トランシルヴァニア国際映画祭2014 受賞結果!

 第13回トランシルヴァニア国際映画祭(5月30日-6月8日)の各賞が発表されました。

 【コンペティション部門】

 ◆グランプリ(Trofeul Transilvania/ Transilvania Trophy)
 ◎“Stockholm”(西) 監督:Rodrigo Sorogoyen

画像

 “Stockholm”(西) 監督:Rodrigo Sorogoyen
 物語:若者が、ナイトクラブで女性に声をかける。女は、会ったばかりの男からの愛の告白を信用しようとしない。それでも、男はあきらめず、2人は夜のマドリードを一緒に歩く。結局、2人は男のアパートに行き、セックスを始める。ここに至ってようやく彼らは真剣に相手のことを知ろうとし始め、相手が求めているものが自分とは全く違うことを悟る。たくさんの会話を重ねるが、どちらも真実は話していない。やがて、この映画のタイトルの意味するところが「ストックホルム・シンドローム」であるらしいことが観客に明らかにされる。
 マラガ・スペイン映画祭2013 監督賞、女優賞(アウラ・ガリード(Aura Garrido))、新人脚本賞受賞。
 モントリオール世界映画祭2013 フォーカス・オン・ワールド・シネマ部門出品。
 ワルシャワ国際映画祭2013 ワールド・トゥデイ部門出品。
 モンペリエ地中海映画祭2013 長編コンペティション部門出品。
 ゴヤ賞2014 新人男優賞受賞(Javier Pereira)。
 マイアミ国際映画祭2014イベロ・アメリカン 第1回作品コンペティション部門出品。

画像

 ◆監督賞
 ◎Tomasz Wasilewski “Floating Skyscrapers”(ポーランド)

画像

 “Floating Skyscrapers(Płynące wieżowce)”(ポーランド) 監督:Tomasz Wasilewski
 物語:Kubaは、水泳の選手で、これまで15年にわたって水泳のトレーニングを重ねている。彼には、Sylwiaというガールフレンドがいて、母のEwaともに3人で暮らしていたが、彼にはホモセクシャルの性癖があり、脱衣場で、不特定の相手とセックスしていた。ある時、彼は、アートギャラリーで、Michalと出会う。彼は、性的にオープンで、Kubaへの興味を隠そうとしなかった。2人はつきあい始めるが、それと同時に、Kubaは水泳のトレーニングをさぼり始める。Michalは、ゲイであることを母親からは認めてもらっていたが、父親からは許されず、一方、Kubaは、Sylwiaからは2人の関係を嫉妬され、Ewaは息子がゲイだとはどうしても認められなかった。
 トライベッカ映画祭2013出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 イースト・オブ・ウェスト・コンペティション部門出品。イースト・オブ・ウェスト賞受賞。
 BFIロンドン映画祭2013 LOVE部門出品。
 シカゴ国際映画祭2013 Out-Look部門出品。
 ヒホン国際映画祭2013 オフィシャル・セレクション出品。
 ポーランド映画賞2014 助演女優賞ノミネート。
 ズリーン国際映画祭2014 ナイト・ホライズン部門出品。

画像

 ◆審査員特別賞
 ◎“Viktoria”(ブルガリア・ルーマニア) 監督:Maya Vitkova

画像

 “Viktoria”(ブルガリア・ルーマニア) 監督:Maya Vitkova
 出演:Irmena Chichikova、Daria Vitkova、Kalina Vitkova、Mariana Krumova、Dimo Dimov、Georgi Spassov
 物語:Boryanaは、共産主義国のブルガリアでは子供を作らないことに決めていたが、それでもViktoriaという女の子を授かる。彼女にはなぜかおへそがなく、また、ベイビーオブ・10イヤーズの称号をもらう。Viktoriaは、9歳までは甘やかされて育ったが、それから共産主義の崩壊と時を同じくして、悲惨な時代を迎える。新しい時代は、母娘関係にも影響を及ぼす……。
 初監督長編。
 サンダンス映画祭2014出品。
 ロッテルダム国際映画祭2014 タイガーアワード・コンペティション部門出品。
 ヨーテボリ国際映画祭2014 イングマール・ベルイマン賞/新人監督コンペティション部門出品。

画像

 ◆パフォーマンス賞(Best Performance Award)
 ◎Javier Pereira、アウラ・ガリード(Aura Garrido) “Stockholm”

