第56回インド映画賞発表!

 第56回インド映画賞(56th National Film Awards)が発表になりました。(1月23日)

 インド映画賞は、インドで最も伝統のある映画賞で、1954年に設立されています。

 1973年以降は、インド政府映画祭局(Indian government's Directorate of Film Festivals)が開催に関わって(administrated)いて、インド首相が賞の授与を行なうらしく、そういう意味で権威のある賞ともなっているようです。

 今年の受賞結果は以下の通りです。

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 ◆作品賞(Best Feature Film)
 ◎“Antaheen”(ベンガル). 監督:アーニルッダー・ローイ・チョードリー(Aniruddha Roy Chowdhury)

 ◆監督賞(Best Direction)
 ◎Bala “Naan Kadavul/I Am God”(タミル)

 ◆主演男優賞(Best actor Award)
 ◎Upendra Limaye “Jogva/The Awaking”(マラーティー/監督:Rajiv Patil)

 ◆主演女優賞(Best Actress award)
 ◎プリヤンカー・チョープラ(Priyanka Chopra) “Fashion”(ヒンディー/監督:Rajiv Patil Madhur Bhandarkar)

 プリヤンカー・チョープラは、国際インド映画アカデミー賞(IIFA)2009でも主演女優賞を受賞。

 ◆助演男優賞
 ◎アルジュン・ラームバール(Arjun Rampal) “Rock On!!”(ヒンディー/監督:Abhishek Kapoor)

 アルジュン・ラームバールは、国際インド映画アカデミー賞(IIFA)2009でも助演男優賞受賞。

 ◆助演女優賞
 ◎Kangna Ranaut “Fashion”

 Kangna Ranautは、国際インド映画アカデミー賞(IIFA)2009でも助演女優賞受賞。

 ◆男性プレイバック・シンガー賞(Best male playback singer)
 ◎Hariharan “Jogva/The Awaking”:‘Jeev Dangla Gungla Rangla’

 ◆女性プレイバック・シンガー賞(Best female playback singer)
 ◎Shreya Ghoshal “Jogva/The Awaking”:‘Pherari Mon’&‘Jeev DanglaGungla Rangla’

 Shreya Ghoshalは、“Singh is Kinng”で、国際インド映画アカデミー賞(IIFA)2009最優秀女性プレイバック・シンガー賞受賞。

 ◆脚本賞
 ◎Sachin Kundalkar “Gandha/The Smell”(マラーティー/監督:Sachin Kundalkar)

 ◆撮影賞
 ◎Avik Mukhopadhyay “Antaheen”

 ◆編集賞(Best Editing)
 ◎A. Sreekar Prasad “Firaaq”(ヒンディー/監督:Nandita Das)

 ◆振り付け賞(Best Choreography)
 ◎Chinni Prakash & Rekha Prakash “Jodha Akbar”(ヒンディー/監督:アシュトーシュ・ゴーワリケール(Ashutosh Gowariker)):‘Azeem‐o‐Shaan Shaheshah’

 “Jodha Akbar”は、国際インド映画アカデミー賞(IIFA)2009で作品賞を受賞してます。

 ◆美術賞(Best Art Direction)
 ◎Gautam Sen “Firaaq”

 ◆衣裳デザイナー賞(Best Costume Designer)
 ◎Neeta Lulla “Jodha Akbar”

 ◆メイキャップ・アーテイスト賞(Best Make-Up Artist)
 ◎Moorthy V. “Naan Kadavul/I Am God”

 ◆特殊効果賞(Best Special Effects)
 ◎Govardhan(TATA ELXSI) “Mumbai Meri Jaan/Munbai My Life”(ヒンディー/監督:Nishikant Kamat

 “Mumbai Meri Jaan/Munbai My Life”は、第3回アジア太平洋映画賞脚本賞ノミネート。

 ◆音楽監督賞(Best Music Direction)
 ◎Ajay And Atul “Jogva/The Awaking”

 ◆作詞賞(Best Lyrics)
 ◎Anindya Bannerjee &Chandranil Bhattacharya “Antaheen”:‘Pherari Mon’

