ゴールデン・グローブ賞2018 外国語映画賞 ロングリスト73作品 発表!

 ノミネーション発表に先がけ、第74回ゴールデン・グローブ賞の外国映画賞のロングリストが公表されました。(12月6日)

 対象となるのは、2016年10月1日から2017年12月31日までに、当言語の母国で公開されている作品で、英語以外の言語が51%以上使われている作品、ということになっています。

 米国アカデミー賞との違いは、1カ国1作品でなくてもいいこと、英語以外の言語が51%以上使われている作品であればアメリカ映画でもかまわないこと、ドキュメンタリー作品やアニメーションは対象外であることなどが挙げられます。

 ゴールデン・グローブ賞 外国語映画賞のロングリストが公式に発表されるのは、4年連続になります。

 本年度のロングリストは以下の通り。全部で52カ国73作品あります。(2カ国増、12作品減)
 ※公式サイトで「52カ国」と記載されています。おそらく共同製作の国々も数えているのだろうと思われます。

 本年度米国アカデミー賞外国語映画賞代表選出作品には*印(42作品)を、米国アカデミー賞代表作品とは異なる作品には、・印(31作品)を付してあります。

 ※公式サイトでは、本文中には”Golden Globe Award in the Foreign Language category”と書かれていますが、タイトルは”Foreign Film Submissions - 75th Golden Globe Awards”となっていて、「Language」が抜けているのが、ちょっと気になります。

 *公式サイト:https://www.goldenglobes.com/foreign-film-submissions-75th-golden-globe-awards

画像

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 *アイスランド:“Undir Trénu (Under The Tree)”(アイスランド・デンマーク・ポーランド・独) 監督:Hafsteinn Gunnar Sigurðsson
 ・アメリカ:“Menashe”(米) 監督:Joshua Z. Weinstein
 *アルゼンチン:『サマ』“Zama”(アルゼンチン・ブラジル・西・仏・オランダ・メキシコ・ポルトガル・米) 監督:ルクレシア・マルテル
 *イスラエル:“Foxtrot”(イスラエル・独・仏・スイス) 監督:サミュエル・マオズ
 ・イスラエル:“Longing”(イスラエル) 監督:ザヴィ・ガヴィソン(Savi Gabizon)
 ・イスラエル:“The Wedding Plan”(イスラエル) 監督:ラマ・ブルシュタイン(Rama Burshtein)
 *イタリア:“A Ciambra”(伊・米・仏・スウェーデン) 監督:ジョナス・カルピニャーノ
 ・イタリア:“Fortunata”(伊) 監督:セルジョ・カステリット
 ・イタリア:“The Music of Silence”(伊) 監督:マイケル・ラドフォード
 *イラン:“Breath (Nafas)”(イラン) 監督:Narges Abyar
 ・イラン:“Yellow”(イラン) 監督:Mostafa Taghizadeh
 *インド:“Newton”(インド) 監督:Amit Masurkar
 ・インド:“Mom”(インド) 監督:Ravi Udyawar
 ・インド:“Red Oliender’s Roktokorobi”(インド・米) 監督:Amitava Bhattacharyya
 ・インド:“Sound of Silence”(インド) 監督:Bijukumar Damodaran
 ・インド:『ブルカの中の口紅』“Lipstick Under My Burkha”(インド) 監督:アランクリター・シュリーワースタウ(Alankrita Shrivastava)
 *エジプト:“Sheikh Jackson”(エジプト) 監督:Amr Salama
 ・エジプト:“Mawlana”(エジプト) 監督:Magdy Ahmed Aly
 *オーストリア:『ハッピーエンド』(仏・オーストリア・独) 監督:ミヒャエル・ハネケ
 *オランダ:“Layla M.”(オランダ・ヨルダン・ベルギー・独) 監督:マイケ・デ・ヨング
 ・オランダ:“Tulipani: Love, Honour & A Bicycle”(オランダ・伊) 監督:マイケ・ファン・ディム(Mike van Diem)
 ・カザフスタン:“My Husband’s Wife”(カザフスタン) 監督:Gia Noortas、Eugine Cheltsoff
 *カナダ:“Hochelaga, Land of Souls(Hochelaga, Terre des Âmes)”(カナダ) 監督:フランソワ・ジラール(François Girard)
 ・カナダ:“1:54”(カナダ) 監督:Yan England
 *カンボジア:『最初に父が殺された』“First They Killed My Father”(カンボジア) 監督:アンジェリーナ・ジョリー
 *ギリシャ:“Amerika Square(Plateia Amerikis)”(ギリシャ・英・独) 監督:Yannis Sakaridis
 ・キルギスタン:“Sayakbay - Homer of 20th century”(キルギスタン) 監督:Ernest Abdyjaparov
 *クロアチア:『私に構わないで』“(Ne gledaj mi u pijat)”(クロアチア・デンマーク) 監督:ハナ・ユシッチ(Hana Jušić)
 *ジョージア:“Scary Mother(Sashishi Deda)”(ジョージア・エストニア) 監督:Ana Urushadze
 *スイス:“The Divine Order(Die Göttliche Ordnung)”(スイス) 監督:ペトラ・ボルペ(Petra Volpe)
 *スウェーデン:“The Square”(スウェーデン・独・仏・デンマーク) 監督:リューベン・オストルンド
 ・スウェーデン:“The Nile Hilton Incident”(スウェーデン・デンマーク・独) 監督:Tarik Saleh
 *スペイン:『夏、1993』“Summer 1993(Estiu 1993)”(西) 監督:カルラ・シモン(Carla Simón)
 *スロヴァキア:“The Line (Čiara)”(スロヴァキア・ウクライナ) 監督:Peter Bebjak
 *セネガル:『わたしは、幸福(フェリシテ)』“Félicité”(仏・セネガル・ベルギー・独・レバノン) 監督:アラン・ゴミス(Alain Gomis)
 *チェコ:“Ice Mother(Bába z ledu )”(仏・スロヴァキア) 監督:Bohdan Sláma
 *中国:『戦狼 ウルフ・オブ・ウォー』“Wolf Warrior 2”(中) 監督:ウー・ジン(Wu Jing)
 ・中国:“Paths of the Soul(皮縄上的魂)”(中) 監督:チャン・ヤン
 ・中国:『底辺から走り出せ』“Nirvana(走出塵埃)”(中) 監督:シエ・シャオドン(Xiaodong Xie/謝暁東)
 *チリ:『ナチュラルウーマン』(チリ・独・米・西) 監督:セバスティアン・レリオ
 *ドイツ:『女は二度決断する』(独・仏) 監督:ファティ・アキン
 ・ドミニカ:“Patricia: el regreso del sueño”(ドミニカ) 監督:René Fortunato
 *トルコ:“Ayla:The Daughter of War”(トルコ) 監督:Can Ulkay
 ・日本:『たたら侍』“Tatara Samurai”(日) 監督:錦織良成
 *ネパール:『ホワイト・サン』“White Sun(Seto Surya)(ネパール・オランダ・米) 監督:ディーパック・ラウニヤール(Deepak Rauniyar)
 *ノルウェー:“Thelma”(ノルウェー・仏・スウェーデン・デンマーク) 監督:ヨアキム・トリアー
 *ハイチ:“Ayiti Mon Amour”(ハイチ・米) 監督:Guetty Felin
 *パナマ:“Beyond Brotherhood(Mas Que Hermanos)”(パナマ・米・アルゼンチン) 監督:Arianne Benedetti
 ・パナマ:“Oasis”(パナマ) 監督:ケヴィン・マクドナルド
 *パレスチナ:“Wajib(Duty)“(パレスチナ・仏・独・コロンビア・ノルウェー・カタール・UAE) 監督:Annemarie Jacir
 *ハンガリー:“On Body And Soul(Testről És Lélekről)”(ハンガリー) 監督:イルディゴ・エンエディ
 ・ハンガリー:『ジュピターズ・ムーン』“Jupiter’s Moon”(ハンガリー・独) 監督:コーネル・ムンドルッツォ
 *フィリピン:『バードショット』“Birdshot”(フィリピン・カタール) 監督:ミカイル・レッド(Mikhail Red)
 *フィンランド:“Tom of Finland”(フィンランド・スウェーデン・独) 監督:ドメ・カルコスキ
 *ブラジル:“Bingo: The King of the Mornings(Bingo: O Rei das Manhãs)”(ブラジル) 監督:ダニエル・レゼンデ(Daniel Rezende)
 *フランス:『BPM ビート・パー・ミニット』(仏) 監督:ロバン・カンピヨ
 ・フランス:『ロスト・イン・パリ』(フランス) 監督:ドミニク・アベル、フィオナ・ゴードン
 *ブルガリア:『グローリー』“Glory(Slava)”(ブルガリア) 監督:クリスティナ・グロゼヴァ、ぺタル・ヴァルチャノフ
 *ベネズエラ:“El Inca”(ベネズエラ) 監督:Ignacio Castillo Cottin
 ・ベネズエラ:“Tamara”(ベネズエラ) 監督:Elia K. Schneider
 *ベルギー:“Racer And The Jailbird(Le Fidèle)”(ベルギー・仏・オランダ) 監督:ミヒャエル・R・ロスカム
 ・ベルギー:“The Midwife”(ベルギー・仏) 監督:マルタン・プロヴォスト
 *ポーランド:“Spoor(Pokot)”(ポーランド・独・チェコ・スウェーデン・スロヴァキア) 監督:アニエスカ・ホランド、カーシャ・アダミク
 ・ポーランド:“Blindness”(ポーランド) 監督:リシャルト・ブガイスキ(Ryszard Bugajski)
 *南アフリカ共和国:“The Wound(Inxeba)”(南ア・独・オランダ・仏) 監督:John Trengove
 ・メキシコ:“Everybody Loves Somebody”(メキシコ・米) 監督:Catalina Aguilar Mastretta
 ・メキシコ:“I Dream In Another Language”(メキシコ) 監督:エルネスト・コントレラス(Ernesto Contreras)
 *モロッコ:“Razzia”(仏・モロッコ・ベルギー) 監督:Nabil Ayouch
 *レバノン:“L’insulte(The Insult)”(ベルギー・キプロス・仏・レバノン) 監督:ジアド・ドゥエリ(Ziad Doueiri)
 ・レバノン:“Listen”(レバノン) 監督:Erahm Christopher
 ・レバノン:“Tramontane”(レバノン) 監督:Vatche Boulghourjian
 *ロシア:“Loveless(Нелюбовь/Nelyubov)”(ロシア・ベルギー・独・仏) 監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ
 ・ロシア:“How Viktor “the Garlic” took Alexey “the Stud” to the Nursing Home”(ロシア) 監督:Alexandr Hant

 ※ゴールデン・グローブ賞の公式サイトのリストに載っている“Breath”の、監督名が間違ってますね。“Breath”違いですよ。

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 ◆米国アカデミー賞に選出された作品が、出品されず、別の作品が出品された国
 カザフスタン、キルギスタン、ドミニカ、日本、メキシコ

 ◆米国アカデミー賞には出品されたが、ゴールデン・グローブ賞には出品されなかった国(45カ国)
 アイルランド、アゼルバイジャン、アフガニスタン、アルジェリア、アルバニア、アルメニア、イギリス、イラク、インドネシア、ウクライナ、ウルグアイ、エクアドル、エストニア、オーストラリア、韓国、ケニア、コスタリカ、コソボ、コロンビア、シリア、シンガポール、スロヴェニア、セルビア、タイ、台湾、チュニジア、デンマーク、ニュージーランド、パキスタン、パラグアイ、バングラデシュ、ベトナム、ペルー、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ボリビア、ポルトガル、香港、ホンジュラス、モザンビーク、モンゴル、ラオス、ラトヴィア、リトアニア、ルーマニア、ルクセンブルク

 ◆米国アカデミー賞には出品されず、ゴールデン・グローブ賞には出品された国
 アメリカ

 米国アカデミー賞には、映画製作がそんなに盛んではない国からも積極的に出品されるため、ゴールデン・グローブ賞より国際色が豊かになる傾向があります。

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 ゴールデン・グローブ賞外国語映画賞は、ノミネーションでは、映画製作が盛んな国の作品、有名な監督の作品が選ばれる、そして好みの監督の作品が繰り返し選ばれる、といった傾向があり、米国アカデミー賞のようにこれまで選ばれることのなかった国の作品を積極的にピックアップしようという姿勢はありません。

 とすると、ノミネート候補は、大体、以下のような感じでしょうか。

 ・アルゼンチン:『サマ』“Zama”(アルゼンチン・ブラジル・西・仏・オランダ・メキシコ・ポルトガル・米) 監督:ルクレシア・マルテル
 ・イスラエル:“Foxtrot”(イスラエル・独・仏・スイス) 監督:サミュエル・マオズ
 ・カンボジア:『最初に父が殺された』“First They Killed My Father”(カンボジア) 監督:アンジェリーナ・ジョリー
 ・スウェーデン:“The Square”(スウェーデン・独・仏・デンマーク) 監督:リューベン・オストルンド
 ・ドイツ:『女は二度決断する』(独・仏) 監督:ファティ・アキン
 ・ハンガリー:『ジュピターズ・ムーン』“Jupiter’s Moon”(ハンガリー・独) 監督:コーネル・ムンドルッツォ
 ・フランス:『BPM ビート・パー・ミニット』(仏) 監督:ロバン・カンピヨ
 ・ポーランド:“Spoor(Pokot)”(ポーランド・独・チェコ・スウェーデン・スロヴァキア) 監督:アニエスカ・ホランド、カーシャ・アダミク
 ・ロシア:“Loveless(Нелюбовь/Nelyubov)”(ロシア・ベルギー・独・仏) 監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ

 米国アカデミー賞とゴールデン・グローブ賞は、2011年以降、7回のうち5回、受賞結果が一致しているので、確率的には今回も一致する可能性が高そう、ということになります。(ノミネーションでは、一致するのは、せいぜいで2~3作品です。)

 米国アカデミー賞の方もまだ本命は確定していませんが、一般人気に近いゴールデン・グローブ賞の方は、『最初に父が殺された』、『BPM ビート・パー・ミニット』、“Loveless(Нелюбовь/Nelyubov)”あたりで決まりなのではないでしょうか。

 ちなみに、
 アンジェリーナ・ジョリーは、2012年に『最愛の大地』でノミネート
 アンドレイ・ズビャギンツェフは、2014年に『裁かれるは善人のみ』で受賞、2003年に『父、帰る』でノミネート
 アニエスカ・ホランドは、1992年に『僕を愛したふたつの国/ヨーロッパ ヨーロッパ』で受賞
 フランソワ・ジラールは、2000年に『レッド・バイオリン』でノミネート
 ミヒャエル・ハネケは、2013年に『愛、アムール』で受賞、2010年に『白いリボン』で受賞
 リューベン・オストルンドは、2014年に『フレンチアルプスで起きたこと』でノミネート
 という実績があります。

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 第75回ゴールデン・グローブ賞のノミネーションの発表は、12月11日です。

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 *当ブログ記事

 ・ゴールデン・グローブ賞2017 外国語映画賞 ロングリスト85作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_21.html
 ・ゴールデン・グローブ賞2016 外国語映画賞 ロングリスト71作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201512/article_21.html
 ・ゴールデン・グローブ賞2015 外国語映画賞 ロングリスト53作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201412/article_6.html
 ・ゴールデン・グローブ賞2014 外国語映画賞 ロングリスト58作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201311/article_19.html
 ・ゴールデン・グローブ賞2010 外国語映画賞 ロングリスト69作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_16.html


 ・第90回米国アカデミー賞2018 外国語映画賞 各国代表リスト その1(アイスランドからオーストラリア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201708/article_7.html
 ・第90回米国アカデミー賞2018 外国語映画賞 各国代表リスト その2(オーストリアからシンガポール):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201709/article_7.html
 ・第90回米国アカデミー賞2018 外国語映画賞 各国代表リスト その3(スイスからニュージーランド):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201709/article_24.html
 ・第90回米国アカデミー賞2018 外国語映画賞 各国代表リスト その4(ネパールからポーランド):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201709/article_33.html
 ・第90回米国アカデミー賞2018 外国語映画賞 各国代表リスト その5(ボスニア ヘルツェゴビナからロシア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201709/article_34.html
 ・完全ガイド! 第90回米国アカデミー賞 外国語映画賞 各国代表作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201710/article_7.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2017年9月~2018年1月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201708/article_31.html

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