米国アカデミー賞2017 オリジナル作曲賞候補 145タイトル発表!

 第89回米国アカデミー賞 オリジナル作曲賞 有資格作品145タイトルが発表されました。(12月13日)

 全部で128人の作曲家の名前が挙がっています。

画像

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 ・A・R・ラフマーン 『ペレ 伝説の誕生』

 ・アベル・コジェニオウスキ(Abel Korzeniowski) “Nocturnal Animals”

 ・Alain Mayrand “No Letting Go”

 ・アラン・メンケン、クリストファー・レナーツ(Christopher Lennertzs) 『ソーセージ・パーティー』

 ・アラン・シルヴェストリ 『マリアンヌ』“Allied”

 ・アルベルト・イグレシアス 『ジュリエッタ』

 ・アレックス・ヘッフェス(Alex Heffes) “Queen of Katwe”

 ・アレクサンドル・デプラ “American Pastoral”

 ・アレクサンドル・デプラ 『マダム・フローレンス! 夢見るふたり』

 ・アレクサンドル・デプラ “The Light between Oceans”

 ・アレクサンドル・デプラ 『ペット』

 ・アンドリュー・フェルテンスタイン(Andrew Feltenstein)、John Naus “The Bronze”

 ・Andy Hull、Robert McDowells “Swiss Army Man”

 ・アンジェロ・ミィリ(Angelo Milli) “Hands of Stone”

 ・アン・ダドリー(Anne Dudley) “Elle”

 ・Atli Ӧrvarsson “Bilal”

 ・Atli Ӧrvarsson “The Edge of Seventeen”

 ・ベアー・マクレアリー(Bear McCreary) 『10 クローバーフィールド・レーン』

 ・ベンジャミン・ウォルフィッシュ(Benjamin Wallfisch) 『ライト/オフ』

 ・ブライアン・マコンバー(Brian McOmber) “Krisha”

 ・ブライアン・レイツェル(Brian Reitzell) “Kicks”

 ・ブライアン・タイラー(Brian Tyler)、Keith Powers 『クリミナル 2人の記憶を持つ男』

 ・ブライアン・タイラー 『グランド・イリュージョン 見破られたトリック』

 ・バート・バカラック “Po”

 ・カルロ・シリオット(Carlo Siliotto) 『天国からの奇跡』

 ・カーター・バーウェル 『ヘイル、シーザー!』

 ・カーター・バーウェル “The Founder”

 ・カーター・ローガン(Carter Logan)、ジム・ジャームッシュ “Paterson”

 ・チョ・ヨンウク(Cho Young-wuk) 『お嬢さん』

 ・Christian Jacob 『ハドソン川の奇跡』

 ・クリストフ・ベック “Trolls”

 ・クリストファー・レナーツ(Christopher Lennertz) “My Big Fat Greek Wedding 2”

 ・クリストファー・レナーツ 『ブラザー・ミッション -ライド・アロング2-』“Ride Along 2”

 ・クリストファー・レナーツ “The Boss”

 ・クリストファー・ヤング(Christopher Young) 『西遊記 孫悟空 vs 白骨夫人』“The Monkey King 2”

 ・クリフ・マルティネス 『ネオン・デーモン』

 ・クリント・マンセル 『ハイ・ライズ』

 ・クレイグ・アームストロング(Craig Armstrong) 『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期.』

 ・クレイグ・アームストロング 『世界一キライなあなたに』

 ・ダン・ローマー(Dan Romer)、Saul Simon MacWilliamss “Gleason”

 ・ダニエル・ハート(Daniel Hart) 『ピートと秘密の友達』

 ・ダニエル・ペンバートン “Gold”

 ・ダニー・エルフマン 『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』

 ・ダニー・エルフマン 『ガール・オン・ザ・トレイン』

 ・ダリオ・マリアネッリ “Kubo and the Two Strings”

 ・デイヴィッド・ハーシュフェルダー(David Hirschfelder) “The Dressmaker”

 ・デイヴィッド・ウィンゴ(David Wingo) 『ラビング 愛という名前のふたり』

 ・デイヴィッド・ウィンゴ “Midnight Special”

 ・ドミニク・ルイス(Dominic Lewis) 『マネーモンスター』

 ・ダスティン・オハロラン(Dustin O'Halloran)、ハウシュカ(Hauschkas) “Lion”

 ・Dylan Stark、T. Griffins “Life, Animated”

 ・クレオ(Eloi Painchaud &Joranes) “Snowtime!”

 ・フェルナンド・ベラスケス(Fernando Velázquez) “A Monster Calls”

 ・フィル・アイズラー(Fil Eisler) 『ワタシが私を見つけるまで』“How to Be Single”

 ・ゲイリー・リオネッリ(Gary Lionelli) “O.J.: Made in America”

 ・ジェフ・ザネリ(Geoff Zanelli) “The Ottoman Lieutenant”

 ・ハンス・ジマー、リチャード・ハーヴェイ(Richard Harveys) 『リトルプリンス 星の王子さまと私』

 ・ハリー・グレグソン=ウィリアムズ 『夜に生きる』

 ・ヘイター・ペレイラ(Heitor Pereira) 『アングリーバード』

 ・ヘンリー・ジャックマン 『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』

 ・ヘンリー・ジャックマン 『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』

 ・ヘンリー・ジャックマン 『バース・オブ・ネイション』

 ・ハワード・ショア “Denial”

 ・フーギ・グヴズムンソン(Hugi Gudmundsson)、Hjörtur Ingvi Jóhannssons “Autumn Lights”

 ・イアン ハルトクイスト(Ian Hultquist)、Sofia Hultquists “The First Monday in May”

 ・イアン ハルトクイスト “Silicon Cowboys”

 ・ジェイク・モナコ(Jake Monaco) “Absolutely Fabulous The Movie”

 ・ジェイク・モナコ “Keeping Up with the Joneses”

 ・ジェームズ・ニュートン・ハワード 『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』

 ・ジェームズ・ニュートン・ハワード 『スノーホワイト/氷の王国』

 ・Jamie Hall “10 Days in a Madhouse”

 ・Jay Wadley “Indignation”

 ・ジェド・カーゼル(Jed Kurzel) 『アサシン クリード』“Assassin's Creed”

 ・ジェフ・カルドーニ(Jeff Cardoni) 『ウェディング・フィーバー ゲスな男女のハワイ旅行』“Mike and Dave Need Wedding Dates”

 ・ジョビー・タルボット(Joby Talbot) 『SING/シング』

 ・ジョン・デブニー “Ice Age: Collision Course”

 ・ジョン・デブニー 『ジャングル・ブック』

 ・ジョン・メレンキャンプ(John Mellencamp) “Ithaca”

 ・ジョン・オットマン(John Ottman) 『ナイスガイズ!』

 ・ジョン・オットマン(John Ottman) 『X-MEN:アポカリプス』

 ・ジョン・パエザーノ “Almost Christmas”

 ・ジョン・ウィリアムズ 『BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』

 ・ジョナサン・サッドフ (Jonathan Sadoff) 『マダム・メドラー おせっかいは幸せの始まり』“The Meddler”

 ・ジョセフ・ビシャラ(Joseph Bishara) 『死霊館 エンフィールド事件』

 ・ジョセフ・ビシャラ 『アザー・サイド 死者の扉』“The Other Side of the Door”

 ・ジュリア・ホルター(Julia Holter) “Bleed for This”

 ・ジャスティン・ハーウィッツ(Justin Hurwitz) 『ラ・ラ・ランド』

 ・ローラン・ペレズ・デル・マール(Laurent Perez Del Mar) 『レッドタートル ある島の物語』

 ・ローン・バルフェ(Lorne Balfe) 『13時間 ベンガジの秘密の兵士』“13 Hours: The Secret Soldiers of Benghazi”

 ・Lukasz Buda、Samuel Scotts “Hunt for the Wilderpeople”

 ・マーセロ・ザーヴォス(Marcelo Zarvos) “Fences”

 ・マーセロ・ザーヴォス 『われらが背きし者』

 ・マーセロ・ザーヴォス “The Choice”

 ・マルコ・ベルトラミ、バック・サンダース(Buck Sanderss) 『ベン・ハー』

 ・マーク・アイシャム “Mr. Church”

 ・マーク・アイシャム 『ザ・コンサルタント』“The Accountant”

 ・マーク・マンシーナ(Mark Mancina) 『モアナと伝説の海』

 ・マシュー・マージソン(Matthew Margeson) 『イーグル・ジャンプ』“Eddie the Eagle”

 ・マックス・リヒター “Miss Sloane”

 ・マックス・リヒター “Morgan”

 ・ミカチュー(Mica Levi) 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

 ・マイケル・A・レヴィン(Michael A. Levine) “Landfill Harmonic”

 ・マイケル・ジアッキノ 『ドクター・ストレンジ』

 ・マイケル・ジアッキノ 『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』

 ・マイケル・ジアッキノ 『スター・トレック BEYOND』

 ・マイケル・ジアッキノ 『ズートピア』

 ・Michael Reola “Believe”

 ・マイケル・ロハティン(Michael Rohatyn) 『マギーズ・プラン 幸せのあとしまつ』“Maggie's Plan”

 ・マイク・ハイアム(Mike Higham)、マシュー・マージソン(Matthew Margeson) 『ミス・ペレグリンと奇妙な子供たち』

 ・マイケル・ダナ、ジェフ・ダナ 『ビリー・リンの永遠の一日』

 ・マイケル・ダナ、ジェフ・ダナ 『コウノトリ大作戦!』

 ・ニコラス・ブリテル(Nicholas Britell) 『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』

 ・ニコラス・ブリテル 『ムーンライト』

 ・ニック・ケイヴ、ウォーレン・エリス(Warren Elliss) 『最後の追跡』

 ・ニック・ウラタ(Nick Urata) 『アメリカン・レポーター』“Whiskey Tango Foxtrot”

 ・ポール・ヘプカー(Paul Hepker)、マーク・キリアン(Mark Kilians) 『アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場』

 ・ファレル・ウィリムズ、ベンジャミン・ウォルフィッシュ(Benjamin Wallfisch) “Hidden Figures”

 ・レイチェル・ポートマン “Race”

 ・ラミン・ジャヴァディ(Ramin Djawadi) 『ウォークラフト』

 ・ロビン・フォスター(Robin Foster) “Anthropoid”

 ・ロジャー・ニール(Roger Neill) “20th Century Women”

 ・Ronnie Minder “The Legend of Ben Hall”

 ・ルパート・グレグソン=ウィリアムズ(Rupert Gregson-Williams) “Hacksaw Ridge”

 ・ルパート・グレグソン=ウィリアムズ 『ターザン:REBORN』

 ・ライアン・ショア(Ryan Shore) “Floyd Norman: An Animated Life”

 ・Silvia Leonetti “Armenia, My Love”

 ・Stephen James Taylor “Southside with You”

 ・Stephen Raynor-Endelman “Greater”

 ・Steve Gernes、Duncan Thums “Off the Rails”

 ・スティーヴ・ジャブロンスキー(Steve Jablonsky) “Deepwater Horizon”

 ・スティーヴ・ジャブロンスキー 『ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影〈シャドウズ〉』

 ・スティーヴン・プライス(Steven Price) 『スーサイド・スクワット』

 ・スーネ・マーチン(Sune Martin) 『ヒトラーの忘れもの』

 ・Taylor Stewart、John Andrew Grushs “Ouija: Origin of Evil”

 ・セオドア・シャピロ 『素晴らしきかな、人生』“Collateral Beauty”

 ・セオドア・シャピロ 『ゴーストバスターズ』

 ・セオドア・シャピロ 『インビテーション』

 ・セオドア・シャピロ 『ズーランダー2』

 ・トーマス・ニューマン 『ファインディング・ドリー』

 ・トーマス・ニューマン 『パッセンジャー』

 ・トーマス・ワンカー(Thomas Wander)、ハラルド・クローサー(Harald Klosers) 『インデペンデンス・デイ:リサージェンス』

 ・ティム・ジョーンズ(Tim Jones) “The Abolitionists”

 ・Todd Haberman “The Charnel House”

 ・ジャンキーXL(Tom Holkenborg) 『デッドプール』

 ・トレント・レズナー、アッティカス・ロス “Patriots Day”

 ※公式発表は、英題のアルファベット順ですが、ここでは作曲家順に並べてあります。

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 今回、145タイトルも挙がっていて、前回の25%増になっています。

 歌曲賞同様、公式の発表はありませんが、2012年:97、2013年:104、2014年:114、2015年:114、2016年:112だったことから考えると、この部門も史上最多エントリーになったようです。

 有力作品の中では、この段階で、ヨハン・ヨハンソン&『メッセージ』が選外になっています。ヨハン・ヨハンソンは、3年連続ノミネートがかかっていたこともありますが、まさかエントリーしなかったとも考えられず、なぜ今回選外になったのか、不可解です。
 そのほか、この部門の常連でありながら、今回、名前が挙がらなかった作曲家には、
 グスタボ・サンタオラヤ(『地球が壊れる前に』“Before the Flood”)
 ジェームズ・ホナー(『マグニフィセント・セブン』が遺作でしたが、リストには挙がりませんでした)、
 ジョン・パウエル(『ジェイソン・ボーン』)
 パトリック・ドイル(“Whisky Galore”、“A United Kingdom”)
 フィリップ・グラス
 ランディー・ニューマン(『モンスターズ・ユニバーシティ』以降、映画音楽を手がけていないが、『カーズ3』『トイ・ストーリー4』には名前が挙がっている)
 ガブリエル・ヤレド(『たかが世界の終わり』)
 ジョージ・フェントン(『わたしは、ダニエル・ブレイク』)
 などがいます。

 今回、珍しく韓国映画からエントリーがありましたが、日本映画もしくは日本人音楽家のエントリーはありませんでした。

 これまで受賞したことがあるのは、アレクサンドル・デプラ、スティーヴン・プライス、マイケル・ダナ、トレント・レズナー&アッティカス・ロス、マイケル・ジアッキノ、A・R・ラフマーン、ダリオ・マリアネッリ、ハワード・ショア、アン・ダドリー、レイチェル・ポートマン、アラン・メンケン、ハンス・ジマー、ジョン・ウィリアムズ、そしてバート・バカラック(まだ現役だったのか!)の14組。(前回よりも6人も多い!)

 受賞者以外でノミネートされたことがあるのは、アラン・シルヴェストリ、アルベルト・イグレシアス、カーター・バーウェル、ダニー・エルフマン、デイヴィッド・ハーシュフェルダー、ジェームズ・ニュートン・ハワード、ジョン・デブニー、マーク・アイシャム、マルコ・ベルトラミ、トーマス・ニューマンの10人。(前回より3人減)

 このうち
 トーマス・ニューマンは、12回ノミネートされて無冠(現役ではこの部門の最多無冠記録)
 ジェームズ・ニュートン・ハワードは、6回ノミネートされて無冠
 ダニー・エルフマンは、4回ノミネートされて無冠。
 となっています。

 ジョン・ウィリアムズは、ノミネートされれば、2年連続の46回目で、自己が持つ最多記録を更新。受賞すれば『シンドラーのリスト』以来23年ぶり6回目。
 アラン・メンケンは、ノミネートされれば作曲賞では20年ぶりの6回目。受賞すれば『ポカホンタス』以来21年ぶり5回目。(トータルではノミネートされれば6年ぶり20回目、受賞すれば21年ぶり9回目)
 レイチェル・ポートマンは、ノミネートされれば16年ぶりの4回目。受賞すれば『エマ』以来20年ぶり2回目。
 ハワード・ショアは、ノミネートされれば5年ぶりの4回目、受賞すれば『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』以来13年ぶり3回目。
 ハンス・ジマーは、ノミネートされれば2年ぶり11回目。受賞すれば『ライオン・キング』以来22年ぶり2回目。
 アレクサンドル・デプラは、ノミネートされれば2年ぶりの9回目。受賞すれば『グランド・ブダペスト・ホテル』以来2回目。
 ダリオ・マリアネッリは、ノミネートされれば4年ぶりの4回目、受賞すれば『つぐない』以来9年ぶり2回目。
 マイケル・ジアッキノは、ノミネートされれば7年ぶりの3回目、受賞すれば『カールじいさんの空飛ぶ家』以来7年ぶり2回目。
 A・R・ラフマーンは、ノミネートされれば6年ぶりの3回目。受賞すれば『スラムドッグ$ミリオネア』以来9年ぶり2回目。
 バート・バカラックは、ノミネートされれば作曲賞では47年ぶり2回目。受賞すれば『明日に向かって撃て!』以来47年ぶり2回目。(トータルではノミネートされれば35年ぶり、受賞すれば『ミスター・アーサー』以来35年ぶり4回目)
 アン・ダドリーは、ノミネートされれば受賞すれば19年ぶりの2回目。受賞すれば『フル・モンティ』以来19年ぶり2回目。
 トレント・レズナー&アッティカス・ロスは、ノミネートされれば6年ぶりの2回目。受賞すれば『ソーシャル・ネットワーク』以来6年ぶり2回目。
 マイケル・ダナは、ノミネートされれば4年ぶりの2回目、受賞すれば『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』以来4年ぶり2回目。
 スティーヴン・プライスは、ノミネートされれば3年ぶりの2回目。受賞すれば『ゼロ・グラビティ』以来3年ぶり2回目。

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 【傾向】

 1.この部門は、(少なくとも近年は)新しい作曲家(新しい映画に新鮮な音楽)が有利で、初ノミネートが受賞しやすい。

 2014年:スティーヴン・プライス 『ゼロ・グラビティ』 初ノミネート初受賞。
 2013年:マイケル・ダナ 『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』 初ノミネート初受賞。
 2012年:ルドヴィック・ブールス 『アーティスト』 初ノミネート初受賞。
 2011年:トレント・レズナー&アッテシカス・ロス 『ソーシャル・ネットワーク』 初ノミネート初受賞。
 2009年:A・R・ラフマーン 『スラムドッグ$ミリオネア』 初ノミネート初受賞。
 2006年:グスタボ・サンタオラヤ 『ブロークバック・マウンテン』 初ノミネート初受賞(グスタボ・サンタオラヤは翌年も受賞)。
 2005年:ヤン・A・P・カチュマレク 『ネバーランド』 初ノミネート初受賞。
 2001年:タン・ドゥン 『グリーン・デスティニー』 初ノミネート初受賞。

 2.作品賞や監督賞の周辺の作品が受賞することが多い。
 過去15年間で、作品賞受賞作品がオリジナル作曲賞を受賞したことは3回、監督賞受賞作品がオリジナル作曲賞を受賞したことは6回ある。
 作品賞のノミニーに限ると、過去15年間で、2003年(作品賞:『シカゴ』、作曲賞:『フリーダ』)と2016年を除くと、オリジナル作曲賞はすべて作品賞にノミネートされた作品が受賞している。

 3.近年はゴールデン・グローブ賞と一致することが多い。

 近年の米国アカデミー賞とゴールデン・グローブ賞のオリジナル作曲賞ノミネーション&受賞作の合致度は、以下のようになっています。

 2016年:2/5 受賞作一致
 2015年:3/5 受賞作不一致
 2014年:2/5 受賞作不一致
 2013年:4/5 受賞作一致
 2012年:3/5 受賞作一致
 2011年:4/5 受賞作一致
 2010年:2/5 受賞作一致
 2009年:3/5 受賞作一致
 2008年:2/5 受賞作一致
 2007年:1/5 受賞作不一致
 2006年:2/5 受賞作不一致
 2005年:1/5 受賞作不一致
 2004年:3/5 受賞作一致

 これまで、この部門はさほど一致度が高くなかったのですが、近年、6年連続で受賞作が同じになっています。
 受賞作が不一致の年も、(前回を除くと)双方にノミネートされた作品の中から米国アカデミー賞受賞作が出ています。

 米国アカデミー賞とゴールデン・グローブ賞のオリジナル作曲賞が合致しなければならないという合理的根拠は(単にその作品が素晴らしいからということになる以外には)ありませんが、近年のデータからすると、ゴールデン・グローブ賞の受賞作は、米国アカデミー賞受賞作となりやすく、少なくとも双方でノミネートされた作品が受賞しやすいことは確かであるようです。

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 【前哨戦】

 ◆ハリウッド映画賞:ハリウッド作曲家賞(Hollywood Film Composer Award)
 ◎マイケル・ダナ 『ビリー・リンの永遠の一日』、『コウノトリ大作戦!』

