米・美術監督組合賞(ADG)2017 ノミネーション発表!

 第21回美術監督組合賞(ADG)のノミネーションが発表されました。(1月5日)

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 【映画カテゴリー】(Excellence In Production Design For A Feature Film In 2016)

 ◆現代劇映画部門(Contemporary Film)
 ・『最後の追跡』 トム・ダフィールド(Tom Duffield)
 ・『ラ・ラ・ランド』 デイヴィッド・ワスコ(David Wasco)
 ・『LION/ライオン ~25年目のただいま~』 クリス・ケネディー(Chris Kennedy)
 ・『マンチェスター・バイ・ザ・シー』 Ruth De Jong
 ・“Nocturnal Animals” シェーン・ヴァレンティーノ(Shane Valentino)

 トム・ダフィールドは、2008年に『メン・イン・ブラック』でノミネートされて以来9年ぶり3回目のノミネート。
 デイヴィッド・ワスコは、2010年に『イングロリアス・バスターズ』でノミネートされて以来7年ぶり5回目のノミネート。
 クリス・ケネディーは初ノミネート。
 Ruth De Jongは、2015年に『インヒアレント・ヴァイス』でノミネートされて以来2年ぶり2回目のノミネート。今回、ショート・フォーマット ウェブ・シリーズ/ミュージック・ビデオ/CM部門でもノミネート。
 シェーン・ヴァレンティーノは、2006年に『バットマン・ビギンズ』でノミネートされて以来11年ぶり2回目のノミネート。
 受賞すれば、いずれも初受賞。

 ◆歴史もの映画部門(Period Film)
 ・『カフェ・ソサイエティ』 サント・ロカスト(Santo Loquasto)
 ・“Fences” デイヴィッド・グロップマン(David Gropman)
 ・“Hacksaw Ridge” バリー・ロビンソン(Barry Robison)
 ・『ヘイル、シーザー!』 ジェス・ゴンコール(Jess Gonchor)
 ・“Hidden Figures” ウィン・トーマス(Wynn Thomas)
 ・『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』 ジャン・ラバス(Jean Rabasse)

 サント・ロカストは、2014年に『ブルージャスミン』でノミネートされて以来3年ぶり2回目のノミネート。
 デイヴィッド・グロップマンは、2014年に『8月の家族たち』でノミネートされて以来3年ぶり6回目のノミネート。『ショコラ』と『ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日』で受賞。
 バリー・ロビンソンは、2011年に『ナルニア国物語 第3章:アスラン王と魔法の島』でノミネートされて以来2回目のノミネート。
 ジェス・ゴンコールは、4年連続9回目のノミネート。前回、ショート・フォーマット ウェブ・シリーズ/ミュージック・ビデオ/CM部門で受賞。2008年にも『ノーカントリー』で受賞。
 ウィン・トーマスは、1997年に『マーズ・アタック!』でノミネートされて以来20年ぶり2回目のノミネート。
 ジャン・ラバスは、初ノミネート。

 ◆ファンタジー映画部門(Fantasy Film)
 ・『メッセージ』 パトリス・バーメット(Patrice Vermette)
 ・『ドクター・ストレンジ』 チャールズ・ウッド(Charles Wood)
 ・『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』 スチュアート・クレイグ(Stuart Craig)
 ・『パッセンジャー』 ガイ・ヘンドリックス・ディアス(Guy Hendrix Dyas)
 ・『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』 ダグ・チャン(Doug Chiang)、ニール・ラモント(Neil Lamont)

 パトリス・バーメットは、前回、『ボーダーライン』で現代劇映画部門ノミネート。2回目のノミネート。
 チャールズ・ウッドは、2015年に『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で受賞して以来2年ぶり2回目ノミネート。
 スチュアート・クレイグは、2012年に『ハリー・ポッターと死の秘宝PART2』で受賞して以来5年ぶり7回目のノミネート。1997年に『イングリッシュ・ペイシェント』で受賞。2008年に生涯貢献賞受賞、2012年に「ハリー・ポッター」シリーズでシネマティック・イマジナリー賞受賞。
 ガイ・ヘンドリックス・ディアスは、2011年に『インセプション』で受賞して以来6年ぶり6回目のノミネート。
 ダグ・チャンは、前回『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でノミネートされて以来2年連続2回目のノミネート。ニール・ラモントは前回『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』でノミネートされて以来2年連続8回目のノミネート。1998年に『タイタニック』で受賞、2012年に『ハリー・ポッターと死の秘宝PART2』で受賞。2012年に「ハリー・ポッター」シリーズでシネマティック・イマジナリー賞受賞。

 【テレビ・カテゴリー】(Excellence In Production Design For Television)

 ◆シリーズ1時間歴史もの/ファンタジー シングル・カメラ部門(One-Hour Period or Fantasy Single-Camera Television Series)
 ・『ゲーム・オブ・スローンズ』:‘Blood of My Blood’、‘The Broken Man’、‘No One’ デボラ・ライリー(Deborah Riley)
 ・『ストレンジャー・シングス 未知の世界』“Stranger Things”-‘The Vanishing of Will Byers’、‘Holly, Jolly’、‘The Upside Down’ クリス・トゥルヒージョ(Chris Trujillo)
 ・『ザ・クラウン』-‘Wolferton Splash’、‘Hyde Park Corner’、‘Smoke And Mirrors’ マーティン・チャイルズ(Martin Childs)
 ・“The Man In The High Castle”-‘The Tiger’s Cave’、‘Land O’ Smiles’、‘Fallout’ ドリュー・ボウトン(Drew Boughton)
 ・『ウエストワールド』“Westworld”-Pilot ネイサン・クロウリー(Nathan Crowley)

 『ゲーム・オブ・スローンズ』は5年連続ノミネートで4連覇中。デボラ・ライリーは2連覇中。

 ◆シリーズ1時間現代劇 シングル・カメラ部門(One-Hour Contemporary Single-Camera Television Series)
 ・『ベター・コール・ソウル』“Better Call Saul”-‘Inflatable’、‘Fifi’、‘Klick’ トニー・ファニング(Tony Fanning)
 ・『BLOODLINE ブラッドライン』-Part 16、Part 21 ティム・ガルヴィン(Tim Galvin)
 ・『ハウス・オブ・カード 野望の階段』-Chapter 41、Chapter 47、Chapter 48 スティーヴ・アーノルド(Steve Arnold)
 ・『MR. ROBOT/ミスター・ロボット』-‘Eps2.0_Unm4sk-Pt1.Tc’、‘Eps2.4_M4ster-Slave.Aes’、‘Eps2.9_Pyth0npt1.P7z’ Anastasia White
 ・『PREACHER プリーチャー』-‘See’、‘South Will Rise Again’、‘Finish The Song’ Dave Blass

 『ベター・コール・ソウル』&トニー・ファニングは、2年連続ノミネート。
 『ハウス・オブ・カード 野望の階段』&スティーヴ・アーノルドは、3年連続ノミネート。前回受賞。

 ◆テレビ映画/ミニシリーズ部門(Television movie or miniseries)
 ・“American Horror Story: Roanoke”-Chapter 4 Andrew Murdock
 ・『ブラック・ミラー/BLACK MIRROR』-‘Nosedive’、‘Playtest’、‘San Junipero’ ジョエル・コリンズ(Joel Collins)、James Foster、Nicholas Palmer
 ・『SHERLOCK/シャーロック』-‘The Abominable Bride’ Arwel W. Jones
 ・『ナイト・オブ・キリング 失われた記憶』-Pilot パトリシア・フォン・ブランデンスタイン(Patrizia Von Brandenstein)
 ・『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』-‘100% Not Guilty’、‘Marcia, Marcia, Marcia’、‘Manna From Heaven’ Jeffrey Mossa

 “American Horror Story”は6年連続ノミネートで、2連覇中。

 ◆30分シリーズ番組 シングル・カメラ部門(Episode of a half-hour single-camera television series)
 ・『モーツァルト・イン・ザ・ジャングル』-‘Now I Will Sing’ トマソ・オルティーノ(Tommaso Ortino)
 ・『シリコンバレー』“Silicon Valley”-‘Two In The Box’、‘Vachmanity Insanity’、‘Daily Active Users’ リチャード・トヨン(Richard Toyon)
 ・『トランスペアレント』-‘If I Were A Bell’ Cat Smith
 ・“The Last Man On Earth”-‘Pitch Black’、‘The Power of Power’、‘Mama’s Hideaway’ Bruce Robert Hill
 ・『Veep/ヴィープ』-‘Kissing Your Sister’ Jim Gloster

 『シリコンバレー』&リチャード・トヨンは3年連続ノミネート。2015年に受賞。
 『トランスペアレント』は2年連続ノミネート。
 『Veep/ヴィープ』&Jim Glosterは4年連続ノミネート。

 ◆マルチカメラTVシリーズ部門(Multi-Camera Television Series)
 ・『NYボンビー・ガール』“2 Broke Girls”-‘And The 80’s Movie’、‘And The Godmama Drama’、‘And The Two Openings: Part Two’ Glenda Rovello
 ・“Baby Daddy”-‘Love & Carriage’、‘Room-Mating’、‘Stupid Cupid’ Greg Grande
 ・『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』-‘The Positive Negative Reaction’、‘The Big Bear Precipitation’、‘The Fermentation Bifurcation’ John Shaffner
 ・“The Great Indoors”-Pilot Glenda Rovello
 ・『The Ranch ザ・ランチ』-‘Leavin’s Been Comin’ (For A Long, Long Time)’ John Shaffner

 『NYボンビー・ガール』は、2年連続ノミネート。Glenda Rovelloも2年連続ノミネート&2作品でノミネート。
 『ビッグバン★セオリー ギークなボクらの恋愛法則』は、2014年の「バラエティー/脚本なし番組 マルチカメラ部門」をあわせて、4年連続ノミネート。2連覇中。John Shaffnerも4年連続ノミネート&2作品でノミネート、2連覇中。

 ◆バラエティー/リアリティー/コンテスト番組部門(Variety, Reality or Competition Series)
 ・“American Grit”-‘Ruck Up’ Mercedes Younger
 ・“Portlandia”-‘Weirdo Beach’ Schuyler Telleen
 ・“Saturday Night Live”-‘Larry David/The 1975’、‘Peter Dinklage/Gwen Stefani’、‘Tom Hanks/Lady Gaga’ Keith Ian Raywood、Eugene Lee、Akira Yoshimura、N. Joseph Detullio
 ・“The Ellen Degeneres Show”-‘Ellen’s Halloween Show’ Karen Weber
 ・“The Tonight Show Starring Jimmy Fallon”-‘Ep. 0417’、‘Ep. 0461’、‘Ep. 0493’ Eugene Lee、Peter Baran
 ・“The Voice”-‘The Blind Auditions, Part 3’、‘The Battles Premiere, Part 2’ Anton Goss、James Pearse Connelly

 “Saturday Night Live”は9年連続ノミネート。ノミニーはずっと同じ。
 “The Ellen Degeneres Show”は2年連続ノミネート。
 “The Voice”&Anton Goss+James Pearse Connellyは5年連続ノミネート。

 ◆授賞式/特別イベント部門(Awards or Event Special)
 ・ビヨンセ: “Lemonade” ハンナ・ビークラー(Hannah Beachler)
 ・Grease Live! David Korins
 ・Hairspray Live! Derek Mclane
 ・第68回プライムタイム・エミー賞 Tamlyn Wright、Baz Halpin
 ・米国アカデミー賞 Derek Mclane

 この部門は、プライムタイム・エミー賞と米国アカデミー賞が常連で、圧倒的に米国アカデミー賞が受賞することが多い。
 プライムタイム・エミー賞は、2007年以降11年連続ノミネート。2007年に受賞。
 米国アカデミー賞&Derek Mclaneは、3年連続ノミネート&2連覇中。2009年、2011年、2012年、2013年にも受賞。

 ◆ショート・フォーマット ウェブ・シリーズ/ミュージック・ビデオ/CM部門(Short Format: WebSeries, Music Video or Commercial)
 ・アディダス-‘Basketball Needs Creators’ Ruth De Jong
 ・ビヨンセ: Lemonade “6 Inch” JC Molina
 ・ビヨンセ: Lemonade “Denial” Jason Hougaard
 ・ビヨンセ: Lemonade “Hold Up” Jason Hougaard
 ・iPhone 7: “Balloons” ジェームズ・チンランド(James Chinlund)

 【特別賞・名誉賞】

 ◆名誉の殿堂(The Art Directors Guild (ADG) Hall of Fame)
 ◎ジーン・アレン(Gene Allen)
 『スタア誕生』『魅惑の巴里』で米国アカデミー賞にノミネートされ、『マイ・フェア・レディ』で米国アカデミー賞受賞。1983年~1985年までAMPASの会長を務めた。1997年に美術監督組合から特別貢献賞を贈られている。

 ◆生涯貢献賞(Lifetime Achievement Awards)
 ◎René Lagler
 TVシリーズを中心に約50年のキャリアを持つ美術監督。

 ◎Albert Obregon(Scenic Artist)

 ◎Cate Bangs
 『ロボコップ3』『ホーム・アローン3』『ネイバーズ2』などのほか、多数のTVシリーズを手がけるセット・デザイナー。

 ◎Joseph Musso(シニア・イラストレーター)

 ◆プロデューサー賞(Producers of this year's ADG Awards)
 ◎Tom Wilkins
 『ファーゴ』『メン・イン・ブラック2』『スパイダーマン2』などを手がける美術監督。

 ◎Tom Walsh
 『デスパレートな妻たち』などTVを中心に活躍しているプロダクション・デザイナー。

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 米国アカデミー賞との関係では、過去20年間で、アカデミー賞美術賞と美術監督組合賞(の3部門のどれか1つ)が重なったのは、13回(65%)です。

 美術監督組合賞が3部門もあるわりには、アカデミー賞と同じになりにくいのは、たとえば、美術監督組合賞が映画美術としては評価されにくい現代劇(『ショコラ』『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』『ターミナル』『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』『ノー・カントリー』など)をも評価するのに対し、アカデミー賞美術賞は見るからにお金のかかった、凝った作品を評価する傾向にあり、そういう目のつけどころの違いが受賞結果の違いとなって出るからと考えられます。

 全米映画賞レースでは、『ラ・ラ・ランド』と『お嬢さん』が受賞を重ねていて、アメリカ映画では『ラ・ラ・ランド』が最多受賞となっていて、米国アカデミー賞までこのまま独走するんじゃないかと思われます。
 なので、美術監督組合賞でも現代劇映画部門では『ラ・ラ・ランド』が受賞するのではないでしょうか。
 他の部門は、受賞歴の乏しい作品ばかりですが、ノミネート歴からすると、歴史もの映画部門では『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』、ファンタジー映画部門では『メッセージ』が有望、ということになるでしょうか。

 受賞結果の発表は、2月11日です。

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 *当ブログ記事

 ・米・美術監督組合賞(ADG)2016 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201601/article_24.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2016 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201602/article_2.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2015 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201501/article_31.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2015 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201502/article_5.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2014 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201401/article_28.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201402/article_21.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2013 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201301/article_3.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201302/article_5.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2012 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201201/article_5.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201202/article_13.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2011 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_15.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2011 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201102/article_12.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2010 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_11.html
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201002/article_25.html

 ・全米映画賞レース2016 前半戦の受賞結果をまとめてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_86.html
 ・全米映画賞レース2016 後半戦の受賞結果をまとめてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201701/article_2.html

 ・全米の映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_45.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2016年12月~2017年4月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201612/article_1.html

 追記:
 ・米・美術監督組合賞(ADG)2017 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201702/article_27.html

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