 ◆音響賞(Best Audiography)
 ◎Pramod J.Thomas “Gandha/The Smell”

 ◆インディラ・ガンディー賞/第1回作品賞(Indira Gandhi Award For Best First Film Of A Director/Best Debut Film)
 ◎“A Wednesday”(ヒンディー) 監督:ニーラジ・パンディー(Neeraj Pandey)

 “A Wednesday”は、第3回アジア太平洋映画賞男優賞ノミネート(Naseeruddin Shah)。

 ◆審査員特別賞(Special Jury Award)
 ◎“Bioscope”(マラヤラム) 監督:K.M. Madhusudhanan

 ◆児童映画賞(Best Children Film)
 ◎“Gubachi Ganu”(カナンダ) 監督:Abhaya Simha

 ◆児童映画アーティスト賞(Best Child Artist)
 ◎Master Shams Patel “Thanks Maa”(ヒンディー) 監督:Irfan Kamal

 ◆アニメーション賞(Best Animation Film)
 ◎“Roadside Romeo”(ヒンディー) 監督:Jugal Hansraj

 ◆ファミリー映画賞(Best Film on Family values)
 ◎“Little Zizou”(グジャラート) 監督:Sooni Taraporevala

 ◆しばしばためになるエンタテインメント人気映画賞(Best Popular Film Providing Wholesome Entertainment)
 ◎“Oye Lucky !Lucky Oye”(ヒンディー) 監督:Dibakar Banerjee

 ◆国家統一に関する最優秀映画賞/Nargis Dutt Award賞(Nargis Dutt Award For Best Feature Film On National Integration)
 ◎“Aai Kot Nai”(アッサム) 監督:Rajen Bora

 ◆禁令、女性/児童福祉、持参金不払い、麻薬中毒、障害者福祉など社会問題を扱った映画で賞(Best Film On Social Issues Such As Prohibition, Women And Child Welfare, Anti-Dowry, Drug Abuse, Welfare of The Handicapped Etc.)
 ◎“Jogva/The Awaking”

 ◆環境保護/維持に関する最優秀映画賞(Best Film On Environment Conservation/Preservation)
 ◎“Jianta Bhoota”(オリヤー) 監督:Prashanta Nanda

 ◆短編映画賞(Best non-feature film)
 ◎“AFSPA 1958” マニプールの人々の非暴力を描いた勇気ある描写に対して( for the courageous depiction of the non-violent resistance of the people of Manipur) 監督:Haobam Paban Kumar

 ◆伝記・歴史再現/編集映画賞(Best Biographical/Historical Reconstruction/Compilation film)
 ◎“The Assassination of Rajiv Gandhi — A Reconstruction”

 ◆最優秀アッサム語映画(Best Assamese Film)
 ◎“Mon Jai/I Feel Like” 監督:Moirangthem Maniram

 ◆最優秀ベンガル語映画(Best Bengali Film)
 ◎“Shob Charitro Kalponik/Afterword” 監督:Rituparno Ghosh

 ◆最優秀ヒンディー語映画(Best Hindi Film)
 ◎“Rock On!!”

 ◆最優秀カナンダ語映画(Best Kannada Film)
 ◎“Vimukthi” 監督:P Sheshadri

 ◆最優秀マラヤラム語映画(Best Malayalam Film)
 ◎“Thirakkada” 監督:Renjith

 ◆最優秀マラーティー語映画(Best Marathi Film
 ◎“Harishcnadrachi Factory” 監督:Paresh Mokashi

 ◆最優秀タミル語映画(Best Tamil Film)
 ◎“Veranam Airam(Vaaranam Aayiram)” 監督:Gautham Menon

 ◆最優秀テルグ語映画(Best Telugu Film)
 ◎“1940 Lookagramam” 監督:Narasimha Nandi

 ◆最優秀英語映画(Best English Film)
 ◎“Land Gold Women” 監督:Avantika Hari

 ◆最優秀コクボロック語映画(Best Kokborok Film)
 ◎“Yarwng” 監督:Joseph Pulinthanath

 ◆最優秀トゥル語映画(Best Tulu Film)
 ◎“Gaggara” 監督:Shivadhwaj Shetty

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 部門数が多すぎて、何が何やらという感じもしてしまいますが、複数部門で受賞を果たしている作品もいくつかあって、それは以下のようになっています。

