ベネチア国際映画祭2018 国際批評家週間 ラインナップ

 【第33回国際批評家週間】


 [コンペティション部門]

 ・” Bêtes blondes(Blonde Animals)“(仏・スイス) 監督:Alexia Walther、Maxime Matray
 物語:90年代にテレビのシットコムに出演して、短期間だけ売れた元スターのFabienは、飲みすぎで、やるべきことも覚えておらず、そのことに気づいても全然気にしてなかった。彼は、若く泣き虫の軍人Yoniと出会い、彼の後を追って、夢や記憶、恥辱のように美しいもうひとりの若者の頭を発見しても驚かなかった。
 これまで4本の短編を発表して、そのうち2本がロカルノ国際映画祭のコンペティション部門に選出されているAlexia Waltherと、途中からパートナーになったMaxime Matrayとの初監督長編。


 ・”Saremo Giovani E Bellissimi(We’ll Be Young And Beautiful)”(伊) 監督:Letizia Lamartire
 物語:Isabellaは、90年代初頭の元ポップスターで、Brunoは彼女に同行するギター・プレーヤーである。彼らは大いなる友人でステージのパートナーであり、それ以上に母と息子であって、触れてはならないように見える共生関係で結ばれていた。それは、彼らにとって黄金のケージで、彼らはいつもそこに押し込められていた。しかし、それが彼らにとってあまりにも小さいということがわかる瞬間がやってくる。
 初監督作品。


 ・”Adam Und Evelyn(Adam & Evelyn)”(独) 監督:Andreas Goldstein
 物語:1989年の東ドイツ。Adamは婦人服の仕立てをし、Evelynはウェイトレスをしている。彼らはバケーションを計画していたが、Adamの浮気がばれて、EvelynはAdamをおいてでかける決心をする。彼女はハンガリーを旅し、Adamが車で追う。オーストリアとの国境が開き、ハンガリーではすべてが変わる。しあわせな生活を送りたいAdamとEvelynには、国境が開かれ、東側か西側か選択の可能性が生まれる。
 東ドイツ出身の小説家Ingo Schulzeの小説“Adam Und Evelyn”の映画化。AdamとEvelynは、「アダムとイヴ」を暗示していて、ベルリンの壁崩壊前後のヨーロッパを舞台に、創世記の失楽園をベースにした物語が展開する。
 短編でドイツ映画批評家協会賞最優秀短編賞2007を受賞しているAndreas Goldsteinの初監督長編。


 ・”Ti Imaš Noć(You Have The Night)”(モンテネグロ・セルビア・カタール) 監督:Ivan Salatic
 物語:船で働いていたSanjaは、船を降りた後、家に帰る以外に行くところがないことに気づく。造船所は、倒産を申請し、多くの労働者が失業した。防水シートがかけられた船は、風景の中に散乱し、よりよき日々を待っている。嵐がやってきて、ひとつの命が失われる。Lukaは、森の中で夜を明かす。すべてが変わる夜を。
 初監督長編。監督のIvan Salaticは、2015年のベネチア国際映画祭のOrizzonti部門に短編を出品している。


 ・”M”(フィンランド) 監督:Anna Eriksson
 物語:セクシュアリティーと死の関係性を探る。この2つは、正反対のもののように見えるけれども、これらは、実際には我々みんなの中で死の恐れあるいは死への願望を装って現れる、エロスとタナトスの世界だ。マリリン・モンローのキャラクターは、これの相互浸透のシンボルのように見える。彼女の死は、彼女のセクシュアリティーと同様に有名であり、セックスと死の間の古来の関係がいかに永遠に惑わされ、ポピュラー・カルチャーによって搾取されたのかを示す完璧な例となっている。本作では、この現象をもっとパーソナルなレベルで探求する。この作品の中ですべての出来事は創作であり、場所や時間は特定されない。この作品は、2013年3月から2017年12月にわたる4年間の間に断続的に制作された映画の素材で構成されている。フッテージは、主にポルトガルのナザレにあるCasa das Musas Art Houseの室内と地面で撮影された。他の撮影のロケーションは、メキシコのリティグ村とフィンランドのウーシカウプンキである。
 本作でも女優を務めるAnna Erikssonの初監督長編。


 ・”Lissa Ammetsajjel(Still Recording)”(シリア・レバノン・カタール・仏) 監督:Saaed Al Batal、Ghiath Ayoub
 物語:Saeedは、若き映画狂で、シリアの東グータで、若い人々に撮影のルールを教えようと情熱を傾けるが、彼らの直面する現実が厳しすぎて、どんなルールも尊重されない。友人のMiladは、政権の支配下にあるダマスクスでフェンスの反対側にいて、芸術の勉強を終える。ある時点で、Miladはダマスクスを離れ、包囲されているドゥーマーにいるSaeedと合流する。彼らはそこでローカルなラジオ局とレコーディング・スタジオを立ち上げる。彼らはカメラで何でも撮影した。ある日、映画が彼らを……。
 Saaed Al Batalは、市民ジャーナリスト、写真家、ムービー・メイカー。Ghiath Ayoubはフィルムメイカーでヴィジュアル・アーティスト。


