米国アカデミー賞2020 ノミネーションに関するデータ、トリビア、予想など

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 【データ】

 ◆各作品のノミネート状況

 ・『ジョーカー』(11):作品・監督・主演男優・脚色・撮影・編集・衣裳・メイク・録音・音響編集・作曲
 ・『アイリッシュマン』(10):作品・監督・助演男優・助演男優・脚色・撮影・編集・美術・衣裳・視覚効果
 ・『1917 命をかけた伝令』(10):作品・監督・脚本・撮影・美術・メイク・録音・音響編集・視覚効果・作曲
 ・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(10):作品・監督・主演男優・助演男優・脚本・撮影・美術・衣裳・録音・音響編集
 ・『ジョジョ・ラビット』(6):作品・助演女優・脚色・編集・美術・衣裳
 ・『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』(6):作品・主演女優・助演女優・脚色・衣裳・作曲
 ・『マリッジ・ストーリー』(6):作品・主演男優・主演女優・助演女優・脚本・作曲
 ・『パラサイト 半地下の家族』(6):作品・監督・脚本・編集・美術・国際
 ・『フォードVSフェラーリ』(4):作品・編集・録音・音響編集
 ・『2人のローマ教皇』(3):主演男優・助演男優・国際
 ・『スキャンダル』(3):主演女優・助演女優・メイク
 ・『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(3):音響編集・視覚効果・作曲
 ・“Pain and Glory(Dolor y gloria)”(2):主演男優・国際
 ・『ハリエット』(2):主演女優・歌曲
 ・『ジュディ 虹の彼方に』(2):主演女優・メイク
 ・『トイ・ストーリー4』(2):歌曲・アニメーション
 ・“Honeyland”(2):ドキュメンタリー・国際
 ・“A Beautiful Day in the Neighborhood”(1):助演男優
 ・『リチャード・ジュエル』(1):助演女優
 ・『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』(1):脚本
 ・“The Lighthouse”(1):撮影
 ・『マレフィセント2』(1):メイク
 ・『アド・アストラ』(1):録音
 ・『アベンジャーズ/エンドゲーム』(1):視覚効果
 ・『ライオン・キング』(1):視覚効果
 ・『ロケットマン』(1):歌曲
 ・“Breakthrough” (1):歌曲
 ・『アナと雪の女王2』(1):歌曲

 BAFTA英国アカデミー賞に続き、『ジョーカー』が最多ノミネートになりました。

 前回の最多ノミネートは、『女王陛下のお気に入り』と『ROMA/ローマ』がそれぞれ10ノミネート。受賞結果は、それぞれ1、3。最多受賞は『ボヘミアン・ラプソディ』のノミネート5のうち受賞4。

 2012年(第84回)から作品賞は5~10本の間で選ばれることになりましたが、9本になったのは、2年ぶり
 8本:2015年、2016年、2019年
 9本:2012年、2013年、2014年、2017年、2018年

 1本もノミネートされなかった作品
 『アス』『アンカット・ダイヤモンド』『ミッドサマー』『黒い司法 0%からの奇跡』『ルディ・レイ・ムーア』『WAVES/ウェイブス』『ザ・レポート』『マザーレス・ブルックリン』『レイトナイト 私の素敵なボス』“The Last Black Man in San Francisco” “Booksmart” “Honey Boy” “Wild Rose” “Diane” “Her Smell” “Clemency”

 ◆主な組合賞・協会賞との一致・不一致

 ◇米・製作者組合賞(PGA) 10/9
 米・製作者組合賞(PGA)には『ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密』がノミネート。

 ◇米・監督組合賞(DGA) 4/5
 アカデミー賞にはトッド・フィリップス(『ジョーカー』)がノミネート、米・監督組合賞(DGA)にはタイカ・ワイティティ(『ジョジョ・ラビット』)がノミネート。