画像

 ◆審査員スペシャル・メンション(Special Mention of the Jury)
 ◎『流れ犬パアト』“Dog(Paat)”(イラン) 監督:アミル・トゥーデルスタ(Amir Toodehroosta)
 ◎“White Shadow”(伊・独・タンザニア) 監督:Noaz Deshe

 『流れ犬パアト』“Dog(Paat)”(イラン) 監督:アミル・トゥーデルスタ(Amir Toodehroosta)
 物語:「犬を飼うことが禁止されている町で、妻とのトラブルを抱える男が飼っている犬の名はパアト。トラブルの末に男は殺される。パアトは家を飛び出して都会をさまよい、様々な人々との出会いと別れを繰り返していく。そこから浮かび上がる人間社会の光と影…。イラン映画といえば、子どもを主人公に据えて社会を批評的に観察する諸作品が有名だが、本作は物言わぬ動物の目を通してそれを行っている。移動のたびに車窓から外を見つめる場面をはじめ、パアトの名演技は特筆もの。トゥーデルスタ監督は、かつてキアロスタミやナデリも所属していたイラン青少年映画協会でキャリアを開始し、CMディレクターとして名を揚げた若手。本作にはイラン社会の矛盾が反映されていると語っている。」
 ワルシャワ国際映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。
 東京国際映画祭2013 アジアの未来部門出品。

画像

 “White Shadow”(伊・独・タンザニア) 監督:Noaz Deshe
 出演:Hamisi Bazili、James Gayo、Glory Mbayuwayu、Salum Abdallah
 物語:2008年以来、タンザニアでは、アルビノがターゲットにされ、妖術師は、アルビノを切り刻んで荒稼ぎをしている。2008年から2010年まで、妖術師のからんだ殺人が200件以上起きていると言われる。地元の人は言う。「アルビノは死ぬのではない。ただ消えるのだ」と。アリアスは、アルビノの少年で、父が殺されて以来、町までは母に送り迎えをしてもらっている。トラックの運転手をしている叔父のコスモスも彼の面倒を見てくれている。アリアスは、叔父の娘アントワネットのことが好きだったが、叔父はつきあうことを許してくれない。ある日、彼は、自分の肌の色のことに気づく……。
 初監督長編。
 ベネチア国際映画祭2013 国際批評家週間出品。ルイジ・ディ・ラウエンティス賞/新人監督賞受賞。
 サンダンス映画祭2014出品。
 サンフランシスコ国際映画祭2014 ニュー・ディレクターズ・コンペティション部門出品。審査員特別表彰受賞。


 ◆観客賞
 ◎“Still Life”(英・伊) 監督:ウベルト・パゾリーニ(Uberto Pasolini)

画像

 “Still Life”(伊・英) 監督:ウベルト・パゾリーニ
 出演:エディー・マーサン、ジョアンヌ・フロガット
 物語:ロンドン南部のギリシャ正教のお葬式。ふさわしい音楽が流れ、感動的なスピーチがなされる。ここに、埋葬所に雇われた男ジョン・メイが列席している。彼の仕事は、孤独のうちに亡くなった人の近親者を探すことだ。なかなかうまく行くことはないが、完璧主義者の彼は、この仕事を愛し、「クライアント」に最良のお別れをさせてあげようという努力を欠かさない。しかし、業務の再編で、彼がやっていた仕事が廃止されることが決まる。彼は、最後のケースに自分のプロフェッショナルとしてのスキルを注ぐことにする。その「相手」は、アル中のビリー・ストークで、ジョンは、ビリーの友人を捜して、彼の軌跡をたどり、イギリス中を旅する。その過程で、ジョンは、自らの人生を取り戻していくことになる。
 ウベルト・パゾリーニは、『フル・モンティ』や『クローサー・ユー・ゲット』、『ベラミ 愛を弄ぶ男』などを手がけるプロデューサーで、監督第1作『マチャン/大脱走』が高い評価を受けた。本作は第2監督作品。
 ベネチア国際映画祭2013 Orizzonti部門出品。監督賞、C.I.C.A.E. Award、Francesco Pasinetti Award 最優秀作品賞、Civitas Vitae Award受賞。
 チューリヒ映画祭2013 インターナショナル長編コンペティション部門出品。
 レイキャビク国際映画祭2013 コンペティション部門出品。最優秀作品賞(The Golden Puffin Discovery Award)、国際批評家連盟賞受賞。
 ワルシャワ国際映画祭2013 オープニング作品。
 アブダビ国際映画祭2013 ニュー・ホライズンズ・コンペティション部門出品。最優秀作品賞(Black Pearl Award)受賞。
 ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞2014 EU映画賞ノミネート。
 エジンバラ国際映画祭2014 マイケル・パウエル賞/最優秀英国映画賞コンペティション部門出品。

