バリャドリッド国際映画祭2016 受賞結果!

 第61回バリャドリッド国際映画祭(10月22日-29日)の受賞結果が発表になりました。

 スペイン語圏の映画について調べていると、ちょくちょく名前が挙がってくるバリャドリッド国際映画祭。

 スペイン国内で開催される映画祭としては、サンセバスチャン国際映画祭、シッチェス・カタロニア国際映画祭に次ぐ、規模&知名度の映画祭という感じでしょうか。

 歴史と伝統があり、国際映画祭としてもトップクラスのサンセバスチャン国際映画祭、ファンタスティック部門に強いシッチェス・カタロニア国際映画祭に対して、バリャドリッド国際映画祭はスペイン・ラテンアメリカの映画に特化した映画祭というイメージがあります。

 調べてみると、確かにスペイン・ラテンアメリカの映画の上映は多いのですが、全般的にはもう少し広く、ヨーロッパ全体を対象としている国際映画祭、というラインナップになっています。申し訳程度にアメリカ映画も混じっていますが、アジア映画はほとんどありません。今どき珍しいなとも思いますが、ヘタに総花的にするより、ヨーロッパ映画に的を絞って上映するというのも、映画祭の差別化としては、アリ、なのでしょう。潔くていいですね。(といっても、こちらも今年で第61回を迎えた歴史ある映画祭なのですが)

 コンペ部門は4つあり、そのうちの2つにはそれぞれ長編部門と短編部門が設けられています。

 特集としては、本年度は、
 ・リチャード・リンクレイター(監督作品14本+ドキュメンタリー1本)
 ・アッバス・キアロスタミ(監督作品長編6本、短編1本+ドキュメンタリー1本)
 ・チリ映画(長編15本、ドキュメンタリー5本、短編9本)
 ・セルバンテス没後400年記念としてサイドバーで、セルバンテス+シェイクスピア(長編7本、短編1本)
 のプログラムが組まれています。

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 【オフィシャル・セレクション 長編部門】

 ※審査員:Marc Baschet(フランスのプロデューサー)、Silvia Munt(スペインの女優/監督)、Bobby Bedi(インドのプロデューサー)、Matías Bize(チリの監督)、Ángela Prodenzi(イタリアのジャーナリスト)、Martín Hernández(メキシコの音響デザイナー/編集技師/スーパーバイザー)

 ◆金のスパイク賞(Golden Spike Feature-length)
 ◎“Like Crazy(La pazza gioia)”(仏・伊) 監督:パオロ・ヴィルツィ
 出演:ミカエラ・ラマゾッティ、ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ、Bob Messini、セルジョ・アルベッリ(Sergio Albelli)、トンマーゾ・ラーニョ(Tommaso Ragno)、ヴァレンティーナ・カルネルッティ(Valentina Carnelutti)
 物語:ベアトリスは、口が軽く、億万長者の伯爵夫人と呼ばれ、自分は世界の指導者たちと親しいと信じている。ドナテッラは、刺青をしている無口な女性で、自分の中に閉じこもっている。2人は、ともに精神病院に収容されていて、奇妙な友情で結ばれ、ちょっとした楽しみと愛を求めて、冒険を行なう。
 脚本は、パオロ・ヴィルツィとフランチェスカ・アルキブージ。
 カンヌ国際映画祭2016 監督週間出品。
 ブリュッセル映画祭2016出品。
 ナストロ・ダルジェント賞2016 監督賞、主演女優賞(ミカエラ・ラマゾッティ、ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ)、脚本賞、衣裳賞、オリジナル作曲賞受賞。
 ラックス賞2016 オフィシャル・セレクション。
 ニュージーランド国際映画祭2016 ワールド部門出品。
 ヨーロッパ映画賞2016 オフィシャル・セレクション。
 バンクーバー国際映画祭2016出品。
 ミル・ヴァレー映画祭2016出品。
 ワルシャワ国際映画祭2016 観客賞第2位。
 ハイファ国際映画祭2016出品。
 シカゴ国際映画祭2016 インターナショナル長編コンペティション部門出品。
 CPH:PIX2016出品。


