米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞候補 151作品 一覧!

 「The Wrap」というサイトが、米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞の有資格作品151本のリストを発表しています。(10月14日)

 *The Wrap:http://www.thewrap.com/deluge-documentaries-heres-list-151-oscar-qualifying-docs/

 アカデミー賞からは、長編ドキュメンタリー賞にエントリーされた作品のリストは、公式には発表されていないので、「The Wrap」が、全米の上映記録を調べて、米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞にノミネートされる資格のある作品をリストアップしたのかと思うとどうもそういうことではなくて、アカデミー賞のドキュメンタリー部会が持っているエントリー作品のリストを独自に入手して、発表した、ということのようです。(「The list was given to TheWrap by an intermediary」と記してあります。)

 へえ~、そんなことがあるのかと思いますが、アカデミー賞から公式に否定はされていないし、映画会社の方から「エントリーしていないのに、リストに挙げられている」といった抗議もないようなので、概ね信じていい情報だと思われます。

 サイトに挙げられているのは、タイトルだけですが、主だった作品に対しては、こちらで調べて、監督名と、主な上映歴・受賞歴を記してあります。

画像

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 ・『殺人という行為』“Act of Killing”(デンマーク・ノルウェー・英) 監督:ジョシュア・オッペンハイマー トロント国際映画祭2012、ベルリン国際映画祭2013 パノラマ部門、ゴッサム・アワード2013ノミネート、IDAアワード2013 長編部門ノミネート Rotten Tomatoes:97%Fresh

 ・“After Tiller”(米) 監督:Martha Shane、Lana Wilson サンダンス映画祭2013、AFI Docs 2013 ベスト・オブ・フェスト

 ・“AKA Doc Pomus”

 ・“American Made Movie”

 ・“American Promise”(米) 監督:Joe Brewster、Michèle Stephenson サンダンス映画祭2013 審査員特別賞受賞

 ・『はちみつ色のユン』“Approved for Adoption”(仏・ベルギー) 監督:ユン、ローラン・ボアロー

 ・“The Armstrong Lie”(米) 監督:アレックス・ギブニー ベネチア国際映画祭2013 特別上映作品、トロント国際映画祭2013 (SPECIAL PRESENTATIONS部門) Rotten Tomatoes:92%Fresh

 ・“At Berkeley”(米) 監督:フレデリック・ワイズマン トロント国際映画祭2013

 ・『椿姫ができるまで』“Becoming Traviata”(仏) 監督:フィリップ・ベジア(Philippe Béziat)

 ・“Best Kept Secret”(米) 監督:サマンサ・バック(Samantha Buck) AFI Docs 2013 ベスト・オブ・フェスト

 ・“Bettie Page Reveals All”

 ・“Bidder 70”

 ・“Big Men”

 ・“These Birds Walk”(米) 監督:Bassam Tariq、Omar Mullick HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2013 フィルムメーカー賞受賞

 ・“Blackfish”(米) 監督:Gabriela Cowperthwaite サンダンス映画祭2013、IDAアワード2013 長編部門ノミネート Rotten Tomatoes:98%Fresh

 ・“Blood Brother”(米) 監督:Steve Hoover サンダンス映画祭2013 審査員グランプリ、観客賞受賞、HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2013 観客賞2位

 ・“Brave Miss World”(米) 監督:セシリア・ペック(Cecilia Peck) シカゴ国際映画祭2013

 ・“Bridegroom”(米) 監督:Linda Bloodworth-Thomason トライベッカ映画祭2013 観客賞受賞

 ・“Bridging the Gap”

 ・『ウガンダで、生きる』“Call Me Kuchu”(米・ウガンダ) 監督:Malika Zouhali-Worrall、Katherine Fairfax Wright ベルリン国際映画祭2012 パノラマ部門 テディー賞受賞、HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2012 インターナショナル部門最優秀作品賞受賞 Rotten Tomatoes:97%Fresh

 ・“Casting By”(米) 監督:Tom Donahue トロント国際映画祭2012(MAVERICKS部門)

 ・“CinemAbility”

 ・“The Cinema: A Brief History of World Cinema”

 ・“Cooper and Hemingway: The True Gen”

 ・“The Crash Reel”(米) 監督:ルーシー・ウォーカー サンダンス映画祭2013(ドキュメンタリー・プレミア部門)、AFI Docs 2013 ベスト・オブ・フェスト、ゴッサム・アワード2013ノミネート Rotten Tomatoes:100%Fresh

