ドバイ国際映画祭 プレゼンツ アラブ映画オールタイム・ベスト100!

 ドバイ国際映画祭が、2013年11月に「100本の偉大なるアラブ映画」(The 100 Greatest Arab Films」というリストを発表しています。

 「偉大なる100本のアラブ映画」は、映画批評家、作家、小説家、学者など、475名を越える(?)国内外の専門家に行なったアンケートに基づくもので、アラブ映画界では初めての試みだそうです。

 そして、リストの発表から約半年経った2014年5月末、米国映画芸術科学アカデミー(AMPAS)が2014年6月より、このリストのトップ10の作品を順次上映していく、と発表しました。

 これは、米国映画芸術科学アカデミー(AMPAS)による、恒例の上映シリーズの1つで、米国映画芸術科学アカデミー(AMPAS)の専門の委員会(The International Outreach Committee)によって企画されています。(今回の上映会は、ドバイ国際映画祭をパートナーとしています。)

 アメリカでも、アラブ映画に触れる機会はあまり多くはないようで、今回は上位10作品の上映だけですが、それでも「現在の活気あるアラブ映画を形作った豊かなレジェンドや誇るべきアラブ映画史」に触れる貴重な機会となるものだそうです。

 リスト自体は、米国映画芸術科学アカデミー(AMPAS)がこういう取り上げ方をしてくれたおかげで、ある種の権威づけがなされたことになりました。

画像

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 【100本の偉大なるアラブ映画】(The 100 Greatest Arab Films」

 1.“The Mummy (Al-mummia)”(1969/エジプト) 監督:Chadi Abdel Salam

 2.『カイロ中央駅』“Cairo Station (Bab EL Hadid)”(1958/エジプト) 監督:ユーセフ・シャヒーン
 米国アカデミー賞1959外国語映画賞エジプト代表(エジプト初選出作品)。

 3.“Chronicle of the Years of Embers (Waqaa seneen al-jamr/小さな火の歴史)”(1975/アルジェリア) 監督:Mohammed Lakhdar-Hamina(モハメド・ラクダール=ハミナ)
 カンヌ国際映画祭1975 パルムドール受賞作品。米国アカデミー賞1976外国語映画賞アルジェリア代表。

 4.“The Land (Al-ard)”(1969/エジプト) 監督:ユーセフ・シャヒーン

 5.“The Silence of the Palaces (Samt el qusur)”(1994/チュニジア・仏) 監督:ムフィーダ・トゥラートリ(Moufida Tlatli)

 6.“Dreams of The City (Ahlam el Madina)”(1983/シリア) 監督:Mohamed Malas

 7.『D.I.』“Divine Intervention (Yadon ilaheyya)”(2002/パレスチナ・仏・独・モロッコ) 監督:エリア・スレイマン
 米国アカデミー賞2004外国語映画賞パレスチナ代表(パレスチナ初選出作品)。

 8.“Kit Kat”(1991/エジプト) 監督:ダーウード・アブドゥッサイード(Daoud Abdel Sayed)

 9.『西ベイルート』“West Beirut (West Beyrouth)”(1998/ベルギー・仏・ノルウェー・レバノン) 監督:ジアド・ドゥエイリ(Ziad Doueiri)
 米国アカデミー賞1999外国語映画賞レバノン代表。
 地中海映画祭2000にて上映。

 10.“The Dupes (Al-makhdu’un)”(1972/シリア) 監督:タウフィーク・サーレア(Tewfik Saleh)

 11.『パラダイス・ナウ』“Paradise Now (Aljanah Alaan)”(2005/パレスチナ・仏・独・オランダ) 監督:ハニ・アブ=アサド
 米国アカデミー賞2006外国語映画賞ノミネート(パレスチナ代表/パレスチナからの初ノミネート作品)。

 12.『チュニジアの少年』“Halfaouine: Boy of the Terraces (Asfour Stah)”(1990/チュニジア・仏・伊) 監督:フェリッド・ブーゲディール(Ferid Boughedir)

 13.“Man of Ashes (Rih essed)”(1986/チュニジア) 監督:ヌーリー・ブージッド(Nouri Bouzid)