画像

 【Shadows Shorts部門】

 ◆最優秀作品賞
 ◎“Yardbird”(オーストラリア) 監督:Michael Spiccia

 “Yardbird”(オーストラリア) 監督:Michael Spiccia
 物語:人里離れたスクラップ置き場で暮らしている若い娘がいて、彼女の父親を痛めつめるために遠征してきた地元の連中に、暴力を振るわれる。
 カンヌ国際映画祭2012 短編コンペティション部門出品。
 シドニー映画祭2012 最優秀オーストラリア短編賞受賞。
 シカゴ国際映画祭2012 出品。
 Flickerfest 2013 最優秀オーストラリア短編賞&編集賞受賞。
 ベルリン国際映画祭2013 ジェネレーションKplus部門出品。
 トライベッカ映画祭2013 短編コンペティション部門出品。審査員スペシャル・メンション受賞。

画像

 【ルーマニア・デイズ部門】

 ◆最優秀作品賞
 ◎“Al doilea joc(The Second Game)”(ルーマニア) 監督:Corneliu Porumboiu

 “Al doilea joc(The Second Game)”(ルーマニア) 監督:Corneliu Porumboiu
 監督とその父親が、1988年に行なわれたサッカー・ブカレスト・リーグの試合の映像を見ている。対戦しているのは、上位チームであるDinamoとSteauaだ。Dinamoは、ルーマニアの秘密警察のチームで、もう一方のSteauaは、ルーマニア軍のチームで、独裁者チャウシェスクの息子が指揮を執っている。この1年後に、革命が起こって、チャウシェスク政権が倒れる。試合の映像に、父子のおしゃべりがかぶさる。激しい雪が降り、プレーも鈍い。黄色いインタータイトルで時間が示され、雪のまじる粗いビデオ映像が流れる。2ハーフの普通の試合。たくさんの試合のうちの1つ。クロスバーにボールが当たっていなかったらどうなったか? 審判がプレッシャーに負けて好きなチームをえこひいきしたらどうなったか? もしカメラがピッチでの小競り合いを映していたら? もし雪で試合が中止になっていたら? この試合が1年後だったら? あり得たかもしれない「もう1つの試合」についての空想が延々と続く。カメラは観客席を映すが、雪にさえぎられて観客は見えず、選手は、バンデージを巻き、血を流して、試合は死闘になる。カメラワークもなく、編集もなく、ただ長い試合がそのまま映し出される。
 ベルリン国際映画祭2014 フォーラム部門出品。
 香港国際映画祭2014 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 インディーリスボア/リスボン国際インディペンデント映画祭2014出品。

画像

 ◆第1回作品賞(Romanian Days Award for Best Debut)
 ◎“Câinele japonez(The Japanese Dog)”(ルーマニア) 監督:Tudor Cristian Jurgiu

 “Câinele japonez(The Japanese Dog)”(ルーマニア) 監督:Tudor Cristian Jurgiu
 物語:Costache Molduは、洪水で、妻と家と蓄えを失う。このままここにとどまるか、離れるかという決断を迫られたちょうどその頃、20年ぶりに息子が日本から帰ってくる。2人は、離れていた間にできてしまった距離感を短期間で埋めようとする。
 タイトルの「日本の犬」とは、息子が日本のおみやげとして持ってきたAIBOのこと。
 サンセバスチャン国際映画祭2013 ニュー・ディレクターズ部門出品。
 ワルシャワ国際映画祭2013 1-2コンペティション部門出品。最優秀作品賞受賞。
 GOPO賞2014 主演男優賞受賞(ヴィクトール・レベンギュウク)。
 ヴィリニュス国際映画祭2014 New Europe-New Namesコンペティション部門出品。

画像

 ◆最優秀短編賞
 ◎“Să mori din dragoste rănită(Dying from a wound of love)”(ルーマニア) 監督:Iulia Rugină

 ◆短編部門 スペシャル・メンション(Special Mention of the Short Film Jury in the Romanian Days)
 ◎Sofia Nicolaescu(女優) “Trece și prin perete(It can pass through the wall)”(ルーマニア)(監督:Radu Jude)

 【その他の賞】

 ◆国際批評家連盟賞
 ◎“Calvary”(2013/アイルランド・英) 監督:ジョン・マイケル・マクドナー

 “Calvary”(2013/アイルランド・英) 監督:ジョン・マイケル・マクドナー
 出演:ブレンダン・グリーソン、クリス・オダウド(Chris O'Dowd)、ケリー・ライリー、エイダン・ギレン(Aidan Gillen)
 物語:ジェームズ・ラヴェルは、カトリックの神父で、教区の信者から告解を受けている。顔の見えぬ信者は、自分は、神父により7歳の時に性的な虐待を受け、1週間後にその相手を殺しそうと考えていると告げる。ジェームズは、その復讐の相手が、ほかならぬ自分であることを知り、衝撃を受ける。その事実は、告解で知ったことであるがゆえに、警察へ行くこともできず、彼にとって殺人者を待つ、苦痛の1週間が始まる。さらに、そこに自殺を考えている彼の娘がやってきて、事態はより複雑になる。
 サンダンス映画祭2014 プレミア部門出品。
 ベルリン国際映画祭2014 パノラマ部門出品。エキュメニカル審査員賞受賞。
 アイルランド・アカデミー賞2014 作品賞・監督賞・主演男優賞(ブレンダン・グリーソン)・脚本賞受賞。

画像

 ◆ヤング・フランス語審査員賞(The Young Francophone Jury Prize)
 ◎『ムード・インディゴ うたかたの日々』(仏・ベルギー) 監督:ミシェル・ゴンドリー

 ◆The Let’s Go Digital! Award for Best Film produced in The LGD! Workshop
 ◎“Arta este...” Naomi Nadaban、Teodora Modoi、Antonela Bob

 【製作助成】

 [Transilvania Pitch Stop (TPS) Awards]

 ◆製作助成賞(Transilvania Pitch Stop Development Award in amount of 2000 euro cash award offered by TIFF)
 ◎“Father Moves Mountains” 監督:Daniel Sandu

 ◆ポストプロダクション賞(Transilvania Pitch Stop Post Production Award, 5000 euro worth post production services offered by Abis Studio & ColorGrade)
 ◎“Marița” 監督:Cristi Iftime プロデューサー:Ada Solomon, HiFilm

 [The Transilvania Film Festival Fund (TFFF) awards]

 ◆助成金:3000ユーロ
 ◎“Fifteen Zero Thirty Three” Iulia Matei

 ◆ポストプロダクション支援:3000ユーロ
 ◎“Opening” Cristina Groșan

 ◆ポストプロダクション支援:3000ユーロ
 ◎“Compatibilități” Alexandru Căpătoiu

 [Local Competition Award]

 ◆ポストプロダクション支援:3000ユーロ
 “Adidași mărimea 36” Gábor Loránd

 ◆スペシャル・メンション:300ユーロ
 ◎“Veghe” Cristina Haneș

 【特別賞・名誉賞】

 ◆生涯貢献賞(Lifetime Achievement Award)
 ◎クシシュトフ・ザヌーシ

画像

 ◆キャリア貢献賞(Career Achievement Award)
 ◎デブラ・ウィンガー

画像

 ◆エクセレンス賞(Excellence Award)
 ◎Florin Zamfirescu(男優)

画像

--------------------------------

 

 ↑ クリックしてね!


 *当ブログ記事

 ・トランシルヴァニア国際映画祭2014 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201405/article_40.html
 ・トランシルヴァニア国際映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_12.html
 ・トランシルヴァニア国際映画祭2012 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_10.html
 ・トランシルヴァニア国際映画祭2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201206/article_13.html
 ・トランシルヴァニア国際映画祭2011 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201105/article_28.html
 ・トランシルヴァニア国際映画祭2011 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201106/article_14.html
 ・トランシルヴァニア国際映画祭2010 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201005/article_15.html
 ・トランシルヴァニア国際映画祭2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201006/article_9.html
 ・トランシルヴァニア国際映画祭2009 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_15.html
 ・トランシルヴァニア国際映画祭2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200906/article_10.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2014年3月~11月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201403/article_4.html

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック