サンダンス映画祭2014 受賞結果!

 第30回サンダンス映画祭の各賞が発表されました。

 【US ドラマ部門】

 ◆審査員グランプリ(The U. S. Grand Jury Prize: Dramatic)
 ◎“Whiplash”(米) 監督:デイミアン・チャゼル(Damien Chazelle)

  “Whiplash”(米) 監督:デイミアン・チャゼル (Damien Chazelle)
 出演:マイルズ・テラー(Miles Teller)、J・K・シモンズ
 物語:アンドリューは、19歳で、競争の激しいマンハッタンの音楽院でも、有望な若手のドラマーのひとりである。しかし、彼は、ミュージシャンにはあまり興味がなかった。というより、作家になろうとして失敗した父の遺伝子が自分にも流れているのではないかと恐れていた。父の二の舞にはなるまいと、彼は文字通り血のにじむ努力をする。そんな彼を、悪名高きテレンス・フィッシャーが率いるスクール・バンドがメンバーに引き入れる。フィッシャーは、冷酷な音楽教師で、生徒の潜在能力などおかまいなしに、完璧さを追求する。その要求は、時に、人間性を無視してしまうことすらあった……。
 『グランドピアノ 狙われた黒鍵』の脚本家デイミアン・チャゼルの第2監督長編。2013年に発表した同名短編の長編版。


 ◆監督賞(The Directing Award: U.S. Dramatic)
 ◎“Fishing Without Nets”(米・ソマリア・ケニヤ) 監督:Cutter Hodierne

 “Fishing Without Nets”(米・ソマリア・ケニヤ) 監督:Cutter Hodierne
 出演:Abdikani Muktar、Abdi Siad、Abduwhali Faarah、Abdikhadir Hassan、Reda Kateb、Idil Ibrahim
 物語:アブディは、イエメンで待つ妻と子供のために、ソマリアの海賊一味に加わる。彼らは、遠洋でフランスのタンカーを襲い、高額の身代金を要求する。身代金が届くまでの間、彼は、人質とかりそめの友情関係を育む。仲間のひとりが人質に対して暴力を振るった時、彼は、その後の運命を変えることになるある重大な選択をする。
 2012年にサンダンス映画祭で審査員特別賞を受賞した同名短編の長編版。初監督長編。


 ◆脚本賞(The Waldo Salt Screenwriting Award: U.S. Dramatic)
 ◎“The Skeleton Twins”(米) 脚本:Craig Johnson、マーク・ヘイマン(Mark Heyman)

 “The Skeleton Twins”(米) 監督:Craig Johnson
 出演:ビル・ヘイダー(Bill Hader)、クリステン・ウィグ、ルーク・ウィルソン、タイ・バーレル、ボイド・ホルブルック(Boyd Holbrook)、ジョアンナ・グリーソン(Joanna Gleason)
 物語:マギーとマイロは二卵性双生児だが、国の反対側で別々に暮らしていた。偶然、同じ日に命拾いするようなことがあり、マイロは、彼らが育ったニューヨークへマギーを訪ねる。歯科衛生士のマギーは、痛すぎるほど性格のいい夫ランスとの不幸な結婚に苦しんでいて、一方、マイロは、英語教師のリッチとつきあっていたが、これまでの道のりは平坦なものではなかった。2人はともに、相手の人生が思い描いていたものとは違うことを知る。
 脚本家のマーク・ヘイマンは、『レスラー』のプロデューサーで、『ブラック・スワン』の脚本家。


 ◆撮影賞(The Cinematography Award: U.S. Dramatic)
 ◎“Low Down”(米) 撮影:クリストファー・ブローヴェルト(Christopher Blauvelt)

