トリップホップって何? Lamb "Gabriel”

 Lambというのは、イギリスのマンチェスター出身のデュオ(1996~2004)(「トリップホップ+女性ボーカル」のスタイルなどと評される)で、その代表曲の1つ“Gabriel”のミュージック・ビデオをショーン・エリスが手がけています。



 木漏れ日の映像から始まって、ボーカルであるルー・ローデス(Lou Rhodes)の顔を光で白く飛ばして幾重にも重ねたようなイメージと、助走をつけてビルからビルへとジャンプする青年のイメージ、が交互に挟まれていきます。

 祈るように歌う彼女の歌は神々しくもあり、それが「光で白く飛ばして幾重にも重ねたようなイメージ」で表現されているのはいいのですが、歌詞&大天使ガブリエルのイメージが「助走をつけてビルからビルへとジャンプする青年」というのはちょっと発想が安易すぎる感じもして、違うんじゃないかなあという気がしますね。ジャンプしている青年は、デュオのもう片方らしいのですが、天使というにはなんだかオーラが感じられないし、もう少しなんとかならなかったのかなあと思ったりもします(別のモデルをキャスティングしてもよかったのでは?)。

 「私に、まるで天使のような奇跡を起こしてくれる彼」を、イメージ・ドラマで挿入するというのが、この曲の正当なミュージック・ビデオのありかたなんじゃないかと私は思うのですが、どうでしょうか。

 曲自体は、聴きやすくて、映像にもけっこう乗りやすいんじゃないかという印象を受けました。例えば、映画の後半で悩みを抱えた主人公が街をさまようシーンとか、愛する人を求めて旅するシーンとか……。

 調べてみると、実際に、この曲は、「CSI マイアミ」のセカンド・シーズンの第4話、イタリア映画“Tre metri sopra il Cielo”、Opel MerivaのCM、イギリスのテレビ・ドラマ“Hollyoaks”の2006年11月3日放送分、などに使われているそうです。

 歌詞からは、私は、元ちとせの『千の夜と千の昼』や映画『ラベンダー』を思い出したりもしました。

 *参考サイト
 ・Lambに関するWikipedia:http://en.wikipedia.org/wiki/Lamb_(band)

画像

 ◆作品データ
 2001年/英/4分16秒
 英語台詞あり/日本語字幕なし
 ミュージック・ビデオ

 
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 “Gabriel”

 I can fly
 But I want his wings
 I can shine even in the darkness
 But I crave the light that he brings
 Revel in the songs that he sings
 My angel gabriel

 I can love
 But I need his heart
 I am strong even on my own
 But from him I never want to part
 He’s been there since the very start
 My angel gabriel
 My angel gabriel

 Bless the day he came to be
 Angel’s wings carried him to me
 Heavenly
 I can fly
 But I want his wings
 I can shine even in the darkness
 But I crave the light that he brings
 Revel in the songs that he sings
 My angel gabriel
 My angel gabriel
 My angel gabriel

 My angel gabriel
 My angel gabriel
 My angel gabriel
 My angel my angel
 My angel gabriel

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 私だって飛ぶことができる
 だけど彼の翼がほしい
 私だって暗闇を照らすができる
 だけど彼が持って来た灯りがほしい
 彼が歌う歌の素晴らしさ
 私の天使ガブリエル

 私は愛することができる
 だけど彼の心がほしい
 私は独りでも強い
 だけど彼から引き離されたくない
 彼は最初からそこにいたの
 私の天使ガブリエル
 私の天使ガブリエル

 彼がやってきた日のことは忘れない
 天使の翼によって彼は私のところにやってきた
 なんて素晴らしい
 私だって飛ぶことができる
 だけど彼の翼がほしい
 私だって暗闇を照らすことができる
 だけど彼が持って来た灯りがほしい
 彼が歌う歌の素晴らしさ
 私の天使ガブリエル
 私の天使ガブリエル
 私の天使ガブリエル

 私の天使ガブリエル
 私の天使ガブリエル
 私の天使ガブリエル
 私の天使 私の天使
 私の天使ガブリエル

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 ◆監督について
 ショーン・エリス Sean Ellis
 1970年 イギリス・サセックス州ブライトン生まれ。
 11歳から写真を撮り始め、スティール・カメラマンとしてキャリアをスタートさせる。
 1994年にロンドンに移り、スティール・カメラマンの経験を生かして、ファッション写真へと転身し、“The Independent”紙・日曜版では、イギリスのフォトグラファー トップ10の1人に数えられるまでになる。

 ファッション・フォトグラファーとしての主な活動媒体は、“i-D”、“The Face”、“Arena”、“Arena Homme Plus”、“Visionaire”、“Dazed and Confused”、“Numero”、“Vogue”(フランス版、イギリス版、日本版、アメリカ版)、“Harper’s Bazaar”、“Big Magazine”など。

 過去に手がけた人物写真は、エルトン・ジョン、北野武、トレント・レズナー、カイリー・ミノーグ、エリック・バナ、ステラ・マッカートニー、Air、Kosheen、リチャード・アシュクロフトなど。
 “Harper’s Bazaar”誌では、ファッション・イメージのシリーズでデイヴィッド・リンチとコラボレーションしたりもしている。

 1年間毎日写真を撮るというアイデアで1999年に撮りためた写真を写真集“365-A Year in Fashion”としてまとめる(第一写真集)。

 元々写真にストーリー性を持ち込むことを得意としていたが、それがミュージック・ビデオやCMへの移行を容易にした。
 1997年に手がけたAll Saintsのビデオ“Never Ever”は、1998年 Brit Awardのビデオ部門を受賞している。
 CM作品としては、ジャン・ポール・ゴルティエ、ランド・ローヴァー、リンメル、O2など。

 リドリー・スコットのプロダクションRSAのプロデュースで、2001年に最初の短編“Left Turn”(サイコ・ホラー)を発表。続いて2004年に“Cashback”を発表した。
 “Cashback”は、米国アカデミー賞短編部門にノミネートされたほか、シカゴ国際映画祭の短編部門でゴールド・ヒューゴー賞(グランプリ)を受賞するなど、高評価を受け、2006年に長編版“Cashback”(邦題『フローズン・タイム』)を制作した。

 ◆フィルモグラフィー
 ・1997年 “Never Ever”[ミュージック・ビデオ]
 ・2001年 “Left Turn”[短編]
 ・2001年 “Gabriel”[ミュージック・ビデオ]
 ・2004年 “Cashback”[短編]
 ・2006年 『フローズン・タイム』“Cashback”
 ・2006年 “Lila”[短編]
 ・2008年 “The Brøken”

 *参考サイト
 ・ショーン・エリス公式サイト:http://www.sean-ellis.com/contents.html
 ・SEAN ELLIS PHOTOGRAPHER:http://www.seanellis.co.uk/index.asp
 ・“Cashback”(長編版)公式サイト(英語):http://www.cashbackthemovie.com/
 ・『フローズン・タイム』公式サイト:http://www.frozen-time.jp/
 ・ショーン・エリスに関するWikipedia(フランス語):http://fr.wikipedia.org/wiki/Sean_Ellis
 ・デザイナー 岡沢高宏さんのブログ honeyee.com(ハニカム):http://blog.honeyee.com/tokazawa/archives/2007/12/sean_ellis.html

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