インディペンデント・スピリット・アワード2017 受賞結果

 第32回インディペンデント・スピリット・アワードの受賞結果が発表されました。(2月25日)

 ◆作品賞(Best Feature) プレゼンター:サミュエル・L・ジャクソン
 ・“American Honey”(英・米) 監督:アンドレア・アーノルド
 ・『或る終焉』 監督:ミシェル・フランコ
 ・『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』(チリ・仏・米) 監督:パブロ・ラライン
 ・『マンチェスター・バイ・ザ・シー』 監督:ケネス・ロナーガン
 ◎『ムーンライト』 監督:バリー・ジェンキンス

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 ◆監督賞 プレゼンター:ジョン・ハム
 ・アンドレア・アーノルド “American Honey”
 ◎バリー・ジェンキンス 『ムーンライト』
 ・パブロ・ラライン 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』
 ・ジェフ・ニコルズ 『ラビング 愛という名前のふたり』
 ・ケリー・ライヒャルト “Certain Women”(監督:ケリー・ライヒャルト)

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 ◆主演男優賞(Best Male Lead) プレゼンター:デイヴィッド・オイェロウォ、ケイト・ベッキンセイル
 ◎ケイシー・アフレック 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
 ・デイヴィッド・ヘアウッド(David Harewood) “Free In Deed”(監督:Jake Mahaffy)
 ・ヴィゴ・モーテンセン 『はじまりへの旅』(監督:マット・ロス)
 ・ジェシー・プレモンス(Jesse Plemons) “Other People”(監督:Chris Kelly)
 ・テイム・ロス 『或る終焉』

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 ◆主演女優賞(Best Female Lead) プレゼンター:オーランド・ブルーム
 ・アネット・ベニング 『20センチュリー・ウーマン』(監督:マイク・ミルズ)
 ◎イザベル・ユペール “Elle”(仏・独・ベルギー)(監督:ポール・ヴァーホーヴェン)
 ・サーシャ・レーン(Sasha Lane) “American Honey”
 ・ルース・ネッガ 『ラビング 愛という名前のふたり』
 ・ナタリー・ポートマン 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

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 ◆助演男優賞(Best Supporting Male) プレゼンター:タラジ・P・ヘンソン
 ・レイフ・ファインズ 『胸騒ぎのシチリア』
 ◎ベン・フォスター 『最後の追跡』“Hell or High Water”(監督:デイヴィッド・マッケンジー)
 ・ルーカス・ヘッジズ 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
 ・シャイア・ラブーフ “American Honey”
 ・クレイグ・ロビンソン “Morris from America”(監督:Chad Hartigan)

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 ◆助演女優賞(Best Supporting Female) プレゼンター:ヴィゴ・モーテンセン
 ・エドウィナ・フィンドリー(Edwina Findley) “Free In Deed”
 ・パウリーナ・ガルシア(Paulina Garcia) 『リトル・メン』(監督:アイラ・サックス)
 ・リリー・グラッドストーン(Lily Gladstone) “Certain Women”
 ・ライリー・キーオ(Riley Keough) “American Honey”
 ◎モリー・シャノン(Molly Shannon) “Other People”

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 ◆脚本賞 プレゼンター:ジョゼフ・ゴードン・レヴィット、ジャネール・モネイ
 ◎バリー・ジェンキンス ストーリー:タレル・アルヴィン・マクレイニー 『ムーンライト』
 ・ケネス・ロナーガン 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
 ・マイク・ミルズ 『20センチュリー・ウーマン』
 ・アイラ・サックス、Mauricio Zacharias 『リトル・メン』
 ・テイラー・シェリダン(Taylor Sheridan) 『最後の追跡』“Hell or High Water”

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 ◆撮影賞 プレゼンター:アイシャ・タイラー(Aisha Tyler)、フレッド・アーミセン(Fred Armisen)
 ・Ava Berkofsky “Free In Deed”
 ・ロル・クロウリー(Lol Crawley) 『シークレット・オブ・モンスター』“The Childhood of a Leader”
 ・Zach Kuperstein “The Eyes of My Mother”(監督:Nicolas Pesce)
 ◎ジェームズ・ラクストン 『ムーンライト』
 ・ロビー・ライアン “American Honey”

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 ◆編集賞 プレゼンター:コリン・ハンクス
 ・マシュー・ハンナム(Matthew Hannam) “Swiss Army Man”(監督:Daniel Kwan、Daniel Scheinert)
 ・ジェニファー・レイム(Jennifer Lame) 『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
 ◎ジョイ・マクミロン、ナット・サンダース(Nat Sanders) 『ムーンライト』
 ・ジェイク・ロバーツ(Jake Roberts) 『最後の追跡』“Hell or High Water”
 ・Sebastián Sepúlveda 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

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 ◆第1回作品賞(Best First Feature) プレゼンター:ダニー・マクブライド、ジェニー・スレイト
 ・『シークレット・オブ・モンスター』 監督:ブラディー・コーベット
 ・“The Fits” 監督:Anna Rose Holmer
 ・“Other People” 監督:Chris Kelly
 ・“Swiss Army Man” 監督:Daniel Kwan、Daniel Scheinert
 ◎“The Witch” 監督:Robert Eggers

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 ◆第1回脚本賞(Best First Screenplay) 監督:アダム・スコット、マイルズ・テラー
 ◎Robert Eggers “The Witch”
 ・Chris Kelly “Other People”
 ・アダム・マンズバック(Adam Mansbach) “Barry”(監督:Vikram Gandhi)
 ・Stella Meghie “Jean of the Joneses”(監督:Stella Meghie)
 ・Craig Shilowich “Christine”(監督:アントニオ・カンポス)

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 ◆ドキュメンタリー賞 プレゼンター:ハンク・アザリア、アマンダ・ピート
 ・『13th -憲法修正第13条-』“13th” 監督:エヴァ・デュヴァルネ
 ・“Cameraperson” 監督:カースティン・ジョンソン
 ・“I Am Not Your Negro” 監督:ラウル・ペック
 ◎“O.J.: Made in America” 監督:Ezra Edelman
 ・『ソニータ』“Sonita”(独・イラン・スイス) 監督:ロクサラ・ガエム・マガミ(Rokhsareh Ghaem Maghami)
 ・『太陽の下で -真実の北朝鮮-』ロシア・ラトヴィア・独・チェコ・北朝鮮) 監督:ヴィタリー・マンスキー

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 ◆外国語映画賞(Best International Film) プレゼンター:トレヴァンテ・ローズ、フリーダ・ピント
 ・『アクエリアス』“Aquarius”(ブラジル) 監督:クレベール・メンドンサ・フィリオ(Kleber Mendonça Filho)
 ・“Chevalier”(ギリシャ) 監督:アティナ・ツァンガリ
 ・『あの頃エッフェル塔の下で』(仏) 監督:アルノー・デプレシャン
 ◎『ありがとう、トニ・エルドマン』(独・オーストリア・スイス・ルーマニア) 監督:マーレン・アデ
 ・『アンダー・ザ・シャドウ』(イラン・英) 監督:Babak Anvari

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 ◆ジョン・カサヴェテス賞(John Cassavetes Award) プレゼンター:オーブリー・プラザ、エドガー・ラミレス
 ※50万ドル以下で制作された優秀作品に贈られる。対象者は、監督、脚本家、プロデューサーで、エグゼクティヴ・プロデューサーは対象外。
 ・“Free In Deed” 監督:Jake Mahaffy 製作:Mike Bowes、マイク・S・ライアン(Mike S. Ryan)、Brent Stiefel
 ・“Hunter Gatherer” 監督・脚本:Josh Locy 製作:Michael Covino、April Lamb、Sara Murphy、Isaiah Smallman
 ・“Lovesong” 監督・脚本:キム・ソヨン 製作・脚本:ブラッドリー・ラスト・グレイ(Bradley Rust Gray) 製作:David Hansen、Alex Lipschultz、Johnny Mac
 ・“Nakom”(ガーナ・米) 監督・脚本・製作:TW Pittman 監督・製作:Kelly Daniela Norris 製作・脚本:Isaac Adakudugu 製作:Giovanni Ximénez
 ◎“Spa Night” 監督:Andrew Ahn 製作:David Ariniello、Giulia Caruso、Ki Jin Kim、Kelly Thomas

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 ◆「今後の劇場公開を期待したい」映画賞(23rd Annual Kiehl’s Someone to Watch Award)
 ※まだ大きな映画賞などを受賞したりしていない優れたヴィジョンを持つ、才能あるフィルムメーカーに贈られる。制約なしの$25,000他が与えられる。
 ・Andrew Ahn ”Spa Night”
 ・Claire Carré ”Embers”
 ◎Anna Rose Holmer ”The Fits”
 ・Ingrid Jungermann ”Women Who Kill”

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 ◆事実は小説より奇なり賞(Lenscrafters Truer Than Fiction Award)
 ※まだ大きな映画賞などを受賞したりしていない優れたドキュメンタリー作品の作り手に贈られる。制約なしの$25,000他が与えられる。
 ・Kristi Jacobson ”Solitary”
 ・Sara Jordenö ”Kiki”(米・スウェーデン)
 ◎Nanfu Wang(王男栿) ”Hooligan Sparrow(海南之后)”(米・中)

 ◆ピアジェ・プロデューサー賞(20th Piaget Producers Award)
 高度にリソースが限定されながらも、質を高いインディペンデント作品を作り出すのに求められるクリエイティヴィティーや粘り強さ、ヴィジョンなどを実践ししている、新進のプロデューサーに贈られる。制約なしの$25,000他が与えられる。
 ・Lisa Kjerulff
 ◎ジョーダナ・モリック(Jordana Mollick)
 ・Melody C. Roscher & Craig Shilowich

 Lisa Kjerulffは、“The Fits”のプロデューサー。
 ジョーダナ・モリックは、『ドリスの恋愛妄想適齢期』などを手がけるプロデューサー。
 Melody C. Roscher & Craig Shilowichは、“Christine”などを手がけるプロデューサー。

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 ◆ロバート・アルトマン賞/アンサンブル賞 プレゼンター:ケリー・ワシントン
 ◎『ムーンライト』
 ・監督:バリー・ジェンキンス
 ・キャスティング・ディレクター:Yesi Ramirez
 ・アンサンブル・キャスト:マハーシャラ・アリ、Patrick Decile、ナオミ・ハリス、Alex Hibbert、アンドレ・ホランド、Jharrel Jerome、ジャネール・モネイ、Jaden Piner、トレヴァンテ・ローズ(Trevante Rhodes)、Ashton Sanders

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 主な作品のノミネート&受賞状況は、以下の通り。

 ・“American Honey”(0/6):作品・監督・主演女優・助演男優・助演女優・撮影
 ・『マンチェスター・バイ・ザ・シー』(1/5):作品・主演男優・助演男優・脚本・編集
 ・『ムーンライト』(5/5):作品・監督・脚本・撮影・編集 +アルトマン
 ・『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』(0/4):作品・監督・主演女優・編集
 ・『或る終焉』(0/2):作品・主演男優
 ・“Free In Deed”(0/4):主演男優・助演女優・撮影・カサヴェテス
 ・“Other People”(1/4):主演男優・助演女優・第1回・第1回脚本
 ・『最後の追跡』(1/3):助演男優・脚本・編集
 ・『ラビング 愛という名前のふたり』(0/2):監督・主演女優
 ・“Certain Women”(0/2):監督・助演女優
 ・『20センチュリー・ウーマン』(0/2):助演女優・脚本
 ・『リトル・メン』(0/2):助演女優・脚本
 ・『シークレット・オブ・モンスター』(0/2):撮影・第1回
 ・“Swiss Army Man”(0/2):編集・第1回
 ・“The Fits”(1/2):第1回・Someone
 ・“The Witch”(2/2):第1回・第1回脚本
 ・“Spa Night”(1/2):カサヴェテス・Someone

 受賞結果が、米国アカデミー賞とほとんど変わらないようになって、インディペンデント・スピリット・アワードの価値が問い直された時期もありましたが、前回を経て、本年度はかなり「インディペンデント・スピリット」を取り戻した受賞結果になりました。(受賞結果が似通ったものになった時期も、全米映画賞レース自体が、インディペンデント・スピリット・アワードが評価してきたような作品をピックアップするようになってきていたという見方もできるわけですが。)

 今回は、ノミネーション時点で、かなりオリジナリティーを出してきていたので、受賞結果も他の映画賞とは大分違ったものになるのは、明らかだったわけですが、本年度もまだ結果的にけっこう似通った受賞結果になる可能性もあります。

 作品賞が最後まで混戦だった前回は、インディペンデント・スピリット・アワードで『スポットライト 世紀のスクープ』が作品賞を受賞したことで、米国アカデミー賞作品賞を予言していたようなところもあり、本年度もまだ最終的にどのくらい米国アカデミー賞と受賞結果が一致するか定かではありません。主演男優賞と脚本賞、長編ドキュメンタリー賞くらいしか一致しない可能性もあるし、最大で9部門で一致する可能性もあります。

 さあ、どうなるでしょうか。

 ケネス・ロナーガンやマーレン・アデら、昨日に行なわれたセザール賞にもノミネートされた作品はいくつかあり、その中でイザベル・ユペールのみ連続受賞となり、大西洋(と北米大陸)を飛び越えて2日連続で受賞を果たしました。(セザール賞がらみのパーティーやら取材やらを受けていれば、インディペンデント・スピリット・アワードの授賞式を欠席する可能性もあったはずです。)
 本年度は、本気で全米映画賞レースで主演女優賞を狙いにいっていたイザベル・ユペールは、かなり精力的に動いていて、結果もついてきていたわけですが、それもいよいよ明日で終わりになります。

 ちなみに、『ムーンライト』と“The Witch”は、映画会社A24作品で、A24は8部門で受賞。“Elle”と『ありがとう、トニ・エルドマン』は、ソニー・ピクチャーズ・クラシックス作品で2部門で受賞。他はそれぞれ1社1作品1部門ずつで受賞しています。

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 ・インディペンデント・スピリット・アワード2017 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201611/article_38.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2016 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201511/article_27.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201602/article_51.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2015 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201411/article_25.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2015 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201502/article_18.html
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 ・インディペンデント・スピリット・アワード2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201403/article_5.html
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 ・インディペンデント・スピリット・アワード2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201003/article_12.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2009 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200812/article_8.html
 ・インディペンデント・スピリット・アワード2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200902/article_30.html

 ・全米映画賞レース2016 前半戦の受賞結果をまとめてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_86.html
 ・全米映画賞レース2016 後半戦の受賞結果をまとめてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201701/article_2.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2017年2月~2017年9月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_35.html

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