 14.“Ali Zoua”(1999/モロッコ・チュニジア・仏・ベルギー・米) 監督:Nabil Ayouch
 米国アカデミー賞2001外国語映画賞モロッコ代表。

 15.『アレキサンドリアWHY?』“Alexandria...Why? (Iskanderia... lih?)”(1979/エジプト・アルジェリア) 監督:ユーセフ・シャヒーン
 米国アカデミー賞1980外国語映画賞エジプト代表。

 16.『ザ・メッセージ』“The Message (Al resalah)”(1976/レバノン・リビア・クウェート・モロッコ・英) 監督:ムスタファ・アッカド(Moustapha Akkad)

 17.『ガリレアの婚礼』“Wedding in Galilee (Urs al-jalil)”(1987/ベルギー・仏・パレスチナ) 監督:ミシェル・クレフィ(Michel Khleifi)

 18.『アラク 白ナツメヤシの伝説』“Date Wine (Arak el-balah)”(1999/エジプト・オランダ・スイス) 監督:ラドワーン・エル=カーシフ(Radwan El-Kashef)
 地中海映画祭2000にて上映。

 19.“Cruel Sea ( Bas ya Bahar)”(1972/クウェート) 監督:Khalid Al Siddiq
 米国アカデミー賞1973外国語映画賞クウェート代表(クウェート初選出作品)。

 20.“The Nightingale’s Prayer (Duaa al-Karwan)”(1959/エジプト) 監督:ヘンリー・バラカート(Henry Barakat)
 米国アカデミー賞1960外国語映画賞エジプト代表。

 21.『時の彼方へ』“The Time that Remains (El Zemen al Baqi)”(2009/英・伊・ベルギー・仏) 監督:エリア・スレイマン
 東京国際映画祭2009にて上映。

 22.“The Collar and the Bracelet (El Towk Wa El Eswera)”(1986/エジプト) 監督:Khairy Beshara

 23.“A Beginning and an End (Bidaya wa nihaya)”(1960/エジプト) 監督:Salah Abouseif

 24.『砂漠のライオン』“Lion of The Desert”(1980/リビア・米) 監督:ムスタファ・アッカド(Moustapha Akkad)

 25.“Stars in Broad Daylight (Nojoom Annahar)”(1988/シリア) 監督:Ossama Mohammed

 26.“The Night (AL LIEL)”(1992/シリア) 監督:Mohamed Malas

 27.“The Wife of an Important Man (Zawgat ragol mohim)(1987/エジプト) 監督:ムハンマド・ハーン(Mohamed Khan)

 28.“The Winds of the Aures (Rih al awras)”(1966/アルジェリア) 監督:Mohammed Lakhdar-Hamina(モハメド・ラクダール=ハミナ)

 29.『オマール・ガトラト』“Omar Qatlato”(1977/アルジェリア) 監督:メルザック・アルアッシュ(Merzak Allouache)
 アフリカ映画祭1984にて上映。

 30.“The Sparrow (Al-asfour)”(1972/エジプト・アルジェリア) 監督:ユーセフ・シャヒーン

 31.『キャラメル』“Caramel (Sukkar banat)”(2007/レバノン・仏) 監督:ナディーン・ラバキー
 米国アカデミー賞2008外国語映画賞レバノン代表。

 32.『ヤコービエン・ビルディング』“The Yacoubian Building (Omaret yakobean)”(2006/エジプト) 監督:マルワーン・ハーミド(Marwan Hamed)
 アラブ映画祭2007、アラブ映画祭2008にて上映。

 33.“Bus Driver (Sawak al-utubis)”(1983/エジプト) 監督:アーテフ・エル=タイエブ(Atef El-Tayeb)

 34.『ハラーム(禁忌)』“The Sin (Alharam)”(1965/エジプト) 監督:ヘンリー・バラカート(Henry Barakat)
 エジプト映画祭1999にて上映。

 35.“The Water-Carrier Is Dead (Al-saqqa mat)”(1977/エジプト・チュニジア) 監督:Salah Abouseif

 36.『郵便局長』“The Postman (Al-boustaguy)”(1968/エジプト) 監督:フセイン・カマール(Hussein Kamal)
 アラブ映画祭2007にて上映。

