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zoom RSS 米国アカデミー賞2019に関する、データ、トリビア、記録など [2018年末現在]

<<   作成日時 : 2018/12/31 08:58   >>

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 年内の映画賞の結果をまとめてみたところで、米国アカデミー賞2019での(現時点で)気になったポイントなどをまとめてみました。

 ◆作品賞
 『Roma/ローマ』が作品賞に受賞すれば、2年連続で米・俳優組合賞(SAG)のキャスト賞にノミネートされていない作品が作品賞を受賞することになる。
 本年度のキャスト賞ノミネート作品は、『アリー/スター誕生』、『ブラックパンサー』、『ブラック・クランズマン』、『ボヘミアン・ラプソディ』、『クレイジー・リッチ!』。

 これまで作品賞にノミネートされたことのある黒人は、10人。うち、監督は、リー・ダニエルズ、スティーヴ・マックイーン、デンゼル・ワシントン、ジョーダン・ピール。受賞したことがあるのは、スティーヴ・マックイーンだけ。

 ◆ビッグ・ファイヴ
 作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚本賞の5部門でノミネートされた作品をビッグ・ファイヴというが、『アリー/スター誕生』はビッグ・ファイヴになる可能性がある。
 ビッグ・ファイヴになれば『ラ・ラ・ランド』以来2年ぶり。(これまで43作品ある。)
 5部門すべて受賞すれば、1992年の『羊たちの沈黙』以来4本目。他の2本は1935年の『或る夜の出来事』と1976年の『カッコーの巣の上で』。

 ◆監督賞
 監督賞にノミネートされる可能性がある黒人監督は、バリー・ジェンキンス、スパイク・リー、ライアン・クーグラーの3人。
 これまで監督賞にノミネートされたことがある黒人は5人しかいない(ジョン・シングルトン、リー・ダニエルズ、スティーヴ・マックイーン、バリー・ジェンキンス、ジョーダン・ピール)。いずれも1回ずつのノミネートで、受賞者は1人もいない。これまで黒人監督が同じ年に2人以上ノミネートされたこともない。

 監督賞にノミネートされる可能性がある女性は、マリエル・ヘラー、デブラ・グラニック、リン・ラムジーの3人。ノミネートされれば、リナ・ウェルト・ミュラー、ジェーン・カンピオン、ソフィア・コッポラ、キャスリン・ビグロー、前回のグレタ・ガーウィグに続いて、6人目。

 ブラッドリー・クーパーが『アリー/スター誕生』で監督賞を受賞すれば、初監督作品での監督賞受賞で7人目。先立つ6人は、デルバート・マン(1956)、ジェローム・ロビンス(1962)、ロバート・レッドフォード(1981)、ジェームズ・L・ブルックス(1984)、ケヴィン・コスナー(1991)、サム・メンデス(2000)。

 ◆キャスト部門
 グレン・クローズは、これまで主演女優賞に3回、助演女優賞に3回ノミネートされて、1度も受賞していない。これは、デボラー・カー、テルマ・リッターとタイ記録。今回、ノミネートされて受賞できなければ、単独首位となる。

 2013年に制作されたリスト「米国アカデミー賞に一度もノミネートされたことがない俳優40人」(http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_76.html)から、2014年にマシュー・マコノヒーが抜け、2015年にマイケル・キートンが抜け、2016年にジェニファー・ジェイソン・リーが抜けた。ドナルド・サザーランドは2017年にアカデミー名誉賞を受賞した。アラン・リックマン、ジャンヌ・モローは、ノミネートを果たすことなく亡くなった。
 本年度は、ヒュー・グラントがノミネートされる可能性がある。

 ◆脚本賞
 オリジナル脚本賞にノミネートされた黒人は9人7作品(受賞したのは4人3作品)、脚色賞にノミネートされた黒人は4人4作品(受賞したのは1人1作品)。
 いずれも1回ずつ。今回、バリー・ジェンキンスかスパイク・リーがノミネートされればいずれも黒人として初の2回目。バリー・ジェンキンスが受賞すれば、黒人として初の2回目。

 ◆撮影賞
 レイチェル・モリソンが(『ブラックパンサー』で)ノミネートされれば、女性の撮影監督として、2年連続で、史上2回目。

 ◆衣裳デザイン賞。
 本年度最有力候補のサンディー・パウエルは、衣裳デザイン賞でのノミネート数12で、受賞は3回。現役最多受賞者は、コリーン・アトウッド(2003、2006、2010、2017)とミレーナ・カノネロ(1976、1982、2007、2015)の4回。今回、サンディー・パウエルは、現役最多タイになる可能性がある。史上最多はイーディス・ヘッドで、ノミネート数35、受賞数8。

 ◆オリジナル作曲賞
 本年度のショートリストに入っている作曲家の中で、これまで受賞したことがあるのは、アレクサンドル・デプラとジャスティン・ハーウィッツ。

 受賞者以外でノミネートされたことがあるのは、カーター・バーウェル、ジェームズ・ニュートン・ハワード、アラン・シルヴェストリ、マーク・シャイマン、マルコ・ベルトラミ、ニコラス・ブリテルの6人。

 ノミネートされた/受賞したことのある者のうち、
 ジェームズ・ニュートン・ハワードは、6回ノミネートされて無冠。ノミネートされれば10年ぶり。
 マーク・シャイマンは、3回ノミネートされて無冠。
 アラン・シルヴェストリ(うち歌曲賞1回)とマルコ・ベルトラミとカーター・バーウェルは、2回ノミネートされて無冠。アラン・シルヴェストリはノミネートされれば14年ぶり、マルコ・ベルトラミはノミネートされれば9年ぶり、カーター・バーウェルはノミネートされれば2年連続。
 ニコラス・ブリテルは、2017年に『ムーンライト』で初ノミネート。ノミネートされれば2年ぶり2回目。
 ジャスティン・ハーウィッツは、2017年に『ラ・ラ・ランド』で初ノミネート初受賞。今回ノミネートされれば2年ぶり2回目。
 アレクサンドル・デプラは、前回、2回目の受賞。ノミネートされれば、2年連続10回目。

 ◆EGOT
 「EGOT」というのは、エミー賞、グラミー賞、オスカー、トニー賞の4つすべてを受賞した人を指していう言葉で、前回、歌曲賞を受賞したロバート&クリステン・アンダーソンのロペス夫妻のうち、夫のロバートは、43歳で、史上初の2回目のEGOT達成者(それぞれ2回ずつ受賞)となった。
 現時点でオスカーのみを欠いているEGOT候補者には、クインシー・ジョーンズ、リン=マヌエル・ミランダ、マーク・シャイマンなどがいる。

 ◆長編ドキュメンタリー賞
 モーガン・ネヴィルが受賞すれば、受賞2回目となって、4回のウォルト・ディズニー、3回のチャールズ・グッゲンハイムら3人に続いて、5位タイで他の10人と並ぶ。

 ◆外国語映画賞
 “Capharnaüm(Capharnaüm)”がノミネートされれば、レバノン映画として2年連続ノミネート。

 ノミネートされれば、
 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクは12年ぶり2回目。(受賞すれば12年ぶり2回目)
 パヴェウ・パヴリコフスキは4年ぶり2回目。(受賞すれば4年ぶり2回目)
 シーロ・ゲーラは3年ぶり2回目(受賞すれば初)
 グスタフ・モーラー、ナディーン・ラバキー、セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ、イ・チャンドン、是枝裕和、アルフォンソ・キュアロン、クリスティーナ・ガジェゴは初。

 外国語映画賞は、初監督作品に厳しい。
 2013年度には初監督作品が27あったが(うち2作品は2人の監督のうち一方が初監督)、ショートリスト9作品まで進んだ作品はゼロ。
 2014年度には初監督作品が17あったが、ショートリスト9作品まで進んだ作品はゼロ。
 2015年度には初監督作品が28あり(うち1作品は2人の監督のうち一方が初監督。エントリーが認められなかったパナマまで含めると29)、ショートリスト9作品まで進んだ作品は4作品あって、そのうち3作品がノミネートまで進み、受賞作品(『サウルの息子』)も初監督作品だった。
 2016年度は初監督作品が27あり、ショートリストまで進んだ作品は2作品あって、そのうちオーストラリアがノミネートまで進んだ。
 2017年度は初監督作品が20あったが、ショートリスト9作品まで進んだ作品はゼロだった。
 本年度の初監督長編は、グスタフ・モーラー(『THE GUILTY/ギルティ』)とクリスティーナ・ガジェゴ(『夏の鳥』の片方)。

 前回まで3年連続で、女性監督作品が1作品ノミネートされている。本年度、ノミネートの可能性のある女性監督は、ナディーン・ラバキー(“Capharnaüm(Capharnaüm)”)とクリスティーナ・ガジェゴ(『夏の鳥』)。

 『Roma/ローマ』が作品賞と外国語映画賞にノミネートされれば、作品賞と外国語映画賞にノミネートされた外国映画として、2001年の『グリーン・デスティニー』、2013年の『愛、アムール』以来6作品目。
 英語圏以外の製作作品が作品賞にノミネートされるのは2003年の『戦場のピアニスト』、2013年の『愛、アムール』以来。
 「外国語映画」が作品賞にノミネートされるのは、2007年の『硫黄島からの手紙』以来。

 外国語映画賞ノミネート有資格作品で、作品賞にノミネートされたのは、これまで9作品。『大いなる幻影』、『Z』、『移民者たち』、『叫びとささやき』、『イル・ポスティーノ』、『ライフ・イズ・ビューティフル』、『グリーン・デスティニー』、『硫黄島からの手紙』、『愛、アムール』。
 ただし、『大いなる幻影』は、外国語映画賞部門創設以前のノミネート。
 以上のうち、作品賞受賞作品はなし。
 『Z』、『移民者たち』、『ライフ・イズ・ビューティフル』、『グリーン・デスティニー』、『愛、アムール』は、外国語映画賞にもノミネートされ、『Z』、『ライフ・イズ・ビューティフル』、『グリーン・デスティニー』、『愛、アムール』は、外国語映画賞を受賞している。
 『Z』、『ライフ・イズ・ビューティフル』、『グリーン・デスティニー』、『愛、アムール』は、作品賞と外国語映画賞同時ノミネートだが、『移民者たち』は1972年に外国語映画賞にノミネートされ、1973年に作品賞にノミネートされた。(外国語映画賞と作品賞に同時ノミネートされれば、外国語映画賞の受賞確率は100%。)

 ◆黒人
 ノミネート数で史上最多になった2017年(18件20人ノミネート、3人受賞)を超えることができるかどうか。
 2018年は12件14人がノミネートされて、史上第2位(2人が受賞)。

 作品賞に黒人のプロデュース作品が3本も作品賞にノミネートされたのは2017年の1回だけ。作品賞に3人も黒人がノミネートされたのも2017年だけ。

 キャスト部門4部門すべてに黒人がノミネートされたのは、2017年の1回のみ。今回もそうなれば史上2回目。

 ちなみに、ゴールデン・グローブ賞2019では、映画部門とテレビ部門を併せて、黒人(個人)のノミニーは14人となり、史上第2位タイとなりました。映画部門は、スパイク・リー(監督賞)、ジョン・デイヴィッド・ワシントン(男優賞ドラマ部門)、マハーシャラ・アリ(助演男優賞)、レジーナ・キング(助演女優賞)、バリー・ジェンキンス(脚本賞)、“All the Stars”(歌曲賞4人)で9人ノミネートでした。
 2017年:18人ノミネート(3人受賞)
 1985年:14人ノミネート(2人受賞)
 2007年:13人ノミネート(史上最多4人受賞)
 2018年:11人ノミネート(1人受賞)

 ◆外国人枠(英語圏以外で目に付くもの。外国語映画賞を除く。)
 監督賞:アルフォンソ・キュアロン
 助演男優賞:スティーヴン・ユァン
 助演女優賞:安藤サクラ
 撮影賞:ウカシュ・ジャル(ポーランド)

 撮影賞にポーランド人撮影監督がノミネートされれば、2015年の『イーダ』以来、16作品目。うち6回はヤヌス・カミンスキー(2回受賞)。

 ◆日本人枠
 外国語映画賞:『万引き家族』
 助演女優賞:安藤サクラ 『万引き家族」
 長編アニメーション賞:『未来のミライ』、(『犬ヶ島』)
 脚色賞(USCスクリプターとか?):村上春樹 『納屋を焼く』(『バーニング 劇場版』)
 編集賞:出口景子 “We the Animals”

 ◆最多ノミネート
 アルフォン・キュアロンは、今回、作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞、編集賞、(外国語映画賞)でノミネートされる可能性がある。(個人では外国語映画賞を除く5部門、外国語映画賞を含めると6部門)
 同一年の最多ノミネートは、1954年のウォルト・ディズニーで、6部門ノミネート4部門受賞(どちらも最多)。6作品で、ドキュメンタリー賞(受賞)、短編ドキュメンタリー賞(受賞)、短編映画賞2リール(受賞)、短編アニメーション賞(受賞)、短編映画賞2リール、短編アニメーション賞。

 最多ノミネートの外国語映画賞は、2001年の『グリーン・デスティニー』で10部門。外国語映画賞(受賞)、作品賞、監督賞、脚色賞、撮影賞(受賞)、編集賞、美術賞(受賞)、衣裳デザイン賞、オリジナル作曲賞(受賞)、オリジナル歌曲賞。4部門受賞も最多記録。
 同じく1984年の『ファニーとアレクサンデル』も4部門受賞で最多タイ記録(外国語映画賞(受賞)、監督賞、オリジナル脚本賞、撮影賞(受賞)、美術賞(受賞)、衣裳デザイン賞(受賞))。

 なので、『Roma/ローマ』は4部門受賞で最多タイ記録、5部門以上受賞で新記録。

 全編外国語の作品が監督賞を受賞したことはない、というデータがありますが、『Roma/ローマ』は?,

 ◆最有力候補(現時点での。ゴールデン・グローブ賞以降流れが変わる可能性もあるけれど)
 作品賞:『Roma/ローマ』
 監督賞:アルフォンソ・キュアロン 『Roma/ローマ』
 主演男優賞:イーサン・ホーク “First Reformed”(俳優組合賞(SAG)にはノミネートされていない)
 主演女優賞:混戦
 助演男優賞:リチャード・E・グラント “Can You Ever Forgive Me?”、次いで、マハーシャラ・アリ 『グリーンブック』
 助演女優賞:レジーナ・キング 『ビール・ストリートの恋人たち』(俳優組合賞(SAG)にはノミネートされていない)
 オリジナル脚本賞:『女王陛下のお気に入り』
 脚色賞:『ブラック・クランズマン』
 撮影:アルフォンソ・キュアロン 『Roma/ローマ』
 編集賞:『Roma/ローマ』 アルフォンソ・キュアロン
 美術賞:『ブラックパンサー』
 衣裳デザイン賞:『女王陛下のお気に入り』
 視覚効果賞:『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
 オリジナル作曲賞:混戦
 オリジナル歌曲賞:‘The Shallow’ 『アリー/スター誕生』
 長編ドキュメンタリー賞:“Won’t You Be My Neighbor?”
 長編アニメーション賞:『スパイダーマン: スパイダーバース』、次いで、『犬ヶ島』か『インクレディブル・ファミリー』
 外国語映画賞:『Roma/ローマ』

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 ほんの少し、気づいたことだけ書き出すつもりだったんですが、書き出しているうちにちょっと長くなってしまいました。

 ノミネーションが発表されれば、いろいろともっとはっきりすると思いますが。

 本年度もいろいろと記録が更新されそうですね。

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 ・映画賞&映画祭カレンダー 2018年10月〜2019年1月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201810/article_5.html

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