米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を占う!? IDAアワード2013 ノミネーション発表!

 国際ドキュメンタリー協会(International Documentary Association /IDA)が贈る第29回IDAアワードのノミネーションが発表されました。(10月29日)

 【IDAアワード】

 IDAは、ドキュメンタリー作品の作り手の支援やドキュメンタリー作品の上映機会の増加のための活動を行なっている非営利団体で、ロサンゼルスに本部があり、世界53カ国に2800人の会員を有しています。

 IDAアワードは、そんな非営利団体が贈る賞ということで、一見地味~な印象も受けますが(実際のところ、あまり陽の目を見ないドキュメンタリー作品に積極的にスポットライトを当てようとしているようなところがあり、シリアスな作品も多いのですが)、ユニークな題材を扱った作品も多く、さまざまな映画祭で評価された作品もたくさん取り上げられています。

 過去の受賞作には、『光、ノスタルジア』、『ヴィック・ムーニーズ/ごみアートの奇跡』、『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』、『ウォー・チャイルド』、『神は僕らを見放した』、『イラクのカケラを集めて』、『未来を写した子どもたち』、『華氏911』、『イメルダ』、『バス174』、『SUGIHARA: Conspiracy Of Kindness~杉原千畝 善意の陰謀』、などがあります。

 以前は、IDAアワードを、米国アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞の前哨戦とみなして、映画賞レース予想の判断材料にしたりすることはできなかったのですが、選考基準が変わったのか、昨年からアカデミー賞に絡んできそうな作品がいくつもノミネートさせてきています。
 結果的に、昨年度は、『シュガーマン 奇跡に愛された男』と“The Invisible War”がIDAアワード長編部門と米国アカデミー賞ドキュメンタリー賞の双方でノミネートされ、ともに『シュガーマン 奇跡に愛された男』が受賞を果たしています。

 本年度のノミネーションは、以下の通りです。

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 ◆長編部門(Best Feature Award)

 ・『殺人という行為』“Act of Killing”(デンマーク・ノルウェー・英) 監督:ジョシュア・オッペンハイマー
 1965年9月30日、スハルトのクーデター軍がスカルノ政権を倒した時、北スマトラのメダンのAnwar CongoとAdi Zulkadryは、映画チケットのブラックマーケットを預かるならず者から悪名高き殺人部隊のリーダーに昇格する。彼らは、1965年から66年にかけて、「アカ狩り」と称して無実の人々を100万人以上殺害、Anwar自身も約1000人を絞殺した。殺された者の中には華僑もいて、脅しても、金を差し出さない者は容赦なく殺した。彼らは、自分たちの犯した残虐な行為に対して、今日まで一切罪に問われることなく、それどころか、腐敗した政治家たちの支援を得て、力を増し、Anwar自身は、殺人組織を脱した右派の民兵組織Pemuda Pancasilaの設立者として尊敬すらされている。彼らは、「共産主義者たちとの闘い」における、効率的な殺し方を思い出しては、自慢したりするのだ。
 監督のジョシュア・オッペンハイマーは、本作のために、Anwarにアプローチし、彼とその友人たちに、ドラマとして、過去の「殺人」を再現させ、当時の記憶や感情を思い出させようとする。それらのシーンは、彼らの好きなギャング映画や西部劇やミュージカルのスタイルで撮影される。勝利者にとって、これは栄光の出来事を映画的に美しく再現することであり、決して「虐殺」などではないのだ。
 Anwarの友人の何人かは、「殺人」を悪かったことだと認めているが、Pemuda Pancasilaの若きメンバーたちは、今日のパワーの基礎を築いたのは、彼らの恐るべき力なのだから、大虐殺も大いに誇ればいいと語る。
 エロール・モリスとヴェルナー・ヘルツォークがエグゼクティヴ・プロデューサーを務める。
 テルライド映画祭2012出品。
 トロント国際映画祭2012 TIFF DOCS部門出品。
 CPH DOX2012 グランプリ受賞。
 ベルリン国際映画祭2013 パノラマ部門 エキュメニカル審査員賞、観客賞受賞。
 イスタンブール・インディペンデント映画祭2013 批評家賞受賞。
 デンマーク・アカデミー賞2013 最優秀ドキュメンタリー賞受賞。
 SXSW映画祭2013 フェスティバル・フェイバリット
 デンマーク映画批評家協会賞2013特別Bodil賞(Årets Sær-Bodil)受賞。
 香港国際映画祭2013 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 ヴァランシエンヌ映画祭2013 ドキュメンタリー部門グランプリ受賞。
 ドキュメンタ・マドリッド2013 審査員グランプリ、観客賞受賞。
 Beldocs ベオグラード国際ドキュメンタリー映画祭2013 グランプリ受賞。
 トランシルヴァニア国際映画祭2013 No Limit部門出品。
 シドニー映画祭2013 オフィシャル・コンペティション部門出品。
 プチョン国際ファンタスティック映画祭2013 ヴィジョン・エクスプレス部門出品。
 シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2013 審査員特別賞、観客賞受賞。
 山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。優秀賞受賞。
 ゴッサム・アワード2013 ドキュメンタリー賞ノミネート。

