サンダンス映画祭2014 ラインナップ! US部門

 第30回サンダンス映画祭(1月16日-26日) コンペティション部門 ラインナップ

 【USドラマ コンペティション部門】(U.S. Dramatic Competition)

 全16作品。すべてワールド・プレミア。

 ・“Camp X-Ray”(米) 監督:Peter Sattler
 出演:クリステン・スチュアート、Payman Maadi、レイン・ギャレット(Lane Garrison)、J.J. Soria、ジョン・キャロル・リンチ(John Carroll Lynch)
 物語:若い女性が、軍隊に入隊する。彼女は、ひとりでいたり、故郷の小さな町にいる以上の何か大きなものの一部になったと感じるが、配属された場所は、グアンタナモ湾の警備で、彼女はそこで敵意に満ちたジハード主義者たちに囲まれ、攻撃される。そんな中で、彼女はひとりの被拘束者と親しくなる。全く正反対の立場にいながら、2人は生き抜こうともがいて、奇妙な絆で結ばれる。
 『ウォーク・ザ・ライン』『スター・トレック』などでグラフィック・デザインを手がけるPeter Sattlerの初監督長編。


 ・ “Cold in July”(米) 監督:ジム・マイクル (Jim Mickle)
 出演:マイケル・C・ホール、ドン・ジョンソン、サム・シェパード、ヴィネッサ・ショウ(Vinessa Shaw)、ニック・ダミチ(Nick Damici)、Wyatt Russell
 物語:1989年のテキサス。ある夜、不審な物音を聞いたリチャード・デインは、家の中を物色していたこそ泥フレディー・ラッセルを見つけ、その頭に銃弾をぶち込む。彼は、一躍、町のヒーローになるが、まもなく家族の身の安全を心配しなければならなくなる。というのもフレディーの父親が息子の復讐のために、町に流れてきてからだ。


 ・“Dear White People”(米) 監督:Justin Simien
 出演:Tyler Williams、テッサ・トンプソン(Tessa Thompson)、テヨナ・パリス(Teyonah Parris)、Brandon Bell
 物語:アフリカン・アメリカンのパーティーに白人たちが暴動をしかける。白人社会で黒人であることの風刺。アイビーリーグの大学に通う4人の黒人学生の物語。
 初監督長編。


 ・“Fishing Without Nets”(米・ソマリア・ケニヤ) 監督:Cutter Hodierne
 出演:Abdikani Muktar、Abdi Siad、Abduwhali Faarah、Abdikhadir Hassan、Reda Kateb、Idil Ibrahim
 物語:アブディは、イエメンで待つ妻と子供のために、ソマリアの海賊一味に加わる。彼らは、遠洋でフランスのタンカーを襲い、高額の身代金を要求する。身代金が届くまでの間、彼は、人質とかりそめの友情関係を育む。仲間のひとりが人質に対して暴力を振るった時、彼は、その後の運命を変えることになるある重大な選択をする。
 2012年にサンダンス映画祭で審査員特別賞を受賞した同名短編の長編版。初監督長編。


 ・ “God's Pocket”(米) 監督:ジョン・スラッテリー (John Slattery)
 出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、リチャード・ジェンキンス、クリスティナ・ヘンドリックス、ジョン・タトゥーロ
 物語:ミッキーは、傲慢で、病的とすら感じさせるところのある男で、継息子レオンが建設現場で死んだ時、悪いニュースともにすぐにも息子を埋めてしまおうとする。しかし、彼の妻は真実を知ろうとし、地元のコラムニストも秘密を嗅ぎつけてくる。
 ピート・ドクターの同名の小説の映画化。
 『MAD MEN マッド・メン』などで知られる俳優ジョン・スラッテリーの初監督作品。


 ・“Happy Christmas”(米) 監督:ジョー・スワンバーグ(Joe Swanberg)
 出演:アナ・ケンドリック、メラニー・リンスキー、マーク・ウェバー、レナ・ダナム、ジョー・スワンバーグ
 物語:クリスマス前に、ジェリーは恋人と別れる。何のプランもないまま、彼女は、兄夫婦が暮らすシカゴの家にころがりこむ。ジェリーは、旧友と連絡を取っては、飲んでハイになってという自己逃避を繰り返す。そんなジェリーを見て、義姉のケリーはウンザリするが、彼女は、ジェリー自身もまたウンザリしていることを知る。クリスマスが近づき、ジェリーとケリーは、互いに助け合おうと決める。
 『V/H/Sシンドローム』などで知られ、東京国際映画祭2013で『ドリンキング・バディーズ』が上映されたばかりのジョー・スワンバーグの最新作。