 ◇俳優組合賞(SAG) 15/20
 主演男優賞 アカデミー賞:アントニオ・バンデラス、ジョナサン・プライスがノミネート。 俳優組合賞(SAG):クリスチャン・ベール、タロン・エガートンがノミネート。

 主演女優賞 アカデミー賞:シアーシャ・ローナンがノミネート。 俳優組合賞(SAG): ルピタ・ニョンゴがノミネート。

 助演男優賞 アカデミー賞:アンソニー・ホプキンスがノミネート。 俳優組合賞(SAG):ジェイミー・フォックスがノミネート。

 助演女優賞 アカデミー賞:キャシー・ベイツがノミネート。 俳優組合賞(SAG):ニコール・キッドマンがノミネート。

 ◇米・脚本家組合賞(WGA) 8/10
 オリジナル脚本賞 アカデミー賞:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』がノミネート。 米・脚本家組合賞(WGA):“Booksmart”がノミネート。

 脚色賞 アカデミー賞:“A Beautiful Day in the Neighborhood”がノミネート。 米・脚本家組合賞(WGA):『2人のローマ教皇』がノミネート。

 ◇米・撮影監督協会賞(ASC) 4/5
 アカデミー賞:“The Lighthouse”(ジェアリン・ブラシュケ)がノミネート。 米・撮影監督協会賞(ASC):『フォードVSフェラーリ』(フェドン・パパマイケル)がノミネート

 ◇米・映画編集者賞(ACE) 10(20)/5
 ドラマ部門が4作品、コメディー部門が1作品(『ジョジョ・ラビット』)が一致

 ◇米・美術監督組合賞(ADG) 15/5
 歴史もの映画部門が4作品ノミネート、現代劇映画部門が『パラサイト 半地下の家族』がノミネート。

 ◇衣裳デザイナー組合賞(CDG) 2/15
 時代映画部門で『ジョジョ・ラビット』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』がノミネート。

 ◆主要作品のリリース・データ
 作品賞にノミネートされた9作品のリリース・データは以下の通り。

 ・『パラサイト 半地下の家族』:5月21日 カンヌ国際映画祭
 ・『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』:5月21日 カンヌ国際映画祭
 ・『マリッジ・ストーリー』:8月29日 ベネチア国際映画祭
 ・『フォードVSフェラーリ』:8月30日 テルライド映画祭
 ・『ジョーカー』:8月31日 ベネチア国際映画祭
 ・『ジョジョ・ラビット』:9月8日 トロント国際映画祭
 ・『アイリッシュマン』:9月27日 ニューヨーク映画祭
 ・『1917 命をかけた伝令』:12月4日 Royal Command Film Performance
 ・『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』:12月7日

 ◆複数ノミネート
 【3部門ノミネート】
 ・トッド・フィリップス:製作・監督・脚色
 ・サム・メンデス:製作・監督・オリジナル脚本賞
 ・クエンティン・タランティーノ:製作・監督・オリジナル脚本賞

 【2部門ノミネート】
 ・エマ・ティリンジャー・コスコフ(Emma Tillinger Koskoff):製作(『アイリッシュマン』)・製作(『ジョーカー』)
 ・デイヴィッド・ハイマン(David Heyman):製作(『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』)・製作(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』)
 ・マーティン・スコセッシ:製作・監督
 ・タイカ・ワイティティ:製作・脚色
 ・ノア・バームバック:製作・オリジナル脚本賞
 ・Mark Ulano:録音(『アド・アストラ』)・録音(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』)
 ・Dominic Tuohy:視覚効果(『1917 命をかけた伝令』)・視覚効果(『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』)
 ・ランディー・ニューマン:作曲(『マリッジ・ストーリー』)・歌曲(『トイ・ストーリー4』)

 ◆複数ノミネートならず
 ・ブラッド・ピット(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『アド・アストラ』)
 ・マーゴット・ロビー(『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『スキャンダル』)
 ・ローラ・ダーン(『マリッジ・ストーリー』『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』)
 ・ローレンス・シャー(撮影:『ジョーカー』『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』)
 ・マーク・ブリッジス(衣裳デザイン:『ジョーカー』『マリッジ・ストーリー』)

 ◆連続ノミネート
 【3年連続ノミネート】
 ・ダン・サディック:視覚効果・視覚効果・視覚効果
 ・ニール・スキャンラン:視覚効果・視覚効果・視覚効果
 ・アレクサンドル・デプラ:作曲(受賞)・作曲・作曲
 ・ダイアン・ウォーレン:歌曲・歌曲・歌曲

 【2年連続ノミネート】
 ・ブラッドリー・クーパー:製作&主演男優&脚色・製作
 ・アダム・ドライヴァー:助演男優賞・主演男優賞
 ・Tom Ozanich:録音・録音
 ・Dean A. Zupancic:録音・録音
 ・ダン・デリーウ:視覚効果・視覚効果
 ・ラッセル・アール:視覚効果・視覚効果
 ・ロジャー・ガイエット:視覚効果・視覚効果
 ・パトリック・トゥバック:視覚効果・視覚効果
 ・マーシャル・カリー:短編ドキュメンタリー・短編映画・

 ◆久しぶりのノミネート
 44年ぶり。Kristine Samuelsonは1976年に“Life Overtakes Me”で短編ドキュメンタリー賞ノミネート。
 29年ぶり。ジョー・ペシは1991年に『グッドフェローズ』で助演男優賞を受賞して以来のノミネート。
 27年ぶり。アル・パチーノは1993年に『セント・オブ・ウーマン/夢の香り』で主演男優賞を受賞して以来のノミネート。
 25年ぶり。エルトン・ジョンは1995年の『ライオン・キング』でオリジナル歌曲賞を受賞して以来4回目のノミネート。
 22年ぶり。アンソニー・ホプキンスは1998年に『アミスタッド』で助演男優賞にノミネートされて以来のノミネート・
 20年ぶり。サム・メンデスは2000年に『アメリカン・ビューティー』で監督賞を受賞して以来のノミネート。

 ◆無冠の帝王
 トマス・ニューマンは15回目のオリジナル作曲賞ノミネート。無冠。
 ダイアン・ウォーレンはオリジナル歌曲賞11回目のノミネート。無冠。
 ダン・サディックは、視覚効果賞10回目のノミネート。無冠。
 ポール・マッセイは、録音賞9回目のノミネート。無冠。

 ◆非英語作品・外国語映画
 ・『パラサイト 半地下の家族』(韓) 作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞、編集賞、美術賞、国際映画賞
 ・“Pain and Glory(Dolor y gloria)(西) 主演男優賞、国際映画賞
 ・『2人のローマ教皇』(英・米・伊・アルゼンチン) 主演男優賞、助演男優賞、脚色賞
 ・“The Cave”(シリア・デンマーク・独・カタール・米) 長編ドキュメンタリー賞
 ・『ブラジル -消えゆく民主主義-』“The Edge of Democracy”(ブラジル) 長編ドキュメンタリー賞
 ・『娘は戦場で生まれた』“For Sama”(英・シリア) 長編ドキュメンタリー賞
 ・“Honeyland”(北マケドニア) 長編ドキュメンタリー賞、国際映画賞
 ・『失くした体』“I Lost My Body(J’ai perdu mon corps)”(仏) 長編アニメーション賞
 ・『クロース』(西) 長編アニメーション賞

 ノミネートされなかった作品
 ・『フェアウェル』(米・中) 主演女優賞(オークワフィナ)、助演女優賞(チャオ・シュウチェン)
 ・“Portrait of a Lady on Fire”(仏) 作品賞、監督賞、主演女優賞(アデル・エネル、ノエミ・メルラン)、脚本賞・撮影賞(クレール・マトン)

