レッチェ・ヨーロッパ映画祭2019 受賞結果

 南イタリアのレッチェ(地図でいうと靴底あたりに位置する都市)で開催されていた第20回レッチェ・ヨーロッパ映画祭(Festival del Cinema Europeo)(4月8日-13日)の受賞結果です。

 プログラムは、ざっくり言うと、ヨーロッパ産の、イタリア未公開のクオリティー・フィルム(のコンペティション)と、ドキュメンタリーやコメディー、イタリアの短編映画と若手監督の初監督作品、および、俳優や監督のレトロスペクティヴ、という構成になっています。

 
 【ゴールデン・オリーヴ・ツリー・コンペティション部門】(ヨーロッパ・コンペティション部門改め)

 ・“Two for Joy”(英) 監督:Tom Beard
 ・“Journey to A Mother‘s Room”(西・仏) 監督:Celia Rico Clavellino
 ・“Paper Flags(Les drapeaux de papier)”(仏) 監督:Nathan Ambrosioni
 ・“Cronofobia”(スイス) 監督:Francesco Rizzi
 ・“Genesis”(ハンガリー) 監督:Árpád Bogdán
 ・“Stitches(Savovi)”(セルビア・スロヴェニア・クロアチア・ボスニア ヘルツェゴビナ) 監督:Miroslav Terzić
 ・“The Pig”(ブルガリア・ルーマニア) 監督:Dragomir Sholev
 ・“Her Job”(ギリシャ・独・セルビア) 監督:Nikos Labôt
 ・“Blind Spot”(ノルウェイ) 監督:Tuva Novotny
 ・“Summer Survivors”(リトアニア) 監督:Marija Kavtaradze
 ・“Jumpman”(ロシア・アイルランド・リトアニア・仏) 監督:Ivan I. Tverdovsky

 ※審査員:マルコ・ミュラー(Marco Müller)、Guillame Calop(フランスの映画祭のゼネラル・マネージャー)、Pippo Mezzapesa(イタリアの監督・脚本家・プロデューサー)、Ana Urushadze(ジョージアの映画監督)、Olena Yershova(キエフ出身の映画監督)

 ◆グランプリ/ゴールデン・オリーブ賞(“Cristina Soldano Award for Best Film” Golden Olive Tree)
 ◎“Oray”(独) 監督:Mehmet Akif Büyükatalay
 物語:Orayは、妻Burcuとの議論で、別れを意味するイスラムの言葉、「talaq」を発する。イマーム(指導者)はその結果について知らせる。:Orayは今から3ヶ月間Burcuと離れなければならない。Orayは新たなスタートを切るために彼らに強制された別離を使用してケルンに移動する。ここで、彼はフリーマーケットで仕事を見つけて、若いイマームBilalが率いる新しいイスラム教徒の宗教的なコミュニティを見つける。すぐに、Orayは説教を始める。彼は特に会衆の若いメンバーに人気があり、それはBilalを嫉妬させる。Burcuが夫にサプライズ訪問をした時、彼らは別居が効果的で、まだお互いを愛していることに気づく。OrayはBilalに助言を求める。しかし、Bilalは、Orayの故郷のコミュニティでよりも厳格なイスラム法の解釈を主張する。
 ベルリン国際映画祭2019パースペクティヴ・ドイツ映画部門出品。第1回作品賞(GWFF Best First Feature Award)受賞。


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 ◆脚本賞(Premio per la Migliore Sceneggiatura)
 ◎“Stitches(Savovi)”(セルビア・スロヴェニア・クロアチア・ボスニア ヘルツェゴビナ) 監督:Miroslav Terzić
 物語:実際の出来事に基づく。若い仕立て屋が新生児の突然の死について冷たく知らされた18年後の現代のベオグラード。彼女はまだ幼児が彼女から盗まれたと信じている。彼女は、他人に妄想として解雇され、母親としての決心をもって、警察、病院官僚、そして彼女自身の家族との最後の戦いに対する強さを唱えて真実を明らかにする。
 ベルリン国際映画祭2019 パノラマ部門出品。Label Europa Cinemas受賞。観客賞第2席。
 FEST国際映画祭(ベオグラード国際映画祭)2019出品。国際批評家連盟賞セルビア賞"Dinko Tucakovic"、女優賞(Snezana Bogdanovic)、Nebojsa Djukelic Foundation Award受賞。
 北京国際映画祭2019 出品。新人脚本賞受賞。
 Las Palmas映画祭2019出品。女優賞(Snezana Bogdanovic)、Dunia Ayaso Award受賞。
 全州国際映画祭2019出品。

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 ◆撮影賞(Premio per la Migliore Fotografia)
 ◎Tamás Dobos “Genesis”(ハンガリー)(監督:Árpád Bogdán)
 物語:30代後半の女性は、子供の頃に失った信仰を再発見する。母親は、子供が耐えざるを得なかった運命から確実に救われるために、最大限の努力を払う。ロマの男の子の家族が殺され、彼の子供時代の完璧な世界が破壊される。3つの物語はすべて、ハンガリーで起こった本当の出来事に基づいている。3人の主人公は何らかの形でこれらの出来事の影響を受けていて、それが人生を根本的に変える。


 ◆審査員特別賞(Premio Speciale della Giuria)
 ◎“Cronofobia”(スイス) 監督:Francesco Rizzi
 物語:Michael Suterは孤独な男で、常に動き回っていて、本当の自分を脱している。日中、彼はスイスを旅しながら、新しいアイデンティティを作り、店やホテルの部屋でカスタマーサービスの質を評価する。夜間は、他の孤独な人の生活を密かに観察する。複雑な形の悲しみに苦しんでいる反抗女性、Annaとの間に奇妙な親密さが生まれるが、AnnaがMichaelの暗黒の秘密について知ると、この脆弱なバランスはすぐに破壊される。
 香港国際映画祭2019 ヤング・シネマ・インターナショナル・コンペティション部門出品。


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 ◆国際批評家連盟賞
 ◎“Two for Joy”(英) 監督:Tom Beard
 物語:Ayshaは夫の死後にうつ病に苦しんでいる。彼女の思春期の娘Viは大きな責任を引き受けなければならなくなる。小さなTroyは責任がある大人なしで歩き回る。若い介護者、精神病、国民的アイデンティティなど、危機に瀕している家族の目を通して見た現代イギリスの肖像画。
エジンバラ国際映画祭2018 マイケル・パウエル賞/最優秀英国映画賞部門出品。


 ◆ヨーロッパ男優賞(SNGCI Award for Best European Actor)
 ◎Vinicio Marchioni “Cronofobia”(スイス)

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 ◆Cineuropa賞
 ◎“Genesis”(ハンガリー) 監督:Árpád Bogdán

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 ◆Agiscuola Award
 ※レッチェの高校生審査員によって選ばれる。
 ◎“Genesis”(ハンガリー) 監督:Árpád Bogdán

 ◆観客賞
 ◎“Summer Survivors”(リトアニア) 監督:Marija Kavtaradze
 物語:心理学者Indreは、2人の若い患者、PauliusとJusteを海辺の町の精神病院に連れて行くように命じられる。Indreは心理学の大学院生で、自分自身とコミュニケーションをとるのに苦労し、Pauliusは双極性障害に苦しんでいて、気分が変化する。Justeは自殺未遂の後に治療を受けている。
 旅で3人は互いに親しくなるが……。友人との気楽な夏の旅のように見えて、希望、驚き、約束でいっぱいのほろ苦い物語


 【短編映画部門】

 【Puglia Show】
 ※プッリャ州出身の35歳以下のフィルムメイカーを対象とする短編コンペティション。

 ◆The National Short Film Centre Award/The Augustus Color Award
 ◎“Nessun dorma”(伊) 監督:Paolo Strippoli

 ◆The Unisalento Award
 ※大学映画クラブの学生審査員によって選ばれる。
 ◎“Satyagraha”(伊) 監督:Nuanda Sheridan(Simona De Simone)

 ◆The Rai Cinema Channel 3000 Euro Prize
 ◎“Et in terra pacis”(伊) 監督:Mattia Epifani:

 ◆The Rotary Club Lecce Award
 ◎“We’ll Rise at Dawn(Ci alzeremo all'alba)”(伊) 監督:Jean-Marie Benjamin

 【The Emidio Greco Award】
 ※フィルムメイカーEmidio Grecoを偲んで、Grecoファミリーによって選ばれる。35歳以下の監督の短編映画賞
 ◎“YOUSEF”(伊) 監督:Mohamed Hossameldin

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 【マリオ・ヴェルドーネ賞】

 ◆マリオ・ヴェルドーネ賞(Mario Verdone Award)
 ※映画史家、批評家、エッセイストのマリオ・ヴェルドーネにちなんだ賞で、40歳以下の初監督の作品に贈られる。
 ◎“La terra dell’abbastanza(Boys Cry)”(伊) 監督:Damiano & Fabio D’Innocenzo

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 【特別賞・名誉賞】

 ◆キャリア貢献賞(l’Ulivo d’Oro alla Carriera)
 ◎アレクサンドル・ソクーロフ

 ◆ニュー・イタリアン・コメディー賞(Silver Olive Tree for the New Italian Comedy)
 ◎パオラ・ミナッチョーニ(Paola Minaccioni)(女優)
 ◎ニーノ・フラッシカ(Nino Frassica)(男優)
 ◎Alessandro Siani (男優)

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 *当ブログ記事

 ・レッチェ・ヨーロッパ映画祭2018 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201805/article_2.html
 ・レッチェ・ヨーロッパ映画祭2017 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201704/article_16.html
 ・レッチェ・ヨーロッパ映画祭2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201405/article_10.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2019年4月~9月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201904/article_12.html

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