 ◆銀のスパイク賞(Silver Spike Feature-length)
 ◎『名誉市民』“The Distinguished Citizen(El Ciudadano Ilustre)”(アルゼンチン・西) 監督:マリアノ・コーン(Mariano Cohn)、ガストン・ドゥプラット(Gastón Duprat)
 出演:オスカル・マルティネス(Oscar Martínez)、ダディ・ブリエバ(Dady Brieva)、アンドレア・フリヘリオ(Andrea Frigerio)、ノラ・ナバス(Nora Navas)、Gustavo Garzón
 物語:ノーベル文学賞受賞者のMantovaniは、30年以上ヨーロッパに住んで、長らく故郷アルゼンチンには帰っていない。大きな賞の授与を辞退した後、思いがけず、出身地であるアルゼンチンのSalasから名誉市民賞を授けるという連絡を受ける。彼の小説は、故郷からインスピレーションを得て書いたものが多かった。彼は、名誉市民賞を受けることに決め、久々に帰郷するが、実在の人物をモデルに小説を書くということがどういう事態を巻き起こすか、気づいていなかった。
 ベネチア国際映画祭2016 コンペティション部門出品。男優賞(Oscar Martínez)、Giovani Giurati del Vittorio Veneto Film Festival Award受賞。
 釜山国際映画祭2016 ワールド・シネマ部門出品。
 ワルシャワ国際映画祭2016 オープニング作品。長編フィクション部門 観客賞第6位。
 ラテンビート映画祭2016出品。
 米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 アルゼンチン代表。
 ハイファ国際映画祭2016 最優秀インターナショナル作品賞受賞。
 東京国際映画祭2016 ワールド・フォーカス部門出品。


 ◆監督賞(“Ribera del Duero” Award for Best Director)
 ◎アナ・ミュイラート(Anna Muylaert) “Madre sólo hay una(Don’t Call Me Son)”(ブラジル)

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 “Madre sólo hay una(Don’t Call Me Son)”(ブラジル) 監督:アナ・ミュイラート(Anna Muylaert)
 物語:Pierreは17歳で、貧困のどん底にいる。彼は、バンドで演奏し、パーティーでセックスをし、そして密かに女装して、鏡の前で口紅を塗る。父親が死んで以来ずっと、母親のAracyが、彼と妹のJacquelineの面倒を見ていたが、同時に損なってもいた。ところが、彼が新生児の時に、Aracyが彼を病院からさらってきたことがわかって、Pierreの人生は劇的に変わる。Aracyは逮捕され、17年間彼を捜していた本当の両親GloriaとMatheusが登場する。彼らは、PierreをFelipeと呼び、失われた時間を取り戻そうとする。彼には、弟Jocaができ、4人での暮らしが始まる。彼は、両親の理想に即して、新しい自分に生まれ変わろうと決心する。しかし、彼には彼の人生があった。
 ベルリン国際映画祭2016 パノラマ部門出品。Männer Magazine Readers Jury Award受賞。
 エルサレム映画祭2016出品。
 ニュージーランド国際映画祭2016出品。
 メルボルン国際映画祭2016出品。
 ハンプトンズ国際映画祭2016出品。
 BFIロンドン映画祭2016 Journey部門出品。
 フィルムズ・フロム・ザ・サウス映画祭2016 メイン・コンペティション部門出品。
 テッサロニキ国際映画祭2016出品。
 リュブリャナ国際映画祭2016出品。

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 ◆男優賞(Best Actor Award)
 ◎Naomi Nero “Madre sólo hay una(Don’t Call Me Son)”(ブラジル)

 ◆女優賞(Best Actress Award)
 ◎ヴァレリア・ブルーニ=テデスキ、ミカエラ・ラマゾッティ “Like Crazy(La pazza gioia)”(仏・伊)

 ◆脚本賞/'Miguel Delibes' Award to the Best Script
 ◎アンドレス・ドゥプラット(Andrés Duprat) 『名誉市民』“The Distinguished Citizen(El Ciudadano Ilustre)”(アルゼンチン・西)

 ◆撮影監督賞(Best Director of Photography Award)
 ◎Ahmed Gabr 『クラッシュ』“Clash(Eshtebak)”(エジプト・UAE)(監督:モハメド・ディアーブ(Mohamed Diab))