 ・“Hellion”(米) 監督:Kat Candler
 出演:アーロン・ポール、ジュリエット・ルイス、Josh Wiggins、Deke Garner、Jonny Mars、Walt Roberts
 物語ジャコブは、13歳で、モトクロスに夢中になる。父のホリスは、妻を亡くしたことから立ち直っておらず、子供たちを見捨ててしまっている。ジャコブは、弟のウェスを引きずり込むが、児童福祉サービスに目をつけられ、ウェスは叔母のパムに預けられることになる。そこに至って、ようやくジャコブとホリスは自分たちの責任を感じ、ウェスを家に連れ戻すべく、互いに歩み寄る。
 第3監督長編。昨年は短編“Black Metal”を出品。


 ・“Infinitely Polar Bear”(米) 監督:マヤ・フォーブス(Maya Forbes)
 出演:ゾーイ・サルダナ、マーク・ラファロ、キア・デュリア(Keir Dullea)、Imogene Wolodarsky、Ashley Aufderheide
 物語:1978年、カム・スチュワートは、ニューイングランドの旧家の厄介者で、結婚して、2人の娘をもうけるが、うつ病を患い、妻のマギーにも出て行かれる。マギーは、娘を連れて、家を出たが、ニューヨークでMBAを取るために、カムに娘たちを預かってくれとカムに頼んでくる。カムは、マギーが週末に娘たちの面倒を見ることで、それを受け入れる。そうして暮らすうち、4人は、次第にちょっと風変わりな新しい家族を形作っていく。
 TV映画のプロデューサーで、『モンスターVSエイリアン』では脚本を担当したマヤ・フォーブスの初監督作品。


 ・“Jamie Marks Is Dead”(米) 監督:カーター・スミス(Carter Smith)
 出演:キャメロン・モナハン(Cameron Monaghan)、Noah Silver、モーガン・セイラー(Morgan Saylor)、ジュディー・グリア、マディセン・ベイティ(Madisen Beaty)、リヴ・タイラー
 物語:冬。小さな町。川沿いでジェイミー・マークスという10代の少年の死体が発見される。彼のことは誰もよく知らず、いじめることはあっても、つき合おうとする者はいなかった。そんなジェイミーが亡霊となって現れる。現れる先は、実は彼に惹かれていたクロスカントリーのスター、アダムと、ジェイミーの死体を発見したクラスメートのグレイシーだった。アダムとグレイシーの間にはロマンスが芽生えるが、アダムは、自分を死後の世界に連れ去ろうとしているジェイミーとのつながりも感じていた……。
 日本には『パラサイト・バイティング 食人草』が紹介されているカーター・スミス監督の最新作。


 ・“Kumiko、the Treasure Hunter”(米) 監督:David Zellner
 出演:菊地凛子
 物語:クミコは、東京の雑然としたアパートで暮らしている。彼女はOLをしていて、毎日、ロボットのようにお茶汲みをしたり、せこい上司のご機嫌取りをしたりしている。プライベートでは、彼女には、夢中になっている1本の映画がある。彼女は、そのVHSを擦り切れるまで何度も観て、流れ者が戦利品を埋めた場所を割り出す。それは、明らかにフィクションの中での出来事だが、彼女は、お宝を探そうとして、冬のミネソタへと向かう。
 “Kid-Thing”のDavid Zellner監督最新作。
 ベルリン国際映画祭2014 フォーラム部門出品。


 ・“Life After Beth”(米) 監督:ジェフ・バエナ (Jeff Baena)
 出演:オーブリー・プラザ、デイン・デハーン、ジョン・C・ライリー、モーリー・シャノン(Molly Shannon)、シェリル・ハインズ(Cheryl Hines)、ポール・ライザー(Paul Reiser)
 物語:思いもかけず、ガールフレンドのベスが死んで、ザックは動転するが、奇跡的に彼女は生き返る。彼は、彼女が生きているうちにしておかないと後悔するようなことをやるチャンスを得るが、生き返った彼女は、もとのベスと同じではないことに気づく。そこから彼の悪夢が始まる。
 『ハッカビーズ』で脚本を手がけたジェフ・バエナの初監督作品。