 “Low Down”(米) 監督:Jeff Preiss
 出演:ジョン・ホークス、エル・ファニング、グレン・クローズ、レナ・ヘディ、ピーター・ディンクレイジ
 伝説のジャズ・ピアニスト、ジョー・オールバニー(Joe Albany)の人生を、娘エイミーの視点で描いた作品で、エイミー・オールバニー自身が脚本に参加している。
 物語:70年代のハリウッド。エイミーは、天才ジャズ・ピアニスト、ジョー・オールバニーの娘に生まれる。彼女が住むアパートには、父を慕って、ミュージシャンやアーティストや流れ者がひっきりなしにやってくる。その一方で、才能とヘロイン中毒で苦しむ父の姿も目撃する。やがて、エイミーは、成長し、父の影から脱し、自分のアイデンティティーを確立する時期を迎える。
 ドキュメンタリーの撮影監督Jeff Preissの初監督長編。
 撮影監督のクリストファー・ブローヴェルトは、『パラノイドパーク』の第一アシスタントカメラで、『ブリングリング』の撮影監督。


 ◆ブレイクスルー・タレント賞(The U.S. Dramatic Special Jury Award for Breakthrough Talent)
 ◎“Dear White People”(米) 監督:Justin Simien

 “Dear White People”(米) 監督:Justin Simien
 出演:Tyler Williams、テッサ・トンプソン(Tessa Thompson)、テヨナ・パリス(Teyonah Parris)、Brandon Bell
 物語:アフリカン・アメリカンのパーティーに白人たちが暴動をしかける。白人社会で黒人であることの風刺。アイビーリーグの大学に通う4人の黒人学生の物語。
 初監督長編。


 ◆作曲賞(The U.S. Dramatic Special Jury Award for Musical Score Musical Score)
 ◎“Kumiko, the Treasure Hunter”(米) 作曲:The Octopus Project

 “Kumiko、the Treasure Hunter”(米) 監督:David Zellner
 出演:菊地凛子
 物語:クミコは、東京の雑然としたアパートで暮らしている。彼女はOLをしていて、毎日、ロボットのようにお茶汲みをしたり、せこい上司のご機嫌取りをしたりしている。プライベートでは、彼女には、夢中になっている1本の映画がある。彼女は、そのVHSを擦り切れるまで何度も観て、流れ者が戦利品を埋めた場所を割り出す。それは、明らかにフィクションの中での出来事だが、彼女は、お宝を探そうとして、冬のミネソタへと向かう。
 “Kid-Thing”のDavid Zellner監督最新作。
 ベルリン国際映画祭2014 フォーラム部門出品。


 ◆観客賞(The Audience Award: U.S. Dramatic)
 ◎“Whiplash”(米) 監督:デイミアン・チャゼル (Damien Chazelle)

 【US ドキュメンタリー部門】

 ◆審査員グランプリ(The U.S. Grand Jury Prize: Documentary)
 ◎“Rich Hill”(米) 監督:アンドリュー・ドロス・パレルモ(Andrew Droz Palermo)、Tracy Droz Tragos

 “Rich Hill”(米) 監督:アンドリュー・ドロス・パレルモ(Andrew Droz Palermo)、Tracy Droz Tragos
 州間道路49号線が通る、人口1396人の町、ミズーリ州リッチ・ヒル。監督のアンドリュー・ドロス・パレルモと従兄弟のTracy Droz Tragosは、ともすれば見逃してしまいそうなこの町で生活する、3人の少年にスポットライトを当てる。彼ら、アンドリュー、ハーリー、アパッチの3人は、ちょうど子供から大人に変わりつつある時期にあって、素敵な家や、テーブルでの夕食、健康、愛する家族といった、ごく普通の生活とよりよい未来を夢見ている。監督たちは、彼らと親密な関係を築き、あまり恵まれてはいない生活環境をも含めて、彼らの暮らしぶりをドキュメントしていく。
 『サプライズ』の撮影監督アンドリュー・ドロス・パレルモの初監督長編。


 ◆監督賞(The Directing Award: U.S. Documentary)
 ◎“The Case Against 8”(米) 監督:Ben Cotner、ライアン・ホワイト(Ryan White)

