ヴィリニュス国際映画祭(リトアニア)2020 デジタルにより開催!!

 第25回ヴィリニュス国際映画祭(3月19日―4月2日、リトアニア)が終了しました。

 コロナウィルスはリトアニアでも蔓延していて、公共イベントはリトアニア政府によってキャンセルされたりしていますが、ヴィリニュス国際映画祭は、プログラムの半分以上をストリーミング・プラットフォームに移行させ、映画祭は予定通りの期日で実現し、映画祭はリトアニア初のデジタル・フェスティバルになっています。

 全プログラムのうち実際にどれが配信されたのかははっきりわかりませんが、2つあるコンペティション(ヨーロッパ・デビュー・コンペティション部門とショート・コンペティション部門)は、審査員がオンラインで鑑賞し、審査したそうです。

 来場できない製作人とは、ネットを通してQ&Aが行われた。

 コロナウィルス終息後、いくつかの作品は、映画館で上映する予定。

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 第25回ヴィリニュス国際映画祭 プログラム

 ・オープニング作品 “Proxima”(仏) 監督:アリス・ウィノクール
 ・クロージング作品 “Matthias et Maxime”(カナダ) 監督:グサヴィエ・ドラン

 ・ヨーロピーアン・デビュー・コンぺティション
 “Acasa, My Home”(2020/ルーマニア) 監督:Radu Ciorniciuc
 “Arima”(2019/西) 監督:Jaione Camborda
 “Away”(2019/ラトヴィア) 監督:Gints Zilbalodis
 “Isaac”(2019/リトアニア) 監督:Jurgis Matulevičius
 “Lynn & Lucy”(2019/英・仏) 監督:Fyzal Boulifa
 “Matriarch”(2019/クロアチア) 監督:Jure Pavlović, Jure Pavlović
 “My Thoughts Are Silent”(2019/ウクライナ) 監督:Antonio Lukich
 “Nova Lituania”(2019/リトアニア) 監督:Karolis Kaupinis
 “Supernova”(2019/ポーランド) 監督:Bartosz Kruhlik
 “The Metamorphosis of Birds”(2020/ポルトガル) 監督:Catarina Vasconcelos
 “You Deserve a Lover(Tu Merites Un Amour)”(2019/仏) 監督:アフシア・エルジ

 審査員
 Rugilė Barzdžiukaitė リトアニアの監督、撮影監督、ヴィジュアル・アーティスト
 Evgeny Gusyatinskiy ロッテルダム国際映画祭のプログラマー(ロシア・オランダ)
 Boyd van Hoeij オランダ・ルクセンブルクの映画批評家・ライター
 Jonas Holmberg ヨーテボリ国際映画祭のアーティスティック・ディレクター(スウェーデン)
 Katarzyna Sinarska „New Europe Film Sales“のサールス・ヘッド(ポーランド)

 ・ショート・コンペティション 29本
 ・CRITICS' CHOICE 10本(『ホワイト、ホワイト・デイ』“Atlantis”“Corpus Chisti”『ファイアー・ウィル・カム』“Portrait of A Lady on Fire”『シノニムズ』『見えざる人生』など)
 ・MASTERS 11本(『パラサイト 半地下の家族』『真実』『家族を想うとき』『男と女 人生裁量の日々』“Öndög”“La Cordillère des songes”など)
 ・DISCOVERIES 28本(“Bird Talk” “Oleg”“Overseas”など)
 ・FESTIVALS' FAVOURITES 25本(『よこがお』『気球』『WAVES/ウエイブス』“Beware of Children” “Hope”“Martin Eden”“Moffie”“Space Dogs”“The Fever”など)

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 【受賞結果】

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 [ヨーロピーアンデビュー・コンペティション]
 ◆作品賞
 ◎“The Metamorphosis of Birds(A metamorfose dos pássaros)”(ポルトガル) 監督:Catarina Vasconcelos

 “The Metamorphosis of Birds(A metamorfose dos pássaros)”(ポルトガル) 監督:Catarina Vasconcelos
 物語:Beatriz とHenriqueは、21歳のときに会い、恋に落ち、結婚する。Henriqueは海軍士官であり、海に行く。Beatrizは自宅で6人の子供を世話する。ある日、彼女は突然死んでしまう。彼女の長男はJacinto 。幼少の頃から鳥になることを夢見てきた。JacintoはCatarina Vasconcelos監督の父親であり、その母親もCatarinaが17歳のときに亡くなった。母親が亡くなった後、CatarinaはA metamorfose dospássarosという映画の制作を開始した。
 Catarina Vasconcelosは、マノエル・ド・オリヴェイラとアニエス・ヴァルダからの借入により、ポリフォニックの日記のような親密で非常に個人的なこの映画で、家族の歴史に命を吹き込んだ。記憶と哀悼は詩的な物語に融合し、そこで父と娘は彼らの歴史とそれから生まれる映画について話す。亡くなった2人の母親と同様に、この映画の画像は時間の絶え間ない経過に対する保護を提供する。そして、私たちの声が聞こえる、生きている主人公が実現するように、別れは新たな始まりの前提条件である。
 ベルリン国際映画祭2020 Encounters部門出品。国際批評家連盟賞受賞。
 True/False映画祭2020出品。
 Spirit Of Fire International Festival Of Cinematographic Debuts(ロシア)2020出品。