 ・“Low Down”(米) 監督:ジェフ・プレイス(Jeff Preiss)
 出演:ジョン・ホークス、エル・ファニング、グレン・クローズ、レナ・ヘディ、ピーター・ディンクレイジ
 伝説のジャズ・ピアニスト、ジョー・オールバニー(Joe Albany)の人生を、娘エイミーの視点で描いた作品で、エイミー・オールバニー自身が脚本に参加している。
 物語:70年代のハリウッド。エイミーは、天才ジャズ・ピアニスト、ジョー・オールバニーの娘に生まれる。彼女が住むアパートには、父を慕って、ミュージシャンやアーティストや流れ者がひっきりなしにやってくる。その一方で、才能とヘロイン中毒で苦しむ父の姿も目撃する。やがて、エイミーは、成長し、父の影から脱し、自分のアイデンティティーを確立する時期を迎える。
 『レッツ・ゲッツ・ロスト』などのドキュメンタリーの撮影監督を務めるジェフ・プレイスの初監督長編。


 ・“The Skeleton Twins”(米) 監督:Craig Johnson
 出演:ビル・ヘイダー(Bill Hader)、クリステン・ウィグ、ルーク・ウィルソン、タイ・バーレル、ボイド・ホルブルック(Boyd Holbrook)、ジョアンナ・グリーソン(Joanna Gleason)
 物語:マギーとマイロは二卵性双生児だが、国の反対側で別々に暮らしていた。偶然、同じ日に命拾いするようなことがあり、マイロは、彼らが育ったニューヨークへマギーを訪ねる。歯科衛生士のマギーは、痛すぎるほど性格のいい夫ランスとの不幸な結婚に苦しんでいて、一方、マイロは、英語教師のリッチとつきあっていたが、これまでの道のりは平坦なものではなかった。2人はともに、相手の人生が思い描いていたものとは違うことを知る。


 ・ “The Sleepwalker”(米・ノルウェー) 監督:Mona Fastvold
 出演:Gitte Witt、クリストファー・アボット(Christopher Abbott)、ブラディー・コルベット(Brady Corbet)、Stephanie Ellis
 物語:カイアは、恋人のアンドリューと、マサチューセッツの田舎にある、父の残したル・コルビュジェ風の屋敷で静かに過ごしている。そこに彼女の姉クリスティンが訪ねてきて、その次の朝に、彼女の、WASP風のフィアンセもやってくる。クリスティンは妊娠していることを話し、カイアとアンドリューの関係を問題にしたところから、4人の間に大きな摩擦が生じ、カイアとクリスティンの子供時代の関係が掘り起こされる。
 女優Mona Fastvoldの初監督作品。


 ・“Song One”(米) 監督:Kate Barker-Froyland
 出演:アン・ハサウェイ、Johnny Flynn、、メアリー・スティーンバーゲン、Ben Rosenfield
 物語:フラニーは、人類学の博士号取得のために、ベドウィン族を求めてモロッコに来ている。弟ヘンリーは、大学を辞めてミュージシャンになると言い、それが原因で2人はケンカ別れしてきていたが、そのヘンリーが事故に遭い、意識不明になっているという知らせを受けて、フラニーは急いでニューヨークに戻る。彼女は、弟の回復を願うが、すぐにはどうにもならない。そんな時、ヘンリーがヒーローと崇めるシンガーソングライターのジェームズ・フォレスターと知り合い、彼を弟の病室に連れてくることに成功する。彼女は、ジェームズと、コーヒーショップやクラブで話すうち、自分はこれまで観察者にとどまっていて、しっかり家族と向き合ってことなかったことに気づかされる。
 初監督長編。


 ・ “Whiplash”(米) 監督:デイミアン・チャゼル (Damien Chazelle)
 出演:マイルズ・テラー(Miles Teller)、J・K・シモンズ
 物語:アンドリューは、19歳で、競争の激しいマンハッタンの音楽院でも、有望な若手のドラマーのひとりである。しかし、彼は、ミュージシャンにはあまり興味がなかった。というより、作家になろうとして失敗した父の遺伝子が自分にも流れているのではないかと恐れていた。父の二の舞にはなるまいと、彼は文字通り血のにじむ努力をする。そんな彼を、悪名高きテレンス・フィッシャーが率いるスクール・バンドがメンバーに引き入れる。フィッシャーは、冷酷な音楽教師で、生徒の潜在能力などおかまいなしに、完璧さを追求する。その要求は、時に、人間性を無視してしまうことすらあった……。
 『グランドピアノ 狙われた黒鍵』の脚本家デイミアン・チャゼルの第2監督長編。2013年に発表した同名短編の長編版。


