ドーヴィル・アジアン映画祭2014 受賞結果!

 第16回ドーヴィル・アジアン映画祭(3月5日-9日)の受賞結果です。

 ドーヴィル・アジアン映画祭(Festival du Film Asiatique de Deauville)は、1999年からフランスのバス=ノルマンディー地方にあるドーヴィルで始まったアジア映画に特化した映画祭で、8月下旬から9月上旬にかけて開催されるドーヴィル・アメリカン映画祭と併せて、ドーヴィルの年中行事にようになっています。

 先行するドーヴィル・アメリカン映画祭が70~80本くらいの作品を上映するのに対して、ドーヴィル・アジアン映画祭の上映本数は約30本程度で、非常にコンパクトな映画祭になっています。

 映画祭は、コンペティション部門とアウト・オブ・コンペティション部門、および、オマージュ部門という3つの部門で構成され、多くのゲストが来場して映画祭を盛り上げています。

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 【コンペティション部門】

 ・“Trapped”(イラン) 監督:パーヴィス・シャハージ(Parviz Shahbazi)
 ・“Nagima”(カザフスタン) 監督:Zhanna Issabayeva
 ・“Ugly”(インド) 監督:アヌラーグ・カシヤプ(Anurag Kashyap)
 ・“Toilet Blues”(インドネシア) 監督:Dirmawan Hatta
 ・“Mater Dolorosa”(フィリピン) 監督:アドルフ・アリックス・ジュニア
 ・“No Man’s Land(無人区)”(中) 監督:ニン・ハオ
 ・“Han Gong-Ju”(韓) 監督:Lee Su-jin
 ・“Steel Cold Winter”(韓) 監督:Choi Jin-seong

 ※審査員:クレール・ドゥニ、René Bonnell(フランス映画界のエグゼクティヴ/ Studio Canal+の創立者)、サミール・ゲスミ(Samir Guesmi:フランスの男優)、フロランス・ロワレ=カイユ(Florence Loiret Caille:フランスの女優)、ジル・マルシャン(Gilles Marchand:監督・脚本家)、ロクサーヌ・メスキダ(Roxane Mesquida:フランスの女優)

 ◆グランプリ(Lotus Du Meilleur Film - Grand Prix)
 ◎“Nagima”(カザフスタン) 監督:Zhanna Issabayeva

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 “Nagima”(カザフスタン) 監督:Zhanna Issabayeva
 物語:Nagimaは、孤児院出身で、無口で、醜く、読み書きもできない。彼女は、アルマトイの近郊に、孤児院仲間のAnyaと共同で小さなアパートを借りる。ところが、妊娠していたAnyaが、出産時に死んでしまう。生まれた子供は、結局、孤児院に預けられることになる。Nagimaは、友だちを失っただけでなく、人生の意味や新しく行動を起こすための気力も失い、激しい鬱に陥る。
 釜山国際映画祭2013 ガラ・プレゼンテーション部門出品。
 ベルリン国際映画祭2014 フォーラム部門出品。

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 ◆審査員賞(Lotus Du Jury - Prix du Jury)
 ◎“Ugly”(インド) 監督:アヌラーグ・カシヤプ(Anurag Kashyap)

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 “Ugly”(インド) 監督:アヌラーグ・カシヤプ(Anurag Kashyap)
 出演:Ronit Roy、Rahul Bhat、Tejaswini Kolhapure、Vineet Kumar Singh、Girish Kulkarni
 物語:カリは、10歳で、両親は離婚し、母親と暮らしている。継父は、ムンバイの警察で、捜査隊の隊長をしている。ある土曜日、カリは、実父とでかけ、行方不明になってしまう。
 カンヌ国際映画祭2013 監督週間出品。
 プチョン国際ファンタスティック映画祭2013 プチョンズ・チョイス部門出品。
 ワルシャワ国際映画祭2013 特別上映作品。
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2013 フォーカス・アジア部門出品。スペシャル・メンション受賞。

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 ◎“Han Gong-Ju”(韓) 監督:Lee Su-jin

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 “Han Gong-Ju”(韓) 監督:Lee Su-jin
 物語:Han Gong-Juは、高校生で、スキャンダラスな事件に巻き込まれて、転校を余儀なくされる。親の元から転校先に通うことはできず、彼女は、担任の母親の家に住まわせてもらうことになる。彼女に、Eunheeという友だちができ、彼女が歌がうまいことを知って、Eunheeは彼女をアカペラ・クラブに誘う。ところが、彼女が歌っているビデオを見て、前の学校の親たちが騒ぎ始める。Han Gong-Juは犠牲者であり、彼女に非はなかったが、彼女は人の注目を避けて生きていこうと決める。
 釜山国際映画祭2013 韓国映画トゥデイ部門出品。CGV Movie Collage Award受賞。
 マラケシュ国際映画祭2013 最優秀作品賞(Golden Star)受賞。
 ロッテルダム国際映画祭2014 タイガーアワード受賞。

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 ◆批評家賞(Lotus Air France - Prix de la Critique)
 ◎“Han Gong-Ju”(韓) 監督:Lee Su-jin

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 ◆観客賞(Le Prix Du Public De La Ville De Deauville)
 ◎“Han Gong-Ju”(韓) 監督:Lee Su-jin

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 【オマージュ】(Hommage/Tribute)

 ◎中田秀夫

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 ◎Malani Fonseka(スリランカの女優・監督・プロデューサー)

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 ◎ツァイ・ミンリャン

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 注目すべきは、やはりグランプリの“Nagima”と3冠の“Han Gong-Ju”でしょうか。

 カザフスタンでは、エミール・バイガジンをはじめとする新しい映画作家がたくさん登場してきているようで、その兆候は昨年の釜山国際映画祭のラインナップにも現われていていましたが、“Nagima”の監督Zhanna Issabayevaもそうした映画作家の1人ということになるようです。

 “Han Gong-Ju”は、世界各地で受賞を重ねていて、もうこれだけの受賞歴があれば、日本での劇場公開の資格は十分、というところだと思われます。ひょっとするともうどこかの映画会社が買っていて、公開に向けて準備を進めているところかもしれません。年内にはなんらかの形で日本にも紹介されるのではないでしょうか。

 なお、今回のドーヴィル・アジアン映画祭に、日本から出品された作品は以下の通りです。

 ・『さかさまのパテマ』 監督:吉浦康裕
 ・『リアル~完全なる首長竜の日~』 監督:黒沢清
 ・『Present For You』 監督:臺佳彦
 ・『仄暗い水の底から』(2001) 監督:中田秀夫
 ・『Chatroom/チャットルーム』(2010/英) 監督:中田秀夫
 ・『MONSTERZ モンスターズ』 監督:中田秀夫

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 *当ブログ記事

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2014年3月~11月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201403/article_4.html

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