 “The Case Against 8”(米) 監督:Ben Cotner、ライアン・ホワイト (Ryan White)
 カリフォルニア州における、同姓婚を禁止する「提案8号」をめぐる論争を、5年以上にわたって追ったドキュメンタリー。2008年5月、同姓婚を認めないのは、州憲法違反であるという判断をカリフォルニア州最高裁が下す。同年9月、同姓婚を禁止する「提案8号」が出され、これに対する住民投票が行なわれ、賛成多数で「提案8号」が通過し、同姓婚の禁止が決定される。2009年5月、「提案8号」は、平等な人権を保障した州憲法に違反するとし、前年の住民投票を無効とする訴えが出されたが、最高裁は住民投票は有効であるとの判断を示し、訴えを退けた。その後、法的闘争は二転三転する。こうした論争の中で、同姓婚推進派の中でカップルが誕生したり、ブッシュVSゴアの対決で敵対した政治家どうしがが手を組んだりした。
 『愛しのフリーダ』のライアン・ホワイトの監督第2作。Ben Cotnerは初監督。


 ◆撮影賞(The Cinematography Award: U.S. Documentary)
 ◎“E-TEAM”(米) 撮影監督:ロス・カウフマン(Ross Kauffman) 撮影:Rachel Ross Anderson、ロス・カウフマン

 “E-TEAM”(米) 監督:Katy Chevigny、ロス・カウフマン (Ross Kauffman)
 独裁者による残虐行為が行なわれた時、アメリカのNGO、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、Eチーム(エマージェンシー・チーム)を派遣して、事実を調べ上げ、報告を世界に発信し、告発する。本作では、シリアとリビアにおける彼らの活動に密着し、彼らが、榴散弾や弾痕、墓標もない墓を見つけ出し、シリアのバシャール・アル=アサドや、リビアのムアンマル・カダフィーの残虐行為を明らかにしていく様を追う。
 『未来を写した子どもたち』でサンダンス映画祭2004で観客賞を受賞したロス・カウフマン監督の第2監督長編。Katy Chevignyは、2004年に“Deadline”をサンダンス映画祭に出品。


 ◆編集賞(The Editing Award: U.S. Documentary)
 ◎“Watchers of the Sky”(米)  編集:Jenny Golden、Karen Sim

 “Watchers of the Sky”(米) 監督:Edet Belzberg
 ジェノサイドを告発し、それを防ぐための活動に関わる5人の人物を取り上げたドキュメンタリー。1人目は、ユダヤ系ポーランド人のRaphael Lemkin(1900-1959)で、「ジェノサイド」という言葉を生み出した人物であり、「ジェノサイド」を定義し、それを禁じるための国際法を成立させるべく活躍した。残る4人は、彼の遺志を受け継いだ人々で、アメリカの国連大使Samantha Power、国際刑事裁判所の主任検事のLuis Moreno Ocampo、ニュルンベルクの検察官Benjamin Ferencz、国連の難民担当官Emmanuel Uwurukundoである。
 “Children Underground”がサンダンス映画祭2001で審査員特別賞を受賞し、米国アカデミー賞2002ドキュメンタリー賞にもノミネートされたEdet Belzbergの最新作。


 ◆ユーズ・オブ・アニメーション賞(The U.S. Documentary Special Jury Award for Use of Animation) [新設]
 ◎“Watchers of the Sky”(米) 監督:Edet Belzberg

 ◆インテューティヴ・フィルムメイキング賞(U. S. Documentary Special Jury award for Intuitive Filmmaking)
 ◎“The Overnighters”(米) 監督:Jesse Moss

 “The Overnighters”(米) 監督:Jesse Moss
 ノースダコタ州は、バッケン層シェール・オイルのおかげで、石油景気に沸き、全米でも最も失業率の低い州となった。しかし、そのおかげで、この恩恵に与ろうと数万の人々が富を求めてなだれ込むことになった。少ない仕事と厳しい現実。小さな町ウィリストンでは、コンコルディア・ルター派教会のJay Reinke牧師は、眠る場所もない移民たちを励まし、その場しのぎの寝床を与え、カウンセリングを実施している。


 ◆観客賞(Audience Award: U.S. Documentary)
 ◎“Alive Inside: A Story of Music & Memory”(米) 監督:Michael Rossato-Bennett

