シネマ・アイ・オナーズ2014 発表! 『キューティー&ボクサー』が3冠!

 第7回シネマ・アイ・オナーズの結果が発表されました。(1月9日)

 「シネマ・アイ・オナーズ」は、2008年より、映画監督のAJ Schnackとトロント国際映画祭のドキュメンタリー部門のプログラマーThom Powers,によって始められたキュメンタリー映画に特化した映画賞で、略さずに言うと「The Cinema Eye Honors for Nonfiction Filmmaking」、となります。

 撮影、編集、音楽など、ドキュメンタリー作品のさまざまな側面に着目した部門、および、TV作品や短編ドキュメンタリーなどの部門を設けて、なかなか注目されることの少ないドキュメンタリー作品や、ドキュメンタリー映画のスタッフにもスポットライトを当て、その功績を讃えることを目的としています。

 ノミネーション作品は、サンダンス、ベルリン、True/False、SXSW、Full Frame、トライベッカ、サンフランシスコ、Hot Docs、カンヌ、シェフィールド、AFI Docs、ロサンゼルス、トロント、Camden、CPH:DOX、IDFAの映画祭のうち、
 3つの映画祭で上映されているか、
 2つの映画祭で上映されて、そのうちの1つでグランプリを受賞しているか、
 2つの映画祭で上映されて、北米で5000ドル以上のボックスオフィスを記録しているか、
 2つの映画祭で上映されて、そのほか指定する10の映画祭のうちの1つで上映されているか、
 北米で2万ドル以上のボックスオフィスを記録しているか、
 という条件のいずれを満たした作品の中から、ドキュメンタリー映画のプログラミングを行なっている世界のプログラマーやキュレーター約25名で構成される「ノミネーション委員会」により決定されています。

 受賞者・受賞作品は、600人以上から構成される投票メンバー(のうちの約200~300人)の投票によって、決定されています。

 過去の長編ドキュメンタリー賞受賞作には、『マン・オン・ワイヤー』、『ザ・コーヴ』、『イグジット・スルー・ザ・ギフト・ショップ』、『壊された5つのカメラ』などがあります。

 本年度のノミネーションは、2013年11月5日に発表され、受賞結果は2014年1月9日に発表になっています。

--------------------------------

 ◆長編ドキュメンタリー賞(Best Documentary Feature)
 ◎『アクト・オブ・キリング』(デンマーク・ノルウェー・英) 監督:ジョシュア・オッペンハイマー
 “After Tiller”(米) 監督:Martha Shane、Lana Wilson
 ・『キューティー&ボクサー』(米) 監督:ザカリー・ヘインザーリング
 ・『リヴァイアサン』(仏・英・米) 監督:ルシアン・キャステイン=テイラー、ヴェレーナ・パラヴェル
 ・『物語る私たち』(カナダ) 監督:サラ・ポーリー

