AFIフェスト2013 受賞結果!

 AFIフェスト2013(11月7日-14日)の各賞が発表されました。

 AFI(American Film Institute:アメリカ・フィルム・インスティチュート)は、映像教育を目的とする非営利興行団体で、年間を通じて、さまざまな活動を行なっていて、AFIフェストは、その中に目玉行事の1つです。
 AFIフェストは、いわゆるポスト・トロント以降にアメリカ国内で開催されるいくつもの映画祭の1つであり、また、AFIが毎年6月に開催しているドキュメンタリーの祭典、AFI Docsに対応するもう1つの映画祭、と言っていいかもしれません。
 部門は、ガラ&トリビュート、特別上映、ワールド・シネマ、ミッドナイト、短編など12の部門で構成され、それぞれの部門はほぼ9作品ずつで編成されています。
 ラインナップは、この時期に開催される他の映画祭と似たりよったりですが、全米映画賞レース参戦作品のお披露目的な意味合いもあり、今年は『ウォルト・ディズニーの約束』、“Inside Llewyn Davis”、“Nebraska”、“August : Osage County”、“Her”、“Mandela:Long Walk to Freedom”、“The Invisible Woman”、『あなたを抱きしめる日まで』などが上映されました。また、ワールド・シネマ部門とNew Auteurs部門で、米国アカデミー賞外国語映画賞の有力作品を上映する形にもなっています。

 本年度の受賞結果は以下の通りです。

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 【New Auteurs Critic’s Award】

 第1回または第2回監督作品が対象。

 ※審査員:Debruge (“Variety”誌)、Karina Longworth(作家/批評家)、Amy Nicholson (“LA Weekly”誌)、Betsy Sharkey (“Los Angeles Times”紙).

 ◆New Auteurs Critic’s Award
 ◎“Nothing Bad Can Happen (Tore Tanzt)”(独) 監督:Katrin Gebbe
 物語:信心深い集団に属していたトレは、新たなる生活を切り開こうと、ハンブルグに向かう。途中で、彼は、車が故障して困っている家族と出会い、車を修理して助ける。これが神の導きだと思った彼は、そのまま彼らと同行し、彼らの庭作りに加わる。やがて彼は、一家の主の暴力に苦しむようになり、自分の武器で抵抗を試みる。さらに、肉欲と利他主義の間で、葛藤するようになる。
 実話に基づく物語。
 京都国際学生映画祭2008にて短編作品“Narzissen”が上映されたKatrin Gebbe監督の最新作。
 カンヌ国際映画祭2013 ある視点部門出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 アナザー・ビュー部門出品。
 釜山国際映画祭2013 ミッドナイト・パッション部門出品。
 シカゴ国際映画祭2013 アフター・ダーク コンペティション部門出品。

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 ◆特別賞/New Auteur Special Award for Personal Storytelling
 ◎『花咲くころ』“In Bloom(Grzeli nateli dgeebi)”(グルジア・独・仏) 監督:ナナ・エクチミシヴィリ(Nana Ekvtimishvili)、ジーモン・グロス(Simon Gross)
 物語:ソ連が崩壊して数年経ったグルジアのトビリシ。エカとナティアは、仲良しの10代の少女。ナティアの家は、父親が刑務所に入っていて、母と姉とで暮らしている。母の戸棚には、大切にしまわれている箱があって、その中には、手紙とソ連時代のパスポートと意味ありげなタバコが入っている。一方、エカの家は、アル中で口うるさい父親がいて、いつも騒々しい。エカには、彼女のことが好きな男の子が2人いて、1人はハンサムなラドで、もう1人は、悪い仲間とつるんでいるコテ(Kote)だ。コテは、エカをさらい、強引に妻にしようとする。コテがラドを殺した時、エカとナティアは、運命の選択を迫られる。エカには、ラドから預かった1発の銃弾が入った銃があった……。
 ベルリン国際映画祭2013 フォーラム部門出品。C.I.C.A.E.賞受賞。
 香港国際映画祭2013 ヤング・シネマ・コンペティション部門出品。グランプリ受賞。
 パリ映画祭2013 Graziaマガジン賞受賞。
 オデッサ国際映画祭2013 演技賞受賞。
 ラックス賞2013 オフィシャル・セレクション。
 サラエボ映画祭2013 長編コンペティション部門出品。グランプリ受賞。
 ヨーロッパ映画賞2013 オフィシャル・セレクション。
 オステンデ映画祭2013 LOOK賞受賞。
 ヘルシンキ国際映画祭2013 観客賞ノミネート。
 米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 グルジア代表。
 東京フィルメックス2013 コンペティション部門出品。


 ◆監督賞/New Auteur Special Award for Direction
 ◎“The Selfish Giant”(英) 監督:クリオ・バーナード(Clio Barnard)
 出演:Conner Chapman、Shaun Thomas、ショーン・ギルダー(Sean Gilder)、シヴォーン・フィネラン(Siobhan Finneran)、スティーヴ・イヴェッツ(Steve Evets)、Rebecca Manley
 物語:学校から退学になった13歳のアーバーと親友のスウィフティーは、近所で、スクラップの回収をしているキテンと知り合いになる。彼らは、キテンのために、馬やカートに使えるようなスクラップを集め始める。スウィフティーが、馬に関して得意なところを示すのに対して、アーバーはキテンに学んで、お金もうけの才を示す。キテンが、スウィフティーをかわいがり始めたことで、アーバーは2人から距離を置くようになり、友情にひびが入る。
 オスカー・ワイルドの『わがままな大男』の映画化。
 “The Arbor”で高い評価を受けたクリオ・バーナードの最新作。
 カンヌ国際映画祭2013 監督週間出品。Label Europa Cinemas受賞。
 ラックス賞2013 ノミネート。
 トロント国際映画祭2013 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。
 釜山国際映画祭2013 フラッシュ・フォワード部門出品。
 BFIロンドン映画祭2013 オフィシャル・コンペティション部門出品。
 ワルシャワ国際映画祭2013 1-2コンペティション部門出品。
 ハンプトンズ国際映画祭2013 最優秀ナラティヴ作品賞受賞。
 ブリティッシュ・インディペンデント・フィルム・アワード2013作品賞・監督賞・助演女優賞・脚本賞・プロダクション賞・技術賞・ニューカマー賞ノミネート。


 【短編映画・短編アニメーション部門】(Grand Jury Awards, Live Action And Animated Short)

 ◆最優秀短編映画賞(Live-action short film)
 ◎“La lampe au beurre de yak(Butter lamp/酥油燈)”(仏・中) 監督:Hu Wei(胡佛)
 物語:世界中を飛び回っているカメラマンとその助手が、チベットの遊牧民に自分のまわりで起こっていることを写真に撮ってみるといいとアドバイスする。
 カンヌ国際映画祭2013批評家週間出品。
 モントリオール世界映画祭2013 フォーカス・オン・ワールド・シネマ部門出品。
 レインダンス映画祭2013 短編ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。最優秀短編ドキュメンタリー賞受賞。
 シカゴ国際映画祭2013 短編コンペティション ナラティウ/実写作品部門出品。最優秀作品賞受賞。
 台湾・金馬奨2013 短編映画賞ノミネート。
 ヨーロッパ映画賞2013 短編賞ノミネート。ドラマ代表。
 セザール賞2014 短編映画賞ショートリスト。

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 ◆最優秀短編アニメーション賞(Animated short)
 ◎“Places Where We Lived”(米) 監督:Bernardo Britto
 物語:子供時代を過ごした家を両親が売ろうとしている。なんて恐ろしいことだろうか。
 シカゴ国際映画祭2013 短編コンペティション部門出品。

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 ◆審査員特別賞(Special Jury Award)
 ◎“Balcony(Ballconi)”(コソボ) 監督:Lendita Zeqiraj
 物語:村中の人がバルコニーからぶら下がる少年の妙技に注目する。
 ベネチア国際映画祭2013 Orizzonti部門出品。
 ワルシャワ国際映画祭2013 ディスカバリー部門出品。

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 ◆審査員特別賞 監督賞(Special Jury Award for Outstanding Achievement in Direction)
 ◎“Syndromeda”(スウェーデン) 監督:Patrik Eklund
 物語:Leifがエイリアンにさらわれたということを誰も信じようとしない。しかし、だとしたら、彼が、道端で、全裸で、血まみれの姿で目覚めたことをどう説明すればいいのだろうか。

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 ◆審査員スペシャル・メンション(Special Jury Mention for Best Datamosh)
 ◎“Datamosh”(米) 監督:Yung Jake
 Yung Jakeは、ツイッター文化やDatamosh、ハッシュタグなどについてラップを刻む。

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 【観客賞】(Audience Awards)

 ◆ワールド・シネマ部門(World Cinema)
 ◎“The Rocket”(オーストラリア・ラオス・タイ) 監督:Kim Mordaunt
 物語:アフロは、生まれた時から、まわりに不幸をもたらしていた。幼少期は病気がちだったし、ダムのおかげで家も立ち退かなければならなかった。父と祖母と一緒に避難所に引っ越すが、まわりの人々はアフロが来ることを喜ばなかった。アフロは、呪われていて、まわりに不幸をもたらすと信じられていたからだ。唯一の友だちは、キアだけだった。キアは、パープルおじさんと暮らしていて、パープルおじさんは、仲間はずれにされることがどういうことか、よく理解していた。アフロ一家とキアとパープルおじさんは、新しい家を求めて、まだ戦禍の傷跡の残るラオス国内を旅する。ある村に入った時、彼らは、そこでロケット・フェスティバルが開催されていることを知る。アフロは、巨大なロケットを出品し、自分が不運な少年などではないことを自ら証明する。
 ベルリン国際映画祭2013 ジェネレーションKplus部門出品。ジェネレーションKplus部門作品賞、第1回作品賞受賞。
 トライベッカ映画祭2013 最優秀ナラティヴ作品賞受賞。
 ズリーン国際映画祭2013 パノラマ部門出品。
 シドニー映画祭2013 観客賞受賞。
 オステンデ映画祭2013 LOOK部門出品。
 釜山国際映画祭2013 フラッシュ・フォワード部門出品。
 BFIロンドン映画祭2013 JOURNEY部門出品。
 ムンバイ映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。撮影賞受賞。
 米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 オーストラリア代表。


 ◆New Auteurs部門
 ◎“The Selfish Giant”(英) 監督:クリオ・バーナード(Clio Barnard)

 ◆アメリカン・インディペンデント部門(American Independents)
 ◎“We Gotta Get Out Of This Place”(米) 監督:Simon Hawkins、Zeke Hawkins
 物語:もう少しではなればなれになる親友2人と週末を過ごすために、ビリー・ジョーは、綿花農場のボス、ギフから盗みを働く。週末旅行から帰ってきた時、彼らは、ビリーのやったことがとんでもない事態を巻き起こしていることを知る。
 トロント国際映画祭2013 VANGUARD部門出品。

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 ◆ブレイクスルー部門(Breakthrough)
 ◎“B For Boy”(ナイジェリア) 監督:Chika Anadu
 物語:現代のナイジェリア。Amakaは、幸せな結婚生活を送り、7歳の娘を育て、自分の仕事も順調に行っている。ただひとつうまくいかないのは、夫のために男の子を産むことができないことで、そのことで家族や友人、近所の人々から冷ややかな目で見られている。彼女の最後の妊娠が流産に終わり、彼女は、跡取り息子を得るために、夫に第2夫人を認めるという究極の選択を迫られる。
 BFIロンドン映画祭2013 第1回作品コンペティション部門出品。

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 受賞作品は、さまざまな映画祭で受賞を重ねてきた作品がほとんどです。
 このクラスの作品は、日本での劇場公開も狙えるのではないでしょうか。

 
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 *当ブログ記事

 ・AFIフェスト2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201211/article_7.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html.

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