 ・『キューティー&ボクサー』“Cutie and the Boxer”(米) 監督:ザッカリー・ハインツェリン(Zachary Heinzerling) サンダンス映画祭2013 監督賞受賞 Rotten Tomatoes:96%Fresh

 ・“Deceptive Practice: The Mysteries and Mentors of Ricky Jay”

 ・“Dirty Wars”(米) 監督:Richard Rowley サンダンス映画祭2013 撮影賞受賞

 ・『ジャーニー/ドント・ストップ・ビリーヴィン』“Don’t Stop Believin’: Everyman’s Journey”(米) 監督:ラモーナ・S・ディアス パームスプリングス国際映画祭2013 観客賞受賞

 ・“Downloaded”

 ・“Enzo Avitabile Music Life”(伊・英) 監督:ジョナサン・デミ ベネチア国際映画祭2012 アウト・オブ・コンペティション部門

 ・“Evocateur: The Morton Downey Jr. Movie”

 ・“Far Out Isn’t Far Enough: The Tomi Ungerer Story”(米) 監督:Brad Bernstein トロント国際映画祭2012

 ・“Fire In The Blood”(インド) 監督:Dylan Mohan Gray サンダンス映画祭2013

 ・“First Comes Love”(米) 監督:Nina Davenport トロント国際映画祭2012

 ・“First Cousin Once Removed”(米) 監督:アラン・ベルリナー ゴッサム・アワード2013ノミネート

 ・“For No Good Reason”(米) 監督:Charlie Paul トロント国際映画祭2013(MAVERICKS部門)

 ・“Free Angela Davis and All Political Prisoners”

 ・“Free China: The Courage to Believe”

 ・“Free The Mind”

 ・『庭師』“The Gardener”(イラン) 監督:モフセン・マフマルバフ

 ・“Gahan Wilson: Born Dead, Still Weird”

 ・“Gasland II”

 ・“Generation Iron”

 ・“The Ghosts In Our Machine”

 ・“Gideon’s Army”(米) 監督:Dawn Porter サンダンス映画祭2013 編集賞受賞、AFI Docs 2013 ベスト・オブ・フェスト

 ・“Girl Rising”

 ・“The Girls in The Band”

 ・“Glickman”

 ・“GMO OMG”(米・ハイチ・ノルウェー) 監督:Jeremy Seifert レイキャビク国際映画祭2013

 ・“Go Grandriders”(台湾) 監督:Tien-Hao Hua 釜山国際映画祭2012

 ・“God Loves Uganda”(米) 監督:Roger Ross Williams サンダンス映画祭2013、AFI Docs 2013 ベスト・オブ・フェスト Rotten Tomatoes:100%Fresh

 ・“Good Ol’ Freda”(米) 監督:Ryan White ナンタケット映画祭2013

 ・“Greedy Lying Bastards”(米・ツバル・フィジー・ウガンダ・ペルー) 監督:Craig Rosebraugh レイキャビク国際映画祭2013

 ・“Growing Up Refugee”

 ・“Hava Nagila: The Movie”

 ・“Hawking”

 ・“Herblock: The Black & The White”

 ・“I Am Breathing”(英・デンマーク) 監督:Morag Mckinnon レイキャビク国際映画祭2013

 ・“Inequality For All”(米) 監督:Jacob Kornbluth サンダンス映画祭2013 審査員特別賞受賞

 ・“Informant”

 ・“Is The Man Who Is Tall Happy? An Animated Conversation With Noam Chomsky”

 ・“It’s Better To Jump”

 ・『ホドロフスキーのDUNE』“Jodorwsky’s Dune”(米) 監督:フランク・パヴィッチ(Frank Pavich) カンヌ国際映画祭2013 監督週間、トロント国際映画祭2013

 ・“Koch”(米) 監督:Neil Barsky エルサレム映画祭2013

 ・“The Last of The Unjust (Le Dernier Des Injustes)”(仏・オーストリア) 監督:クロード・ ランズマン カンヌ国際映画祭2013 アウト・オブ・コンペティション部門、トロント国際映画祭2013

 ・“Let The Fire Burn”(米) 監督:Jason Osder トライベッカ映画祭2013 編集賞受賞、AFI Docs 2013 ベスト・オブ・フェスト、ゴッサム・アワード2013ノミネート、IDAアワード2013 長編部門ノミネート Rotten Tomatoes:95%Fresh

 ・“Letters to Jackie”