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 ◆Cineuropa Prize
 ◎“Nova Lituania”(リトアニア) 監督:カロリス・カウピニス(Karolis Kaupinis)

 “Nova Lituania”(リトアニア) 監督:カロリス・カウピニス(Karolis Kaupinis)
 物語:1938年。ヨーロッパで来るべき戦争を予測して、リトアニアの地理学者Feliksas Gruodisは、海外でリトアニアの植民地を設立することによって彼の国を救うという考えを思い付く。Feliksasは自分の考えを国の最も重要な人物の一人 - 大統領の黒幕、Jonas Servus首相に売ろうとする。国が国境で最初の戦争の兆候を受けたときに、最初に首相はその考えを却下し、すぐに心臓発作を起こす。大統領が彼の病気を使って彼をスケープゴートに変えると、すでに元首相はFeliksasに戻り、彼に彼の計画を明らかにするよう説得し、そして彼の助けを提供する。計画を実行したいという希望は、Feliksasの私生活に多くの光をもたらさない。彼と彼の妻(子供のいないカップル)は、冷たい関係で暮らしている。Feliksasが彼のユートピアに充実感を見出しても、彼の妻Veronikaは自分をおとしめる方法を見い」出せない。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2019 イースト・オブ・ウェスト コンペティション部門出品。
 アテネ国際映画祭2019出品。Golden Athena(作品賞)受賞。
 カイロ国際映画祭2019出品。
 ヨーテボリ国際映画祭2020出品。
 Black Movie映画祭2020出品。

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 ◆監督賞
 ◎Fyzal Boulifa “Lynn + Lucy”(英・仏)

 “Lynn + Lucy”(英・仏) 監督:Fyzal Boulifa
 物語:LynnとLucyシーは生涯の親友であり、ロマンスと同じくらい強い関係を持っている。 どちらも自分たちが育った場所から遠く離れた場所には出て行っていない。Lynnは、最初のボーイフレンドと結婚し、娘も急速に成長していっていて、カリスマ性があり、不安定なLucyに初めての男の子ができたことを喜んでいる。しかし、Lucyは、Lynnが期待するような母親であるようにはふるまわない。すぐに、彼らは自分たちの友情が極端な状況でテストされていることに気づく。
 サンセバスチャン国際映画祭2019ニュー・ディレクターズ部門出品。
 チューリヒ映画祭2019出品。
 BFIロンドン映画祭2019出品。
 マラケシュ国際映画祭2019出品。
 ブリティッシュ・インディペンデント・フィルム・アワード2019 新人監督賞ノミネート。
 レザルク・ヨーロピアン映画祭2019出品。
 マカオ国際映画祭&アワード2019 オフィシャル・コンペティション部門出品。監督賞、女優賞(Roxanne Scrimshaw)受賞。

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 ◆男優賞
 ◎ジェレミー・ラユルト(Jérémie Laheurte)、ジャニズ・ブジアーニ(Djanis Bouzyani)、アンソニー・バジョン(Anthony Bajon) “You Deserve a Lover(Tu mérites un amour)”(仏)

 “You Deserve a Lover(Tu mérites un amour)”(仏) 監督:アフシア・エルジ(Hafsia Herzi)
 物語:Rémiの不貞の後、何よりも彼を愛したLilaは、彼らの不和に対処するのに辛い思いをする。ある日、Rémiは一人でボリビアに行き、内省をして自分の過ちを理解しようとする。そして、彼は彼女に彼らの愛の物語が終わっていないことを知らせる。話し合い、友人からの慰めと励ましを求め、愛の狂気の間に、Lilaは自分を失う。
 女優アフリア・エルジの初監督長編。
 カンヌ国際映画祭2019 国際批評家週間出品。
 ジッフォーニ映画祭2019出品。
 アングレーム・フランス語映画祭2019出品。
 フィラデルフィア映画祭2019出品。
 ハンブルク・フィルム・フェスト2019出品。
 カルタゴ映画祭2019出品。
 ストックホルム国際映画祭2019 コンペティション部門出品。第1回作品賞受賞。

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 ◆女優賞
 ◎Roxanne Scrimshaw、ニコラ・バーリー(Nichola Burley) “Lynn + Lucy”

 [観客賞](Audience Awards)
 ◆作品賞(Best Film)
 ◎“Corpus Christi(Boże Ciało)”(ポーランド) 監督:ヤン・コマサ(Jan Komasa)

 “Corpus Christi(Boże Ciało)”(ポーランド・仏)(監督:ヤン・コマサ(Jan Komasa)
 物語:“Corpus Christi(Boże Ciało)”は、青少年拘置所で精神的な変化を経験した20歳のDanielの物語。彼が犯した犯罪は、彼が神学校に応募することを妨げ、仮釈放された後、彼は大工の工房で働くために送られる。しかし、Danielは夢をあきらめるつもりはなく、小さな町の教区に仕えるべく司祭に扮する。
 ベネチア国際映画祭2019 ベネチア・デイズ出品。Edipo Re Award (Università degli Studi di Padova e ResInt Rete dell'Economia Sociale Internazionale)受賞。
 トロント国際映画祭2019 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。
 グディニャ映画祭2019出品。監督賞、助演女優賞(Eliza Rycembel)、脚本賞、Crystal Star Elle、Award of Festivals and Reviews of the Polish Film Abroad、Award of the Network of Studio and Local Cinemas、Don Kichot - Award of the Polish Federation of Film Discussion Clubs、Onet Awards、ジャーナリスト賞、観客賞受賞。
 レイキャビク国際映画祭2019コンペティション部門出品。スペシャル・メンション受賞。
 ハンブルク・フィルム・フェスト2019出品。
 CinEast 2019出品。審査員特別賞、批評家賞受賞。
 ElGouna国際映画祭2019ナラティヴ・コンペティション部門出品。Silver Star、男優賞(Bartosz Bielenia)受賞。
 ボルドー国際インディペンデント映画祭2019出品。男優賞(Bartosz Bielenia)スペシャル・メンション受賞。
 Tofifest国際映画祭2019出品。Golden Angel受賞。
 シカゴ国際映画祭2019出品。男優賞(Bartosz Bielenia)受賞。
 Ekran トロント・ポーリッシュ映画祭2019 出品。男優賞(Bartosz Bielenia)受賞。
 ミンスク国際映画祭2019出品。審査員特別賞、監督賞、観客賞受賞。
 Camerimage 2019出品。
 AFIフェスト2019出品。
 タリン・ブラック・ナイツ映画祭2019出品。
 アラブ・クリティクス・アワード2019 ノミネート。
 パリ・ポーリッシュ映画祭2019出品。
 パームスプリングス国際映画祭2020出品。
 米国アカデミー賞2020国際映画賞ノミネート。
 ベンガルール国際映画祭2020出品。
 ボールダー国際映画祭2020出品。
 Faro Island映画祭2020出品。Golden Carp Film Award - International最優秀ニュー・パフォーマー(Bartosz Bielenia)受賞。
 ポーランド映画賞(イーグル賞)2020 作品賞、監督賞、主演男優賞(Bartosz Bielenia)、主演女優賞(Aleksandra Konieczna)、助演男優賞(Łukasz Simlat)、助演女優賞(エリーザ・リチェムブル)、脚本賞、撮影賞、編集賞、観客賞受賞。

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 [ショート・コンペティション](Short Film Competition)
 ◆短編映画賞(Best Short Film)
 ◎“Journey Through a Body”(仏) 監督:Camille Degeye

 ◆スペシャル・メンション(Special Mention)
 ◎“Inflorescence”(独) 監督:Nicolaas Schmidt

 各国映画祭が新型コロナウィルスの蔓延によって中断してから、まだ1か月あまりしか経っていませんが、既にかなり時間が経ってしまったような気がして、デジタルによる開催とはいえヴィリニュス国際映画祭の開催は、かなり久しぶりで新鮮な気がしますね。

 デジタルによる開催というのが、実際にどのように開催され、どの程度受け入れられたのかはわかりませんが、新型コロナウィルスが直ぐには解消させそうにない今、これから他の国でも見本になって見習われ、コロナウィルス終息後も映画産業に何らかの影響を与えていくことになるかもしれませんね。

 *当ブログ記事

 ・ヴィリニュス国際映画祭2018 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201803/article_45.html
 ・ヴィリニュス国際映画祭2017 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201704/article_21.html
 ・ヴィリニュス国際映画祭2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201404/article_7.html

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 ・映画賞&映画祭カレンダー 2020年2月~5月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/202002/article_7.html

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