 ◆日本人のノミネート
 辻一弘(Kazu Hiro)は2018年に『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』で受賞して以来『スキャンダル』でメイキャップ&ヘアスタイリング賞にノミネート。

 ◆黒人のノミネート
 ・シンシア・エリヴォ 主演女優賞、歌曲賞
 ノミネートを受けた初めての英国系黒人女性
 同一年に複数のノミネートを受けた2人目の黒人女性
 同一年に演技部門と歌曲賞のノミネートを受けた3人目の黒人女性

 ・Matthew A. Cherry、Karen Rupert Toliver
 “Hair Love”で短編アニメーション賞にノミネート。

 【サプライズ、または、トリビアのようなもの】

 [作品賞]

 Netflixから配信作品が同じ年に2つ(『マリッジ・ストーリー』『ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語』)作品賞にノミネートされたのは初めて。

 公式発表によれば『マリッジ・ストーリー』は230万ドルを売り上げているが、これが正確であるならば、『ROMA/ローマ』を抜き、最も低い売り上げの作品賞候補となる。

 『アイリッシュマン』の209分という長さは、作品賞ノミネート作品としては6番目。これを超えるのは、『ベン・ハー』の212分、『十戒』の220分、『アラビアのロレンス』の222分、『風と共に去りぬ』の238分、『クレオパトラ』の248分。

 エマ・ティリンジャー・コスコフは、同じ年に作品賞を2つノミネートされた2人目の女性。1人目は、2014年のミーガン・エリソンで『her/世界でひとつの彼女』と『アメリカン・ハッスル』。

 デイヴィッド・ハイマンとエマ・ティリンジャー・コスコフは、同じ年に作品賞を2つノミネートされた6番目と7番目。

 作品賞にノミネートされた女性は8人。2017年は9人だった。

 『ジョーカー』は、『タイタニック』、『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』、『アバター』、『トイ・ストーリー3』、『ブラックパンサー』に続き、10憶ドルを越えた6番目の作品賞ノミニーになった。

 『ジョーカー』は、『ブラックパンサー』に続き、コミック原作の作品賞ノミニーになった。

 『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、1993年の『ジュラシック・パーク』以降、最多興収作品で、作品賞にノミネートされなかった初めての作品になった。

 [作品賞][男優賞]

 ロバート・デニーロは、『アイリッシュマン』と『ジョーカー』への出演で、作品賞ノミネート作品への出演が11となり、ジャック・ニコルソンの10を超えた。これを超えるのはワード・ボンドの13(ただし4作品はノークレジット)。

 レオナルド・ディカプリオは、作品賞ノミネート作品への出演が9となり、トム・ハンクスにならんだ。

 [作品賞][女優賞]

 メリル・ストリープは、作品賞ノミネート作品への出演が7となり、女優としてケイト・ブランシェットにならんだ。

 [監督賞]

 マーティン・スコセッシは、9つ目の監督賞ノミネートで、ビリー・ワイルダーを抜き、監督賞ノミネートが単独の2位となった。1位はウィリアム・ワイラーの12。

 マーティン・スコセッシはアカデミー作品賞ノミネート作品の監督が9つ目となり、ジョン・フォードにならんだ。これをこえるのは、スティーヴン・スピルバーグの11、ウィリアム・ワイラーの13しかいない。

 サム・メンデスは、受賞すれば2つ目の監督賞。20年差は史上最長。現時点での最長はビリー・ワイルダーの15年。

 [監督賞][女性]

 グレタ・ガーウィグは、作品賞に2つノミネートされた2人目の女性監督。1人目はキャスリン・ビグロー。

 女性監督は、前回に続き、今回も監督賞にノミネートされず。直近の女性の監督賞ノミネートは、2018年のグレタ・ガーウィグ。作品賞は前回はゼロだったが、今回はグレタ・ガーウィグがノミネート。
 ルル・ワンやマリエル・ヘラーはノミネートさえされなかった。

 [脚本賞][主演男優賞]