 『アクト・オブ・キリング』“Act of Killing”(デンマーク・ノルウェー・英) 監督:ジョシュア・オッペンハイマー
 1965年9月30日、スハルトのクーデター軍がスカルノ政権を倒した時、北スマトラのメダンのAnwar CongoとAdi Zulkadryは、映画チケットのブラックマーケットを預かるならず者から悪名高き殺人部隊のリーダーに昇格する。彼らは、1965年から66年にかけて、「アカ狩り」と称して無実の人々を100万人以上殺害、Anwar自身も約1000人を絞殺した。殺された者の中には華僑もいて、脅しても、金を差し出さない者は容赦なく殺した。彼らは、自分たちの犯した残虐な行為に対して、今日まで一切罪に問われることなく、それどころか、腐敗した政治家たちの支援を得て、力を増し、Anwar自身は、殺人組織を脱した右派の民兵組織Pemuda Pancasilaの設立者として尊敬すらされている。彼らは、「共産主義者たちとの闘い」における、効率的な殺し方を思い出しては、自慢したりするのだ。
 監督のジョシュア・オッペンハイマーは、本作のために、Anwarにアプローチし、彼とその友人たちに、ドラマとして、過去の「殺人」を再現させ、当時の記憶や感情を思い出させようとする。それらのシーンは、彼らの好きなギャング映画や西部劇やミュージカルのスタイルで撮影される。勝利者にとって、これは栄光の出来事を映画的に美しく再現することであり、決して「虐殺」などではないのだ。
 Anwarの友人の何人かは、「殺人」を悪かったことだと認めているが、Pemuda Pancasilaの若きメンバーたちは、今日のパワーの基礎を築いたのは、彼らの恐るべき力なのだから、大虐殺も大いに誇ればいいと語る。
 エロール・モリスとヴェルナー・ヘルツォークがエグゼクティヴ・プロデューサーを務める。
 第2監督長編。
 テルライド映画祭2012出品。
 トロント国際映画祭2012 TIFF DOCS部門出品。
 CPH DOX2012 グランプリ受賞。
 ベルリン国際映画祭2013 パノラマ部門 エキュメニカル審査員賞、観客賞受賞。
 イスタンブール・インディペンデント映画祭2013 批評家賞受賞。
 デンマーク・アカデミー賞2013 最優秀ドキュメンタリー賞受賞。
 SXSW映画祭2013 フェスティバル・フェイバリット
 デンマーク映画批評家協会賞2013特別Bodil賞(Årets Sær-Bodil)受賞。
 香港国際映画祭2013 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 ヴァランシエンヌ映画祭2013 ドキュメンタリー部門グランプリ受賞。
 ドキュメンタ・マドリッド2013 審査員グランプリ、観客賞受賞。
 Beldocs ベオグラード国際ドキュメンタリー映画祭2013 グランプリ受賞。
 トランシルヴァニア国際映画祭2013 No Limit部門出品。
 シドニー映画祭2013 オフィシャル・コンペティション部門出品。
 シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2013 審査員特別賞、観客賞受賞。
 プチョン国際ファンタスティック映画祭2013 ヴィジョン・エクスプレス部門出品。
 サラエボ映画祭2013 キノスコープ部門出品。
 ヘルシンキ国際映画祭2013 最優秀ノルディック・ドキュメンタリー賞受賞。
 山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。優秀賞受賞。(上映題:『殺人という行為』)
 ゴッサム・アワード2013 ドキュメンタリー賞受賞。
 IDAアワード2013 長編部門ノミネート。
 ヨーロッパ映画賞2013 ドキュメンタリー賞受賞。
 アジア太平洋スクリーン・アワード2013 ドキュメンタリー賞受賞。
 ボストン・オンライン、ボストン、サンディエゴ、サンフランシスコ、カンザスシティ、オンライン、シカゴ、トロント、サウスイースタン、インディアナ、オースティン、フロリダ、セントラル・オハイオ、全米、オクラホマ、バンクーバーの各映画批評家協会賞ドキュメンタリー賞受賞。
 インディペンデント・スピリット・アワード2014 ドキュメンタリー賞ノミネート。
 米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞 ショートリスト。



 ◆監督賞(Best Director)
 ・ジョシュア・オッペンハイマー 『アクト・オブ・キリング』
 ・Martha Shane、Lana Wilson “After Tiller”
 ・ルシアン・キャステイン=テイラー、ヴェレーナ・パラヴェル 『リヴァイアサン』
 ・Tinatin Gurchiani “The Machine Which Makes Everything Disappear”(グルジア・独)
 ◎サラ・ポーリー 『物語る私たち』