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 ・“Blackfish”(米) 監督:Gabriela Cowperthwaite
 アメリカのシーワールドでは、女性調教師など3人の人を死なせたシャチのティリクム(Tilikum)を、小さなコンクリートの水槽に入れて、隔離している。本作では、このような知的で感受性に優れた生き物を閉じ込めたことがもたらした恐るべき結果を提示する。
 TVシリーズなどを手がけるプロデューサーGabriela Cowperthwaiteの監督第2作。
 サンダンス映画祭2013出品。
 ナンタケット映画祭2013 スポットライト作品。
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2013 ニュー・ヴィジョンズ ノン・フィクション部門出品。

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 ・“Let The Fire Burn”(米) 監督:Jason Osder
 物語:フィラデルフィアの貧民層の居住区域を拠点として活動していたMOVEは、人種差別を反対し、アフリカ系アメリカ人の自律を求める急進派の団体で、フィラデルフィア市当局とは、繰り返し対立していた。1985年5月、フィラデルフィア警察は、MOVE本部に向けてヘリコプターから爆弾を落とし、大人6人と子供5人を死亡させ、無関係の近隣の住宅にも重大な被害を出した。その後、大陪審で裁判が行なわれるが、市当局に対しては誰ひとり刑事訴追されることはなかった。Jason Osderは、どちらに対しても公平な立場を取り、近隣住民やMOVEメンバー、市の職員等の証言を収めた裁判の映像や、ニュース映像、ホームムービー、インタビューなどを使って、MOVE組織の不安、地域住民の恐れ、市当局の混乱を明らかにしていく。
 サンフランシスコ国際映画祭2013 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 トライベッカ映画祭2013 ワールド・ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。編集賞、審査員スペシャル・メンション受賞。

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 ・“The Square (Al Midan)”(エジプト・米) 監督:Jehane Noujaim
 2011年2月のエジプト革命でムバラク政権は倒れた。しかし、それですべてが解決したわけではない。革命の勝利に陶酔しているうち、過渡的に軍隊の支配を招き、危険で不確かな状況が訪れる。やがて革命はイスラム急進派にのっとられてしまったことがわかる。革命の成功は世界中が目撃した。だが、大事なのは、その後なのだ。
 “Startup.com”(2001)で米・監督組合賞を受賞しているJehane Noujaimの最新作。
 サンダンス映画祭2013 観客賞受賞。
 シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2013 The Tim Hetherington Award受賞。
 トロント国際映画祭2013 ピープルズ・チョイス賞受賞。

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 ・『物語る私たち』“Stories We Tell”(カナダ) 監督:サラ・ポーリー
 物語:サラ・ポーリーは、芸能一家の、5人兄弟の末っ子に生まれた。父親はイギリス出身の俳優で、母親はキャスティング・エージェントをしている。サラ自身も4歳で女優デビューし、8歳で主演した。そんな彼女が、第三監督長編の題材として選んだのは、自分の家族で、自ら家族にカメラを向け、現在から過去に関わる問いかけをし、自分でも知らなかった家族の秘密や矛盾を明らかにしようとする。
 ベネチア国際映画祭2012 ベネチア・デイズ出品。
 トロント国際映画祭2012 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。
 トロント映画批評家協会賞2012 ドキュメンタリー賞受賞。
 バンクーバー映画批評家協会賞2013 カナダ映画部門 作品賞、監督賞、ドキュメンタリー賞ノミネート。
 カナダ・スクリーン・アワード2013 長編ドキュメンタリー賞受賞。
 シドニー映画祭2013 オフィシャル・コンペティション部門出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 ドキュメンタリー部門 アウト・オブ・コンペティション部門出品。
 山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。