 『クラッシュ』“Clash (اشتباك /Eshtebak)”(エジプト・仏・独・UAE) 監督:モハメド・ディアーブ(Mohamed Diab)
 物語:2011年の革命後、エジプトでは、ムスリム同胞団のムハンマド・ムルシーが初めての民主的な自由選挙を経て、大統領に就任する。しかし、独善的な政策や経済政策の失敗、報道の弾圧などにより、反発を招き、2013年7月3日、スタートからわずか1年にして、軍により追放される。そうした政治的動乱の中、警官隊とデモ隊が衝突し、護送車には、様々な人々が詰め込まれる。ムスリム、兵士、クリスチャン、革新派、保守派、男、女、武装派、非武装派……。それはまさに現在のエジプトの縮図のようでもあった。閉ざされた空間の中、忍耐が限界に近づき、緊張が高まっていく。
 第2回監督作品。
 カンヌ国際映画祭2016 ある視点部門 オープニング作品。
 ミュンヘン映画祭2016 シネヴィジョン・コンペティション部門出品。
 モスクワ国際映画祭2016出品。
 メルボルン国際映画祭2016出品。
 チューリヒ映画祭2016出品。
 ワルシャワ国際映画祭2016出品。
 BFIロンドン映画祭2016 オフィシャル・コンペティション部門出品。
 ウィーン国際映画祭2016出品。
 東京国際映画祭2016 ワールド・フォーカス部門出品。
 リュブリャナ国際映画祭2016出品。
 トリノ映画祭2016出品。
 米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 エジプト代表。


 ◆新人監督賞/'Pilar Miró' prize to the Best New Director
 ◎モハメド・ディアーブ(Mohamed Diab) 『クラッシュ』“Clash(Eshtebak)”(エジプト・UAE)

 ◆ヤング審査員賞(Official Section Young Jury Award)
 ◎“The Salesman(Forushande)”(仏・イラン) 監督:アスガー・ファルハディ
 出演:シャハブ・ホセイニ(Shahab Hosseini)、タラネ・アリシュスティ(Taraneh Alidoosti)
 物語:テヘラン。RanaとEmadの夫婦が、古くなって支障が出始めた家から、新しいアパートに引っ越す。家を借りた相手は、素人劇団の仲間で、彼らは夫婦でアーサー・ミラーの『セールスマンの死』の舞台で主役の夫婦役を演じることになる。アパートの前の住人は、多くのクライアントを抱える「評判の悪い女性」(売春婦?)だったが、彼らはそのことを知らない。夜、Ranaが家にいて、シャワーを浴びている時、侵入者に遭い、Ranaは暴行を受けてしまう。帰ってきたEmadは、血を流している妻を見つけ、病院に連れていく。Ranaは、傷を縫ってもらうが、命に別状はなかった。Ranaは、怖くなる。教師をしている夫にいつも家にいてほしいと思う一方で、独りでいたいとも思うようになる。一方、Emadは、舞台と併行して、妻に暴行を振るった犯人を探し始める。夫婦間に緊張が走り、穏やかだったはずの2人の関係は次第におかしくなっていく。
 カンヌ国際映画祭2016 コンペティション部門出品。脚本賞、男優賞(シャハブ・ホセイニ)受賞。
 ミュンヘン映画祭2016 シネマスターズ・コンペティション部門出品。ARRI/OSRAM Award 受賞。
 ニュージーランド国際映画祭2016出品。
 メルボルン国際映画祭2016出品。
 ワールド・シネマ・アムステルダム2016 コンペティション部門出品。観客賞受賞。
 トロント国際映画祭2016 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 チューリヒ映画祭2016出品。
 釜山国際映画祭2016 アジア映画の窓部門出品。
 ハンプトンズ国際映画祭2016出品。
 ミル・ヴァレー映画祭2016出品。
 バンクーバー国際映画祭2016出品。観客賞(Most Popular International Feature)第2席。
 BFIロンドン映画祭2016 Debate部門出品。
 オースティン映画祭2016出品。
 シカゴ国際映画祭2016 インターナショナル長編コンペティション部門出品。審査員特別賞受賞。
 ムンバイ映画祭2016出品。
 ウィーン国際映画祭2016出品。
 フィラデルフィア国際映画祭2016出品。
 デンバー国際映画祭2016出品。
 AFIフェスト2016出品。
 米国アカデミー賞2017 外国語映画賞 イラン代表。


 ◆観客賞(Oficial Section Audience Award)
 ◎“Like Crazy(La pazza gioia)”(仏・伊) 監督:パオロ・ヴィルツィ

 ◆国際批評家連盟賞(FIPRESCI Award)
 ◎“Les Innocentes(Agnus Dei)”(仏・ベルギー・ポーランド) 監督:アンヌ・フォンテーヌ
 出演:ルー・ドゥ・ラージュ(Lou de Laâge)、ヴァンサン・マケーニュ(Vincent Macaigne)、アガタ・ブゼク(Agata Buzek)、アガタ・クレシャ(Agata Kulesza)、ヨアンア・クーリグ(Joanna Kulig)、Pascal Elso、アンナ・プロフニアク(Anna Próchniak)
 物語:1945年。Mathilde Beaulieuは、フランスの赤十字に勤める女医で、ドイツの強制収容所の生き残りを助けることを使命としていた。ポーランドの病院で働いていた時、彼女はひとりの尼僧に修道院まで連れて行ってくれと頼まれる。彼女は、修道院で何人かの尼僧が妊娠しているのを発見する。修道院は、子どもを産むことの責任と、堕胎することの罪の間で板挟みになっていた。
 脚色にパスカル・ボニゼールが参加している。
 サンダンス映画祭2016 プレミア部門出品。
 サンフランシスコ国際映画祭2016出品。
 全州国際映画祭2016出品。
 シアトル国際映画祭2016出品。
 プロヴィンスタウン国際映画祭2016出品。観客賞受賞。
 ミュンヘン国際映画祭2016出品。
 エルサレム映画祭2016 スピリット・オブ・フリーダム部門出品。
 ニュージーランド国際映画祭2016出品。
 ノルウェー国際映画祭2016 Andreas Award受賞。
 BFIロンドン映画祭2016 Journey部門出品。
 ストックホルム国際映画祭2016出品。


 ◆Sociograph Award
 ◎『クラッシュ』“Clash(Eshtebak)”(エジプト・UAE) 監督:モハメド・ディアーブ(Mohamed Diab)

 ◆Rainbow Spike
 ◎“Madre sólo hay una(Don’t Call Me Son)”(ブラジル) 監督:アナ・ミュイラート(Anna Muylaert)

 [その他のエントリー作品]
 ・“La madre(The Mother)”(西・ルーマニア・仏) 監督:Alberto Morais
 ・“Réparer les vivants(The Heart)”(仏・ベルギー) 監督:カテル・キレヴェレ(Katell Quillévéré)
 ・“King of the Belgians”(ベルギー・オランダ・ブルガリア) 監督:ピーター・ブロッセン(Peter Brosens)、ジェシカ・ウッドワース(Jessica Woodworth)
 ・“Sufat Chol(Sand Storm)”(イスラエル) 監督:Elite Zexer
 ・“Dokhtar(The Daughter)”(イラン) 監督:レザ・ミルキャリミ(Reza Mirkarimi)
 ・“Dev Bhoomi(Land of the Gods)”(インド・セルビア) 監督:ゴラン・パスカリエーヴィチ
 ・『家族はつらいよ』(日) 監督:山田洋次
 ・“Anatomy of Violence”(カナダ・インド) 監督:ディーパ・ミータ
 ・“La ciénaga - Entre el mar y la tierra(Between Sea And Land)”(コロンビア) 監督:Manolo Cruz、Carlos del Castillo
 ・『アクエリアス』“Aquarius”(ブラジル・仏) 監督:クレベール・メンドンサ・フィリオ(Kleber Mendonça Filho)
 ・“Inhebek Hedi(Hedi)”(チュニジア・ベルギー・仏・カタール・UAE) 監督:Mohamed Ben Attia

 【オフィシャル・セレクション 短編部門】

 ◆金のスパイク賞(Golden Spike Short)
 ◎“Il silenzio”(伊・仏) 監督:Farnoosh Samadi、Ali Asgari
 ◎“Cheimaphobia”(西) 監督:Daniel Sánchez Arévalo