 『物語る私たち』“Stories We Tell”(カナダ) 監督:サラ・ポーリー
 物語:サラ・ポーリーは、芸能一家の、5人兄弟の末っ子に生まれた。父親はイギリス出身の俳優で、母親はキャスティング・エージェントをしている。サラ自身も4歳で女優デビューし、8歳で主演した。そんな彼女が、第三監督長編の題材として選んだのは、自分の家族で、自ら家族にカメラを向け、現在から過去に関わる問いかけをし、自分でも知らなかった家族の秘密や矛盾を明らかにしようとする。
 ベネチア国際映画祭2012 ベネチア・デイズ出品。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 トロント映画批評家協会賞2012 ドキュメンタリー賞受賞。
 バンクーバー映画批評家協会賞2013 カナダ映画部門 作品賞、監督賞、ドキュメンタリー賞ノミネート。
 カナダ・スクリーン・アワード2013 長編ドキュメンタリー賞受賞。
 シドニー映画祭2013 オフィシャル・コンペティション部門出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 ドキュメンタリー部門 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
 山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。
 IDAアワード2013 長編部門ノミネート。
 ニューヨーク、ロサンゼルス、デトロイト、女性映画ジャーナリストの、各映画批評家協会賞 ドキュメンタリー賞受賞。
 ナショナル・ボード・オブ・レビュー2013 ドキュメンタリー賞受賞。
 米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞 ショートリスト。


 ◆撮影賞(Best Cinematography)
 ・ザカリー・ヘインザーリング 『キューティー&ボクサー』
 ・Richard Rowley “Dirty Wars”(米)(監督:Richard Rowley)
 ・Janice D’avila、Will Etchebehere、Miguel Vassy “Elena”(ブラジル・米)(監督:Petra Costa)
 ・Martin Much “Expedition to the End of the World”(デンマーク・スウェーデン・グリーンランド)(監督:Daniel Dencik)
 ◎ルシアン・キャステイン=テイラー、ヴェレーナ・パラヴェル 『リヴァイアサン』
 ・Lotfy Nathan “12 O’Clock Boys”(米)(監督:Lotfy Nathan)

 『リヴァイアサン』(仏・英・米) 監督:ルシアン・キャステイン=テイラー、ヴェレーナ・パラヴェル
 美しさと残酷さ。生と死。旧石器時代から行なわれてきた人類の最も古い仕事の1つ、漁業と漁師に焦点に当てたドキュメンタリー。ロケーションを行なわれたのは、『白鯨』の舞台ともなったマサチューセッツ州のニューベッドフォード。11台のカメラによって、自然と人間と機械が渾然一体となって行なわれる産業としての現代漁業がとらえられていく。
 羊飼いを題材にしたドキュメンタリー“Sweetgrass”(2009)で高い評価を受けたLucien Castaing-Taylorの最新作。
 ロカルノ国際映画祭2012 インターナショナル・コンペティション部門出品。ドン・キホーテ賞スペシャル・メンション、国際批評家連盟賞受賞。
 トロント国際映画祭2012 WAVELENGTHS部門出品。
 セビリヤ・ヨーロッパ映画祭2012 ユーロドック賞受賞。
 CPH:DOX2012 ニュー・ヴィジョン賞受賞。
 ロサンゼルス映画批評家協会賞2012 Independent/Experimental Film and Video Award受賞。
 エジンバラ国際映画祭2013 マイケル・パウエル賞(最優秀英国映画賞)受賞。
 全米映画批評家協会賞2013 最優秀実験映画賞受賞。
 イメージフォーラム・フェスティバル2012にて上映。


 ◆編集賞(Best Editing)
 ・ヤヌス・ビレスコフ=ヤンセン(Janus Billeskov Jansen) 『アクト・オブ・キリング』
 ・アラン・ベルリナー “First Cousin Once Removed”(米)(監督:アラン・ベルリナー)
 ◎Nels Bangerter “Let the Fire Burn”(米)(監督:Jason Osder)
 ・ルシアン・キャステイン=テイラー、ヴェレーナ・パラヴェル 『リヴァイアサン』
 ・Francisco Bello “Our Nixon”(米)(監督:Penny Lane)