 ・『リヴァイアサン』“Leviathan”(仏・英・米) 監督:ルシアン・キャステイン=テイラー(Lucien Castaing-Taylor) トロント国際映画祭2012(WAVELENGTHS部門)

 ・“Life According To Sam”(米) 監督:ショーン・ファイン、アンドレア・ニックス・ファイン サンダンス映画祭2013、AFI Docs 2013 ベスト・オブ・フェスト Rotten Tomatoes:100%Fresh

 ・“Linsanity”(米) 監督:Evan Leong サンダンス映画祭2013(ドキュメンタリー・プレミア部門)

 ・“Lion Ark”

 ・『リヴ&イングマール ある愛の風景』“Liv and Ingmar”(ノルウェー) 監督:デーラージ・アコルカール(Dheeraj Akolkar) モントリオール世界映画祭2012、シカゴ国際映画祭2012

 ・“Long Shot: The Kevin Laue Story”

 ・“Married and Counting”

 ・“Medora”

 ・“MisLead: America’s Secret Epidemic”

 ・“The Missing Picture (L' image manquante)”(カンボジア・仏) 監督:リティー・パニュ(Rithy Panh) カンヌ国際映画祭2013 ある視点賞受賞、米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 カンボジア代表

 ・“Mondays With William”

 ・“Money for Nothing: Inside the Federal Reserve”(米・カナダ) 監督:Jim Bruce ナンタケット映画祭2013

 ・“More Than Honey”(独・オーストリア・スイス) 監督:Markus Imhoof トロント国際映画祭2012、米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 スイス代表 Rotten Tomatoes:100%Fresh

 ・“Mumia: Long Distance Revolutionary”

 ・“Murph: The Protector”

 ・“Muscle Shoals”(米) 監督:Greg “Freddy” Camalier サンダンス映画祭2013(ドキュメンタリー・プレミア部門)、HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2013 観客賞 Rotten Tomatoes:97%Fresh

 ・“The Muslims Are Coming!”

 ・“My Father and the Man in Black”

 ・“Narco Cultura”(米) 監督:Shaul Schwarz サンダンス映画祭2013、ベルリン国際映画祭2013 パノラマ部門

 ・“The Network”

 ・“The New Black”(米) 監督:Yoruba Richen AFI Docs 2013 観客賞受賞

 ・“99%: The Occupy Wall Street Collaborative Film”(米) 監督:Audrey Ewell、Aaron Aites、Lucian Read、Nina Kristic サンダンス映画祭2013

 ・“No Place on Earth”(米・英・独) 監督:Janet Tobias トロント国際映画祭2012

 ・“Not Yet Begun to Fight”

 ・『ワン・ダイレクション THIS IS US』“One Direction: This is Us”(米) 監督:モーガン・スパーロック

 ・“One PM Central Standard Time”

 ・“Our Nixon”(米) 監督:Penny Lane AFI Docs 2013 ベスト・オブ・フェスト、ゴッサム・アワード2013ノミネート Rotten Tomatoes:92%Fresh

 ・“Pad Yatra: A Green Odyssey”

 ・“Pandora’s Promise”(米) 監督:ロバート・ストーン(Robert Stone) サンダンス映画祭2013(ドキュメンタリー・プレミア部門)、シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2013 グリーン・アワード受賞

 ・“The Paw Project”

 ・“A Place At The Table”(米) 監督:Lori Silverbush、Kristi Jacobson IDAアワード2013 Pare Lorentz Award受賞

 ・“Plimpton! Starring George Plimpton as Himself”

 ・“The Prime Ministers: The Pioneers”

 ・“Pussy Riot: A Punk Prayer”(ロシア・英) 監督:Mike Lerner、Maxim Pozdorovkin サンダンス映画祭2013 審査員特別賞受賞

 ・“Re-emerging: The Jews of Nigeria”

 ・“Rescue in the Philippines: Refuge from the Holocaust”

 ・“Revolution”(カナダ) 監督:ロブ・スチュワート(Rob Stewart) トロント国際映画祭2012 ピープルズ・チョイス賞次点2位

 ・“The Revolutionary Optimists”

 ・“Rising from Ashes”

 ・“A River Changes Course”(カンボジア・米) 監督:カリアニー・マン(Kalyanee Mam) サンダンス映画祭2013 審査員グランプリ受賞

 ・“Running From Crazy”(米) 監督:バーバラ・コップル(Barbara Kopple)  サンダンス映画祭2013(ドキュメンタリー・プレミア部門)、AFI Docs 2013 ベスト・オブ・フェスト