 ・”A Kasha(The Roundup)”(スーダン・南ア・独) 監督:Hajooj Kuka
 物語:Adnanは、戦争の英雄と見なされるスーダンの革命戦士である。彼のAK47ライフルへの愛と並ぶものは、長年の恋人Linaしかいない。Adnanが外出から基地への帰還が遅れた時、軍の指揮官Bluesはkashaを発動する。つまり、さぼった兵士の追跡と逮捕だ。Adnanは不意をつかれ、友人のAbsiとともに、kashaから逃れるために逃げる。およそ似ていない2人の友人は、仲間の兵士を避けて、Adnanが自分の銃を手に入れ、Linaと合流する方法を考える。24時間に及ぶ歪でユーモラスな出来事を通して、スーダンの反乱軍支配地域での命とイデオロギーが明らかになる。
 トロント国際映画祭2015で、“Beats of the Antonov”がドキュメンタリー部門ピープルズ・チョイス賞を受賞しているHajooj Kukaの初めての長編フィクション。


 [スペシャル・イベント オープニング作品](Special event out of competition – Opening film)
 ・”Tumbbad”(インド・スウェーデン) 監督:Rahi Anil Barve、Adesh Prasad
 物語:19世紀のインド。Tumbbadと呼ばれる廃れた村の近郊に、頑固で悪辣な、村長の息子Vinayakが住んでいて、彼は、先祖から伝わる神話的な宝に取りつかれている。彼は、秘密の手がかりは、呪われた魔女である曾祖母が握っていると考える。彼女と対面して、ついに彼は、宝の守り主である、神から堕ちた悪魔に面会する。彼は、数枚の金貨を手に旅に出るが、たちまちスパイラルにはまり、永遠なる熱望による、無謀な10年を突き進む。Vinayakの貪欲さはエスカレートし続け、彼はすべての最大の秘密を掘り起こし、宝以上に価値のあるものにたどり着く。
 『テセウスの船』のアーナンド・ガーンディー監督がクリエイティヴ・ディレクターと脚本家として担当している。初監督作品。


 [スペシャル・イベント クロージング作品](Special event out of competition – Closing film)
 ・”Dachra”(チュニジア) 監督:Abdelhamid Bouchnak
 物語:Yasminは、チュニジア人のジャーナリズムの学生で、2人の男子学生とともに、大学の課題に取り組む。それは、Mongiaの未解決事件で、25年前に切り裂かれた女性が発見され、今でも、魔女と疑われた容疑者が保護施設に収容されていた。3人は調査を進めるが、古く不吉なDachraの世界に躓く。人里離れたカントリーサイドの屋敷には、山羊と、口を利かない女たち、ミステリアスな乾燥肉、湯気を上げる鍋があった。彼らは、陽気だけれども、脅かすようなカルトの指導者に泊っていくように勧められる。Yasminは、Dachraの秘密を知り、餌食になる前に逃げ出さなければならない。
 初監督長編。


 [短編部門](SIC@SIC(SIC@SIC Short Italian Cinema 2018)

 コンペティション作品
 ・“Cronache dal crepuscolo(Chronicles From Dusk)”(伊/18') 監督:Luca Capponi
 ・“Epicentro(Epicentrum)”(伊/20') 監督:Leandro Picarella
 ・“Fino alla fine(Until The End)”(伊/15') 監督:Giovanni Dota
 ・“Frontiera”(伊/14') 監督:Alessandro Di Gregorio
 ・“Gagarin, mi mancherai(Gagarin, I Will Miss You)”(伊/20') 監督:Domenico De Orsi
 ・“Malo tempo”(伊/19') 監督:Tommaso Perfetti
 ・“Quelle brutte cose(Those Bad Things)”(伊/11') 監督:Loris Giuseppe Nese

 スペシャル・イベント オープニング作品(Special event – Opening short film)
 ・“Nessuno è innocente(Nobody’s Innocent)”(伊/15') 監督:Toni D’Angelo

 スペシャル・イベント クロージング作品(Special event – Closing short film)
 ・“Si sospetta il movente passionale con l’aggravante dei futili motivi(Under Suspicion For A Crime Of Passion Aggravated by Triviality”(伊/15') 監督:Cosimo Alemà

 スペシャル・イベント(Special event)
 ・“Sugarlove”(伊/9') 監督:Laura Luchetti

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 ・ベネチア国際映画祭2018 コンペティション部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201807/article_10.html

 ・ベネチア国際映画祭2017 国際批評家週間、ベネチア・デイズ ラインナップ:https://umikarahajimaru.at.webry.info/201707/article_40.html
 ・ベネチア国際映画祭2016 国際批評家週間、ベネチア・デイズ ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_4.html
 ・ベネチア国際映画祭2014 国際批評家週間、ベネチア・デイズ ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201408/article_9.html
 ・ベネチア国際映画祭2013 国際批評家週間、ベネチア・デイズ ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201308/article_5.html
 ・ベネチア国際映画祭2012 国際批評家週間、ベネチア・デイズ ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201208/article_29.html
 ・ベネチア国際映画祭2011 国際批評家週間、ベネチア・デイズ ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201109/article_14.html
 ・ベネチア国際映画祭2010 国際批評家週間、ベネチア・デイズ ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201008/article_1.html
 ・ベネチア国際映画祭2009 国際批評家週間、ベネチア・デイズ ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200908/article_7.html
 ・ベネチア国際映画祭2008 国際批評家週間、ベネチア・デイズ ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200807/article_30.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2018年3月~9月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201803/article_33.html

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