 ・“Jogva/The Awaking”(4):男性PS・女性PS・音楽監督・社会問題
 ・“Antaheen”(3):作品・撮影・作詞
 ・“Naan Kadauul”(2):監督・メイキャップ
 ・“Fashion”(2):主演女優・助演女優
 ・“Rock On!!”(2):助演男優・ヒンディー
 ・“Gandha/The Smell”(2):脚本・音響
 ・“Firaaq”(2):編集・美術
 ・“Jodha Akbar”(2):振り付け・衣裳

 日本で劇場公開される映画は年に1本あるかどうかというところで、日本各地で開催される映画祭での上映作品も年にせいぜい3作品程度なので、上記の作品が日本(日本語字幕)で観られる可能性はほとんどないのですが、書き出しておくと、何かのきっかけになるかもしれないので、主だった作品を以下に紹介しておきたいと思います。

 ・“Jogva/The Awaking”(マラーティー)
 監督:Rajiv Patil
 物語:たまたま髪を結んでいたことから、女神ラッヤンマに仕えることに決められてしまった少女プタラの物語。

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 ・“Antaheen” (ベンガル)
 監督:アーニルッダー・ローイ・チョードリー(Aniruddha Roy Chowdhury)
 出演:Rahul Bose、Radhika Apte
 物語:アビヒック・チョードリーは、正直者だが、現実世界とうまく折り合いをつけることができず、ヴァーチャルな世界に慰めを見出す。彼は、オンラインを通じて、テレビ局の報道記者をしている娘ブリンダと知り合う。彼らは、互いに相手の素性を知らないまま、現実世界で出会う……。

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 ・“Naan Kadavul/I Am God” (タミル)
 監督:Bala
 出演:Arya、Rajendran
 物語:ルドランは、占星術の結果を見て、息子を棄てて、去ることに決める。数年後、彼は悔い改めて、娘とともに、息子の行方を捜す。なんとか息子を見つけることはできたが、彼はAghori(ヒンズー教の禁欲主義者)になっていたのだった……。

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 ・“Fashion” (ヒンディー)
 監督:Rajiv Patil Madhur Bhandarkar
 出演:プリヤンカー・チョープラ、Kangana Ranawat
 物語:メグナ(Meghna)は、美人コンテストで優勝したことで、公認会計士になって欲しいと望む父親の反対を押し切って、モデルになることに決める。ムンバイに出た彼女は、叔父夫婦の家に住まわせてもらうが、やがて彼女が雑誌で肌も露な姿を見せているのを観て、追い出されてしまう。彼女は、モデル仲間と暮らし、どんどん有名になっていく。しかし、ボスと不倫した頃から人気が翳り始め、ボスの子を身ごもってしまったことから事務所もクビになってしまう……。
 国際インド映画アカデミー賞(IIFA)2009主演女優賞(プリヤンカー・チョープラ)、助演女優賞(Kangana Ranawat)受賞。
 同賞監督賞ノミネート。

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 ・“Rock On!!” (ヒンディー)
 監督:Abhishek Kapoor
 出演:Farhan Akhtar、アルジュン・ラームパール(Arjun Rampal)、シャハナー・ゴースワーミー(Shahana Goswami)
 物語:良家出身のリード・ボーカル アディチャ、理想主義者のギタリスト ジョー、キラーのあだなを持つドラマー ケダール、そしてバンドの調整役のロブ。マジック(Magik)という名のバンドを組んだ彼ら4人は、グランジ・ブームに乗っかって、売れっ子になるが、それはつかの間のできごとに過ぎず、人気の波はあっという間に彼らの上を通り過ぎて行ってしまう。数年後、運命が、再び彼ら4人を引き合わせる……。
 国際インド映画アカデミー賞(IIFA)2009助演男優賞(アルジュン・ラームパール)、撮影賞、歌曲録音賞受賞。
 同賞作品賞、監督賞、助演女優賞(シャハナー・ゴースワーミー)、最優秀ストーリー賞、音楽監督賞、作詞賞、男性プレイバック・シンガー賞ノミネート。