 ヤヌス・ビレスコフ=ヤンセンは、『偽りなき者』などの編集も手がける映画編集技師。


 “Let The Fire Burn”(米) 監督:Jason Osder
 物語:フィラデルフィアの貧民層の居住区域を拠点として活動していたMOVEは、人種差別を反対し、アフリカ系アメリカ人の自律を求める急進派の団体で、フィラデルフィア市当局とは、繰り返し対立していた。1985年5月、フィラデルフィア警察は、MOVE本部に向けてヘリコプターから爆弾を落とし、大人6人と子供5人を死亡させ、無関係の近隣の住宅にも重大な被害を出した。その後、大陪審で裁判が行なわれるが、市当局に対しては誰ひとり刑事訴追されることはなかった。Jason Osderは、どちらに対しても公平な立場を取り、近隣住民やMOVEメンバー、市の職員等の証言を収めた裁判の映像や、ニュース映像、ホームムービー、インタビューなどを使って、MOVE組織の不安、地域住民の恐れ、市当局の混乱を明らかにしていく。
 サンフランシスコ国際映画祭2013 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 トライベッカ映画祭2013 ワールド・ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。編集賞、審査員スペシャル・メンション受賞。
 IDAアワード2013 長編部門、ヒューマニタス賞、ビデオ・ソース部門出品。


 ◆グラフィック・デザイン/アニメーション賞(Best Achievement in Graphic Design or Animation)
 ◎Art Jail、篠原乃り子 『キューティー&ボクサー』
 ・Rick Cikowski、Brandon Dumlao “Far Out Isn’t Far Enough”(米)(監督:Brad Bernstein)
 ・Brandon Blommaert、Fred Casia “The Fruit Hunters”(カナダ)(監督:Yung Chang)
 ・Brian Oakes “Inequality for All”(米)(監督:Jacob Kornbluth)
 ・Margot Tsakiri-Scanatovits、Daniel Chester “Maidentrip”(米・オーストラリア・エクアドル・仏領ポリネシア・オランダ・オランダ領アンティル諸島・パナマ・南ア)(監督:Jillian Schlesinger)
 ・Maryanne Butler、Marc Smith “We Steal Secrets: The Story of WikiLeaks”(米)(監督:アレックス・ギブニー)

 『キューティー&ボクサー』“Cutie and the Boxer”(米) 監督:ザッカリー・ハインツェリン(Zachary Heinzerling)
 「ボクシング・ペインティング」で知られる篠原有司男と、彼を支えた妻乃り子との、40年におよぶニューヨークでのカオスに満ちた結婚生活の物語。
 ドキュメンタリーのプロデューサーZachary Heinzerlingの初監督作品。
 サンダンス映画祭2013 監督賞受賞。
 サンフランシスコ国際映画祭2013 ゴールデンゲート長編ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 ナンタケット映画祭2013 出品。
 サンセバスチャン国際映画祭2013 Zabaltegi部門出品。
 BFIロンドン映画祭2013 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞 ショートリスト。


 ◆オリジナル作曲賞(Best Original Score)
 ・サム・レッツァー(Sam Retzer)、ティム・ボランド(Tim Boland) “A Band Called Death”(米)(監督:Mark Christopher Covino、Jeff Howlett)
 ・Jeff Beale “Blackfish”(米)(監督:Gabriela Cowperthwaite)
 ◎清水靖晃 『キューティー&ボクサー』
 ・Mads Heldtberg “Expedition to the End of the World”
 ・Jeremy Turner “Narco Cultura”(米)(監督:Shaul Schwarz)
 ・Bradford Cox “Teenage Score”(米・独)(監督:Matt Wolf)

 ◆デビュー作品賞(Best Debut Feature)
 ・Martha Shane、Lana Wilson “After Tiller”
 ◎ザカリー・ヘインザーリング 『キューティー&ボクサー』
 ・Jason Osder “Let the Fire Burn”
 ・Tinatin Gurchiani “The Machine Which Makes Everything Disappear”
 ・Ilian Metev “Sofia's Last Ambulance”(クロアチア・ブルガリア・独)
 ・Lotfy Nathan “12 O’Clock Boys”