 『2人のローマ教皇』は、アンソニー・マクカーテンの脚本作品で、ジョナサン・プライスが主演男優賞にノミネートされているが、アンソニー・マクカーテンの脚本作品は『博士と彼女のセオリー』『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』『ボヘミアン・ラプソディ』と3本連続で主演男優賞にノミネートされ、いずれも受賞している。

 [主演男優賞]

 ジョナサン・プライスは、72歳で初めてノミネートされた。

 [男優賞]

 ホアキン・フェニックスは、ヒース・レジャーに続き、ジョーカーを演じて、主演男優賞にノミネートされた2人目の男優になった。

 [主演女優賞][歌曲賞]

 シンシア・エリヴォは、演技賞と歌曲賞を同時ノミネートされたが、レディー・ガガ、メアリー・J・ブライジに続き、3年連続である。

 [女優賞]

 スカーレット・ヨハンソンはダブル・ノミネートになったが、これは2008のケイト・ブランシェット以来である。

 シンシア・エリヴォが受賞すれば、黒人女性として、ハル・ベリーに続き2人目。

 シンシア・エリヴォは、オスカーを受賞すれば、33歳で最年少EGOT。

 ジェニファー・ロペスはノミネートされなかった。

 [助演男優賞]

 助演男優賞ノミニーは、すべて受賞経験者となった。これは2013年以来。ただし今回のブラッド・ピットはまだ演技賞は受賞していない。

 助演男優賞のノミニーの平均年齢は71歳(ブラッド・ピット:56、トム・ハンクス:63、ジョー・ペシ:76、アル・パチーノ:79、アンソニー・ホプキンス:82)。助演女優賞のノミーは40歳。トータルでは60歳。

 [黒人]
 キャスト部門は、20人中19人が白人だった。BAFTA英国アカデミー賞はすべて白人だったが。
 ルピタ・ニョンゴ、エディー・マーフィ、オークワフィナは、いずれもノミネートされず、」出演作品もノミネートされなかった。

 [作曲賞]

 ヒドゥル・グドナドッティルは、作曲賞にノミネートされた8番目の女性作曲家。

 ヒドゥル・グドナドッティルは、ヨハン・ヨハンソンに続き作曲賞にノミネートされた2人目のアイスランド人。米国アカデミー賞にノミネートされたアイスランド人としては6人目。先立つ5人は、フリドリック・トール・フリドリクソン(外国語映画賞)、ビヨーク(歌曲賞)、Sjón(歌曲賞)、Rúnar Rúnarsson(短編映画賞)、ヨハン・ヨハンソン。

 [長編ドキュメンタリー賞][国際映画賞]

 ”Honeyland”は、長編ドキュメンタリー賞と国際映画賞にノミネートされた初めての作品。

 ”Honeyland”は、北マケドニアから米国アカデミー賞にノミネートされた2つ目の作品。1つ目は1995年の『ビフォア・ザ・レイン』。

 [長編アニメーション賞][視覚効果賞]

 『ライオン・キング』は、視覚効果賞にノミネートされた3番目のアニメーションで、初めてのCGアニメーション。先立つ2つは『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』と『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』。

 [長編アニメーション賞][歌曲賞]

 『トイ・ストーリー4』は、シリーズすべてで歌曲賞にノミネートされた。

 『アナと雪の女王2』は前作が長編アニメーション賞とオリジナル歌曲賞を受賞したが、今作は長編アニメーション賞はノミネートされなかった。

 [短編アニメーション賞]

 短編アニメーション賞でノミネートされたMatthewA. Cherryは、米国アカデミー賞にノミネートされた2人目のプロ・アスリート。1人目は2018年の短編アニメーション賞のコービー・ブライアント(Kobe Bryant)。

 [国際映画賞]

 『パラサイト 半地下の家族』は、アカデミー賞にノミネートされた初めての韓国映画になった。

 『パラサイト 半地下の家族』は、作品賞にノミネートされた12番目の外国語映画になった。先立つ11作品は、『大いなる幻影』、『Z』、『移民者たち』、『叫びとささやき』、『イル・ポスティーノ』、『ライフ・イズ・ビューティフル』、『グリーン・デスティニー』、『硫黄島からの手紙』、『バベル』、『愛、アムール』、『ROMA/ローマ』

 [韓国映画]

 ポン・ジュノは、監督賞にノミネートされた初めての韓国人、4番目のアジア人になった。これまでの3人は勅使河原宏、黒澤明、アン・リー。

 これまで韓国人がアカデミー賞にノミネートされたことはないが、韓国系は3人ノミネートされている。クリスティン・チョイ:1989年に『誰がビンセント・チンを殺したか?』で長編ドキュメンタリー賞ノミネート。Sejong Parkは、2005年に“Birthday Boy”、Minkyu Leeは2013年に“Adam and Dog”で短編アカデミー賞ノミネート。

 [学生アカデミー賞]
 学生アカデミー賞からは、“Dcera (Daughter)”(チェコ)が短編アニメーション賞にノミネート。

 ※参考
 ・「List of black Academy Award winners and nominees」:http://en.wikipedia.org/wiki/List_of_black_Academy_Award_winners_and_nominees

 ・​Stats & Trivia From The 92nd Academy Award Nominations:https://www.nextbestpicture.com/latest/stats-trivia-from-the-92nd-academy-award-nominations

 【現時点の最有力ノミニー】

 作品賞:
 監督賞:
 主演男優賞:アダム・ドライヴァー
 主演女優賞:レニー・ゼルウィガー
 助演男優賞:ブラッド・ピット
 助演女優賞:ローラ・ダーン
 オリジナル脚本賞:
 脚色賞:『ジョーカー』 トッド・フィリップス
 撮影賞:『1917 命をかけた伝令』(英・米) ロジャー・ディーキンス
 編集賞:
 美術賞:
 衣裳デザイン賞:
 録音賞:
 音響編集賞:
 視覚効果賞:
 オリジナル作曲賞:『ジョーカー』 ヒドゥル・グドナドッティル
 オリジナル歌曲賞:
 短編映画賞:
 長編ドキュメンタリー賞:
 短編ドキュメンタリー賞:
 長編アニメーション賞:『トイ・ストーリー4』
 短編アニメーション賞:
 国際映画賞:『パラサイト 半地下の家族

※数年前にアカデミー賞にはもっと多様性を導入しようと働きかけが行なわれたはずですが、本年度のノミネーションにはそういうことがあったことなど忘れられたような事態になっています。わかりやすいところでは、女性の排除、黒人の排除ですが、そのことを指摘するメディアは少なくないものの、数年前のスパイク・リーのように大声で叫ぶ人がいないためか、そんなには問題になっていないようにも見えます。

 まあ、アカデミー賞には、これはおかしいんじゃないかということが少なからずあったわけですが、近年はそういうことが減ったので、忘れられていたようでもあります。しかし、本年度は、多くの部門で疑問に思えるチョイスが行なわれ、時代が逆流したんじゃないかとも思えます。

 主演女優賞:本年度の主演女優賞は、レニー・ゼルウィガーとルピタ・ニョンゴの一騎打ちだったのに、ルピタ・ニョンゴはノミネートの段階で落選になりました。ルピタ・ニョンゴは、レニー・ゼルウィガーに勝って主演女優賞を受賞するような状況になっていたので、レニー・ゼルウィガーに主演女優賞を獲らせたい力が働いて、事前にルピタ・ニョンゴを排除したようにしか思えません。ルピタ・ニョンゴはBAFTA英国アカデミー賞の主演女優賞でも落選していますが、これは同じ力がBAFTA英国アカデミー賞にも働いたのか、それとも米国アカデミー賞でのそうした動きを目立たなくするためにBAFTA英国アカデミー賞からもルピタ・ニョンゴを排除したのか。
 米国アカデミー賞の主演女優賞には黒人であるシンシア・エリヴォがノミネートされて、ルピタ・ニョンゴが落とされたことが目立たなくなっていますが、シンシア・エリヴォは他の映画賞でノミネートされていないわけでもないものの、受賞最有力といえるほどの候補でもなかったので、ルピタ・ニョンゴを落とすためにカムフラージュに使われたようにも見えます。

 長編ドキュメンタリー賞:長編ドキュメンタリー部門は、アメリカ作品が受賞するか、非アメリカ作品が受賞するか、わからない状況ではあるけれど、アメリカ作品が選ばれるとすれば、『アポロ11 完全版』か『アメリカン・ファクトリー』だったはずが、『アポロ11 完全版』がノミネーション段階で落とされた。これで『アメリカン・ファクトリー』が長編ドキュメンタリー賞最有力になった。

 長編アニメーション賞:長編アニメーション賞最有力はたぶん『トイ・ストーリー4』だけれど、確実ではなかった。『アナと雪の女王2』は最有力候補ではないけれど、2番目くらいの候補ではあったはずで、なぜかノミネーション段階で落とされた。『トイ・ストーリー4』の受賞を確かなものにしたかったのか。

 衣裳デザイン賞:『ルディ・レイ・ムーア』のルース・E・カーターはノミネーションで落選した。昨年は黒人として初めて『ブラックパンサー』で衣裳デザイン賞を受賞していたが、今年はわざと排除されたか。前哨戦ではかなりいい成績を残していたが、BAFTA英国アカデミー賞とともに米国アカデミー賞ではノミネートもされなかった。ひょっとすると、ルース・E・カーターは新しくAMPASの理事に選ばれているので本年度のノミネートを辞退している可能性もあるかも。

 短編アニメーション賞:ネットで視聴できる作品のうち、最もお気に入りの短編アニメーション候補はレジーナ・ペソア(Regina Pessoa)の“Uncle Thomas: Accounting for the Days”(カナダ・仏・ポルトガル)だったけれど、ノミネーションから落とされた。

 『フェアウェル』:前哨戦ではけっこういい位置につけていたはずだが、BAFTA英国アカデミー賞にも米国アカデミー賞にも1部門もノミネートされなかった。

 米国アカデミー賞では、昨年、AMPASの会長がキャスティング・ディレクターのDavid Rubinになっています。これにともない、体制に変更が行なわれたはずですが、ノミネーションもその影響を受けたということでしょうか。

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 *当ブログ記事

 ・米国アカデミー賞2020 ノミネーション:https://umikarahajimaru.at.webry.info/202001/article_32.html

 ・米国アカデミー賞に関する、黒人のノミネーション&受賞データ!:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_75.html

この記事へのコメント

Peyton
2020年01月17日 00:31
主演男優賞最有力はホアキン・フェニックスでは?アダムはAACTAしか受賞していないので
umikarahajimaru
2020年01月19日 09:04
Peytonさま
アダム・ドライヴァーは、ゴッサム・アワードをはじめ、ワシントンDC、シアトル、ボストン・オンライン、フェニックス(PCC)、トロント、コロンバス、ノースカロライナ、オンライン、ジョージア、女性映画ジャーナリストなど、多くの映画批評家協会系映画賞で主演男優賞を受賞しています。米国アカデミー賞はどうなるかはわかりませんが、批評家筋にはかなり高い評価を得ているようです。
2020年01月24日 10:38
『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、1993年の『ジュラシック・パーク』以降、最多興収作品で、作品賞にノミネートされなかった初めての作品になった。

この一文の意味がよくわかりません。ノミネートされていない作品がほとんどだと思うのですが。
tmy
2020年01月27日 13:57
↑あ、世界興収だったですね。北米興収と勘違いしておりました。失礼いたしました。