 ◆銀のスパイク賞(Silver Spike Short)
 ◎“How Long, Not Long”(デンマーク) 監督:ミシェル・クラノット(Michelle Kranot)、ウリ・クラノット(Uri Kranot)

 ◆ヨーロッパ映画賞 短編映画賞 バリャドリッド代表
 ◎“Fight on a Swedish Beach!!”(スウェーデン) 監督:Simon Vahlne

 【ミーティング・ポイント部門】(Meeting Point 2016)Punto de Encuentro section

 ユニークな題材やスタイルの作品を対象としたコンペティション部門

 [長編部門]

 ※審査員:Claudia Landsberger(オランダ)、Daniel Cebrián(スペインの監督/脚本家)、Carlos R. Ríos(バルセロナの映画祭ディレクター)

 ◆最優秀作品賞(Meeting Point Best Feature)
 ◎『私に構わないで』“Quit Staring At My Plate(Ne gledaj mi u pijat)”(クロアチア・デンマーク) 監督:ハナ・ユシッチ(Hana Jušić)
 物語:マリヤナ(Marijana)の生活は、彼女が好むと好まざるとに関わらず、家族を中心にまわっている。彼女の父親は、発作持ちで、完全に寝たきりになっている。そんな父を彼女は一家の主に据える。マリヤナは、家族を養うために2つの仕事をしている。一方、母親と障害を持った兄貴は、この船を沈めようと懸命になっているように見える。追い詰められたマリヤナは、見知らぬ人と手あたり次第に怪しげなセックスをし、そこに自由を見出す。いったん自由の味を知ってしまった彼女をもう誰も止めることができない。
 ベネチア国際映画祭2016 ベネチア・デイズ出品。最優秀ヨーロッパ映画賞受賞。
 レイキャビク国際映画祭2016出品。
 ワルシャワ国際映画祭2016 1-2コンペティション部門 スペシャル・メンション受賞。
 東京国際映画祭2016 コンペティション部門出品。監督賞受賞。
 CPH:PIX 2016出品。
 ストックホルム国際映画祭2016出品。


 ◆観客賞(Meeting Point Audience Award)
 ◎“Junction 48”(イスラエル・独・米) 監督:Udi Aloni
 物語:Lodは、テルアヴィヴから数キロの距離にある貧しい町で、アラブ人とユダヤ人が隣り合わせで暮らしている。Kareemは、若きパレスチナ人ミュージシャンで、通常の事務所仕事をするほかは、ドラッグ・ディーラーの友人とつるんだりして、目的もなく日々を過ごしている。ある日、彼の両親が自動車事故に遭い、父が死に、母は車椅子生活を余儀なくされる。Kareemは、ヒップホップの世界に避難場所を求める。コンサートで、ガールフレンドのManarが書いた詞が、人種差別主義者のラッパーに攻撃され、また、近所の友人の家が、政府により、取り壊されると脅かされる。KareemとManarは、歌によって、イスラエル社会の圧迫や、家父長制によって支配された保守的社会に潜む暴力と、闘おうと決心する。
 ベルリン国際映画祭2016 パノラマ部門 観客賞第1席。
 トライベッカ映画祭2016 インターナショナル・ナラティヴ長編コンペティション部門出品。最優秀作品賞受賞。
 ヘルシンキ国際映画祭2016出品。
 イスラエル・アカデミー賞2016 サウンドトラック賞、オリジナル音楽賞受賞。主演男優賞(Tamer Nafar)、撮影賞、美術賞ノミネート。
 バンクーバー国際映画祭2016出品。
 BFIロンドン映画祭2016 Sonic部門出品。
 シカゴ国際映画祭2016出品。
 ウッドストック映画祭2016 長編ナラティヴ部門観客賞受賞。
 香港アジア映画祭2016出品。
 フィラデルフィア国際映画祭2016出品。


 [短編部門]

 ◆最優秀外国短編映画賞(Meeting Point Best Foreign Short)
 ◎“Po čovika(Half a Man)”(クロアチア・仏) 監督:Kristina Kumrić

 [スペインの夜部門](La Noche Del Corto Español/A Night of Spanish Shorts')

 ◆スペインの夜賞('A Night of Spanish Shorts' Prize)
 ◎“The App”(西) 監督:Julián Merino

 【タイム・オブ・ヒストリー部門】(Time of History /Tiempo de Historia section)

