レイキャビク国際映画祭2019 受賞結果

 第16回レイキャビク国際映画祭(9月26日-10月6日)の受賞結果です。

 【レイキャビク国際映画祭】

 レイキャビク国際映画祭は、2004年から始まったアイスランドの国際映画祭で、特に、新作アイスランド映画の紹介と、ドキュメンタリー映画、そして、環境問題を扱った作品の上映に力を入れています。

 コンペティション部門としては、監督第1作か第2作を対象とするNew Visionsという部門があります。
 先行する映画祭で上映されたことのある作品が多く、プレミア度はさほど高くありませんが、グランプリの受賞結果を見ると、その時々のトレンドがとらえられていて、なかなか興味深い顔ぶれとなっています。

 2005年:『ラザレスク氏の最期』“The Death of Mr. Lazarescu”(ルーマニア) 監督:クリスティ・プイウ(Cristi Puiu)
 2006年:『サラエボの花』(ボスニア ヘルツェゴビナ・オーストリア・独・クロアチア) 監督:ヤスミラ・ジュバニッチ
 2007年:“Iska's Journey”(ハンガリー) 監督:Csaba Bollók
 2008年:『トルパン』(独・スイス・カザフスタン・ロシア・ポーランド) 監督:セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ
 2009年:『マイ・マザー/青春の傷口』“I killed my mother”(カナダ) 監督:グザヴィエ・ドラン(Xavier Dolan)
 2010年:『四つのいのち』(伊・独・スイス) 監督:ミケランジェロ・フラマンティーノ
 2011年:『モスクワ、犯された人妻の告白』“Twilight Portrait(Portret v sumerkakh)”(ロシア) 監督:アンジェリーナ・ニコノーワ(Angelina Nikonova)
 2012年:『ハッシュパピー~バスタブ島の少女~』(米) 監督:ベン・ザイトリン
 2013年:『おみおくりの作法』(英・伊) 監督:ウベルト・パゾリーニ
 2014年:『いつだってやめられる』“Smetto quando voglio”(伊) 監督: シドニー・シビリア(Sydney Sibilia)
 2015年:“Chaharshanbeh, 19 Ordibehesht”(イラン) 監督: Vahid Jalilvand
 2016年:“Godless(Bezbog)”(ブルガリア) 監督:Ralitza Petrova
 2017年:『ザ・ライダー』“The Rider”(米) 監督:クロエ・ジャオ
 2018年:“Knife + Heart(Un Couteau Dans Le Cœur)”(仏・メキシコ・スイス) 監督:ヤン・ゴンザレス(Yann Gonzalez)

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 【コンペティション部門】(New Visions部門)

 ※審査員:Jakub Duszynski(映画配給者、映画祭プログラマー)、Steinunn Ólína Þorsteinsdóttir(アイスランド女優)、Nick Davis(フィルム・コメント誌映画批評家、ノースウェスタン大学映画研究アソシエイト・プロフェッサー)

 ◆最優秀作品賞/ The Golden Puffin
 ◎“The Orphanage(Parwareshgah)”(デンマーク・独・仏・ルクセンブルク・アフガニスタン) 監督:Shahrbanoo Sadat
 物語:1980年代後半、15歳のコドラットはカブールの街に住んでいて、闇市場で映画のチケットを販売している。彼はボリウッドの大ファンで、自分の好きな映画のシーンに夢中になっている。ある日、警察は彼をソビエトの孤児院に連れて行く。カブールでは政治情勢が変化している。コブラットとすべての子供たちは彼らの家を守りたいと考える。
 カンヌ国際映画祭2019監督週間出品。
 ミュンヘン映画祭2019出品。
 オデッサ国際映画祭2019出品。
 サハリン映画祭2019出品。
 BFIロンドン映画祭2019出品。
 釜山国際映画祭2019 アイコン部門出品。
 ケルン映画祭2019出品。
 シカゴ国際映画祭2019出品。