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 ◆短編部門(Best Short Award)
 ・“The Education Of Muhammad Hussein”(米) 監督:ハイディ・ユーイング(Heidi Ewing)、レイチェル・グラディ(Rachel Grady)
 ・“The Flogsta Roar(Flogstavrålet)”(スウェーデン) 監督:Johan Palmgren
 ・“Nine To Ninety”(米) 監督:Alicia Dwyer
 ・“Slomo”(米) 監督:Josh Izenberg
 ・“Vultures Of Tibet”(米・中) 監督:Russell O. Bush

 “Slomo”は、SXSW映画祭2013 最優秀短編ドキュメンタリー賞、AFI Docs 2013観客賞、シェフィールド国際ドキュメンタリー映画祭2013 最優秀短編賞、短編部門観客賞受賞。米国アカデミー賞2014 短編ドキュメンタリー賞ショートリスト。

 米国アカデミー賞2014 短編ドキュメンタリー賞ショートリストに選ばれているのは“Slomo”だけです。

 ◆シリーズ部門(Best Continuing Series Award)
 ・“30 For 30”(ESPN)
 ・“Curiosity”(ディスカバー・チャンネル)
 ・“Independent Lens”(Independent Television Service (ITVS) In Association With PBS)
 ・“POV”(American Documentary | POV In Association With PBS)
 ・“Real Sports With Bryant Gumbel”(HBOスポーツ)

 “Independent Lens”は、2年連続ノミネート。
 “POV”は、3年連続ノミネートで、前々回受賞しています。

 ◆限定シリーズ部門(Best Limited Series Award)
 ・“180 Days: A Year Inside An American High School”(NBPC・PBS) 監督・プロデューサー:Jacquie Jones、Garland Mclaurin
 ・“Inside Combat Rescue”(ナショナル・ジオグラフィック・チャンネル) プロデューサー:Jared Mcgilliard、John Collin, Jr.
 ・“Inside Man”(CNN) プロデューサー:Kristen Vaurio、Lisa Kalikow, Shannon Gibson、Suzanne Hillinger、Lara Benario
 ・“Viewfinder: Latin America”(アル・ジャジーラ イングリッシュ) 監督:Manuel Contreras、Russ Finkelstein、Alfonso Gastiaburo、Juan Pablo Rojas、Paola Gosalvez、Luciana Freitas Silva、Susanna Lira、Fernanda Polacow、Juliana Borges プロデューサー:Rodrigo Vazquez、Patricia Boero
 ・“Witness”(HBOドキュメンタリー・フィルム) 監督:David Frankham、Abdallah Omeish プロデューサー:Ike Martin、Allison Kunzman、Youree Henley、Julie Herrin、Josiah Hooper 共同プロデューサー:Ra'uf Glasgow

 ◆ヒューマニタス部門(Humanitas Documentary Award)
 文化や人種、生活様式、政治的信念、宗教が異なる人間の、希望や恐れを描いて、われわれを隔てる無知の壁を破壊しようとする作品に贈られる。
 ・“Antons Right Here(Anton tut ryadom)”(ロシア) 監督:Lyubov Arkus
 ・“Blood Brother”(米) 監督:Steve Hoover
 ・“Let The Fire Burn”(米) 監督:Jason Osder
 ・“The Square”(エジプト・米) 監督:Jehane Noujaim

 ◆学生部門(David L. Wolper Student Documentary Award)
 ・“Between Land And Sea” 監督・プロデューサー・脚本:Sarah Berkovich、J. Christian Jensen(スタンフォード大学)
 ・“My Sister Sarah” 監督・プロデューサー:Elizabeth Chatelain(テキサス大学)
 ・“Ome: Tales From A Vanishing Homeland” 監督・プロデューサー:Raul O. Paz Pastrana(MFA Social Documentary Film Department At The School Of Visual Arts)
 ・“Sodiq” 監督・プロデューサー・脚本:Adeyemi Michael(英国国立映画テレビ学校)
 ・“Why We Race” 監督:Kiley Vorndran、Ryan Westra、Andrew Evers、Ben Fischinger(チャップマン大学 / Dodge College Of Film And Media Arts)