 ・“Salinger”

 ・“The Second Meeting”

 ・“Seduced and Abandoned”(米) 監督:ジェームズ・トバック(James Toback) カンヌ国際映画祭2013 特別招待作品

 ・“Shepard & Dark”(米) 監督:Treva Wurmfeld トロント国際映画祭2012

 ・“The Short Game”(米) 監督:Josh Greenbaum SXSW映画祭2013 観客賞受賞

 ・“Six By Sondheim”

 ・『サウンド・シティ - リアル・トゥ・リール』“Sound City”(米) 監督:デイヴィ・グロール(Dave Grohl) サンダンス映画祭2013(ドキュメンタリー・プレミア部門) Rotten Tomatoes:100%Fresh

 ・“Spark: A Burning Man Story”

 ・“Spinning Plates”(米) 監督:Joseph Levy サンタバーバラ国際映画祭2013 観客賞受賞

 ・“The Square(Al Midan)”(エジプト・米) 監督:Jehane Noujaim サンダンス映画祭2013 観客賞受賞、トロント国際映画祭2013、IDAアワード2013 長編部門ノミネート Rotten Tomatoes:100%Fresh

 ・“State 194”(イスラエル・パレスチナ・米) 監督:Dan Setton トロント国際映画祭2012、ベルリン国際映画祭2013 パノラマ部門

 ・“Stolen Seas”(ソマリア・ケニア・英・伊) 監督:Thymaya Payne ワルシャワ国際映画祭2012、パームスプリングス国際映画祭2013 ジョン・シュレシンジャー賞受賞

 ・『物語る私たち』“Stories We Tell”(カナダ) 監督:サラ・ポーリー トロント国際映画祭2012、IDAアワード2013 長編部門ノミネート Rotten Tomatoes:95%Fresh

 ・“Storm Surfers in 3D”(オーストラリア) 監督:Christopher Nelius、Justin McMillan トロント国際映画祭2012 ピープルズ・チョイス賞次点

 ・“Stuck”

 ・“The Summit”(アイルランド・英) 監督:Nick Ryan サンダンス映画祭2013 編集賞受賞

 ・“Sweet Dreams”

 ・“Symphony of the Soil”

 ・“Terms and Conditions May Apply”

 ・“Tim’s Vermeer”(米) 監督:Teller トロント国際映画祭2013 Rotten Tomatoes:100%Fresh

 ・“The Trials of Muhammad Ali”(米) 監督:Bill Siegel IDAアワード2013 ビデオソース部門ノミネート

 ・“12 12 12”(米) 監督: トロント国際映画祭2013(MAVERICKS部門)

 ・『バックコーラスの歌姫たち』“20 Feet From Stardom”(米) 監督:モーガン・ネヴィル(Morgan Neville) サンダンス映画祭2013 Rotten Tomatoes:99%Fresh

 ・“Two: The Story of Roman and Nyro”

 ・“The Unbelievers”

 ・“The United States of Autism”

 ・“The United States of Football”

 ・“The Unknown Known”(米) 監督:エロール・モリス トロント国際映画祭2013

 ・“Valentine Road”(米) 監督:Marta Cunningham サンダンス映画祭2013

 ・“Valentino’s Ghost”(米・インド) 監督:Michael Singh ベネチア国際映画祭2012 ベネチア・クラシックス部門

 ・“Walter: Lessons From The World’s Oldest People”

 ・“Wampler’s Ascent”

 ・“War on Whistleblowers: Free Press and the National Security State”

 ・“We Came Home”

 ・“We Steal Secrets: The Story of WikiLeaks”(米) 監督:アレックス・ギブニー サンダンス映画祭2013(ドキュメンタリー・プレミア部門)  Rotten Tomatoes:93%Fresh

 ・“We The Parents”

 ・“We Will See Tomorrow”

 ・“When I Walk”(米・カナダ) 監督:Jason DaSilva サンダンス映画祭2013(ドキュメンタリー・プレミア部門)、HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2013最優秀カナダ長編ドキュメンタリー賞

 ・“Which Way Is the Front Line From Her? The Life and Time of Tim Hetherington” (米) 監督:セバスチャン・ユンガー(Sebastian Junger) サンダンス映画祭2013(ドキュメンタリー・プレミア部門)

 ・“Why We Ride”