 ◆ロサンゼルス映画批評家協会賞:作曲賞(Best Music Score)
 ◎ジャスティン・ハーウィッツ、Benj Pasek、Justin Paul 『ラ・ラ・ランド』
 次点:ミカチュー 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

 ◆アトランタ映画批評家協会賞:作曲賞(Best Score)
 ◎クリフ・マルティネス 『ネオン・デーモン』

 ◆ワシントン映画批評家協会賞:オリジナル作曲賞(Best Original Score)
 ・ヨハン・ヨハンソン 『メッセージ』
 ・ミカチュー 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』
 ◎ジャスティン・ハーウィッツ 『ラ・ラ・ランド』
 ・ニコラス・ブリテル 『ムーンライト』
 ・クリフ・マルティネス 『ネオン・デーモン』

 ◆ボストン・オンライン映画批評家協会賞:オリジナル作曲賞(Best Original Score)
 ◎ミカチュー 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

 ◆ニューヨーク映画批評家オンライン賞:音楽賞(Best Use of Music)
 ◎『ラ・ラ・ランド』 ジャスティン・ハーウィッツ

 ◆サンフランシスコ映画批評家協会賞:オリジナル作曲賞
 ・『メッセージ』 ヨハン・ヨハンソン
 ・『最後の追跡』 ニック・ケイヴ、ウォーレン・エリス
 ◎『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』 ミカチュー
 ・『ラ・ラ・ランド』 ジャスティン・ハーウィッツ
 ・『ムーンライト』 ニコラス・ブリテル

 ◆ボストン映画批評家協会賞:オリジナル作曲賞(Best Original Score)
 ◎ミカチュー 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』

 ◆クリティクス・チョイス・アワード:作曲賞(Best Score)
 ・ニコラス・ブリテル 『ムーンライト』
 ・ヨハン・ヨハンソン 『メッセージ』
 ◎ジャスティン・ハーウィッツ 『ラ・ラ・ランド』
 ・ミカチュー 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』
 ・ダスティン・オハロラン、ハウシュカ “Lion”

 ◆サンディエゴ映画批評家協会賞:音楽賞(Best Use of Music in A Film)
 ・『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』
 ・『最後の追跡』
 △『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』
 △『ラ・ラ・ランド』
 ◎『シング・ストリート 未来へのうた』

 ◆ゴールデン・グローブ賞:オリジナル作曲賞 ノミネーション
 ・ヨハン・ヨハンソン 『メッセージ』
 ・ダスティン・オハロラン、ハウシュカ “Lion”
 ・ジャスティン・ハーウィッツ 『ラ・ラ・ランド』
 ・ニコラス・ブリテル 『ムーンライト』
 ・ハンス・ジマー、ファレル・ウィリムズ、ベンジャミン・ウォルフィッシュ “Hidden Figures”

 ※ハンス・ジマーは、“Hidden Figures”に関して、米国アカデミー賞ではノミネート対象から外されているようです。

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 【ノミネート予想】

 前哨戦の結果から有力視されるのは―

 ・クリフ・マルティネス 『ネオン・デーモン』
 ・ダスティン・オハロラン、ハウシュカ “Lion”
 ・ジャスティン・ハーウィッツ、Benj Pasek、Justin Paul 『ラ・ラ・ランド』
 ・ミカチュー 『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』
 ・ニコラス・ブリテル 『ムーンライト』
 ・ニック・ケイヴ、ウォーレン・エリス 『最後の追跡』

 あたりでしょうか。

 注目は、『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』のミカチューです。この作品で彼女が米国アカデミー賞にノミネートされれば、女性の音楽家として2001年のレイチェル・ポートマン(『ショコラ』)以来16年ぶり、受賞すれば、1998年のアン・ダドリー(『フル・モンティ』)以来19年ぶり4人目となります。
 受賞は難しいかもしれないけれど、ノミネートはあるかもしれませんね。

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 ・米国アカデミー賞2016 オリジナル作曲賞候補112タイトル:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201512/article_54.html
 ・米国アカデミー賞2015 オリジナル作曲賞候補114タイトル:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201501/article_6.html
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 ・米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 各国代表作品リスト その1(アイスランド~オーストラリア):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201608/article_6.html
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