学生アカデミー賞2019 ファイナリスト発表!

 第46回学生アカデミー賞のファイナリストが発表されました。(8月13日))

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 学生アカデミー賞は、アメリカの映画芸術科学アカデミーによる学生作品を対象とするコンペティションで、過去には、ロバート・ゼメキス(1975年“A Field of Honor”)、ジョン・ラセター(1979年“Lady and the Lamp”、1980年“Nitemare”)、ジャコ・ヴァン・ドルマル(1981年“Maedeli la brèche”)、スパイク・リー(1983年『ジョーズ・バーバー・ショップ』)、ピート・ドクター(1992年“Next Door”)、トレイ・パーカー(1993年“American History”)、キャリー・フクナガ(2005年“Victoria para chino”)らを輩出しています。(学生アカデミー賞受賞経験者で、その後、米国アカデミー賞にノミネーションを勝ち得たのはのべ62人、受賞者となったのはのべ11人います。(公式サイト調べ)

 この賞は、もともと未来の映画監督への登竜門的なところがありましたが、近年、さらに注目度を増しているのは、2011年、2012年、2015年、2016年、2017年、2018年と学生アカデミー賞受賞作品がそのまま本家の米国アカデミー賞にノミネートされたり、受賞したりするようになっているからです。

 2011年の米国アカデミー賞では、学生アカデミー賞ナラティヴ部門金賞受賞作品『ゴッド・オブ・ラブ』“God of Love”(Luke Matheny監督)と外国映画部門受賞作品『告白』“The Confession”(Tanel Toom監督)がそれぞれ短編映画賞にノミネートされて、前者が受賞を果たし、2012年の米国アカデミー賞では、学生アカデミー賞外国語映画部門金賞受賞作品『チューバ・アトランティック』“Tuba Atlantic”(Hallvar Witzø監督)と同じくブロンズ賞受賞作品『息子』“Raju”(Max Zähle監督)がそれぞれ米国アカデミー賞短編映画賞にノミネートされています。

 2013年と2014年は、残念ながら、学生アカデミー賞受賞作品から米国アカデミー賞にノミネートされた作品はありませんでしたが、2015年は、学生アカデミー賞受賞作品の中から1作品(2014年度外国映画部門銀賞受賞作品『アフガニスタンからきた少女』“Parvaneh”)が短編映画賞のノミネーションを果たし、2作品(銀賞受賞作品“White Earth”とブロンズ賞受賞作品“One Child”)が短編ドキュメンタリー賞ショートリスト入りし、そのうち“White Earth”が短編ドキュメンタリー賞ノミネーションを果たしています。)

 2016年は、学生アカデミー賞ナラティヴ部門金賞受賞作品『デイ・ワン』“Day One”と外国映画部門ブロンズ賞受賞作品『何も心配ない』“Everything Will Be Okay(Alles wird gut)”が短編映画賞にノミネートされています。米国アカデミー賞短編アニメーション賞と短編ドキュメンタリー賞には、学生アカデミー賞からの選出はありませんでしたが、学生アカデミー賞アニメーション部門銀賞受賞作品“An Object at Rest”が米国アカデミー賞短編アニメーション賞ショートリストまで進んでいます。

 2017年は、ナラティヴ部門から“Nocturne in Black”、ドキュメンタリー部門から“4.1 Miles”、アニメーション部門から“Once Upon a Line”が、それぞれショートリストに進み、 “4.1 Miles”が短編ドキュメンタリー賞にノミネートされています。)

 2018年は、短編映画賞ショートリストに3作品が選ばれ、そのうち、ナラティヴ部門金賞の“My Nephew Emmett”と外国映画 ナラティヴ部門金賞『だれもが皆』“Watu Wote/All of Us”(独)が、米国アカデミー賞短編映画賞にノミネートされました。
 短編ドキュメンタリー賞ショートリストには1作品も選ばれませんでした。
 短編アニメーション賞ショートリストには3作品が選ばれましたが、ノミネーションまで進んだ作品はありませんでした。

 2019年は、学生アカデミー賞から米国アカデミー賞にノミネートされた作品はありませんでした。

 学生アカデミー賞のルールにもいろいろ変遷があって―
 2014年度までは、オルタナティヴ部門金賞受賞作品とナラティヴ部門金賞受賞作品と外国映画部門金賞受賞作品が、米国アカデミー賞短編映画賞部門へのノミネート資格を得、アニメーション部門金賞受賞作品が、米国アカデミー賞短編アニメーション賞のノミネート資格を得るだけだったのが、2015年度から規約が変わり、オルタナティヴ部門・ナラティヴ部門・外国映画部門すべての入賞作品が米国アカデミー賞短編映画賞部門へのノミネート資格を得、アニメーション部門すべての入賞作品が、米国アカデミー賞短編アニメーション賞のノミネート資格を得、ドキュメンタリー部門すべての入賞作品が、米国アカデミー賞短編ドキュメンタリー賞のノミネート資格を得る、という風になっています。

 また、2016年からは、学生アカデミー賞外国映画部門が、ナラティヴ部門とアニメーション部門とドキュメンタリー部門に3分割され、外国映画ナラティヴ部門からは金賞・銀賞・ブロンズ賞が選ばれ、外国映画アニメーション部門と外国映画ドキュメンタリー部門からはそれぞれ金賞が選ばれることになっています。(すべての入賞作品が、米国アカデミー賞ノミネート資格を得るようです。)
 前々回からは、外国映画のエントリーが2本立てになり、CILECT (国際映画テレビ教育連盟)メンバーの学校からのエントリーと、学生アカデミー賞エグゼクティヴ委員会が認めた映画祭を通過した学生作品が認められる、という風になりました。(日本からは映画祭で認められた作品か、CILECTメンバーである日本映画学校からのエントリー作品しか認められない、ということになりました。)

