アンリ・ラングロワ賞2019 受賞結果 [復活]

 第12回アンリ・ラングロワ賞の受賞結果です。(1月22日発表)

 【アンリ・ラングロワ賞】
 アンリ・ラングロワ(1914~77)は、シネマテーク・フランセーズの創設者で、アンリ・ラングロワ賞は、2006年に開催された、映画遺産と映画修復に関する国際ミーティングin ヴァンセーヌ(Rencontres internationales du cinéma de patrimoine et de films restaurés de Vincennes)をきっかけに始まった映画賞です。

 なので、映画の保存と修復に関した賞ももちろんありますが、過去だけに目を向けるのではなく、現役の映画人で、近い将来、確実に“映画遺産”の仲間入りをするような人にも贈られています。
 といっても、引退寸前の功労者に名誉賞的に贈るのではなく、まだまだ現役バリバリの人にも贈られています。

 この賞は、2016年に第11回が開催された後、公式サイトの更新もなくなって、よくわからないままフェイドアウトしていたのですが、2年の中断を経て、再開することになったようです。贈られる賞の内容も多少変更されています。

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 ◆グランプリ(Grand Prix)
 ◎『テオレマ』(1968/伊) 監督:ピエロ・パオロ・パゾリーニ

 ◆演出賞(Prix d'interprétation)
 ◎『フェイシズ』(1968/米) 監督:ジョン・カサヴェテス
 各俳優へのグローバルで神話的な演出に対して。(pour l’interprétation globale et mythique de chacun des acteurs)

 ◆音楽賞(Prix de la Meilleure musique)
 ◎『If もしも....』(1968/英) 監督:リンゼイ・アンダーソン
 マーク・ウィルキンソンのオリジナル楽曲とともに(avec la Bande Originale composée par Marc Wilkinson)。

 ◆AlloCiné観客賞(Prix du public AlloCiné)
 ◎『ウエスタン』(1968/伊・米) 監督:セルジオ・レオーネ

 ◆アンリのまなざし(Les regards d'Henri)
 ◎“Un Amour Impossible(An Impossible Love)”(2018/仏・ベルギー) 監督:カトリーヌ・コルシニ
 物語:1950年代後半。フランスのシャトールー。控えめな事務員のレイチェルは、ブルジョアの家族に生まれた華麗な若者、フィリップと出会う。この短く、情熱的な出会いは、娘、シャンタルの誕生をもたらす。しかし、フィリップは自分の社会階級の外で結婚することを拒否し、レイチェルlは一人で娘を育てることになる。シャンタルはレイチェルにとって大きな幸福の源になり、彼女は、フィリップが娘を合法的に承認することを望む。10年以上の争いが起こり、彼らの人生は破壊されてしまう。
 クリスティーヌ・アンゴットの小説の映画化。
 アングレーム・フランス語映画祭2018出品。
 BFIロンドン映画祭2018Debate部門出品。
 ヨーテボリ国際映画祭2019出品。
 ロッテルダム国際映画祭2019出品。
 リュミエール賞2019 主演女優賞ノミネート(ヴィルジニー・エフィラ)。
 セザール賞2019 主演女優賞(ヴィルジニー・エフィラ)、有望若手女優賞(Jehnny Beth)、脚色賞、オリジナル音楽賞ノミネート。

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 ◆アンリのまなざし(外国語映画賞2018)(Les regards d'Henri (Meilleur film étranger 2018))
 ◎『犬ヶ島』(2018/米・独) 監督:ウェス・アンダーソン

 ◆アンリのまなざし(最優秀シリーズ賞2018)(Les regards d'Henri (Meilleure série 2018))
 ◎“Hippocrate”(2018/仏) 監督:トマ・リルティ(Thomas Lilti)
 出演:アンヌ・コンシニ、エリック・カヴァラカ、ジェラルディン・ナカシュ、Sylvie Lachat
 物語:パリの公立病院。衛生対策の結果、内科医が48時間自宅に隔離なる。経験の浅い3人のインターンと法医学医は、上司のために懸命に働かなければならない。しかし隔離は延長される。
 フランス映画トロフィー2019 フランス映画トロフィー・デュオ/テレビ部門賞受賞。
 日本でも公開された、同監督の2014年の映画『ヒポクラテス』とは全く別の作品。

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 ◆長編映画 コメディアン、監督賞(Prix long métrage comédien.nne réalisateur.trice)
 ◎“Le Grand Bain”(2018/仏) 監督:ジル・ルルーシュ
 出演:ギヨーム・カネ、Leïla Bekhti、マチュー・アマルリック、ヴィルジニー・エフィラ、ジャン=ユーグ・アングラード、ブノワ・ポールヴールド、マリナ・フォイス(Marina Foïs)、ジョナサン・ザッカイ(Jonathan Zaccaï)、Noée Abita、メラニー・ドゥーテ(Mélanie Doutey)
 物語:人生の危機にある男たちがプールで再会し、シンクロナイズド・スイミングのチャンピオンシップを目指すことになる。
 プール版の『フル・モンティ』?と評判になっている。
 ジル・ルルーシュは、これまでトリスタン・オリエと短編を2本、長編を1本、そのほかオムニバス映画を2本撮っているが、単独での長編監督作品はこれが初めて。
 カンヌ国際映画祭2018 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
 サラエボ映画祭2018出品。
 アングレーム映画祭2018出品。
 Festa do Cinema Francês(ポルトガル)2018出品。
 Französische Filmwoche Berlin2018出品。
 ルイ・デリュック賞2018ノミネート。
 フランス映画トロフィー2019 映画部門デュオ、フランス映画観客賞受賞。
 セザール賞2019 作品賞、監督賞、助演男優賞(ジャン=ユーグ・アングラード)、助演男優賞(Philippe Katerine)、助演女優賞(レイラ・ベクティ)・助演女優賞(ヴィルジニ・エフィラ)、脚本賞、撮影賞、編集賞、録音賞、セザール賞高校生賞ノミネート。

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 ◆名誉アンリ・ラングロワ賞(Prix d'honneur Henri Langlois)
 ◎ベネチア国際映画祭。75周年を記念してAlberto Barberaに贈られた。(Attribué au Festival International du Film de Venise, remis à Alberto Barbera pour la Mostra de Venise, à l’occasion de son 75ème anniversaire.)

 ◆ヤング映画祭メンション(Mention jeune festival)
 ◎レザルク映画祭。10周年を記念して、ゼネラル・ディレクターのPierre-Emmanuel Fleurantinと代表のGuillaume Calopに贈られた。(Attribuée au Festival du film des Arcs, remise à Pierre-Emmanuel Fleurantin, directeur général, et Guillaume Calop, délégué général, à l'occasion du 10ème anniversaire du festival.)

 ◆長編スペシャル・メンション(Mention spéciale long métrage)
 ◎“Mon Tissu Préféré(My Favourite Fabric )”(仏・独・トルコ) 監督:Gaya Jiji
 出演:Metin Akdülger、Manal Issa、Ula Tabari、Gaya Jiji、Wissam Fares、Mariah Tannoury、Souraya Baghdadi、Saad Lostan、Nathalie Issa、Rand Raslan
 物語:シリア内戦前夜の2011年の春のダマスクス。25歳のNahlaは、単調な生活の中で息苦しさを感じていた。そんな彼女に、アメリカに住むシリア人男性Samirとの縁談が持ち上がる。ところが、Samirは、Nahlaではなく、より従順な妹Myriamの方を花嫁に選ぶ。その後、Nahlaは、近所に引っ越してきた謎めいた隣人マダムJijiとつきあい始める。マダムJijiは、実は売春宿を経営していて、こうした環境に興味を抱いたNahlaは、そこから自分発見の旅を始める。
 カンヌ国際映画祭2018 ある視点部門出品。
 ヨーテボリ国際映画祭2019出品。

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 クラシック作品からの表彰がなぜ1968年の作品ばかりなのか、説明がないのでわかりませんが、そういうことになっています。

 現代作品からの表彰が、フランス映画トロフィーと重なっているものが多いのもちょっと気になります。

 ※参考
 ・.ALLOCINE:http://www.allocine.fr/article/fichearticle_gen_carticle=18678441.html

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 *当ブログ記事

 ・ダニエル・トスカン・デュ・プランティエ賞2019 ファイナリスト:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201902/article_32.html

 ・セザール賞2019 ノミネーション:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201901/article_53.html

 ・フランス映画トロフィー2019:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201902/article_31.html

 ・リュミエール賞2019 ノミネーション:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201901/article_3.html
 ・リュミエール賞2019 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201902/article_14.html

 ・ルイ・デリュック賞2018 ノミネーション:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201810/article_43.html
 ・ルイ・デリュック賞2018 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201812/article_27.html

 ・ジャン・ヴィゴ賞2018 受賞結果:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201807/article_3.html

 ・アンリ・ラングロワ賞2016:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201604/article_13.html
 ・アンリ・ラングロワ賞2014:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201402/article_14.html
 ・アンリ・ラングロワ賞2013:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201302/article_21.html
 ・アンリ・ラングロワ賞2012:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201202/article_17.html
 ・アンリ・ラングロワ賞2011:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201102/article_7.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2019年1月~5月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201901/article_31.html

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