 ドキュメンタリー作品のコンペティション部門。

 ※審査員:フェルナンド・E・ソラナス(Fernando ‘Pinos’ Solanas)、Andrea Guzmán Urzúa(チリのフィルムメイカー)、Eric Corijin(ブリュッセル・アカデミーのディレクター)

 ◆第1席(Time od History First Prize)
 ◎“Shadow World”(米・ベルギー・デンマーク) 監督:ヨハン・グリモンプレ(Johan Grimonprez)
 アンドリュー・ファインスタインの『武器ビジネス 上: マネーと戦争の「最前線」』を基にしたドキュメンタリー。「武器取引の詳細は、国家機密の名の下に国民の目に触れることはなく、軍産複合の大グループと武器商人たちが莫大な利益を手に暗躍している。これまで明かされなかった「闇の世界」をあばき、戦争の真の動機を解き明かしたドキュメント問題大作。」
 トライベッカ映画祭2016出品。
 サンフランシスコ国際映画祭2016出品。
 Biografilmフェスティバル2016 出品。
 エジンバラ国際映画祭2016 最優秀ドキュメンタリー賞受賞。
 ニュージーランド国際映画祭2016出品。


 ◎“Gulîstan, Land of Roses”(カナダ・独) 監督:Zaynê Akyol
 クルディスタン労働者党(PKK)の女性活動家に関するドキュメンタリー。クルディスタン労働者党は、武装組織で、ゲリラ活動を行なっている。その中で、女性メンバーは、ISISを倒して、イラクやシリアのクルド地域を防衛し、その一方で、女性が連帯して行動し、自分たちの状況を変えていこうという革命的な理想をも体現している。Zaynê Akyolは、高度に管理された彼らの生活に密着し、その夢や思想をとらえ、自由へのヴィジョンを共有することで結束している革命グループの、知られざる世界を明らかにしていく。
 Cinéma du Réel 2016出品。
 HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2016出品。
 ミラノ映画祭2016 インターナショナル・コンペティション部門出品。最優秀作品賞受賞。
 カムデン国際映画祭2016出品。
 マル・デル・プラタ国際映画祭2016出品。

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 ◆第2席(Time of History Second Prize)
 ◎“Dancing Beethoven”(スイス・西) 監督:アランチャ・アギーレ(Arantxa Aguirre)
 ベジャール・バレエ・ローザンヌによる、ベートーベン第九交響曲に関するドキュメンタリー。ダンサーたちの、厳しく、それでいて整然としたリハーサルから、ズービン・メータ指揮によるイスラエル・フィル管弦楽団と、東京バレエ団、ベジャール・バレエ団との、エキサイティングで複雑に多層化されたコラボレーションに立ち会う。
 『ベジャール、そしてバレエはつづく』(2009)のアランチャ・アギーレ監督最新作。

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 ◆スペシャル・メンション
 ◎“Between Sisters”(ベルギー・伊) 監督:Manu Gerosa
 ◎“Curumim”(ブラジル) 監督:マルコス・プラード(Marcos Prado)

 【DOC Spain】(DOC España section)

 スペインのドキュメンタリーのコンペティション部門。

 ◆最優秀スペイン・ドキュメンタリー賞(Premio Doc. Spain)
 ◎“Delicate Balance”(西) 監督:Guillermo García López

 ◆スペシャル・メンション(Special Mention DOC. España)
 ◎“Sasha”(西) 監督:Félix Colomer

 【その他の賞】

 ◆ヤング審査員賞/'Seminci Joven' Award
 ◎“At Eye Level(Auf Augenhohe)”(独) 監督:Evi Goldbrunner、Joachim Dollhopf

 ◆カスティーリャ&レオン短編映画賞(Shorts Castilla y León Prize)
 ◎“La invitación”(西) 監督:Susana Casares

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 *当ブログ記事

 ・バリャドリッド国際映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_36.html
 ・バリャドリッド国際映画祭2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201210/article_37.html
 ・バリャドリッド国際映画祭2010 ラインナップ&受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201011/article_10.html
 ・バリャドリッド国際映画祭2009 ラインナップ&受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_37.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2016年6月~11月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201606/article_2.html

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