 【USドキュメンタリー コンペティション部門】(U.S. Documentary Competition)

 全16作品。すべてワールド・プレミア。

 ・“Alive Inside: A Story of Music & Memory”(米) 監督:Michael Rossato-Bennett
 ソーシャル・ワーカー、ダン・コーエンによる、音楽を使った認知症の治療を、3年にわたって追ったドキュメンタリー。われわれは、音楽が、患者の過去の記憶を呼び戻し、何年間も眠っていた感情を目覚めさせる驚くべき瞬間に立ち会うことになる。
 初監督長編。


 ・“All the Beautiful Things”(米) 監督:John Harkrider
 バロン・クレイボーン(Barron Claiborne)と監督ジョン・ハークライダー(John Harkrider)は親友である。ある時、ジョンは、バロンの女友だちから、バロンに喉にナイフを突きつけられてレイプされたと告げられた時、真実も確かめず、彼女を警察に行かせる。数年後、ジョンとバロンは、ニューヨークのジャズクラブで再会を果たす。家庭内武力、貧困、人種差別をともに味わった2人。あがないと救済の物語。
 初監督長編。


 ・“CAPTIVATED The Trials of Pamela Smart”(米・英) 監督:Jeremiah Zagar
 1990年のニューハンプシャー。パメラ・スマートは、15歳の少年を色じかけで誘惑し、夫を殺害させる。20世紀で最も有名な殺人事件として知られ、何度もTVで取り上げられ、ガス・ヴァン・サントにより『誘う女』として映画化もされた事件を、より深く掘り下げて、再検証する。
 初監督長編。


 ・“The Case Against 8”(米) 監督:Ben Cotner、ライアン・ホワイト (Ryan White)
 カリフォルニア州における、同姓婚を禁止する「提案8号」をめぐる論争を、5年以上にわたって追ったドキュメンタリー。2008年5月、同姓婚を認めないのは、州憲法違反であるという判断をカリフォルニア州最高裁が下す。同年9月、同姓婚を禁止する「提案8号」が出され、これに対する住民投票が行なわれ、賛成多数で「提案8号」が通過し、同姓婚の禁止が決定される。2009年5月、「提案8号」は、平等な人権を保障した州憲法に違反するとし、前年の住民投票を無効とする訴えが出されたが、最高裁は住民投票は有効であるとの判断を示し、訴えを退けた。その後、法的闘争は二転三転する。こうした論争の中で、同姓婚推進派の中でカップルが誕生したり、ブッシュVSゴアの対決で敵対した政治家どうしがが手を組んだりした。
 『愛しのフリーダ』のライアン・ホワイトの監督第2作。Ben Cotnerは初監督。


 ・“Cesar's Last Fast”(米) 監督:Richard Ray Perez、Lorena Parlee
 セサール・チャベス(1927-1993)は、アメリカの低賃金農業労働者の生活条件向上のために、組合運動を繰り広げた人物で、組合活動を敵視する農場の作物の不買運動や、抗議のためのハンガー・ストライキなどを行なったことで知られている。本作では、農薬を使った作業が、労働者やその家族、コミュニティーに及ぼす影響を知らしめるために、彼が行なった「最後のプロテスト活動」、1988年のハンガー・ストライキ(水だけで36日間過ごした)の未公開映像を中心にして、彼の人生やヴィジョン、伝説を紹介する。


 ・“Dinosaur 13”(米) 監督:Todd Miller
 1990年8月12日。サウスダコタ州の荒地で、古生物学者のピーター・ラーソンと彼のチームが、世界最大となるティラノザウルスの化石を発掘する。そのティラノザウルスは、発見者スーザン・ヘンドリクソンにちなんで、スーと名づけられる。しかし、その後、発掘者と地主との間で、所有権争いが生じ、FBIと州兵が登場して、スーを押収するという事態となる。争いは、連邦政府、地元、先住民族、古生物学会まで巻き込んだ法廷闘争に発展する。