 ◆プロダクション賞(Best Achievement in Production)
 ◎Signe Byrge Sørensen 『アクト・オブ・キリング』
 ・Martha Shane、Lana Wilson “After Tiller”
 ・Anthony Arnove、Brenda Coughlin、Jeremy Scahill “Dirty Wars”
 ・Michael Haslund-Christensen “Expedition to the End of the World”
 ・Karim Amer “The Square”(エジプト・米)(監督:Jehane Noujaim)

 ◆スポットライト賞(Spotlight Award)
 劇場公開中もしくは公開待機中の作品、および、まもなくDVDリリースされるような作品に、スポットライトを当てる目的で設けられている賞。
 ・“Bending Steel”(米) 監督:Dave Carroll
 ・“Fuck for Forest”(独) 監督:Michał Marczak
 ・“Harry Dean Stanton: Partly Fiction”(スイス) 監督:Sophie Huber
 ◎“The Last Station”(チリ・独) 監督:Cristian Soto、Catalina Vergara
 ・“The Search for Emak Bakia”(西) 監督:Oskar Alegria
 ・“Valentine Road”(米) 監督:Marta Cunningham

 “The Last Station (La Última Estación)”(チリ・独) 監督:Cristian Soto、Catalina Vergara
 物語:養護老人ホームの入居者たちに関するドキュメンタリー。ルイスは、歩行器を使って歩いていって、芝生のベンチに座るのが好きだ。ドリアンは、松葉杖を使って、公衆電話まで必死に歩いていく。サラは、目が見えなくて、手探りでシンクを探し当てる。入居者の1人は、ラジオ局を持っていて、外の人々に向けて、ノスタルジックな音楽や自分が録音したものを流す。彼は、最新ニュースの報告もするが、そのほとんどは誰が亡くなったとかそういうニュースばかりだ。彼らは、ほとんど家族に見舞われることなく、外界から忘れられようとしているが、内面はまだまだ豊かだ。
 映像は絵画のように美しく、自然光で撮影されている。
 初監督作品。
 コペンハーゲン国際ドキュメンタリー映画祭(CPH-DOX)2012出品。
 アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭2012出品。
 エジンバラ国際映画祭2013 インターナショナル長編コンペティション部門出品。
 フィルムズ・フロム・ザ・サウス映画祭2013 最優秀ドキュメンタリー賞受賞。


 ◆TVドキュメンタリー賞(Best Made-for-Television Documentary)
 ◎“The Crash Reel”(米) 監督:ルーシー・ウォーカー
 ・“Gideon’s Army”(米) 監督:Dawn Porter
 ・“Homegoings”(米) 監督:Christine Turner
 ・“Inventing David Geffen”(米) 監督:Susan Lacy
 ・“Mea Maxima Culpa: Silence in the House of God”(米・英) 監督:アレックス・ギブニー
 ・“Which Way Is the Front Line From Here? The Life and Time of Tim Hetherington” (米) 監督:セバスチャン・ユンガー(Sebastian Junger)

 “The Crash Reel”(米) 監督:ルーシー・ウォーカー
 20年にもおよぶフッテージを利用して構成されたスノーボーダーのドキュメンタリー。ケヴィン・ピアス(Kevin Peace)は、スノーボードのチャンピオンで、2010年のバンクーバー・オリンピックでの金メダルを狙っていた。ところが、2009年12月31日、練習中に頭を打って、意識不明になってしまう。彼は、家族の助けもあって、頭への打撃による麻痺から立ち直り、愛するスノーボードの世界への復帰を目指す。しかし、おしゃべりで、ダウン症の兄はこう言う。彼は、リスクを恐れぬプロのスポーツマンだが、再び頭を強打した時、取り返しのつかないことにならないと誰が言えるだろうか。
 サンダンス映画祭2013 ドキュメンタリー・プレミア部門出品。
 ベルリン国際映画祭2013 ベルリンナーレ・スペシャル部門出品。
 SXSW映画祭2013 フェスティバル・フェイバリット部門観客賞受賞。
 モスクワ国際映画祭2013 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 AFI Docs 2013 ベスト・オブ・フェスト。
 ゴッサム・アワード2013 ドキュメンタリー賞ノミネート。
 米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞 ショートリスト。


 ◆短編ドキュメンタリー賞(Best Documentary Short)
 ・“Da Vinci”(伊) 監督:Yuri Ancarani
 ・“Death of a Prisoner”(イエメン・米) 監督:Laura Poitras
 ・“Outlawed in Pakistan”(パキスタン・米) 監督:Habiba Nosheen, Hilke Schellmann
 ・“Reindeer Director”(英・フィンランド) 監督:Eva Weber
 ・“SLOMO”(米) 監督:Joshua Izenberg
 ◎“A Story for the Modlins”(西) 監督:Sergio Oksman

 “A Story For The Modlins”(西/26分) 監督:Sergio Oksman
 物語:俳優エルマー・モデリン(Elmer Modlin)は、『ローズマリーの赤ちゃん』に出演した後、しばらくして妻のマーガレットと息子のネルソンを連れて、マドリッドに去る。彼らは暗いアパートに閉じこもり、マーガレットは、夫と息子をモデルとして、来るべき世紀末を描くことに人生を捧げる。そして30年後。彼らが亡くなり、彼らが遺した膨大な写真や絵や記録が発見される。それらは、ジグソー・パズルのピースとなって、知られざるモデリン家の人々の物語を語り始める……。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2012出品。最優秀ドキュメンタリー賞 30分未満部門。
 ワルシャワ国際映画祭2012 短編コンペティション部門出品。グランプリ受賞。
 ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭2013 アヴァンギャルド&ジャンル部門出品。最優秀短編賞受賞。
 ゴヤ賞2013 短編ドキュメンタリー賞受賞。
 ヨーロッパ映画賞2013 短編映画賞 サラエボ代表。


 ◆第4回ヘテロドックス賞(Heterodox Award)
 ドキュメンタリーとフィクションの境界にあるような作品をピックアップしたセクション。
 ・“Computer Chess”(米) 監督:Andrew Bujalski
 ・“Escape From Tomorrow”(米) 監督:Randy Moore
 ・“Interior. Leather Bar.”(米) 監督:ジェームズ・フランコ、Travis Mathews
 ・“Neighboring Sounds”(ブラジル) 監督:Kleber Mendonça Filho
 ◎『闇の後の光』“Post Tenebras Lux”(メキシコ・仏・オランダ・独) 監督:カルロス・レイガダス

 『闇の後の光』“Post Tenebras Lux”(メキシコ・仏・オランダ・独) 監督:カルロス・レイガダス
 物語:フアンは、家族と一緒に、メキシコシティーから辺境へと引っ越す。都会から隔絶された世界。夜、眠っている夫婦の寝室に、何の前触れもなく悪魔が訪れる。誰もそれに気づかないまま、悪魔は消える。その後、一家に悲劇が起こる。過去と未来が時系列とは関係なくランダムに再構成され、一家の歴史が示されていく……。
 原題の“Post Tenebras Lux”は、ラテン語ウルガタ訳聖書のヨブ記17:12にあるフレーズで、“Light After Darkness”(闇の後に光)の意。カルビン派のモットーとされる。
 カンヌ国際映画祭2012 コンペティション部門出品。監督賞受賞。
 リマ・ラテンアメリカ映画祭2012 批評家部門監督賞、APRECI Prize受賞。
 トロント国際映画祭2012 WAVELENGHS部門出品。
 サンセバスチャン国際映画祭2012 ホライズンズ・ラティーノ部門出品。
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2012 ニュー・ヴィジョンズ部門出品。
 マル・デル・プラタ国際映画祭2012 ラテンアメリカ・コンペティション部門出品。スペシャル・メンション受賞。
 シネマニラ国際映画祭2012 インターナショナル・コンペティション部門出品。監督賞受賞。
 東京国際映画祭2012にて上映。


 ◆観客賞(Audience Choice Award)
 ・『アクト・オブ・キリング』
 ・“Blackfish”
 ・“The Crash Reel”
 ・『キューティー&ボクサー』
 ・“Muscle Shoals”(米) 監督:Greg “Freddy” Camalier)
 ・“Rafea: Solar Mama”(米・デンマーク・エジプト)(監督:Mona Eldaief、Jehane Noujaim)
 ◎『サウンド・シティ - リアル・トゥ・リール』“Sound City”(米)(監督:デイヴィ・グロール(Dave Grohl))
 ・“The Square”
 ・『物語る私たち』
 ・『バックコーラスの歌姫たち』(米)(監督:モーガン・ネヴィル)

 【特別賞・名誉賞】

 ◆Hell Yeah Prize
 ドキュメンタリーとしてアーティスティックな成果だけでなく、世界を変えるようなポテンシャルをも持った作品に贈られる賞。
 ◎ジョシュ・フォックス(Josh Fox) 『ガスランド』“Gasland”、“Gasland Part2”


 ◆レガシー・アワード(The 2014 Legacy Award)
 長期にわたって影響を持ち続けるドキュメンタリー作品に贈られる賞。
 ◎“Harlan County”(1976/米) 監督:バーバラ・コップル


--------------------------------

 主な作品のノミネート&受賞状況は以下の通り。

 ・『キューティー&ボクサー』(3/6):作品・撮影・グラフィック・作曲・デビュー・観客
 ・『アクト・オブ・キリング』(2/5):作品・監督・編集・プロダクション・観客
 ・『リヴァイアサン』(1/4):作品・監督・撮影・編集
 ・After Tiller”(0/4):作品・監督・デビュー・プロダクション
 ・『物語る私たち』(1/3):作品・監督・観客
 ・“Expedition to the End of the World”(0/3):撮影・作曲・プロダクション
 ・“Let the Fire Burn”(1/2):編集・デビュー
 ・“The Machine Which Makes Everything Disappear”(0/2):監督・デビュー
 ・“Dirty Wars”(0/2):撮影・プロダクション
 ・“12 O’Clock Boys”(0/2):撮影・デビュー
 ・“Blackfish”(0/2):作曲・観客
 ・“The Crash Reel”(1/2):TV・観客

 全体的な印象としては、ピックアップする作品に偏りがあり、アメリカ以外の外国作品や、政治、国際問題を扱った作品などに関して、弱いような気がしますね。
 まあ、それでも2013年を代表するドキュメンタリーのいくつかは確実に押さえているわけですが。

 インターナショナル部門や、音楽ドキュメンタリー部門などもあってもいいかもしれません。

 なお、一部門にもノミネートされなかった有力作品には以下のようなものがあります。(ひょっとすると、次回のノミネート対象作品になるものもあるかもしれません。)

 ・“Pussy Riot: A Punk Prayer”(ロシア・英) 監督:Mike Lerner、Maxim Pozdorovkin
 ・“The Armstrong Lie”(米) 監督:アレックス・ギブニー
 ・“God Loves Uganda”(米) 監督:Roger Ross Williams
 ・“Life According to Sam”(米) 監督:ショーン・ファイン(Sean Fine)、アンドレア・ニックス・ファイン(Andrea Nix Fine)
 ・“Tim’s Vermeer”(米) 監督:Teller

 ・“Enzo Avitabile Music Life”(伊・英) 監督:ジョナサン・デミ
 ・“The Last of the Unjust(Le dernier des injustes)”(オーストリア・仏) 監督:クロード・ランズマン
 ・『冬の遊牧民』“Winter Nomads”(スイス・仏・独) 監督:マニュエル・フォン・ストゥーラー(Manuel von Stürler)
 ・“More Than Honey”(独・オーストリア・スイス) 監督:Markus Imhoof
 ・“Redemption Impossible(Unter Menschen)”(独・オーストリア・ハンガリー) 監督:Christian Rost、Claus Strigel
 ・“Meine keine Familie(My Fathers, My Mother And Me)”(オーストリア) 監督:Paul-Julien Robert
 ・“Kidd Life”(デンマーク) 監督:Andreas Johnsen
 ・『パンク・シンドローム』“The Punk Syndrome”(フィンランド・ノルウェー・スウェーデン) 監督:Jukka Kärkkäinen、J-P Passi
 ・『リヴ&イングマール ある愛の風景』“Liv and Ingmar”(ノルウェー) 監督:デーラージ・アコルカール(Dheeraj Akolkar)
 ・“These Birds Walk”(パキスタン・米) 監督:Omar Mullick、Bassem Tariq
 ・“The Missing Picture (L' image manquante)”(カンボジア・仏) 監督:リティー・パニュ(Rithy Panh)
 ・“A River Changes Course”(カンボジア・米) 監督:カリアニー・マン(Kalyanee Mam)
 ・“Mothers(妈妈的村庄)”(中) 監督:Xu Huijing(許慧晶)
 ・“Beyond The Edge”(ニュージーランド) 監督:リアン・プーリー(Leanne Pooley)
 ・“Filthy Gorgeous: The Bob Guccione Story”(カナダ) 監督:Barry Avrich
 ・“At Berkeley”(米) 監督:フレデリック・ワイズマン
 ・“Blood Brother”(米) 監督:Steve Hoover
 ・“Bridegroom”(米) 監督:Linda Bloodworth-Thomason
 ・“Desert Runners”(米) 監督:Jennifer Steinman
 ・“The Dog”(米) 監督:Allison Berg、Frank Keraudren
 ・“Finding Vivian Maier”(米) 監督:John Maloof、Charlie Siskel
 ・“For No Good Reason”(米) 監督:Charlie Paul
 ・『ホドロフスキーのDUNE』”Jodorwsky’s Dune”(米) 監督:フランク・パヴィッチ(Frank Pavich)
 ・“Made in America”(米) 監督:ロン・ハワード
 ・“No Place on Earth”(米・英・独) 監督:Janet Tobias
 ・『ワン・ダイレクション THIS IS US』“One Direction: This is Us”(米) 監督:モーガン・スパーロック
 ・“Pandora’s Promise”(米) 監督:ロバート・ストーン(Robert Stone)
 ・“A Place At The Table”(米) 監督:Lori Silverbush、Kristi Jacobson
 ・“Running from Crazy”(米) 監督:バーバラ・コップル(Barbara Kopple)
 ・“The Short Game”(米) 監督:Josh Greenbaum
 ・“The Unknown Known”(米) 監督:エロール・モリス
 ・“Plot for Peace”(南ア・米・西・モザンビーク・モロッコ・仏・キューバ・コンゴ・アンゴラ) 監督:Carlos Agullo、Mandy Jacobson

--------------------------------

 *この記事がなかなかよかった!と思ったら、人気ブログランキングにクリックをお願いします。
 ↓ ↓ ↓ ↓
 
 ↑ ↑ ↑ ↑
 クリックしてね!

 *当ブログ記事

 ・米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_8.html

 ・米国アカデミー賞2014 短編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_23.html

 ・IDAアワード2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_15.html

 ・トロント国際映画祭2013 TIFF DOCS部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201308/article_1.html

 ・ナンタケット映画祭2013 ラインナップ&受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_6.html

 ・AFI Docs映画祭2013 ベスト・オブ・フェスト&観客賞:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_25.html

 ・シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_26.html

 ・Hot Docs カナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_13.html

 ・トライベッカ映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_25.html

 ・SXSW映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_16.html

 ・サンダンス映画祭2013 コンペティション部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_6.html
 ・サンダンス映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201301/article_62.html

 ・トロント国際映画祭2012 TIFF DOCS部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201208/article_4.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年12月~2014年4月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_1.html

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック