詳細!米国アカデミー賞2019 長編アニメーション賞エントリー作品25作品!

 第91回米国アカデミー賞 長編アニメーション賞エントリー作品が発表になりました。(10月24日)

 本年度は、25作品がエントリーされ、前回より1作品減、前々回(史上最多)より2作品減となっています。
 外国映画は、前々回が15作品、前回が14作品、今回が16作品(『アーリーマン ~ダグと仲間のキックオフ!~』はイギリス作品としてカウント)です。前回は、ヨーロッパとカナダと日本以外からのエントリーは1本もありませんでしたが、今回は、ハンガリー、台湾、中国、メキシコ、ブラジルと複数の国からエントリーがありました。

 本年度のエントリー作品は、以下の通り。

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 ・『シュガー・ラッシュ:オンライン』“Ralph Breaks the Internet”(米) 監督:リッチ・ムーア、 フィル・ジョンストン [製作:ディズニー/配給:ディズニー]
 ・『インクレディブル・ファミリー』“Incredibles 2”(米) 監督:ブラッド・バード [ピクサー、ディズニー/ディズニー]

 ・『スモールフット』“Smallfoot”(米) 監督:キャリー・カークパトリック [WB、Zaftig Films/WB]
 ・“Teen Titans Go! To the Movies”(米) 監督:Aaron Horvath、Peter Rida Michail [WB、DC Entertainment/WB]

 ・『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』“Hotel Transylvania 3: Summer Vacation”(米) 監督:ゲンディ・タルタコフスキー [ソニー・ピクチャーズ・アニメーション、コロンビア・ピクチャーズ、MRC/コロンビア]
 ・『スパイダーマン: スパイダーバース』“Spider-Man: Into the Spider-Verse”(米) 監督:ボブ・ペルシケッティ、ピーター・ラムジー、ロドニー・ロスマン [コロンビア、Marvel Animation/コロンビア]

 ・『グリンチ』“Dr. Seuss’ The Grinch”(米) 監督:ヤーロウ・チェイニー、スコット・モシャー [ユニバーサル・ピクチャーズ、Illumination Entertainment、Perfect World Pictures (北京)/ユニバーサル]

 ・『名探偵シャーロック・ノームズ』“Sherlock Gnomes”(英・米) 監督:ジョン・スティーヴンソン [MGM、パラマウント・アニメーション、Rocket Pictures/パラマウント]

 ・『犬ヶ島』“Isle of Dogs”(独・米) 監督:ウェス・アンダーソン [20世紀フォックス・アニメーション、American Empirical Pictures、Indian Paintbrush/Fox Searchlight Pictures]

 ・『アーリーマン ~ダグと仲間のキックオフ!~』“Early Man”(米・英・仏) 監督:ニック・パーク [アードマン・アニメーションズ/Lionsgate]

 ・“Sgt. Stubby: An American Hero”(アイルランド・英・仏・カナダ・米) 監督:Richard Lanni [Fun Academy Media Group/Fun Academy Motion Pictures]

 ・“Tall Tales(Drôles de petites bêtes)”(仏) 監督:Antoon Krings、Arnaud Bouron [Bidibul Productions、ON Animation Studios、Onyx Films/?]

 ・“Ruben Brandt, Collector”(ハンガリー) 監督:Milorad Krstic [Ruben Brandt/SPC]

 ・『オン ハピネス ロード』“幸福路上(On Happiness Road)”(台湾) 監督:ソン・シンイン(宋欣穎) [幸福路映畫社/?]

 ・『ハブ ア ナイス デイ』“Have a Nice Day(好极了)”(中) 監督:リウ・ジエン(劉健) [Nezha Bros. Pictures、Le-Joy Animation Studio/ Strand Releasing]

 ・“Ana y Bruno”(メキシコ) 監督:カルロス・カレラ [Anima Estudios、Discreet Arts Productions /?]

 ・“Tito and the Birds(Tito e os Pássaros)”(ブラジル) 監督:Gabriel Bitar、André Catoto、Gustavo Steinberg [Bits Produções/Shout! Factory]

 ・『ムタフカズ -MUTAFUKAZ-』“MFKZ”(日・仏) 監督:ギヨーム・ルナール、 西見祥示郎 [パルコ、Ankama、Studio 4°C/Gkids]
 ・『打ち上げ花火、下から見るか?』“Fireworks”(日) 監督:新房 昭之、武内宣之 [東宝、シャフト/?]
 ・『夜明け告げるルーのうた』“Lu over the Wall”(日) 監督:湯浅政明 [東宝、フジテレビ、サイエンスSARU /Gkids]
 ・『夜は短し歩けよ乙女』“The Night Is Short, Walk on Girl”(日) 監督:湯浅政明 [東宝、サイエンスSARU/ Fathom Events]
 ・『未来のミライ』“Mirai”(日) 監督:細田守 [東宝、スタジオ地図/Gkids]
 ・『リズと青い鳥』“Liz and the Blue Bird”(日) 監督:山田尚子 [松竹、京都アニメーション/ Eleven Arts]
 ・『宇宙の法―黎明編―』“The Laws of the Universe – Part I”(日) 監督:今掛勇 [日活、IRH Press Co. /Eleven Arts]
 ・『さよならの朝に約束の花をかざろう』“Maquia: When the Promised Flower Blooms”(日) 監督:岡田麿里 [ショーゲート、ピーエーワークス/Eleven Arts]

 ※AMPASが発表したエントリー・リストに載っている“Tall Tales”は、そのままのタイトルでは該当作が見当たりませんでした。リュミエール賞にもノミネートされた“Drôles de petites bêtes”の英題が“Tall Tales: The Magical Garden”なので、ここでは“Tall Tales”=“Drôles de petites bêtes”とみなしています。

※『ピーターラビット』や『ホワイト・ファング ~アラスカの白い牙~』、『ネクスト ロボ』、『FUNAN』などはエントリーされませんでした。

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 【監督の、米国アカデミー賞 ノミネート&受賞歴】

 リッチ・ムーアは、2013年に『シュガー・ラッシュ』で長編アニメーション賞にノミネート、2017年に『ズートピア』で長編アニメーション賞受賞。
 フィル・ジョンストンは、『シュガー・ラッシュ』や『ズートピア』の脚本を手がけている。

 ブラッド・バードは、2005年に『Mr.インクレディブル』で長編アニメーション賞受賞、オリジナル脚本賞ノミネート。2008年に『レミーのおいしいレストラン』で長編アニメーション賞受賞、オリジナル脚本賞ノミネート。

 キャリー・カークパトリックは、これが監督第3作。米国アカデミー賞にノミネートされたことはないが、『森のリトル・ギャング』の監督、『チキンラン』や『スマーフ2 アイドル救出作戦』の脚本を手がけている。

 Aaron Horvathは初監督長編、『NARUTO -ナルト』Lionsgate版で脚本を担当している。Peter Rida Michailも初監督長編。ともにテレビ版の演出を手がけている。

 ゲンディ・タルタコフスキーは、シリーズ全作の監督を手がけている。テレビ・シリーズ『スター・ウォーズ クローン大作戦』『サムライジャック』などのプロデューサーでもある。

 ボブ・ペルシケッティは、初監督作品。『ヘラクレス』『ムーラン』『シュレック2』『ターザン』『ファンタジア2000』のinbetweener、『シュレック2』や『モンスターVSエイリアン』『長ぐつをはいたネコ』などでストーリー・アーティストやヘッド・オブ・ストーリーを担当している。
 ピーター・ラムジーは『ガーディアンズ 伝説の勇者たち.』以来の第2監督長編。ストーリーボード・アーティストとして30年近いキャリアを持つ。
 ロドニー・ロスマンも初監督作品。『22ジャンプストリート』などの脚本を手がけている。

 ヤーロウ・チェイニーは、『ペット』(共同監督)以来の第2監督長編。『怪盗グルーの月泥棒』『ロラックスおじさんの秘密の種』『怪盗グルーのミニオン危機一発』ではプロダクション・デザイナーを務めている。スコット・モシャーは初監督長編。『クラークス』『チェイシング・エイミー』『ドグマ』『ジェイ&サイレント・ボブ 帝国への逆襲』『世界で一番パパが好き!』などのプロデューサーとして約25年のキャリアを持つ。

 ジョン・スティーヴンソンは、『カンフー・パンダ』で長編アニメーション賞にノミネートされて以来の第2監督長編。『シュレック』『スピリット』『シンドバッド 7つの海の伝説』『シュレック2』『マダガスカル』にはストーリー・アーティストとして参加している。

 ウェス・アンダーソンは、2003年に『ファンタスティック Mr.FOX』で長編アニメーション賞ノミネート。そのほか、『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』でオリジナル脚本賞ノミネート、『ムーンライズ・キングダム』でオリジナル脚本賞ノミネート、『グランド・ブダペスト・ホテル』で作品賞、監督賞、オリジナル脚本賞ノミネート。

 ニック・パークは、1991年に『チーズ・ホリデー』で短編アニメーション賞ノミネート、『快適な生活〜ぼくらはみんないきている〜』で短編アニメーション賞受賞。1994年に『ペンギンに気をつけろ!』で、1996年に『ウォレスとグルミット、危機一髪!』で短編アニメーション賞受賞。2006年に『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』で長編アニメーション賞受賞。2010年に『ウォレスとグルミットベーカリー街の悪夢』で長編アニメーション賞ノミネート。

 Richard Lanniは、第2監督長編。アニメーションは初めて。

 Antoon Krings、Arnaud Bouronは、初監督作品。

 Milorad Krsticは、初監督長編。

 カルロス・カレラは、長編アニメーションはこれが初めて。短編アニメーションは、80年代にいくつか、1993年に“El héroe”、2004年に“De raíz”を手がけている。

 Gabriel BitarとAndré Catotoは初監督長編。Gustavo Steinbergは第2監督長編。アニメーションは初めて。

 ギヨーム・ルナールと西見祥示郎は、どちらも初監督長編。

 細田守は、2011年に『サマーウォーズ』、2015年に『バケモノの子』をエントリーしているが、ノミネートには至らなかった。

 山田尚子は、前回『映画 「聲の形」』をエントリーしているが、ノミネートには至らなかった。

 今掛勇は、2012年に『神秘の法』、2015年に『UFO学園の秘密』をエントリーしているが、ノミネートには至らなかった。

 エントリーされた25作品の中で―
 長編アニメーション賞を受賞したことがある:リッチ・ムーア、ブラッド・バード(2回)、ニック・パーク
 長編アニメーション賞にノミネートされたことがある:ジョン・スティーヴンソン、ウェス・アンダーソン
 短編アニメーション賞を受賞したことがある:ニック・パーク(3回)

 前回の2017年は長編アニメーション賞を受賞したことがある監督が1人、2016年は3人、2015年は1人、2014年は0人、2013人も0人、2012人も0人でした。ノミネート経験者が11人もいた2016年には及ばなかったものの、今回も受賞&ノミネート経験者が多い年になっています。

 【ノミネーションの傾向】

 現時点で、有資格作品のエントリー作品が何本あるのかははっきりしませんが、15本以下になるとは考えにくいので、(有資格作品が16本以上の場合の規定に従って)ノミネーションはおそらく5本になると思われます。といっても、必ずしも高評価の作品を上から5本チョイスされるとは限らず、映画会社の力関係や作品のバランスも考慮されるはずで、とすると、以下のようなことが考えられます。

 [映画会社別 過去の受賞&ノミネーション実績]

 過去の実績では、ピクサーの独壇場で、これまでで11戦9勝。そのほかは、ディズニー(スタジオジブリ作品とピクサー作品を除く)3回、ドリームワークス(アードマン作品を除く)、スタジオジブリ(ディズニー配給)、アードマン(ドリームワークス配給)、ニコロデオン(パラマウント配給)、ワーナーがそれぞれ1回ずつ受賞。

 スタジオごとのノミネーションでは、ピクサーとドリームワークスが11で最多(『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』を含む)、ディズニーが10(スタジオジブリ作品とピクサー作品を除く)で、以下、スタジオジブリが6(『レッドタートル ある島の物語』も含む)、Laikaが4(視覚効果賞を併せると5)、Cartoon Saloonとアードマン(『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』を含む)がそれぞれ3回ずつ、Les ArmateursとNickelodeonとBlueSkyとティム・バートンとがそれぞれ2回ずつノミネートということになります。

 [同一映画会社からの複数ノミネート]

 2003年(ノミネート数5):ディズニー作品-3(『千と千尋の神隠し』含む。ピクサー作品のノミネートはなし)
 2004年(ノミネート数3):ディズニー作品-2(ピクサー作品含む)
 2005年(ノミネート数3):ドリームワークス作品-2
 2008年(ノミネート数3):ソニー・ピクチャーズの作品-1、ソニー・ピクチャーズ・クラシックの作品-1(『ペルセポリス』)
 2009年(ノミネート数3):ディズニー作品-2(ピクサー作品含む)
 2010年(ノミネート数5):ディズニー作品-2(ピクサー作品含む)
 2012年(ノミネート数5):ドリームワークス作品-2
 2013年(ノミネート数5):ディズニー作品-3(ピクサー作品含む)
 2014年(ノミネート数5):ディズニー作品-2(『風立ちぬ』含む)
 2015年(ノミネート数5):Gkids配給作品-2
 2016年(ノミネート数5):Gkids配給作品-2
 2017年(ノミネート数5):ディズニー作品-2
 2018年(ノミネート数5):配給ではFox作品が2だが、スタジオ別ではDreamworksが1本、Blue Sky Studiosが1本

 今回は、WBが2本、コロンビアが2本、ディズニー/ディズニーとピクサー/ディズニーが1本ずつでした。
 そのほかEleven Artsが3本、Gkidsが現時点で3本あります。

 [外国映画のノミネート]

 外国映画に関しては、『ハッピーフィート』をオーストラリア映画とし、“The Pirates! Band of Misfits”をイギリス映画として勘定するとして、過去17回で、外国映画がノミネートされたのは、14回あり、そのうち、2作品の外国映画がノミネートされた年が6回(2006年と2012年と2014年と2015年と2017年と2018年)あり、3作品の外国映画がノミネートされた年が1回(2016年)あります。

 国別では、これまで、フランスが6作品(『レッドタートル ある島の物語』は一応フランス作品に分類)、日本が5作品(宮崎駿3、高畑勲1、米林宏昌1)、イギリスが4作品、アイルランドが3作品、オーストラリアとスペインとブラジルとスイス(『ぼくの名前はズッキーニ』)、ポーランド、カナダが1作品ずつでノミネートされていて、日本とイギリスとオーストラリアが受賞を果たしています。(『ゴッホ 最期の手紙』はイギリスとポーランド、『生きのびるために』はアイルランドとカナダでそれぞれカウントしています。)ノミネート本数の割には、受賞の確率は高いということになります。

 過去9回あったノミネート5作品の年のうち、外国映画が2作品以上ノミネートされたのは2012年と2014年と2015年と2016年と2017年と2018年です。

 本年度はエントリー作品の割合から言えば、2作品くらいはノミネートされてもよさそうですが、日本からのエントリーが多い(史上最多)ってだけのような気もするし、どうなるでしょうか。

 [シリーズ作品のノミネート]

 シリーズものがノミネートされたことは、過去17年間で5作品(『シュレック2』、『トイ・ストーリー3』、『カンフー・パンダ2』、『怪盗グルーのミニオン危機一発』、『ヒックとドラゴン2』)しかなく、かなり強力な作品でない限り、シリーズものがノミネートされる可能性は低いようです。
 今回は、続編・シリーズものの映画は4本(?)あります。

 [他の映画賞の受賞結果]

 長編アニメーション賞は、比較的に他の映画賞と結果が一致しやすい部門で、米国アカデミー賞が番狂わせを行なった2007年と2015年、混戦だった2013年、やや混戦だった2017年以外は、ほぼ同じ作品が受賞しています。

 ・ゴールデン・グローブ賞:過去12回のうち9回一致。(ゴールデン・グローブ賞は、2007年に『カーズ』を、2012年に『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』、2015年に『ヒックとドラゴン2』をチョイス)

 ・クリティクス・チョイス・アワード(放送映画批評家協会賞):2002年以降の17回のうち14回一致(2007年は『カーズ』、2013年は『シュガー・ラッシュ』、2015年は『LEGO ムービー』をチョイス)

 ・アニー賞:2002年以降の17回のうち12回一致。2007年(『カーズ』)、2009年(『カンフー・パンダ』)、2011年(『ヒックとドラゴン』)、2013年(『シュガー・ラッシュ』)、2015年(『ヒックとドラゴン2』)が不一致。

 ・BAFTA英国アカデミー賞:過去12回のうち、2015年(『LEGO ムービー』)、2017年(『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』)以外すべて一致。

 [番狂わせ、または、足切り]
 米国アカデミー賞長編アニメーション賞では、他の部門同様、有力視されながら、ノミネーションもされないということがあります。
 2015年は本命だった『LEGO ムービー』がなぜかノミネーション段階で落とされ、2014年は有力視されていた『モンスターズ・ユニバーシティ』が落とされ、2012年はいくつもの長編アニメーション賞受賞を果たす(ことになる)『タンタンの冒険/ユニコーン号の秘密』が落とされています。
 これらは、アカデミー・サイドに長編アニメーション賞を獲らせたい作品があって、事前に強力なライバルを蹴落としていると考えられますが、もちろん公式には何の説明もありません。

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 【下馬評】

 ◆AwardsDaily(10月25日現在)
 ・『インクレディブル・ファミリー』
 ・『犬ヶ島』

 ◆IndieWireでの予想(7月3日現在)
 IndieWire:https://www.indiewire.com/2018/07/2019-oscars-best-animated-feature-predictions-1201980574/
 フロントランナーズ(Frontrunners)
 ・『インクレディブル・ファミリー』
 ・『犬ヶ島』
 ・『未来のミライ』

 コンテンダーズ(Contenders)
 ・『シュガー・ラッシュ:オンライン』
 ・“Ruben Brandt, Collector” (Sony Pictures Classics)
 ・“Tito and the Birds” (Shout! Studios)
 ・『スパイダーマン: スパイダーバース』 
 ・『グリンチ』

 ロング・ショッツ(Long Shots)
 ×『紅き大魚の伝説』“Big Fish & Begonia”
 דBunuel and the Labyrinth of Turtles”
 ・『アーリーマン ~ダグと仲間のキックオフ!~』
 ×『FUNAN』“Funan”
 ・『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』
 ・『夜明け告げるルーのうた』
 ・『ムタフカズ -MUTAFUKAZ-』
 ・『夜は短し歩けよ乙女』

 ◆IMDb(10月25日現在)
 ・『宇宙の法―黎明編―』 9.5
 ・『インクレディブル・ファミリー』 8.0
 ・『犬ヶ島』 8.0
 ・“Ruben Brandt, Collector” 7.9
 ・“Tito and the Birds(Tito e os Pássaros)” 7.6
 ・『夜は短し歩けよ乙女』 7.6
 ・『さよならの朝に約束の花をかざろう』 7.3
 ・“Ana y Bruno” 7.1
 ・“Sgt. Stubby: An American Hero” 7.0
 ・『未来のミライ』 7.0
 ・『オン ハピネス ロード』 6.9
 ・『ムタフカズ -MUTAFUKAZ-』 6.9
 ・『スモールフット』 6.8
 ・“Teen Titans Go! To the Movies” 6.8
 ・『夜明け告げるルーのうた』 6.8
 ・『ハブ ア ナイス デイ』 6.5
 ・『リズと青い鳥』 6.5
 ・『モンスター・ホテル クルーズ船の恋は危険がいっぱい?!』 6.3
 ・『アーリーマン ~ダグと仲間のキックオフ!~』 6.1
 ・『打ち上げ花火、下から見るか?』 5.5
 ・『名探偵シャーロック・ノームズ』 5.0
 ・“Tall Tales(Drôles de petites bêtes)” 5.0

 ・『グリンチ』 公開前
 ・『シュガー・ラッシュ:オンライン』 公開前
 ・『スパイダーマン: スパイダーバース』 公開前

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 【ノミネート予想】

 『インクレディブル・ファミリー』と『犬ヶ島』は、ノミネート確実です。受賞作もこの2本のうちのどちらかかもしれません。

 IMDbの採点が7.5以上の作品が有望ですが、とすると、
 “Ruben Brandt, Collector”か、“Tito and the Birds(Tito e os Pássaros)”か、『夜は短し歩けよ乙女』
 ということになりそうです。(『宇宙の法―黎明編―』は高得点ですが、他の作品に比べて評者が少なすぎるので、この採点は当てになりません。)

 しかしながら、昨年度は、7.5以下から2作品、公開前の作品から1作品選ばれているので、今回もそれに近い流れになる可能性があります。

 公開前作品からは、『シュガー・ラッシュ:オンライン』でしょうか。シリーズ作品というのが気になりますが、ディズニーだし、受賞監督なので、やはり有望に見えます。
 アカデミー賞はアードマンがお好きという傾向がありますが、『アーリーマン ~ダグと仲間のキックオフ!~』は、ちょっと厳しいでしょうか。
 それよりは、『未来のミライ』と細田守監督作品の熱心な上映活動が実を結ぶんじゃないかということも考えられます。『未来のミライ』自体は、そんなに高評価ではありませんが、監督として評価されてここらで初ノミネート、ということもあるかもしれません。
 日本から1本選ばれるとしたら、『夜は短し歩けよ乙女』か『未来のミライ』でしょうか。

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 米国と日本以外のエントリー作品の中からいくつか簡単に紹介しておきます。

 ・“Sgt. Stubby: An American Hero”(アイルランド・英・仏・カナダ・米) 監督:Richard Lanni
 物語:1917年、迷い犬だったスタビーは、イェール大学付近をうろついていた時、J・ロバート・コンロイ兵卒に拾われた。スタビーは、たちまちコンロイが所属する第26師団第102歩兵部隊のマスコットになった。第1次世界大戦で、部隊がヨーロッパに出発する時、コンロイは、スタビーをこっそり軍艦に乗せた。コンロイは、叱られたが、軍隊の敬礼を覚えていたスタビーは、すぐに受け入れられて、軍用犬となり、前線で多くの兵士の命を救った。スタビーは、その功績によって、軍曹に昇格したアメリカ史上初の犬になった。
 実話に基づく物語。
 Parents' Choice Foundation(米)2018 Gold Award受賞。
 Mid Tenn映画祭2018出品。最優秀長編アニメーション賞受賞。
 Scruffy City映画&音楽フェスティバル2018出品。長編ナラティヴ部門作曲賞、Molly Davis Animal Advocacy Award受賞。
 ロード・アイランド国際映画祭2018出品。最優秀児童アニメーション賞受賞。
 Trinity国際映画祭(米)2018出品。最優秀アニメーション賞受賞。
 KIDS FIRST!映画祭2018出品。Recommended for Ages 6-12受賞。

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 ・“Ruben Brandt, Collector”(ハンガリー) 監督:Milorad Krstic
 物語:サイコセラピストが、伝説的な芸術作品によって、暴力的な悪夢に悩まされるようになる。彼は、前科を持つ患者たちに、その作品を盗み出してほしいと依頼する。もしその芸術作品が自分のものになれば、悪夢は消えるに違いないと考えたからだ。Mimiはしなやかな窃盗犯、Bye-Bye Joeは有名人のボディーガード、Fernandoはコンピューターの天才だ。こうしてサイコセラピストは、世界の有名な美術館から有名な絵画13点を盗み出し、「コレクター」と呼ばれる指名手配犯になった。
 ロカルノ国際映画祭2018 ピアッツァ・グランデ部門出品。
 サラエボ映画祭2018出品。
 CPH:PIX 2018出品。
 バンクーバー国際映画祭2018出品。
 ワルシャワ国際映画祭2018出品。
 シカゴ国際映画祭2018出品。
 Animation Is Film Festival 2018出品。

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 ・『オン ハピネス ロード』“幸福路上(On Happiness Road)”(台湾) 監督:ソン・シンイン(宋欣穎)
 物語:チーは台湾で勉強した後、アメリカに渡ってアメリカン・ドリームを叶えていた。ところが、祖母の訃報が届いて、台湾の幸福路に暮らす家族の許に帰省する。そこで、彼女は、子ども時代についてノスタルジーを感じ始め、「人生」そして「家庭」の意味を考え始める。
 釜山国際映画祭2017出品。
 台湾・金馬奨映画祭2017出品。
 東京アニメアワードフェスティバル2018コンペティション部門長編作品出品。グランプリ受賞。
 香港国際映画祭2018出品。
 ウーディネ・ファーイースト映画祭2018出品。
 シュトゥットガルト国際アニメーションフェスティバル2018出品。
 シンガポール・チャイニーズ映画祭2018出品。
 アヌシー国際アニメーションフェスティバル2018アウト・オブ・コンペティション 長編部門出品。
 台北電影節2018 グランプリ、アニメーション賞、観客賞受賞。
 バーリ国際映画祭2018出品。
 Five Flavours映画祭(ポーランド)2018出品。
 台湾・金馬奨2018 長編アニメーション賞ノミネート。
 アジア太平洋スクリーン・アワード2018 アニメーション賞ノミネート。

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 ・『ハブ ア ナイス デイ』“Have a Nice Day(好极了)”(中) 監督:リウ・ジエン(劉健)
 物語:南部の町。雨が近づいている。運転手をしている小張は、愛のために、恋人とともにボスから大金を盗む。いろんな者たちが、2人を追い始める。様々なことが絡み合って、予想もしなかった結末が訪れる。
 『ピアシングⅠ』(2009)のリュウ・ジェン監督が3年かけて完成させた第3長編。
 中国のアニメーションとして初めて3大映画祭のコンペティション部門に選出された。
 ベルリン国際映画祭2017 コンペティション部門出品。
 オランダ・アニメーション・フェスティバル2017出品。
 ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭2017出品。
 ザグレブ国際アニメーションフェスティバル2017グランド・コンペティション 長編部門出品。
 シアトル国際映画祭2018出品。
 アヌシー国際アニメーションフェスティバル2017 長編コンペティション部門出品。
 ヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭2017出品。
 ファンタジア国際映画祭2017出品。今敏賞(最優秀長編アニメーション賞)受賞。
 Rooftop Films Summer Series 2017出品。
 ミラノ映画祭2017 インターナショナル・コンペティション部門出品。
 CPH:PIX 2017出品。
 Lost Weekend 2017出品。
 BFIロンドン映画祭2017 Dare部門出品。
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2017 ファンタスティック・コンペティション部門出品。
 フィルムズ・フロム・ザ・サウス映画祭2017 Mangapolis部門出品。
 釜山国際映画祭2017 アニメーション・ショーケース部門出品。
 ラ・ロッシュ=シュル=ヨン国際映画祭2017出品。
 フィラデルフィア映画祭2017出品。長編ナラティヴ作品賞受賞。
 シカゴ国際映画祭2017出品。
 東京国際映画祭2017ワールド・フォーカス部門出品。
 新千歳国際アニメーション映画祭2017出品。
 デンバー国際映画祭2017出品。
 セントルイス国際映画祭2017出品。
 テッサロニキ国際映画祭2017出品。
 ストックホルム国際映画祭2017出品。
 AFIフェスト2017出品。
 サンディエゴ・アジアン映画祭2017出品。
 香港アジア映画祭2017出品。
 アジア太平洋スクリーン・アワード2017 アニメーション賞ノミネート。
 台湾・金馬奨2017 長編アニメーション賞受賞。
 東京アニメアワードフェスティバル2018コンペティション部門長編作品出品。
 ダブリン国際映画祭2018 ダブリン映画批評家協会賞 審査員賞受賞。
 Monstraリスボン・アニメーション映画祭2018出品。審査員特別賞受賞。
 ウェールズ・ワン・ワールド映画祭2018出品。

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 ・“Ana y Bruno”(メキシコ) 監督:カルロス・カレラ
 物語:アナは、母とともに海辺の、孤立した場所に引っ越してくる。彼女は、そこで、奇妙で面白くファンタスティックな住人と出会い、仲良くなる。のちに、彼らが施設に押し込められていることを知ったアナは、彼らを施設から逃がしてあげることに決める。
 『ベンハミンの女』(1991)、『差出人のない手紙』(1995)、『アマロ神父の罪』(2002)などで知られ、短編アニメーションを手がけたこともあるカルロス・カレラ監督の最新作。短編アニメーションは監督したことがあるが、長編アニメーションの監督は初めて。
 2010年のアヌシー国際アニメーションフェスティバルのWorking In Progressで紹介されていて(カルロス・カレラや作曲家、アート・ディレクター、モデラーが出席した)、その時は2012年公開予定とされていた。
 アヌシー国際アニメーションフェスティバル2017アウト・オブ・コンペティション 長編部門出品。
 モレリア映画祭2017出品。
 The Quirino Awards 2018 イベロアメリカ長編アニメーション賞受賞。

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 ・“Tito and the Birds(Tito e os Pássaros)”(ブラジル) 監督:Gabriel Bitar、André Catoto、Gustavo Steinberg
 物語:Titoは、科学者の父Rufusとその発明を愛している。母は、いつも懐疑的で、2人が実験している時、何か間違ったことが起ころうとしているのではないかと心配する。Rufusの最新の発明は、鳥の言葉を理解するマシンだったが、煙が出、火花が上がる。Titoはケガをし、母親はTitoの安全を考えて、別れて暮らす決心をする。数年後、伝染病が蔓延し、人々が病気になり始める。Titoが考えるに、原因は恐れだ。Titoは、父の研究を思い出す。治療するには、鳥の歌を理解しなければならない。人々を救うためには、自分が恐怖に屈してはならない。友だちのSarahとBuiúの助けを借りて、父親を捜す旅に出かける。手遅れになる前に研究を完成させなければならない。
 Gabriel BitarとAndré Catotoは初監督長編。Gustavo Steinbergは監督第2作。
 アヌシー国際アニメーションフェスティバル2018長編コンペティション部門出品。
 トロント国際映画祭2018DISCOVERY部門出品。
 CPH:PIX 2018出品。
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2018 Anima't部門出品。
 ワルシャワ国際映画祭2018出品。
 Animation Is Film Festival2018出品。

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 第91回米国アカデミー賞のノミネーションの発表は、2019年1月22日です。
 まずは、日本から1本選ばれるかどうか、選ばれるとしたらそれはどれになるのか、が注目です。

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 ・米国アカデミー賞2018 長編アニメーション賞 エントリー作品26作品:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201711/article_19.html
 ・米国アカデミー賞2017 長編アニメーション賞 エントリー作品27作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_19.html
 ・米国アカデミー賞2016 長編アニメーション賞 エントリー作品16作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_7.html
 ・米国アカデミー賞2015 長編アニメーション賞 エントリー作品20作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201411/article_3.html
 ・米国アカデミー賞2014 長編アニメーション賞 エントリー作品19作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201311/article_9.html
 ・米国アカデミー賞2013 長編アニメーション賞 エントリー作品21作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201211/article_1.html
 ・米国アカデミー賞2012 長編アニメーション賞 エントリー作品18作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201111/article_12.html
 ・米国アカデミー賞2011 長編アニメーション賞 エントリー作品15作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201011/article_24.html
 ・米国アカデミー賞2010 長編アニメーション エントリー作品20作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_21.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2018年10月~2019年1月:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201810/article_5.html

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