 ・『冬の遊牧民』“Winter Nomads”(スイス・仏・独) 監督:マニュエル・フォン・ストゥーラー(Manuel von Stürler) ベルリン国際映画祭2012 フォーラム部門

 ・“Zipper: Coney Island’s Last Wild Ride”

 ※サンダンス映画祭に関して、特記なしはコンペティション部門出品作品です。トロント国際映画祭に関して、特記なしはTIFF DOCS部門出品作品です。
 赤字で表記したRotten TomatoesのTomatoMeterは、2013年11月1日現在のものです。

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 IDAアワードの有資格作品が273本あり、これが昨年より50本少ないのに対し、こちらは、昨年より20%本数が増えているそうです。

 全体としては、サンダンス映画祭の出品作が多く、アメリカのドキュメンタリー映画において、サンダンス映画祭の果たしている役割の大きさが窺えます。
 ただ、上記リストに関し、ドキュメンタリー関係の映画祭については、全上映作品をチェックしているのはサンダンス映画祭だけということがあり、HotDocsカナディアン国際ドキュメンタリー映画祭やAFI Docs、SXSW映画祭などに関しては、受賞作のみのチェックにとどまっているので、こういう風に見えてしまうということはあるかもしれません。(サンダンス映画祭が、アメリカのドキュメンタリー映画に果たしている役割が、他の映画祭のそれを圧倒しているということに変わりはありませんが。)

 昨年度の長編ドキュメンタリー賞にノミネートされるかもしれないと思われていた『ウガンダで、生きる』“Call Me Kuchu”は、本年度の対象作品となったようです。

 ちなみに、本年度の長編ドキュメンタリー賞有力作品で、上記に挙がっていない作品には、以下のようなものがあります。

 ・“Salma”(英) 監督:キム・ロンジノット
 ・“Bambi”(仏) 監督:セバスチャン・リフシッツ(Sébastien Lifshitz)
 ・“La maison de la radio”(仏・日) 監督:ニコラ・フィリベール
 ・『我々のものではない世界』“A World Not Ours”(レバノン・英・デンマーク) 監督:Mahdi Fleifel
 ・“Manuscripts Don’t Burn”(イラン) 監督:Mohammad Rasoulof

 上記リストの監督の中で、過去に、米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞したことのある監督には、バーバラ・コップル、エロール・モリス、アレックス・ギブニーらがいて、過去にノミネートされたことのある監督には、モーガン・スパーロック、ショーン・ファイン&アンドレア・ニックス・ファイン(短編ドキュメンタリー賞受賞)、ルーシー・ウォーカーらがいます。
 ドキュメンタリー部門以外のアカデミー賞受賞経験者としては、ジョナサン・デミがいて、ノミネート経験者には、ジェームズ・トバックがいます。
 米国アカデミー賞では、一度ノミネートされると次からノミネートされやすくなるという傾向があるので、これらの監督は、ノミネートされる可能性が高いと言えるかもしれません。

 ノミネーションやショートリストでは、シリアスな題材を扱った作品が多くなりますが、上記では、芸術家、ミュージシャン、スポーツ、映画などを題材とした作品が多いようです。

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 【ノミネート予想】

 ◆Awards Daily
 ・『殺人という行為』“Act of Killing”(デンマーク・ノルウェー・英) 監督:ジョシュア・オッペンハイマー
 ・“Blackfish”(米) 監督:Gabriela Cowperthwaite
 ・“The Unknown Known”(米) 監督:エロール・モリス
 דManuscripts Don’t Burn”(イラン) 監督:Mohammad Rasoulof

 ◆IndieWire(10月27日)
 1.“20 Feet From Stardom”(米) 監督:Morgan Neville
 2.『物語る私たち』“Stories We Tell”(カナダ) 監督:サラ・ポーリー
 3.“Tim’s Vermeer”(米) 監督:Teller
 4.“Blackfish”(米) 監督:Gabriela Cowperthwaite
 5.『殺人という行為』“Act of Killing”(デンマーク・ノルウェー・英) 監督:ジョシュア・オッペンハイマー
 6.“The Square(Al Midan)”(エジプト・米) 監督:Jehane Noujaim
 7.“The Unknown Known”(米) 監督:エロール・モリス
 8.“God Loves Uganda”(米) 監督:Roger Ross Williams
 9.“Let The Fire Burn”(米) 監督:Jason Osder
 10.“The Crash Reel”(米) 監督:ルーシー・ウォーカー
 11.“The Armstrong Lie”(米) 監督:アレックス・ギブニー
 12.“American Promise”(米) 監督:Joe Brewster、Michèle Stephenson

 【参考】

 ◆ゴッサム・アワード2013 ノミネーション
 ・『殺人という行為』“Act of Killing”(デンマーク・ノルウェー・英) 監督:ジョシュア・オッペンハイマー
 ・“The Crash Reel”(米) 監督:ルーシー・ウォーカー
 ・“First Cousin Once Removed”(米) 監督:アラン・ベルリナー
 ・“Let The Fire Burn”(米) 監督:Jason Osder
 ・“Our Nixon”(米) 監督:Penny Lane

 ◆IDAアワード2013 長編部門ノミネーション
 ・『殺人という行為』“Act of Killing”(デンマーク・ノルウェー・英) 監督:ジョシュア・オッペンハイマー
 ・“Blackfish”(米) 監督:Gabriela Cowperthwaite
 ・“Let The Fire Burn”(米) 監督:Jason Osder
 ・“The Square(Al Midan)”(エジプト・米) 監督:Jehane Noujaim
 ・『物語る私たち』“Stories We Tell”(カナダ) 監督:サラ・ポーリー

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 本年度のポイントの1つは、まず間違いなく、『殺人という行為』です。
 ・本年度の対象作品で、フィクション作品、ドキュメンタリー作品含めて、現時点で、全世界で最も多くの受賞歴を重ねている。
 ・北欧の製作で、英語をベースに用い、外国で撮影されているという点で、『シュガーマン 奇跡に愛された男』の製作のされ方に非常に似ている。
 ・外国人監督が、地元の人が問題視していなかった対象を槍玉に挙げて、センセーションを起こすという意味で、『ザ・コーヴ』に似ている。

 受賞歴などを見ると、本年度の大本命ですが、「問題作」でもあり、アカデミー賞サイドが嫌って、意図的に外してくる可能性もあり、最終的にどうなるかは、予想がつきません。ノミネートされて、映画批評家協会系映画賞の後押しでもあれば、最終的にも本命になるかもしれません。

 2つ目のポイントは、プロデューサー、ジェラリン・ホワイト・ドレイファウスの存在で、彼女は、“The Square(Al Midan)”と“The Crash Reel”という、本年度の有力作品を2本も手がけています。しかも、前回、“The Invisible War”と“Open Heart”という2作品で、長編部門と短編部門の2つのドキュメンタリー賞を逃していて、今回が雪辱戦になります。

 3つ目は、アレックス・ギブニーで、全くジャンルの異なる、“We Steal Secrets: The Story of WikiLeaks”と“The Armstrong Lie”がノミネート対象作品になっています。ちなみに、前回は、“Mea Maxima Culpa: Silence in the House of God”がショートリストに選ばれながら、ノミネートには至りませんでした。こちらも雪辱戦です。

 そのほかのポイントとしては、前回、“Inocente”で短編ドキュメンタリー賞を受賞しているショーン・ファインとアンドレア・ニックス・ファインが、2年連続でノミネート/受賞するかも注目されます。

 いずれにしても、IDAアワードや上記予想の周辺で、ノミネートされると考えて、ほぼ間違いないだろうと思われます。

 例年通りであれば、12月上旬にショートリストが発表されるはずです。

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 *当ブログ記事

 ・米国アカデミー賞2013 長編ドキュメンタリー賞 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_9.html
 ・米国アカデミー賞2012 長編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201111/article_18.html
 ・米国アカデミー賞2011 長編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201011/article_29.html
 ・米国アカデミー賞2010 長編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_31.html
 ・米国アカデミー賞2009 長編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200811/article_11.html

 ・米国アカデミー賞2014 短編ドキュメンタリー賞ショートリスト発表:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_23.html

 ・IDAアワード2013 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_40.html

 ・トロント国際映画祭2013 TIFF DOCS部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201308/article_1.html

 ・ナンタケット映画祭2013 ラインナップ&受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_6.html

 ・AFI Docs映画祭2013 ベスト・オブ・フェスト&観客賞:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_25.html

 ・シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201306/article_26.html

 ・Hot Docs カナディアン国際ドキュメンタリー映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_13.html

 ・トライベッカ映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_25.html

 ・SXSW映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_16.html

 ・サンダンス映画祭2013 コンペティション部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_6.html
 ・サンダンス映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201301/article_62.html

 ・トロント国際映画祭2012 TIFF DOCS部門ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201208/article_4.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

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