 ・“E-TEAM”(米) 監督:Katy Chevigny、ロス・カウフマン (Ross Kauffman)
 独裁者による残虐行為が行なわれた時、アメリカのNGO、ヒューマン・ライツ・ウォッチは、Eチーム(エマージェンシー・チーム)を派遣して、事実を調べ上げ、報告を世界に発信し、告発する。本作では、シリアとリビアにおける彼らの活動に密着し、彼らが、榴散弾や弾痕、墓標もない墓を見つけ出し、シリアのバシャール・アル=アサドや、リビアのムアンマル・カダフィーの残虐行為を明らかにしていく様を追う。
 『未来を写した子どもたち』でサンダンス映画祭2004で観客賞を受賞したロス・カウフマン監督の第2監督長編。Katy Chevignyは、2004年に“Deadline”をサンダンス映画祭に出品。

画像

 ・“Fed Up”(米) 監督:Stephanie Soechtig
 監督のStephanie Soechtigは、TVジャーナリストのKatie Couricと組んで、アメリカ人の肥満の原因が、アメリカのフード産業にあることを明らかにする。

画像

 ・“The Internet's Own Boy: The Story of Aaron Swartz”(米) 監督:ブライアン・ナッペンバーガー (Brian Knappenberger)
 アーロン・スワーツ(Aaron Swartz)(1986-2013)と彼への告訴、そしてその死に関するドキュメンタリー。アーロン・スワーツは、10代にして、コンピュータ・プログラミングの天才だった。彼は、知識への欲求が旺盛で、インターネット活動のほか、教育や政治にも興味を持っていた。そんな彼が、2011年に、保護されたコンピューターの情報を不法に取得したとして、通信詐欺とコンピューター詐欺、濫用防止法の違反の疑いで起訴される。これは35年もの懲役に値する罪だった。2013年1月、彼は、ブルックリンのアパートで首をつって死んでいるのが発見される。まだ26歳だった。家族や友人、サポーターたちは、検察官を責め、起訴は正当な権利や自由を求めたアーロンに対する迫害だったと訴えた。
 『アノニマス ~“ハッカー”たちの生態~』のブライアン・ナッペンバーガー監督の最新作。

画像

 ・“Ivory Tower”(米) 監督:Andrew Rossi
 アメリカでは、1978年以降、大学の学費ほど、高い上昇率を示したものはない。一流の大学を出ても、単純労働しか得られなかったりする一方で、卒業後、10年もローンに苦しめられたりもする。本作では、アメリカの大学とお金の問題、そして今の時代に大学に行く意味について焦点を当てる。

画像

 ・“Marmato”(コロンビア・米) 監督:Mark Grieco
 コロンビアのMarmatoに、世界最大の金鉱が見つかる。政府は2006年に外国の調査団を招き、地域の調査を行なう。時ならぬゴールド・ラッシュが訪れる。しかし、住民の生活は脅かされ、露天掘りのために、美しかった山々は平らにされる。本作では、6年にわたって、この地域を取材し、金鉱によって引き起こされた影響と問題点を明らかにする。
 初監督作品。

画像

 ・“No No: A Dockumentary”(米) 監督:Jeffrey Radice
 LSDを使って、ノーヒットノーランを達成した過激派ピッチャー、ドック・エリス(1945-2008)に関するドキュメンタリー。チームメイトから家族や友人、ジャッキー・ロビンソンからドナルド・ホールやロン・ハワードらにまで取材し、驚くべきドック・エリスの人生を明らかにする。
 初監督作品。

画像

 ・“The Overnighters”(米) 監督:Jesse Moss
 ノースダコタ州は、バッケン層シェール・オイルのおかげで、石油景気に沸き、全米でも最も失業率の低い州となった。しかし、そのおかげで、この恩恵に与ろうと数万の人々が富を求めてなだれ込むことになった。少ない仕事と厳しい現実。小さな町ウィリストンでは、コンコルディア・ルター派教会のJay Reinke牧師は、眠る場所もない移民たちを励まし、その場しのぎの寝床を与え、カウンセリングを実施している。

画像

 ・“Private Violence”(米) 監督:Cynthia Hill
 2人の女性のケースを通して、家庭内暴力の問題点を明らかにする。1人目は、Kit Gruelleで、彼女は、家庭内暴力からの生還者で、これまで25年以上にわたって、家庭内暴力の犠牲者のために活動している。撮影クルーは、彼女が、警察と交渉したり、医学や法律の専門家と相談したりする場に立ち会う。もう1人が、若い母親Deannaで、まさにKit Gruelleが世話しているケースだ。Deannaは、元夫にさらわれ、殴打されたが、事件は連邦裁判所に持ち込まれ、Deannaは、娘との暮らしと人間としての尊厳を取り戻すことに成功した。