 ◆ビデオソース部門(Abcnews Videosource Award)
 ニュース映像を、ドキュメンタリーに不可欠の要素として、最も優れた形で活用した作品に贈られる。
 ・“All The President's Men Revisited”(米) 監督:Peter Schnall
 ・“Free Angela And All Political Prisoners”(米・仏) 監督:Shola Lynch
 ・“Let The Fire Burn”(米) 監督:Jason Osder
 ・“The Trials Of Muhammad Ali”(米) 監督:Bill Siegel
 ・“We Steal Secrets: The Story Of Wikileaks”(米) 監督:アレックス・ギブニー

 “All The President's Men Revisited”は、エミー賞2013ノミネート。
 “Free Angela And All Political Prisoners”は、グリアソン賞2012ノミネート。
 “We Steal Secrets: The Story Of Wikileaks”は、Golden Trailer賞2013ノミネート。

 ◆Pare Lorentz Award
 ドキュメンタリー作品を通して、自然環境や、公正、緊急の社会問題に対して焦点を当てた優れたフィルムメーカーに贈られる。

 ◎“A Place At The Table”(米) 監督:Lori Silverbush、Kristi Jacobson
 アメリカでは飢餓の危機が迫ってきている。それは、厳しい貧困や教育の受けられない人々に限られた話ではない。2012年で、6人に1人が食生活に問題を抱え、子供に限定すると、これが4人に1人の割合になる。フィラデルフィアのシングルマザーであるバービーは、貧困の中で暮らし、2人の子供によりよい食生活をさせるのに悪戦苦闘している。ロージーは、コロラドの5年生で、しばしば食べ物を友だちや近所の人に頼っていて、さもなくば学校生活に支障をきたしそうになる。トレモニカは、2年生で、懸命に働く母親が与える食事では、カロリーが足りず、ぜんそくを起こしたり、病気になったりする。ある警官は、1ヶ月の給料では2週間分の食糧しか買えず、フードバンクに頼っている。本作では、アメリカが、飢餓に関して抱える厳しい経済的社会的文化的問題を明らかにし、アメリカの国民がかつてそうしたように、この問題について最善の関心を持って取り組めば、自ずと解決の道は開けるだろうと語る。
 サンダンス映画祭2012出品。“Finding North”より改題。

 【技術部門賞】 (Creative Recognition Awards)

 ◆脚本賞(Best Writing)
 ◎Matthew Cooke “How To Make Money Selling Drugs”(米)(監督:Matthew Cooke)

 “How to Make Money Selling Drugs”(米) 監督:Matthew Cooke
 50 Cent、エミネム、『The Wire/ザ・ワイヤー』のプロデューサーのDavid Simon、コラムニストのアニアナ・ハフィントン(Arianna Huffington)、ウディ・ハレルソン、スーザン・サランドン、そして悪名高き麻薬王“Freeway” Rick Rossらにインタビューして、麻薬戦争に関して、様々のユニークな考え方を提供する。
 トロント国際映画祭2012 TIFF DOCS部門出品。

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 ◆撮影賞(Best Cinematography)
 ◎Julian Schwanitz “Pablo's Winter”(英)(監督:Chico Pereira)

 “Pablo's Winter”(英) 監督:Chico Pereira
 パブロは、妻や家族や医者から禁煙を求められている。しかし、彼は頑固だ。彼は、危険を冒しながら、スペインのアルマデンにある水銀鉱で働き、5度の心臓発作を経験したが、それでも12歳から毎日20本吸っているウィンストンをやめようとはしない。今、彼は70代になり、タバコの煙をくゆらせながら、一日中TVに向かっている。パブロは、アルマデンの水銀鉱の最後の世代であり、よりよい生活を送れるようになった若い世代には背中を向けている。本作は、そうしたローカルな水銀鉱の文化とそこで働いた鉱夫たち、そして彼らの家族へのオマージュである。
 グリアソン賞2013 学生作品部門エントリー。

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 ◆編集賞(Best Editing)
 ◎Nels Bangerter “Let The Fire Burn”(米)(監督:Jason Osder)

 ◆音楽賞(Best Music)
 ◎Jeremy Turner “Narco Cultura”(米・メキシコ)(監督:Shaul Schwartz)

