヌ』“Ernest and Celestine”(仏・ベルギー・ルクセンブルク) 監督:バンジャマン・レネール、ヴァンサン・パタール、ステファン・オビエ
 次点:『風立ちぬ』(日) 監督:宮崎駿

 ◆インディペンデント/実験映画/ビデオ賞(Douglas Edwards Independent/Experimental Film/Video Award
 ◎“Cabinets Of Wonder” 作・パフォーマンス(Films and a Performance):Charlotte Pryce

--------------------------------

 本年度は、『ゼロ・グラビティ』と“Her”と“Inside Llewyn Davis”の3作品が、主要部門で三つ巴の戦いをする展開になりました。

 事前の下馬評からすれば、“Her”の評価がかなり高めで、“Inside Llewyn Davis”がやや高め、“12 Years a Slave”が低め、の受賞結果になっています。

 主演女優賞にアデル・エグザルコプロスを選んだり、助演男優賞に『スプリング・ブレイカーズ』のジェームズ・フランコを選んだり、長編アニメーション賞に『アーネストとセレスティーヌ』を選んだりと「個性的」なところを見せていますが、ロサンゼルス映画批評家協会賞には、どうしても意表を突くような意外な受賞結果を期待していまうので、今回は、ちょっと期待はずれだったなあ、などと思ってしまいました(笑)。

 
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

 *当ブログ記事

 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2012:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_20.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2011:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201112/article_17.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2010:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_20.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2009:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_23.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2008:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200812/article_16.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年12月~2014年4月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_1.html

"ロサンゼルス映画批評家協会賞2013 発表!" へのコメントを書く

お名前
メールアドレス
ホームページアドレス
コメント

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。