 37.“Kafr Kassem”(1974/シリア) 監督:Borhane Alaouie

 38.“Where Do We Go Now? ( Ou Halla La Weyn?)”(2011/エジプト・仏・伊・レバノン) 監督:ナディーン・ラバキー
 米国アカデミー賞2012外国語映画賞レバノン代表。

 39.『放蕩息子の帰還』“The Return of the Prodigal Son (Awdat al ibn al dal)”(1976/エジプト・アルジェリア) 監督:ユーセフ・シャヒーン
 アフリカ映画祭1984にて上映。

 40.“The Innocent (Elbaree)”(1986/エジプト) 監督:アーテフ・エル=タイエブ(Atef El-Tayeb)

 41.“The Gate of Sun (Bab el shams)”(2004/ベルギー・デンマーク・エジプト・仏・モロッコ) 監督:ユスリー・ナスラッラー(Yousry Nasrallah)

 42.『炎のアンダルシア』“Destiny (Al-massir)”(1997/エジプト) 監督:ユーセフ・シャヒーン
 米国アカデミー賞1998外国語映画賞エジプト代表。

 43.“The Barber of the Poor Quarter (Halak Darb al Fuqra)”(1982/モロッコ) 監督:Mohamed Reggab

 44.『少女は自転車にのって』(2012/独・サウジアラビア・UAE) 監督:ハイファ・アル・マンスール
 米国アカデミー賞2014外国語映画賞サウジアラビア代表(サウジアラビア初選出作品)。

 45.“A Flood in Baath Country (Tawafan fi bilad al baath)”(2003/仏・シリア) 監督:Omar Amiralay

 46.“The Extras (Al-kompars)”(1993/シリア) 監督:Nabil Al- Maleh

 47.『カサブランカの天使』“In Casablanca, Angels Don’t Fly (Fawqa al-Dar albayda al Malaika la Tuhaliq)”(2004/伊・モロッコ) 監督:モハメッド・アスリ(Mohamed Asli)
 アラブ映画祭2005にて上映。

 48.『消えゆく者たちの年代記』“Chronicle of a Disappearance (Sejell ikhtifa)”(1996/パレスチナ・米・独・仏) 監督:エリア・スレイマン
 アラブ映画祭2006にて上映。

 49.『恐怖の大地』“Land of Fear (Ard al-Khof)”(1999/エジプト) 監督:ダーウード・アブドゥッサイード(Daoud Abdel Sayed)
 アラブ映画祭2007にて上映。

 50.『クスクス粒の秘密』“The Secret of the Grain ( Le Grain et Le Mulet)”(2007/仏) 監督:アブデラティフ・ケシシュ
 東京国際映画祭2008にて上映。2014年7月DVD化。

 51.“The Second wife (Al-zawja al-thaniya)”(1967/エジプト) 監督:Salah Abouseif

 52.“Golden Horseshoes (Safa’ih zahab)”(1988/チュニジア) 監督:ヌーリー・ブージッド(Nouri Bouzid)

 53.“Little Wars (Houroub Saghira)”(1982/レバノン・仏) 監督:マルーン・バグダディ(Maroun Bagdadi)

 54.“I Love Cinema (Baheb el cima)”(2004/エジプト) 監督:Oussama Fawzi

 55.“Everyday Life in a Syrian Village”(1974/シリア) 監督:Omar Amiralay

 56.“Cairo 30 (al-Qahira 30)”(1966/エジプト) 監督:Salah Abouseif
 米国アカデミー賞1967外国語映画賞エジプト代表。

 57.『デイズ・オブ・グローリー』“Days of Glory”(2006/ベルギー・仏・アルジェリア・モロッコ) 監督:ラシッド・ブシャール(Rachid Bouchareb)
 米国アカデミー賞2007外国語映画賞ノミネート(アルジャリア代表)。
 アラブ映画祭2008にて上映。

 58.“The Dove’s Lost Necklace (Tawq al-hamama al mafqoud)”(1987/チュニジア・仏・伊) 監督:Nacer Khemir

 59.『ヒンドとカミリアの夢』“Dreams of Hind and Camilia (Ahlam Hind we Kamilia)”(1988/エジプト) 監督:ムハンマド・ハーン(Mohamed Khan)
 中近東映画祭1992、アラブ映画祭2007、アラブ映画祭2008にて上映。

 60.『長い旅』“Le grand voyage (Al-rihla al- kubra)”(2004/仏・モロッコ・ブルガリア・トルコ) 監督:イスマエル・フェルーキ(Ismael Ferroukhi)
 アラブ映画祭2006、アラブ映画祭2007にて上映。

 61.“The Mirage (Assarab)”(1979/モロッコ) 監督:Ahmed Bouanani

 62.“EL Karnak”(1975/エジプト) 監督:アリ・バドラハーン(Ali Badrakhan)

 63.“The Will (El azima)”(1939/エジプト) 監督:Kamal Selim

 64.“A Thousand Months (Alf Shaher)”(2003/モロッコ・仏・ベルギー・独) 監督:Faouzi Bensaïdi

 65.“Wanderers of the Desert (El-haimoune)”(1984/チュニジア・仏) 監督:Nacer Khemir

 66.“The Tough (Elfetawa)”(1957/エジプト) 監督:Salah Abouseif

 67.“Traces (Wachma)”(1970/モロッコ) 監督:Hamid Bennani

 68.“Casanegra Nour”(2008/モロッコ) 監督:Eddine Lakhmari

 69.“Life or Death (Hayat ou Maut)”(1954/エジプト) 監督:Kamal El Sheikh

 70.“A Bit of fear (Shey min el khouf)”(1969/エジプト) 監督:フセイン・カマール(Hussein Kamal)

 71.“Out of life (Hors la vie)”(1991/ベルギー・仏・伊) 監督:マルーン・バグダディ(Maroun Bagdadi)

 72.『豊穣な記憶』“Fertile Memory (Al Dhakira al Khasba)”(1980/独・パレスチナ・オランダ・ベルギー) 監督:ミシェル・クレフィ(Michel Khleifi)

 73.“Bitter Day, Sweet Day (Yom mor..yom helw)”(1988/エジプト) 監督:Khairy Beshara

 74.“Sejnane Abdellatif”(1973/チュニジア) 監督:Ben Ammar

 75.“The Border (Al-Hudud)”(1984/シリア) 監督:Duraid Lahham

 76.“The Beach of Lost Children (Shata’ al Atfal al Da’a’in)”(1991/モロッコ) 監督:Jillali Ferhati

 77.“Salt of this Sea (Milh hadha al-bahr)”(2008/パレスチナ) 監督:Annemarie Jacir
 米国アカデミー賞2009外国語映画賞パレスチナ代表。

 78.『ナイルのほとりの物語(ナイル河のから騒ぎ)』“Adrift on the Nile (Thartharah fawq al-Nil)”(1971/エジプト) 監督:フセイン・カマール(Hussein Kamal)
 エキプ・ド・シネマ。アラブ映画祭2007にて上映。

 79.“Chaos, This Is (Heya fawda)”(2007/仏・エジプト) 監督:ユーセフ・シャヒーン、ハーリド・ユーセフ(Khaled Youssef)

 80.“Al Yazerli”(1974/シリア) 監督:Kais Al-Zubaidi

 81.“The Leech (Shabab Emraa)”(1955/エジプト) 監督:Salah Abouseif

 82.“The Citadel (El kalaa)”(1988/アルジェリア) 監督:モハメッド・シュウイック(Mohamed Chouikh)

 83.“Messages from the Sea (Rassayel El Bahr)”(2010/エジプト) 監督:ダーウード・アブドゥッサイード(Daoud Abdel Sayed)
 米国アカデミー賞2011外国語映画賞エジプト代表。

 84.“The Emigrant (Al-mohager)”(1994/エジプト・仏) 監督:ユーセフ・シャヒーン

 85.“Masquerades”(2008/アルジェリア・仏) 監督:Lyes Salem
 米国アカデミー賞2009外国語映画賞アルジャリア代表。

 86.“Fools’ Alley (Darb al-Mahabil)”(1955/エジプト) 監督:タウフィーク・サーレア(Tewfik Saleh)

 87.“The Street Player (El harrif)”(1984/エジプト) 監督:ムハンマド・ハーン(Mohamed Khan)

 88.“Amreeka”(2009/米・クウェート) 監督:シャリエン・ダビス(Cherien Dabis)

 89.“Violets Are Blue (Lieah ya banafsieg)”(1993/エジプト) 監督:ラドワーン・エル=カーシフ(Radwan El-Kashef)

 90.“Waiting for Happiness (Heremakono)”(2002/モーリタニア・仏) 監督:アブデラマン・シサコ(Abderrahmane Sissako)

 91.『ズーズーにご用心』“Take Care of Zuzu (Khally Balak Men Zuzu)”(1972/エジプト) 監督:ハサン・アル=イマーム(Hassan Al Imam)

 92.“Phantom Beirut (Ashbah Beirut)”(1998/レバノン・仏) 監督:Ghassan Salhab

 93.“Heena Maysara”(2007/エジプト) 監督:ハーリド・ユーセフ(Khaled Youssef)

 94.“Bab el-Oued City”(1994/アルジェリア・仏・独・スイス) 監督:メルザック・アルアッシュ(Merzak Allouache)

 95.“An Egyptian Citizen (Al-Mowaten Masri)”(1990/エジプト) 監督:Salah Abouseif

 96.“Microphone”(2010/エジプト) 監督:Ahmad Abdalla

 97.“Escape (El heroob)”(1988/エジプト) 監督:アーテフ・エル=タイエブ(Atef El-Tayeb)

 98.“Oral Messages (Rassaelle Chafahyia)”(1991/シリア) 監督:アブドラティフ・アブドルハミド(Abdullatif Abdulhamid)

 99.“The Leopard (Al Fahd)”(1972/シリア) 監督:Nabil Al- Maleh

 100.“The Flirtation of Girls (Ghazal Al Banat)”(1949/エジプト) 監督:Anwar Wagdi

 100.『バビロンの陽光』“Son of Babylon (Ibn Babel)”(2009/イラク・英・仏・オランダ・UAE・エジプト・パレスチナ) 監督:モハメド・アルダラジー(Mohamed Al Daradji)
 米国アカデミー賞2011外国語映画賞イラク代表。

 100.“Mercedes”(1993/エジプト・仏) 監督:ユスリー・ナスラッラー(Yousry Nasrallah)

 100.“The Hyena’s Sun (shames al Debaa)”(1976/チュニジア・オランダ) 監督:Ridha Behi

 100.“Coming Forth by Day (Al-khoroug lel-nahar)”(2012/エジプト・UAE) 監督:Hala Lotfy

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 何らかの形で日本に紹介された作品は30本、うち劇場公開されたのは、(おそらく)10本です。

 上記の作品は紹介されていないものの、別の作品が紹介されている監督はけっこういるようです。

 第1位の“The Mummy (Al-mummia)”は、日本未紹介ですが、Chadi Abdel Salam監督が遺した唯一の長編監督作品だそうです。

 ◆全104本の国別の内訳は―

 エジプト:50
 シリア、モロッコ:各13
 アルジェリア、チュニジア:各10
 パレスチナ:7
 レバノン:6
 クウェート、UAE:3
 リビア:2
 イラク、サウジアラビア、モーリタニア:各1

 フランス:29
 ベルギー:9
 ドイツ:7
 イタリア:6
 アメリカ、イギリス、オランダ:各5
 スイス:2
 カナダ、デンマーク、トルコ、ノルウェー、ブルガリア:1

 国別集計では、映画大国であるエジプトが圧倒的で、ヨルダン、イエメン、オマーン、バーレーンなどからは1本も選ばれませんでした。

 ヨーロッパ各国は、アラブ諸国の作品にも積極的に出資しているようで、上記では、フランスの共同出資作品が最も多いという結果になりました。
 アラブ諸国とヨーロッパ各国との共同製作は、80年代から始まっていますが、90年代以降に本格化しているようです。共同出資先は、レバノンやパレスチナが多くなっています。

 ◆年代別の内訳は―

 1930年代:1
 1940年代:1
 1950年代:6
 1960年代:9
 1970年代:20
 1980年代:21
 1990年代:20
 2000年代:21
 2010年代:5