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 ◆オルタナティヴ部門(Alternative/Experimental Domestic and International Film Schools))
 ・Georden West ”Patron Saint”(エマーソン・カレッジ)
 ・Nicole Aebersold ”Rumours”(Film University Babelsberg KONRAD WOLF)(独)
 ・Kaylin George ”Two Paper Nightingales”(チャップマン大学)

 ◆アニメーション部門(Animation (Domestic Film Schools))
 ・Aviv Mano ”Game Changer”(リングリング・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン)
 ・Kalee McCollaum ”Grendell”(Brigham Young University)
 ・Emre Okten ”Two”(南カリフォルニア大学)
 ・Liukaidi Peng ”CRUNCH”(School of the Visual Arts)
 ・Sanghyun Kim ”Misguided”(リングリング・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザイン)
 ・Trilina Mai ”Push”(California State University - Long Beach)
 ・Asher Horowitz ”why z?”(School of Visual Arts)

 ◆ドキュメンタリー部門(Documentary (Domestic Film Schools))
 ・Eva Rendle ”All That Remains”(カリフォルニア大学バークレー校)
 ・Jordan Klein and Aaron Rose ”Off The Court: The Story of Kezo Brown”(Northwestern University)
 ・Jordan Gorman, Brenten Brandenburg, and Kaustubh Singh ”That Was Ray”(チャップマン大学)
 ・Shelby Thompson ”Relentless”(チャップマン大学)
 ・Abby Lieberman and Joshua Lucas ”Something To Say”(コロンビア大学)
 ・Princess Garrett ”Sankofa”(Villanova University)
 ・Chuang Xu ”Twinkle Dammit!”(School of Visual Arts)

 ◆ナラティヴ部門(Narrative (Domestic Film Schools))
 ・Sarah Gross ”Boléro”(南カリフォルニア大学)
 ・Jeremy Merrifield ”BALLOON”(AFI)
 ・Asher Jelinsky ”Miller & Son”(AFI)
 ・Oran Zegman ”Marriage Material, the Musical!”(AFI)
 ・Hao Zheng ”The Chef”(AFI)
 ・Omer Ben-Shachar ”Tree #3”(AFI)
 ・Caroline Friend ”Under Darkness”(南カリフォルニア大学)

 ◆外国映画 アニメーション部門(Animation (International Film Schools))
 ・Veronica Solomon ”Love Me, Fear Me”(Film University Babelsberg KONRAD WOLF)(独)
 ・Mohamad HOUHOU ”The Ostrich Politic”(ゴブラン)(仏)
 ・Daria Kashcheeva ”Daughter”(FAMU - プラハ芸術アカデミー)(チェコ)

 ◆外国映画 ドキュメンタリー部門(Documentary (International Film Schools))
 ・Gisela Carbajal Rodríguez ”Oro Blanco”(University of Television and Film Munich (HFF))(独)
 ・Alejandra Retana, César Camacho, and César Hernández ”The winds Heritage”(グアダラハラ大学)(メキシコ)
 ・Yifan Sun ”FAMILY”(ウッチ映画大学)(ポーランド)

 ◆外国映画 ナラティヴ部門(Narrative (International Film Schools))
 ・Zoel Aeschbacher ”Bonobo”(ECAL)(スイス)
 ・Rikke Gregersen ”Dog Eat Dog”(Westerdals Kristiania University College)(ノルウェー)
 ・Charlie Manton ”November 1st”(英国国立映画テレビ学校)(英)
 ・Johannes Bachmann ”Quiet Land Good People”(チューリヒ芸術大学)(スイス)
 ・Natalia García Agraz ”The last romantic”(Centro de Capacitación Cinematográfica)(メキシコ)
 ・Masha Clark ”Señor”(ロンドン・フィルム・スクール)(英)
 ・Korwin Quiñonez ”Human”(Incine)(エクアドル)

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 今回も日本からの選出はありませんでした。

 学生アカデミー賞入賞作品の発表は9月半ば、受賞結果の発表は10月17日の予定です。

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 *当ブログ記事

 ・学生アカデミー賞2018 ファイナリスト発表:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201808/article_13.html
 ・学生アカデミー賞2018 入賞作品発表:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201809/article_19.html
 ・学生アカデミー賞2018 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201810/article_20.html

 ・学生アカデミー賞2017 ファイナリスト発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201708/article_15.html
 ・学生アカデミー賞2017 入賞作品発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201709/article_26.html
 ・学生アカデミー賞2017 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201710/article_18.html

 ・学生アカデミー賞2016 ファイナリスト発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_9.html
 ・学生アカデミー賞2016 入賞作品発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_37.html
 ・学生アカデミー賞2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201609/article_30.html

 ・学生アカデミー賞2015 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201510/article_16.html

 ・学生アカデミー賞2014 ファイナリスト発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201405/article_6.html
 ・学生アカデミー賞2014 入賞作品発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201405/article_30.html
 ・学生アカデミー賞2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201406/article_9.html

 ・学生アカデミー賞2013 入賞作品発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_37.html
 ・学生アカデミー賞2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_9.html

 ・学生アカデミー賞2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_14.html

 ・学生アカデミー賞2009 ファイナリスト発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_1.html
 ・学生アカデミー賞2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200906/article_16.html

 ・ハリウッド・リポーター誌が選ぶ、世界の映画学校 ベスト25!:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201208/article_1.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2019年4月~9月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201904/article_12.html
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