 “Alive Inside: A Story of Music & Memory”(米) 監督:Michael Rossato-Bennett
 ソーシャル・ワーカー、ダン・コーエンによる、音楽を使った認知症の治療を、3年にわたって追ったドキュメンタリー。われわれは、音楽が、患者の過去の記憶を呼び戻し、何年間も眠っていた感情を目覚めさせる驚くべき瞬間に立ち会うことになる。
 初監督長編。


 【ワールド・シネマ ドラマ部門】

 ◆審査員グランプリ(The World Cinema Dramatic Grand Jury Prize)
 ◎“To Kill a Man”(チリ・仏) 監督:アレハンドロ・フェルナンデス・アルメンドラス(Alejandro Fernandez Almendras)

 “To Kill a Man”(チリ・仏) 監督:アレハンドロ・フェルナンデス・アルメンドラス(Alejandro Fernandez Almendras)
 出演:Daniel Candia、Daniel Antivilo、Alejandra Yañez、マリエル・マテルーナ(Ariel Mateluna)
 物語:Jorgeは、物静かな中流階級の家庭人である。ある夜、彼の家は、近所に住むチンピラ、Kaluleに襲われる。彼はただ早く災難が通り過ぎてくれることを祈るばかりだったが、息子はKaluleに立ち向かい、撃たれて瀕死の重傷を負う。彼と妻は、警察に保護を求めるが、お役所仕事的な対応で、いっこうに有効な手段を講じてくれない。彼は、家長としてみじめな思いを味わうばかりだったが、ついに守るべきもののために立ち上がる決心をする。
 『フアチョ』でサンダンス・NHK国際映像作家賞を受賞したアレハンドロ・フェルナンデス・アルメンドラス監督の第3作。


 ◆監督賞(The World Cinema Dramatic Directing Award)
 ◎“52 Tuesdays”(オーストラリア) 監督:Sophie Hyde

 “52 Tuesdays”(オーストラリア) 監督:Sophie Hyde
 出演:Tilda Cobham-Hervey、Del Herbert-Jane、Imogen Archer、Mario Späte、Beau Williams、Sam Althuizen
 物語:16歳のビリーは、母が性転換すると聞いて、ショックを受ける。今後、彼女は、父親の家で暮らし、「母」とは毎週火曜日だけに会うことになる。ビリーは、自分のアイデンティーについても気になり、自分のセクシュアリティーや欲望や能力を試してみるために、2年上の先輩にアプローチしてみる。
 初監督長編。
 ベルリン国際映画祭2014 ジェネレーション 14plus部門出品。


 ◆脚本賞(The World Cinema Dramatic Screenwriting Award)
 ◎“Blind”(ノルウェー・オランダ) 脚本:Eskil Vogt

 “Blind”(ノルウェー・オランダ) 監督:Eskil Vogt
 出演:エレン・ドリト・ピーターセン(Ellen Dorrit Petersen)、Henrik Rafaelsen、Vera Vitali、Marius Kolbenstvedt
 物語:イングリッドが失明して、アパートに閉じこもるようになる。家だと勝手がわかっているし、夫が助けてくれるから安心なのだ。まもなく彼女は、夫が仕事をしていても彼の存在を感じられるようになる。通りをはさんで向かいには、孤独な隣人が暮らしていて、過激なポルノにも飽きた彼は、イングリッドに関心を示すようになる。彼女もそれに気づいていたが、彼女が恐れていたのは、そんなアパートの外のことではなかった。自分の内面の方がよっぽど心配なのだった。
 “Reprise”、“Oslo, 31. august”で知られるEskil Vogtの第3監督長編。
 ベルリン国際映画祭2014 パノラマ部門出品。


 ◆撮影賞(The World Cinema Dramatic Cinematography Award)
 ◎“Lilting”(英) 撮影:ウーラ・ポンティコス(Ula Pontikos)

 “Lilting”(英) 監督:Hong Khaou
 出演:ベン・ウィショー、チェン・ペイペイ(Pei-Pei Cheng)、Andrew Leung、ピーター・ボウルズ(Peter Bowles)、Naomi Christie、モーヴェン・クリスティー(Morven Christie)
 物語:ボーイフレンドのカイが死んで、リチャードは深い悲しみに包まれる。カイには、介護施設に母親がいたはずで、彼は、彼女に会いにでかけて行く。彼女は、中国系カンボジア人で、英語もほとんど話せない。リチャードに抵抗を示すのは明らかだった。それでも彼は、通訳を介して彼女とコミュニケーションを取ろうとする。やがてカイとの思い出を通して、2人の間の距離が縮まっていく……。
 初監督長編。
 撮影のウーラ・ポンティコスは、『ウィークエンド』(2011)の撮影監督。


 ◆アンサンブル・パフォーマンス賞(The World Cinema Dramatic Special Jury Award for Ensemble Performance)
 ◎“God Help the Girl”(英) 監督:Stuart Murdoch 出演:エミリー・ブラウニング、オリー・アレクサンデル、ハンナ・マリー、Cora Bissett、ピエール・ブーランジェ

 “God Help the Girl”(英) 監督:Stuart Murdoch
 出演:エミリー・ブラウニング(Emily Browning)、オリー・アレクサンデル(Olly Alexander)、ハンナ・マリー(Hannah Murray)、Cora Bissett、ピエール・ブーランジェ(Pierre Boulanger)
 物語:グラスゴーの夏。イヴは、理想と現実のギャップに苦しみ、危機的状況にいる。そんな彼女は、同じように社会に自分の居場所を見つけられていない2人、おしゃれなキャスと気難しいジェームズと出会い、グループを結成する。
 監督のStuart Murdochは、スコットランドのバンドBelle and Sebastianのメイン・ボーカル兼ソングライターで、これまで『プラダを着た悪魔』『JUNO/ジュノ』『(500)日のサマー』などの音楽に関わってきている。初監督作品。
 ベルリン国際映画祭2014 ジェネレーション 14plus部門出品。


 ◆観客賞(The Audience Award for World Cinema Dramatic)
 ◎“Difret”(エチオピア) 監督:Zeresenay Berhane Mehari

 “Difret”(エチオピア) 監督:Zeresenay Berhane Mehari
 出演:Meron Getnet、Tizita Hagere
 物語:Addis Ababaは、14歳で、学校から家に帰るまでの間に誘拐される。それはいわゆる誘拐婚を目的としたもので、エチオピアでは古くから行なわれているしきたりの1つだった。そこに若き女性弁護士Meaza Ashenafiが市当局から派遣されてくる。彼女は、法を遵守すべき市当局と古くからの伝統の板ばさみでジレンマに陥り、自分のキャリアと弁護士生命をも危うくする。
 初監督長編。
 ベルリン国際映画祭2014 パノラマ部門出品。


 【ワールド・シネマ ドキュメンタリー部門】

 ◆審査員グランプリ(The World Cinema Documentary Grand Jury Prize)
 ◎“Return to Homs”(シリア・独) 監督:Talal Derki

 “Return to Homs”(シリア・独) 監督:Talal Derki
 2011年から2013年にかけてのシリア。19歳のBasset Saroutは、シリアのサッカー・ナショナル・チームのゴールキーパーだが、革命に際し、平和を訴えるシンガーとしてアイコン的な存在になる。また、24歳のOssamaは、有名な市民カメラマンで、革命の様子を写真に収める。彼ら2人は、ともに平和主義者だったが、軍による爆撃により、町がゴーストタウンになるに及び、武器を取って闘う決意をする。
 初監督作品。


 ◆監督賞(The World Cinema Documentary Directing Award)
 ◎“20,000 Days On Earth”(英) 監督:Iain Forsyth、Jane Pollard

 “20,000 Days On Earth”(英) 監督:Iain Forsyth、Jane Pollard
 ニック・ケイヴが企画に参加し、主演も務める、ドラマとドキュメンタリーからなる2部構成の作品。ドラマ・パートは、「生まれて2万日目ライヴ」に向けて、創作活動を行なうニック・ケイヴ主演のドラマで、脚本なしに制作された。ドキュメンタリー・パートは、曲作りからレコーディング、リハーサルまで、彼のクリエイティヴィティーの深い部分に迫ったドキュメントになっている。
 監督の2人組は、90年代半ばからワールド・ワイドに活躍するコンテンポラリー・アーティスト。


 ◆撮影賞(The World Cinema Documentary Cinematography Award)
 ◎“Happiness”(仏・フィンランド) 撮影:トマ・バルメ(Thomas Balmes)、Nina Bernfeld

 “Happiness”(仏・フィンランド) 監督:トマ・バルメ(Thomas Balmès)
 「国民総幸福量」という概念の提唱者としても知られるブータン国王のジグミ・ケサル・ナムゲル・ワンチュクは、国民のすみやかな進歩こそが国民の幸福と考え、1999年に国民にTVとインターネットの使用を承認する。本作では、TVを求めて、ラヤ郊外から、ティンプーの首都へと出かけた8歳の僧の、3日間の旅をドキュメントする。彼にとって、車やトイレ、店のネオン、その他、現代生活を彩るさまざまなもの、見るものすべてが初体験だった。
 『ベイビーズ -いのちのちから-』のトマ・バルメ監督最新作。


 ◆勇気ある映画賞(The World Cinema Documentary Special Jury Award for Cinematic Bravery) [新設]
 ◎“We Come as Friends”(仏・オーストリア) 監督:フーベルト・ザウパー(Hubert Sauper)

 “We Come as Friends”(仏・オーストリア) 監督:フーベルト・ザウパー(Hubert Sauper)
 戦争でボロボロになった南スーダン。オマール・アル=バシールは、北スーダンと残忍な大統領から独立を訴えて、フランスから手作りの小さな飛行機に乗ってやってくる。監督のフーベルト・ザウパーは、彼の飛行機から見下ろして見たように、南スーダンの現在を、さまざまな角度からズームアップしていく。1日に30万バーレルもの石油を汲み出していく中国系企業、フェンスを作って店を構え、ソラーシステムによって電子版の聖書を発行し、村民に服を着ることを求めるテキサスの宣教師、頑固なスーダンの市民、国連のワーカーたち、無思慮に60万ヘクタールもの土地を手放す書類にサインしてしまった老人、外国の投資家に群がる狡猾な金融業者たち……。
 『ダーウィンの悪夢』のフーベルト・ザウパー監督最新作。


 ◆観客賞(The Audience Award for World Cinema Documentary)
 ◎“The Green Prince”(独・イスラエル・英) 監督:Nadav Schirman

 “The Green Prince”(独・イスラエル・英) 監督:Nadav Schirman
 モサブ・ハッサン・ユーセフは、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスの創設者シェイク・ハッサン・ユーセフの長男として生まれる。彼は、早くからイスラエルと闘うことを決めるが、17歳の時に武器の密輸により逮捕される。イスラエル情報機関シン・ベトによる執拗な尋問が始まる。一方、刑務所の外では、ハマスによる冷酷な作戦がエスカレートし、自爆テロが頻発するようになる。彼は、自分は何のために犠牲を払って闘ってきたのか、自問自答するようになり、ついにイスラエルのために二重スパイになる覚悟を決める。モサブ・ハッサン・ユーセフの著書『ハマスの息子』をベースにしたドキュメンタリー。


 【短編部門】

 ◆審査員グランプリ(Short Film Grand Jury Prize)
 ◎“Of God and Dogs”(シリア) 監督:The Abounaddara Collective

 ◆審査員賞 USフィクション部門(Short Film Jury Award: US Fiction)
 ◎“Gregory Go Boom”(米) 監督:Janicza Bravo

 ◆審査員賞 インターナショナル・フィクション部門(Short Film Jury Award: International Fiction)
 ◎“The Cut”(カナダ) 監督:Geneviève Dulude-Decelles.

 ◆審査員賞 ノンフィクション部門(Short Film Jury Award: Non Fiction)
 ◎“I Think This Is the Closest to How the Footage Looked”(イスラエル) 監督:Yuval Hamieri、Michal Vaknin

 ◆審査員賞 アニメーション部門(Short Film Jury Award: Animation)
 ◎“Yearbook”(米) 監督:Bernardo Britto.

 ◆審査員特別賞 監督&アンサンブル演技賞(Short Film Special Jury Award for Direction and Ensemble Acting)
 ◎“Burger”(英・ノルウェー) 監督:Magnus Mork.

 ◆審査員特別賞 ノンフィクション部門(Short Film Special Jury Award for Non Fiction)
 ◎“Love. Love. Love.”(ロシア) 監督:Sandhya Daisy Sundaram

 ◆審査員特別賞 ユニーク・ヴィジョン賞(Short Film Special Jury Award for Unique Vision)
 ◎“Rat Pack Rat”(米) 監督:Todd Rohal.

 ◆観客賞(The 2014 Shorts Audience Award, presented by YouTube)
 ◎“Chapel Perilous”(米) 監督:Matthew Lessner.

 【その他の賞】

 ◆The Alfred P. Sloan Feature Film Prize:
 ◎“I Origins”(米) 監督:マイク・ケイヒル(Mike Cahill)

 “I Origins”(米) 監督:マイク・ケイヒル(Mike Cahill)
 出演:マイケル・ピット、ブリット・マーリング、アストリッド・ベルジュ=フリスベ(Àstrid Bergès-Frisbey)、スティーヴン・ユァン(Steven Yeun)、アーチー・パンジャビ(Archie Panjabi)
 物語:イアンは、分子生物学の博士課程で研究している学生で、専門は、目の進化だった。彼は、ある日、研究室を抜け出して、パーティーにでかけ、そこでマスクをしたミステリアスなモデルの女性と出会う。彼は、マスクから上しか見えない1枚の写真を手がかりに、彼女を探し当て、そして2人は恋に落ちる。2人の考え方は違ったが、結びつきは強くなっていき、ずっと一緒にいようと誓う。数年後、彼と研究室のパートナーのカレンは、存在の根源に関わる発見をする。彼は、自分の研究人生と家族をかけて、この発見が意味することを探るために世界を旅してまわる。
 『アナザー・プラネット』のマイク・ケイヒル監督の最新作。
 プレミア部門にて上映。


 ◆NEXT部門 観客賞(The Audience Award: Best Of NEXT)
 ◎“Imperial Dreams”(米) 監督:Malik Vitthal

 “Imperial Dreams”(米) 監督:Malik Vitthal
 物語:バンビは、自分の信念と半生を本に書きたいと思っている。他の若い「ノーマル」な作家がそうしているように。だが、バンビの「ノーマル」は、「ノーマル」ではない。28ヶ月の刑務所暮らしを終えて、ロサンゼルスのワッツに戻ってきた時、自分の幼い息子が麻薬常習者の祖母の隣で遊んでいるのを見つける。家長である彼女は、家に戻りたいなら、薬と銃を手に入れて、麻薬の仕事を手伝えと言う。ある日、いとこがやってきて、腕にめり込んでいる銃弾を摘出する。とてもシュールな光景だが、ゲットーでは決して珍しくはない。だが、こんなことがずっと続くわけはないことはわかっている。


 ◆グローバル・フィルムメイキング・アワード(The Sundance Institute/Mahindra Global Filmmaking Awards)
 世界中から新進インディペンデント系フィルムメイカーを見出し、支援するための映画賞。
 ◎Hong Khaou “Monsoon”(ベトナム・英)
 ◎トビアス・リンホルム “A War”(デンマーク)
 ◎Ashlee Page “Archive”(オーストラリア)
 ◎Neeraj Ghaywan “Fly Away Solo”(インド)


 ◆サンダンス・NHK国際映像作家賞(The Sundance Institute/NHK Award)
 ◎Mark Rosenberg “Ad Inexplorata”(米)

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 ・サンダンス映画祭2014 US部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201401/article_61.html
 ・サンダンス映画祭2014 ワールド・シネマ部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201401/article_61.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年12月~2014年4月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_1.html

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