 “Narco Cultura”(米) 監督:Shaul Schwarz
 メキシコの麻薬カルテルは、国境の両側で、ポップ・カルチャーに影響を与えている。それは、スターダムを夢見るLAのナルココリード(麻薬取引のことを歌う音楽)のシンガーや、メキシコの麻薬戦争の最前線にいるフアレスの犯罪調査官によって、明らかにされる。
 サンダンス映画祭2013出品。
 ベルリン国際映画祭2013 パノラマ部門出品。

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 【特別賞】

 ◆キャリア貢献賞(Career Achievement Award)
 ◎アレックス・ギブニー

 ◆Amicus Award
 ◎ジェラリン・ホワイト・ドレイファウス(Geralyn Dreyfous)
 ジェラリン・ホワイト・ドレイファウスは、『未来を写した子供たち』、『セルジオ』、“The Invisible War”、“Open Heart”、“The Crash Reel”、“The Square”、TVシリーズ“Independent Lens”などの製作総指揮を手がけるプロデューサー。
 この賞は、業界に大いなる貢献を果たしたと認められる人物に贈られる。

 ◆Courage Under Fire Award
 ◎ローラ・ポイトラス(Laura Poitras)
 ローラ・ポイトラスは、“The Oath”などを手がける監督、プロデューサー。
 この賞は、言論の自由を追求した勇気あるフィルムメーカーに贈られるもので、今回の受賞は、イギリスのジャーナリストGlenn Greenwaldとともに、米・国家安全保障局(NSA)によるPRISM(監視プログラム)に関して、エドワード・スノーデンによる内部告発を報道したことに対して贈られた(Glenn Greenwaldは「ガーディアン」紙で発表し、ポイトラスは現在編集中の作品で映像を通して発表する)。

 ◆エマージング・フィルムメーカー賞(Jacqueline Donnet Emerging Documentary Filmmaker Award)
 ◎ザッカリー・ハインツェリン(Zachary Heinzerling)
 ザッカリー・ハインツェリンは、『キューティー&ボクサー』の監督。

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 最終的にどうなるかはわかりませんが、長編部門には、これをそのまま米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞のノミネーションとしてもいいような作品が揃っています。

 全体でも、“Let The Fire Burn”が3部門、“The Square (Al Midan)”が2部門でノミネートされ(“Let The Fire Burn”は編集賞も受賞)、評価の高さが窺われます。

 上記でノミネート/受賞した作品以外にも、2013年を代表するようなドキュメンタリーはいくつかありますが、今回のノミネーションを通して、全米映画賞レース2013のドキュメンタリー部門の鍵を握るのは、どうやら、『殺人という行為』と、ジェラリン・ホワイト・ドレイファウス(“The Crash Reel”と“The Square”のプロデューサー)と、アレックス・ギブニーの2作品(“We Steal Secrets: The Story of WikiLeaks”、“The Armstrong Lie”)らしい、ということが明らかになってきました。

 米国アカデミー賞自体は、チョイスに偏り(好み)があり、最有力作品を前段階で落としてしまうこともなって、本年度も最有力作品である『殺人という行為』をノミネーションすらさせない可能性もありますが、果たしてどういうチョイスをするか、今から楽しみになってきました。(米国アカデミー賞2014 長編ドキュメンタリー賞のショートリストは、例年通りであれば、12月上旬に発表される予定です。)

 IDAアワード2013の授賞式は、12月6日に米・監督組合(DGA)で行なわれます。

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 *当ブログ記事

 ・IDAアワード2012 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201210/article_31.html
 ・IDAアワード2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201212/article_16.html
 ・IDAアワード2011 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201111/article_9.html
 ・IDAアワード2011 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201112/article_7.html
 ・IDAアワード2010 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201011/article_27.html
 ・IDAアワード2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201012/article_7.html
 ・IDAアワード2009 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200911/article_24.html
 ・IDAアワード2009 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200912/article_10.html

 ・グリアソン・アワード2013 ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201308/article_2.html
 ・グリアソン・アワード2013 ノミネーション:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_52.html

 ・米国アカデミー賞2014 短編ドキュメンタリー賞ショートリスト:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_23.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

 追記:
 ・IDAアワード2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201312/article_15.html

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