 投票者がリアルタイムで観た作品に投票する傾向があるのか、それとも、これがアラブ映画の実態なのか、中東戦争が終わった70年代以降の作品がバランスよく選ばれています。

 ◆監督別内訳は―

 エジプト
 8本:ユーセフ・シャヒーン
 7本:Salah Abouseif
 3本:アーテフ・エル=タイエブ、ダーウード・アブドゥッサイード、フセイン・カマール、ムハンマド・ハーン
 2本:ハーリド・ユーセフ、ヘンリー・バラカート、ユスリー・ナスラッラー、ラドワーン・エル=カーシフ、Khairy Beshara

 シリア
 2本:タウフィーク・サーレア、ムスタファ・アッカド、Mohamed Malas、Nabil Al- Maleh、Omar Amiralay

 アルジェリア
 2本:メルザック・アルアッシュ、Mohammed Lakhdar-Hamina(モハメド・ラクダール=ハミナ)

 チュニジア
 2本:ヌーリー・ブージッド、Nacer Khemir

 パレスチナ
 2本:エリア・スレイマン、ミシェル・クレフィ

 レバノン
 2本:ナディーン・ラバキー、マルーン・バグダディ

 ユーセフ・シャヒーンは、エジプトの巨匠として紹介されますが、こうして見ると、コンスタントに上質の作品を生み出した、アラブ映画界で最も尊敬されている映画監督であることがわかります。
 ユーセフ・シャヒーンに次いで高く評価されているSalah Abouseifは、まだ日本未紹介です。

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 当ブログでは、これまでいくつものオールタイム・ベストを紹介してきていますが、“Sight & Sound”の2012年のオールタイム・ベストにも、トロント国際映画祭の「10年間で最も重要な映画ベスト54」にも上記の作品は、1本も選ばれていませんでした。(欧米を中心とした)世界の映画のプロにおいても、アラブ映画はまだまだ未知の映画である、ということなのかもしれません。

 なお、アラブ諸国の映画製作状況を示す目安として、米国アカデミー賞外国語映画賞の出品状況を書き出しておきます。
 数字は、出品回数、ノミネート回数、受賞回数の順で並べています。

 エジプト:29-0-0
 アルジェリア:16-5-1
 レバノン:10-0-0
 モロッコ:9-0-0
 パレスチナ:6-2-0
 イラク:4-0-0
 クウェート:2-0-0
 チュニジア:2-0-0
 ヨルダン:1-0-0
 サウジアラビア:1-0-0

 シリア、リビア、UAE、モーリタニアなどからはまだ出品がないようです。

 

 ↑ クリックしてね!


 *公式サイト

 ・THE 100 GREATEST ARAB FILMS:http://diff.ae/top100/en
 ・ドバイ国際映画祭 プレスリリース:http://dubaifilmfest.com/en/news/article/dubai-international-film-festival-releases-the-100-greatest-arab-films/year/2013
 ・米国映画芸術科学アカデミー(AMPAS)プレスリリース:http://www.oscars.org/press/pressreleases/2014/20140530.html

 *参考サイト

 ・アラブ映画祭2005:http://www.jpf.go.jp/j/culture/media/domestic/movie/arab.html
 ・パレスチナ映画祭2006:http://www.ghada.jp/news02/eigatop.html
 ・アラブ映画祭2006:http://www.jpf.go.jp/j/culture/media/domestic/movie/arab2006.html
 ・アラブ映画祭2007:http://www.jpf.go.jp/j/culture/media/domestic/movie/arab2007.html
 ・アラブ映画祭2008:http://www.jpf.go.jp/j/culture/media/domestic/movie/arab2008.html
 ・東京国際映画祭2008 ラシード・マシャラーウィの世界:http://2008.tiff-jp.net/ja/lineup/title.php?lcat=3
 ・東京国際映画祭2009エジプト映画パノラマ:シャヒーン自伝四部作と新しい波:http://www.asiancrossing.jp/focus/2009/0930/5.html

 *当ブログ記事

 ・レバノン映画1943-2008:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200902/article_35.html

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