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 ・“Gandha/The Smell” (マラーティー)
 監督:Sachin Kundalkar
 出演:Neena Kulkarni、Sonali Kulkarni
 物語:においをテーマにした3話のオムニバス作品で、それぞれの登場人物が別のエピソードにも出入りする。“Lagnachya Vayachi Mulgi (A Bride To Be)”は、ロマンティック・コメディー。“Aushadh ghenara Manus (A Man On Medicines)”は、ファッション写真家とその妻の物語。“Baajoola Basleli Baai (A Woman Sitting Aside)”は、子供が生まれそうな夜に嵐に見舞われるという物語。

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 ・“Firaaq” (ヒンディー)
 監督:Nandita Das
 出演:Tisca Chopra、Shahana Goswami、Deepti Naval
 物語:ヒンズー教徒とイスラム教徒の衝突から始まった2002年の「ジャラートの暴動」後の、町の人々の姿を描く群像劇。ムスリムの少年モーシンは独りぼっちになり、行方不明になった父を捜していた。ヒンズー教徒の女性アーティーは、暴動の時にムスリムの女性が助けを求めてドアをたたいたのに見殺しにしたことがトラウマになっていた。若いムスリムの娘ムネーラは家が焼かれたが、友人の夫のしわざではないかと疑っていた。あるムスリムのグループは、復讐のために銃を探していた。サメールとアヌーのカップルは、店を焼かれて、デリーに引っ越そうと考えていた……。
 ドバイ国際映画祭2008 編集賞受賞。テッサロニキ国際映画祭2008 Everyday Life: Transcendence or Reconciliation Award受賞。

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 ・“Jodha Akbar(ジョダーとアクバル)” (ヒンディー)
 監督:アシュトーシュ・ゴーワリケール(Ashutosh Gowariker)
 出演:リティック・ローシャン(Hrithik Roshan)、Ila Arun、Visswa Badola、Tejpal Singh
 物語:ムガール帝国第3代皇帝のアクバルは、忍耐と寛容と武力をうまく使い分けて、帝国を拡大させていった。この帝国拡大に特に大きく貢献したのは、インダス地方を支配していたラージプート族との同盟であったが、彼は、この同盟をより強固なものにするため、ラージプート族の王女ジョダーと結婚することにする。しかし、王女ジョダーにとって、この“異教徒の皇帝”と結婚することは全く意に沿わぬもので、政略結婚として始まった2人の関係はなかなか親密なものにはなっていかない。ところが、やがてこれが真の愛へと発展していく……。
 第3回アジア映画賞美術賞&作曲賞ノミネート。
 国際インド映画アカデミー賞(IIFA)2009作品賞、監督賞、主演男優賞(リティック・ローシャン)、音楽監督賞(A・R・ラフマーン)、作詞賞、男性プレイバック・シンガー賞、編集賞、バックグラウンド・ミュージック作曲賞、美術監督賞、衣裳デザイン賞、メイキャップ賞受賞。
 同賞主演女優賞(アイシュワリヤ・ライ・バッチャン)、助演女優賞(Ila Arun)、悪役賞(Visswa Badola)、コメディー・ロール賞(Tejpal Singh)、最優秀ストーリー賞、女性プレイバック・シンガー賞ノミネート

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 エンタメ志向であれば、日本でもわりと話題になっている“Jodha Akbar”か“Fashion”、社会派志向であれば、“Firaaq”あたり、の上映/公開を期待したいところでしょうか。

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 *当ブログ記事
 ・国際インド映画アカデミー賞(IIFA)2009 結果発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200906/article_17.html
 ・ムンバイ映画祭2009:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_12.html
 ・第3回アジア太平洋映画賞:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_44.html

 ・2009年度映画賞レース スケジュール表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_32.html
 ・映画祭&映画賞カレンダー 2009年5月~2010年5月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_6.html

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