全米映画批評家協会賞2014 発表!

 第48回全米映画批評家協会賞が発表されました。(1月4日)

 【全米映画批評家協会賞】

 全米映画批評家協会賞(National Society of Film Critics award)は、「全米」といいながら実はニューヨークを拠点とした映画批評家グループの選ぶ映画賞で、元々は、ニューヨーク映画批評家協会への入会を断られた映画批評家が集まって作ったもので、1966年に設立されています。(歴史の古さではニューヨーク映画批評家協会に次ぐ歴史があります。)
 メンバーには、「ニューヨーカー」誌のポーリン・ケール、「ニューズウィーク」誌のジョー・モルゲンステルン、「ライフ」誌のリチャード・シッケルなど、影響力のある映画評論家が多く顔を揃えていたということもあって、協会と協会員は映画通から高い評価を受けています。
 国際批評家連盟賞のアメリカ代表も実はここ全米映画批評家協会だったりします。
 受賞作品には、アメリカ映画のみならず、外国映画が入ってくることもしばしばで、アカデミー賞とはほとんど重ならず、また同じにしようというつもりもないようで、過去40年間で作品賞が同じになったことはたった5回しかありません(『アニー・ホール』『許されざる者』『シンドラーのリスト』『ミリオンダラー・ベイビー』『ハート・ロッカー』)。
 以前の作品賞には、『戦場でワルツを』、『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』、『パンズ・ラビリンス』、『カポーティ』、『ミリオンダラー・ベイビー』、『アメリカン・スプレンダー』、『戦場のピアニスト』、『マルホランド・ドライブ』、『ヤンヤン 夏の想い出』“Topsy-Turvy”、『マルコヴィッチの穴』などがあります。

 全米映画批評家協会(National Society of Film Critics)
 設立年:1966年 会員数:59(ロジャー・エバートを含む)
 公式サイト:http://www.nationalsocietyoffilmcritics.com/
 Wikipedia(英語):http://en.wikipedia.org/wiki/National_Society_of_Film_Critics
 Wikipedia(日本語):http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%A8%E7%B1%B3%E6%98%A0%E7%94%BB%E6%89%B9%E8%A9%95%E5%AE%B6%E5%8D%94%E4%BC%9A%E8%B3%9E

 [賞の特徴]
 ・各部門で次点2位まで発表される。
 ・獲得ポイントも併せて発表している。
 ・最優秀劇場未公開映画、実験映画賞、映画遺産といった賞を設けている。
 ・故人に弔意を示す部門を設けている。
 ・2013年の作品賞は『愛、アムール』、2012年の作品賞は『メランコリア』、2011年の作品賞は『ソーシャル・ネットワーク』。

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 ◆作品賞
 1.“Inside Llewyn Davis”(23)
 2.『アメリカン・ハッスル』(17)
 3.『それでも夜は明ける』(16)
 4.“Her”(16)

 ◆監督賞
 1.ジョエル&イーサン・コーエン “Inside Llewyn Davis”(25)
 2.アルフォンソ・キュアロン 『ゼロ・グラビティ』(18)
 3.スティーヴ・マックイーン 『それでも夜は明ける』(15)

 ◆主演男優賞
 1.オスカー・アイザック “Inside Llewyn Davis”(28)
 2.キウェテル・イジョフォー 『それでも夜は明ける』(19)
 3.ロバート・レッドフォード 『オール・イズ・ロスト~最後の手紙~』(12)

 ◆主演女優賞
 1.ケイト・ブランシェット 『ブルージャスミン』(57)
 2.アデル・エグザルコプロス 『アデル、ブルーは熱い色』(36)
 3.ジュリー・デルピー 『ビフォア・ミッドナイト』(26)

 ◆助演男優賞
 1.ジェームズ・フランコ 『スプリング・ブレイカーズ』(24)
 2.ジャレッド・レト 『ダラス・バイヤーズクラブ』(20)
 3.バーカッド・アブディ 『キャプテン・フィリップス』(14)

 ◆助演女優賞
 1.ジェニファー・ローレンス 『アメリカン・ハッスル』(54)
 2.ルピータ・ニョンゴ 『それでも夜は明ける』(38)
 3.サリー・ホーキンス 『ブルージャスミン』(18)
 4.レア・セイドゥ 『アデル、ブルーは熱い色』(18)

 ◆脚本賞
 1.リチャード・リンクレイター、イーサン・ホーク、ジュリー・デルピー 『ビフォア・ミッドナイト』(29)
 2.ジョエル&イーサン・コーエン “Inside Llewyn Davis”(26)
 3.エリック・ウォーレン・シンガー、デイヴィッド・O・ラッセル 『アメリカン・ハッスル』(18)

 ◆撮影賞
 1.ブリュノ・デルボネル “Inside Llewyn Davis”(28)
 2.エマニュエル・ルベツキ 『ゼロ・グラビティ』(26)
 3.フェドン・パパマイケル 『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』(17)

 ◆ドキュメンタリー賞(Nonfiction)
 1.『アクト・オブ・キリング』(20)
 1.“At Berkeley”(20)
 2.『リヴァイアサン』(18)

 ◆外国語映画賞
 1.『アデル、ブルーは熱い色』(27)
 2.『罪の手ざわり』(21)
 3.“The Great Beauty”(15)

 ◆最優秀未公開映画(Film Still Awaiting U.S. Distribution)
 ◎『ピクニック』(仏・台湾) 監督:ツァイ・ミンリャン
 ◎“Hide Your Smiling Faces”(米) 監督:Daniel Patrick Carbone

 “Hide Your Smiling Faces”(米) 監督:Daniel Patrick Carbone
 物語:9歳の少年が不可解な死を遂げて、小さな町に波紋が広がる。悲劇的な事故の中で、これまで普通に行なわれていたやりとりが、恐ろしげなトーンを帯びてくる。14歳のエリックと9歳のトミーの兄弟は、死んだ少年の友だちで、彼らも、死というものについて考えざるを得なくなる。2人は、現実から目をそむけて、彼らのまわりにある豊かな森の中に逃げ込む。
 サラエボ映画祭2013 オペレーション・キノ部門出品。
 BFIロンドン映画祭2013 第1回作品コンペティション部門出品。
 シカゴ国際映画祭2013 ワールド・シネマ部門出品。
 ヴァリャドリッド国際映画祭2013 ミーティング・ポイント部門 ヤング審査員部門出品。

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 ◆実験映画賞(Experimental Film)
 ◎『リヴァイアサン』“Leviathan”(仏・英・米) 監督:ルシアン・キャステイン=テイラー(Lucien Castaing-Taylor)

 ◆映画遺産(Film Heritage Award)
 ◎ニューヨーク近代美術館 アラン・ドワンの広範囲にわたるレトロスペクティヴに対して(To the Museum of Modern Art, for its wide-ranging retrospective of the films of Allan Dwan)
 ◎オーソン・ウェルズ幻の映画“Too Much Johnson”(“Too Much Johnson”: the surviving reels from Orson Welles’s first professional film. Discovered by Cinemazero (Pordenone) and Cineteca del Friuli; funded by the National Film Preservation Foundation; and restored by the George Eastman House)
 ◎英国映画協会(BFI) アルフレッド・ヒッチコックの9本のサイレント映画の修復に対して(British Film Institute for restorations of Alfred Hitchcock’s nine silent features)
 ◎ニュージーランド・フィルム・アーカイブからのDVD “American Treasures”(To the DVD “American Treasures from the New Zealand Film Archive”)

 ◆弔意(Dedication)
 2013年に亡くなった協会のメンバー、ロジャー・エバートとスタンリー・カウフマンの思い出に(The meeting was dedicated to the memory of two distinguished members of the Society who died in 2013: Roger Ebert and Stanley Kauffmann.)

 ※受賞者名の後の数字は得票ポイントです。

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 *当ブログ記事

 ・全米映画批評家協会賞2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201301/article_9.html
 ・全米映画批評家協会賞2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201201/article_11.html
 ・全米映画批評家協会賞2011 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_12.html
 ・全米映画批評家協会賞2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_1.html
 ・全米映画批評家協会賞2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200901/article_1.html

 ・全米映画賞レース2013の結果をまとめてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_23.html

 ・全米の映画批評家協会系映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201101/article_2.html

 ・全米の映画賞について調べてみました:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201001/article_45.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年12月~2014年4月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_1.html

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