画像

 ・“Rich Hill”(米) 監督:アンドリュー・ドロス・パレルモ(Andrew Droz Palermo)、Tracy Droz Tragos
 州間道路49号線が通る、人口1396人の町、ミズーリ州リッチ・ヒル。監督のアンドリュー・ドロス・パレルモと従兄弟のTracy Droz Tragosは、ともすれば見逃してしまいそうなこの町で生活する、3人の少年にスポットライトを当てる。彼ら、アンドリュー、ハーリー、アパッチの3人は、ちょうど子供から大人に変わりつつある時期にあって、素敵な家や、テーブルでの夕食、健康、愛する家族といった、ごく普通の生活とよりよい未来を夢見ている。監督たちは、彼らと親密な関係を築き、あまり恵まれてはいない生活環境をも含めて、彼らの暮らしぶりをドキュメントしていく。
 『サプライズ』の撮影監督アンドリュー・ドロス・パレルモの初監督長編。

画像

 ・“Watchers of the Sky”(米) 監督:Edet Belzberg
 ジェノサイドを告発し、それを防ぐための活動に関わる5人の人物を取り上げたドキュメンタリー。1人目は、ユダヤ系ポーランド人のRaphael Lemkin(1900-1959)で、「ジェノサイド」という言葉を生み出した人物であり、「ジェノサイド」を定義し、それを禁じるための国際法を成立させるべく活躍した。残る4人は、彼の遺志を受け継いだ人々で、アメリカの国連大使Samantha Power、国際刑事裁判所の主任検事のLuis Moreno Ocampo、ニュルンベルクの検察官Benjamin Ferencz、国連の難民担当官Emmanuel Uwurukundoである。
 “Children Underground”がサンダンス映画祭2001で審査員特別賞を受賞し、米国アカデミー賞2002ドキュメンタリー賞にもノミネートされたEdet Belzbergの最新作。

画像

--------------------------------

 ◆US ドラマ部門

 気になる作品は5本あります。

 ・“Dear White People”
 ・“Hellion”
 ・“Infinitely Polar Bear”
 ・“Low Down”
 ・“Song One”

 大賞を獲るかもしれないのは、“Dear White People”か“Infinitely Polar Bear”あたりでしょうか。

 個人的に観たいなと思うのは“Song One”です。

 2014年度の映画賞レースにからんでくるかもしれないと思えるのは、“Low Down”か“Infinitely Polar Bear”です。
 “Low Down”は、これらの出演者が出てもいいと思ったというのなら期待してもよさそうだし、“Infinitely Polar Bear”は、『キッズ・オールライト』的な受け入れられ方が期待できるのであれば、可能性はあるかもしれません。

 とはいうものの、本年度は、「スター」が出演している作品は多いものの、シノプシスを読んだ限りでは、光るものを感じさせる作品はちょっと見当たらないなあというのが正直なところです。

 ホラーやスリラーに属する作品もいくつかあって、そういう作品はここに入れなくてもいいのになあと思ったりもしました。

 サンダンス作品は、今年『フルートベール駅で』すら米国アカデミー賞にからめませんでしたが、次回はもっと厳しいかもしれません。

 ◆US ドキュメンタリー部門

 例年だと、賞レースに絡んでくるはずの作品が、数多く含まれているはずで、実は、サンダンス映画祭の目玉の部門はここだったりしますが、今回は、一般から強い関心を持たれそうな感じの作品が少ないなあという印象です。

 気になった作品は4本。

 ・“Alive Inside: A Story of Music & Memory”
 ・“Dinosaur 13”
 ・“E-TEAM”
 ・“Fed Up”

 選んでみたのはいいけれど、どれが大賞という感じでもありませんね。

 “Dinosaur 13”は観客賞を狙えるかもしれません。あるいは、“No No: A Dockumentary”か。

 米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネートを狙うなら、“Alive Inside: A Story of Music & Memory”あたりでしょうか。

 例年、私の予想は、そんなにはハズレていないはずですが、果たして、今回はどうでしょうか。

 *この記事がなかなかよかった!と思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。
 ↓ ↓ ↓ ↓
 
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

 *当ブログ記事

 ・サンダンス映画祭2014 ワールド・シネマ部門:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201401/article_62.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年12月~2014年4月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_1.html

 追記:
 ・サンダンス映画祭2014 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201401/article_75.html

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック