ロサンゼルス映画批評家協会賞2019 受賞結果!!

 第45回ロサンゼルス映画批評家協会賞が発表になりました。(12月8 日)

 【ロサンゼルス映画批評家協会賞】(LAFCA:Los Angeles Film Critics Association)

 ロサンゼルス映画批評家協会賞は、ハリウッドのお膝元でありながら、ハリウッド映画に全く背を向けた映画賞で、インディーズ寄りのセレクションになるならまだしも、外国映画をやたらと選んでしまうという、アメリカの映画賞らしからぬ“個性的な”映画賞になっています(いったいアメリカ映画についてどう思ってるんだって感じですが)。
 設立は1975年で、歴史もあり、1980年前後には『クレーマー、クレーマー』とか『E.T.』とか『アマデウス』とか、アカデミー賞と変わらないような作品を選んでいたのですが、どうも1985年に『未来世紀ブラジル』を選んだあたりから、「わが道を行く」ようになり、依然としてアカデミー賞の重要な前哨戦の1つと見なされながら、結果としてはアカデミー賞とはあまり重ならない映画賞として、現在に至っています(それでも『許されざる者』や『シンドラーのリスト』など、どうしても外せない年もあるようです)。
 2001年以降に作品賞を受賞した作品を見てもそれは歴然で、『イン・ザ・ベッドルーム』『アバウト・シュミット』『アメリカン・スプレンダー』『サイドウェイ』『ブロークバック・マウンテン』『硫黄島からの手紙』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『愛、アムール』『her/世界でひとつの彼女』といった作品をベスト作品に選んで、「他の映画賞とは違う」というところを見せています(『サイドウェイ』なんか5部門受賞で最多賞受賞作品になってしまったりしています)。
 アカデミー賞でも、外国語映画賞部門以外の部門に、外国映画がノミネートされて、「なぜこれがここに?」と思ったりすることもありますが、ひょっとすると、こういうところに、逆に、ロサンゼルス映画批評家協会賞がアカデミー賞に与えている影響を見て取ることができる、ということもできるかもしれません。

 設立年:1975 会員数:62
 公式サイト:http://www.lafca.net/
 Wikipedia(英語):http://en.wikipedia.org/wiki/Los_Angeles_Film_Critics_Association
 Wikipedia(日本語):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AD%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%BC%E3%83%AB%E3%82%B9%E6%98%A0%E7%94%BB%E6%89%B9%E8%A9%95%E5%AE%B6%E5%8D%94%E4%BC%9A%E8%B3%9E

 2018年の作品賞は『ROMA/ローマ』、2017年の作品賞は『君の名前で僕を呼んで』、2016年の作品賞は『ムーンライト』、2015年の作品賞は『スポットライト 世紀のスクープ』、2014年の作品賞は『6才のボクが、大人になるまで。』、2013年は『ゼロ・グラビティ』、2012年は『愛、アムール』、2011年は『ファミリー・ツリー』。

 今年の受賞結果は以下の通りです。

ロサンゼルス映画批評家協会賞.jpg

--------------------------------

 ◆作品賞
 ◎『パラサイト 半地下の家族』(韓)
 次点:「アイリッシュマン』

 ◆監督賞
 ◎ポン・ジュノ 『パラサイト 半地下の家族』(韓)
 次点:マーティン・スコセッシ 『アイリッシュマン』

 ◆主演男優賞
 ◎アントニオ・バンデラス “Pain and Glory”(西)(監督:ペドロ・アルモドバル)
 次点:アダム・ドライヴァー 『マリッジ・ストーリー』

 ◆主演女優賞
 ◎メアリー・ケイ・プレイス(Mary Kay Place) “Diane”(監督:Kent Jones)
 次点:ルピタ・ニョンゴ 『アス』

 ◆助演男優賞
 ◎ソン・ガンホ 『パラサイト 半地下の家族』
 次点:ジョー・ペシ 『アイリッシュマン』

 ◆助演女優賞
 ◎ジェニファー・ロペス “Hustlers”(監督:Lorene Scafaria)
 次点:Zhao Shuzhen “The Farewell”(米・中)(監督:ルル・ワン)

 ◆脚本賞
 ◎ノア・バームバック 『マリッジ・ストーリー』
 次点:ポン・ジュノ、ハン・ジウォン 『パラサイト 半地下の家族』(韓)

 ◆撮影賞
 ◎クレール・マトン(Claire Mathon) ”Portrait de la Jeune Fille en Feu (Portrait of a Lady on Fire)”(仏)(監督:セリーヌ・シアマ)&『アトランティックス』(仏・セネガル・ベルギー)(監督:マティ・ディオップ)
 次点:ロジャー・ディーキンス 『1917 命をかけた伝令』(英・米)

 ◆編集賞
 ◎トッド・ダグラス・ミラー(Todd Douglas Miller) 『アポロ11 完全版』“Apollo 11”
 次点:ベニー・サフディ、ロナルド・ブロンスタイン(Ronald Bronstein) “Uncut Gems”

 ◆美術賞(Best Production Design)
 ◎バーバラ・リング(Barbara Ling) 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』
 次点:Ha Jun Lee 『パラサイト 半地下の家族』

 ◆作曲賞(Best Music Score)
 ◎Dan Levy 『失くした体』“I Lost My Body(J’ai perdu mon corps)”(仏)(監督:ジェレミー・クラパン)
 次点:トマス・ニューマン 『1917 命をかけた伝令』(英・米)

 ◆ドキュメンタリー賞(Best Documentary/Non-Fiction)
 ◎『アメリカン・ファクトリー』“American Factory”(米) 監督:スティーヴン・ボグナー(Steven Bognar)、ジュリア・ライカート(Julia Reichert)
 次点:『アポロ11 完全版』“Apollo 11”(米) 監督:トッド・ダグラス・ミラー(Todd Douglas Miller)

 ◆アニメーション賞
 ◎『失くした体』“I Lost My Body(J’ai perdu mon corps)”(仏) 監督:ジェレミー・クラパン
 次点:『トイ・ストーリー4』 監督:ジョシュ・クーリー

 ◆外国語映画賞
 ◎“Pain and Glory(Dolor y gloria)”(西) 監督:ペドロ・アルモドバル
 次点:”Portrait de la Jeune Fille en Feu (Portrait of a Lady on Fire)”(仏) 監督:セリーヌ・シアマ

 ◆ニュー・ジェネレーション賞(New Generation Prize)
 ◎Joe Talbot(監督・脚本)、Jimmie Fails(脚本・出演)、ジョナサン・メジャース(Jonathan Majors)(出演) ”The Last Black Man in San Francisco”

 ◆インディペンデント/実験映画/ビデオ賞(Douglas Edwards Independent / Experimental Film / Video)
 ◎Ja’Tovia Gary “The Giverny Document(Single Channel)”(米・仏/40min)
 現代のハーレムの通りからジヴェルニーのクロード・モネの庭まで、この映画は黒人女性の身体の中で生きることが何であるかを問いかける。 表現。 アーティストのJa’Tovia M. Garyは、自分の体をスクリーンに(そして線上に)置くことで、脆弱性、痛み、怒りを伝え、前進する可能性を祝う。
 ロカルノ国際映画祭2019 Moving Ahead部門出品。作品賞受賞。
 カムデン国際映画祭2019出品。エマージング・シネマティック・ヴィジョン賞スペシャル・メンション受賞。 AFIフェスト2019出品。

The Giverny Document.jpg

 ◆キャリア貢献賞(Career Achievement)
 ◎エレイン・メイ(Elaine May)
 女優‣コメディエンヌ、脚本家、映画監督

 ※ロサンゼルス映画批評家協会賞は、4時間ほどかけて、投票が行なわれ、Twitterで結果がライヴ配信されます。

--------------------------------

 ロサンゼルス映画批評家協会賞らしいと言えば、ロサンゼルス映画批評家協会賞らしいですが、それでも今年も驚かせてくれますね。
 でも、ロサンゼルス映画批評家協会賞に選ばれたってことは、本命にはなりにくってことかもしれませんが。

 第45回ロサンゼルス映画批評家協会賞授賞式は、2020年1月11日です。

 *この記事がなかなか参考になった!と思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。
 ↓ ↓ ↓ ↓
  
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

 *当ブログ記事

 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2018:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201812/article_19.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2018 授賞式:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201901/article_27.htm
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2017:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201712/article_5.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2016:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_13.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2015:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201512/article_15.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2014:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201412/article_15.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2013:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_19.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2012:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_20.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2011:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201112/article_17.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2010:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_20.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2009:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_23.html
 ・ロサンゼルス映画批評家協会賞2008:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200812/article_16.html

 ・全米の映画批評家協会系映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_2.html

 ・全米の映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_45.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2018年10月~2019年1月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201810/article_5.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2019年10月~2020年1月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201910/article_7.html

この記事へのコメント