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 ◆スペシャル・メンション
 ◎“Corpus Christi(Boże Ciało)”(ポーランド・仏) 監督:ヤン・コマサ(Jan Komasa)
 物語:“Corpus Christi(Boże Ciało)”は、青少年拘置所で精神的な変化を経験した20歳のDanielの物語。彼が犯した犯罪は、彼が神学校に応募することを妨げ、仮釈放された後、彼は大工の工房で働くために送られる。しかし、Danielは夢をあきらめるつもりはなく、小さな町の教区に仕えるべく司祭に扮する。
 ベネチア国際映画祭2019 ベネチア・デイズ出品。Edipo Re Award (Università degli Studi di Padova e ResInt Rete dell'Economia Sociale Internazionale)受賞。
 トロント国際映画祭2019 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。
 グディニャ映画祭2019出品。監督賞、助演女優賞(Eliza Rycembel)、脚本賞、Crystal Star Elle、Award of Festivals and Reviews of the Polish Film Abroad、Award of the Network of Studio and Local Cinemas、Don Kichot - Award of the Polish Federation of Film Discussion Clubs、Onet Awards、ジャーナリスト賞、観客賞受賞。
 ハンブルク・フィルム・フェスト2019出品。
 ElGouna国際映画祭2019ナラティヴ・コンペティション部門出品。Silver Star、男優賞(Bartosz Bielenia)受賞。
 ボルドー国際インディペンデント映画祭2019出品。男優賞(Bartosz Bielenia)スペシャル・メンション受賞。
 Tofifest国際映画祭2019出品。Golden Angel受賞。
 シカゴ国際映画祭2019出品。男優賞(Bartosz Bielenia)受賞。
 ミンスク国際映画祭2019出品。
 ストックホルム国際映画祭2019出品。

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 ◎“The Last Autumn(Síðasta haustið)”(アイスランド) 監督:Yrsa Roca Fannberg
 千年以上前、人間は動物とともに北極海に押し上げられた土地に到着した。Úlfarは、妻と一緒に農民の長い列の最後に住んでいる。秋が戻ってくると、彼らの孫が町から到着し、群れの最後の群れに参加する。次回の秋の農業は終了し、すべての羊はいなくなるが、北極海に押し寄せられた風景は、世界の終わりの最後の秋について語り続ける。
 ドキュメンタリー。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2019ドキュメンタリー・コンペティション部門出品

 ◎“Maternal(Hogar)”(伊・アルゼンチン) 監督:Maura Delpero
 物語:ルーとファティは、ブエノスアイレスの宗教的な避難所に住んでいる十代の母親。パオラ姉妹がそこに到着し、彼女の最後の誓いを立てる。しかし、少女の母親は彼女の困難な状況に直面する。
 中絶がまだ合法ではない国で、監督は根底にある緊張を微妙にとらえ、主人公の視線と沈黙によって生き生きとした物語を構築する。
 初監督長編(フィクション)。
 ロカルノ国際映画祭2019インターナショナル・コンペティション部門出品。金豹賞スペシャル・メンション、エキュメニカル審査員賞、Europa Cinemas Label、ヤング審査員賞第2席受賞。
 ハンブルク・フィルム・フェスト2019出品。
 BFIロンドン映画祭2019出品。
 シカゴ国際映画祭2019出品。
 AFIフェスト2019出品。

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 [その他の作品]
 ・“Abou Leila”(アルジェリア・仏・カタール) 監督:Jan Komasa
 ・“Ivana the Terrible(Ivana cea Groaznica)”(ルーマニア・セルビア) 監督:Ivana Mladenovic
 ・“Burning Cane”(米) 監督:Phillip Youmans
 ・“The Lighthouse”(米) 監督:ロジャー・エガース
 ・“Our Mothers(Nuestras Madres)”(仏・グァテマラ・ベルギー・オランダ・ルクセンブルク) 監督:César Diaz

 ◆A Different Tomorrow Award
 ◎『ミッドナイト・トラベラー』“Midnight Traveler”(米・カタール・カナダ・英) 監督:ハサン・ファジリ(Hassan Fazili)
 2015年、Hassan Faziliのドキュメンタリー“Peace”がアフガニスタンの全国テレビで放映された後、タリバンは映画の主な出演者を暗殺し、Faziliのクビに値段を付けた。生きのびるために、Fazili一家はカブールからタジキスタンへと逃げた。彼らは、14ヶ月の間、何度も亡命申請書を拒絶された後、アフガニスタンに送還された。Faziliが携帯電話を手にして、録音ボタンを押したのはこの時点だった。
 サンダンス映画祭2019審査員特別賞受賞。
 ベルリン国際映画祭2019 パノラマ部門出品。エキュメニカル審査員賞スペシャル・メンション受賞。観客賞ドキュメンタリー部門2位。
 テッサロニキ・ドキュメンタリー映画祭2019出品。審査員特別賞受賞。
 CPH:DOX 2019出品。
 クリーヴランド国際映画祭2019出品。
 セーラム映画祭2019出品。編集賞受賞。
 リバーラン国際映画祭2019出品。
 サンフランシスコ国際映画祭2019ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。ゴールデン・ゲート賞受賞。
 HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2019出品。
 DOXAドキュメンタリー映画祭2019出品。長編ドキュメンタリー賞オナラブル・メンション出品。
 モントクレア映画祭2019出品。
 シネトピア映画祭2019出品。Festival Director's Award受賞。
 シアトル国際映画祭2019出品。
 ドキュメンタリー・エッジ映画祭2019出品。
 DocAviv映画祭2019インターナショナル・コンペティション部門出品。最優秀インターナショナル作品賞ホナラブル・メンション受賞。
 シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2019出品。審査員グランプリ受賞。
 Biografilm映画祭2019インターナショナル・コンペティション部門出品。Life Tales Award受賞。
 ゴールデン・アプリコット・イェレバン国際映画祭2019 審査員スペシャル・メンション受賞。
 ゴールウェイ映画祭2019出品。
 SKIPシティD国際シネマ映画祭2019出品。
 セント・ペテルスブルグ・メッセージ・トゥ・マン映画祭2019インターナショナル・コンペティション 長編ドキュメンタリー部門出品。Centaur Award、国際批評家連盟賞受賞。
 ドキュフェスト国際ドキュメンタリー&短編映画祭2019出品。
 ベルゲン国際映画祭2019出品。
 山形国際ドキュメンタリー映画祭2019出品。
 トールグラス国際映画祭2019出品。Golden Strands Outstanding Courage in Filmmaking受賞。
 サンパウロ国際映画祭2019ニュー・ディレクターズ コンペティション部門出品。
 ゴッサム・アワード2019 ドキュメンタリー賞ノミネート。
 Salem映画祭2019出品。編集賞受賞。
 ストックホルム国際映画祭2019出品。
 シネマ・アイ・オナーズ2020 アンフォゲッタブル受賞。

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 【短編部門】

 ◆The Golden Egg
 ◎“Muero Por Volver(Dying to come back)”(西/15min) 監督:Javier Marco
 物語:78歳のManuela、カメラとVRメガネを購入する。海の遠くに、気密性の高い袋の中に浮かぶ携帯電話が鳴り始める
 メディナ映画祭2019出品。脚本賞受賞。
 マラガ・スペイン映画祭2019出品。

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 ◆スペシャル・メンション
 ◎“Les Homards Immortels (Night Song)”(ベルギー/14min) 監督:Kate Voet
 物語:AlbaとMaxは残忍な分離の後に、匿名の外国の都市を背景に彼らの動機と欲望を明らかにしながら、お互いを再発見する。

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 ◆最優秀インターナショナル短編賞(Best International Short)
 ◎“Invisible Hero(InvisíÍvel Herói)”(仏・ポルトガル/28min) 監督:Cristèle Alves Meira
 物語:50代の盲目の男性が、不思議なほど姿を消した移民の友人を探し始める。しかし、誰も彼を見ていないようで、彼を覚えていない。
 カンヌ国際映画祭2019 国際批評家週間出品。

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 ◆最優秀アイルランド短編賞(BestIcelandic hort)
 ◎”Paperboy(Blaðberinn)”(アイスランド・米/11min) 監督:Ninna Pálmadóttir
 物語:小さな町の新聞配達少年が隣人の窓に入り込み、トラウマを抱えた女性とつながる。

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 ◆Special Mention Icelandic Shorts
 ◎“Carrots(Gulrætur)”(アイスランド/16min) 監督:Bergur Árnason
 物語:Haraldur D Thorvaldssonの短編小説をもとにした物語。若いSiggiは、自分が収まらない世界や、周りの人がニンジンに執着しているように見える世界に対処しようと試み、彼に押し付ける。

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 *当ブログ記事

 ・レイキャビク国際映画祭 2018 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201810/article_19.html
 ・レイキャビク国際映画祭2017 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201710/article_11.html
 ・レイキャビク国際映画祭2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201610/article_36.html
 ・レイキャビク国際映画祭2013 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_44.html
 ・レイキャビク国際映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_13.html
 ・レイキャビク国際映画祭2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201210/article_15.html
 ・レイキャビク国際映画祭2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201010/article_7.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2019年10月~2020年1月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201910/article_7.html

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