ワルシャワ国際映画祭2013 受賞結果!

 第29回ワルシャワ国際映画祭(10月11日-20日)の各賞が発表されました。

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 【インターナショナル・コンペティション部門】

 ※審査員:Iulia Rugină(ルーマニアの監督)、ヤリブ・ホロヴィッツ(Yariv Horowitz:イスラエルの監督)、サン・フー・マルサ(San Fu Maltha:オランダのプロデューサー)、András Muhi(ハンガリーのプロデューサー)、Krzysztof Varga(ポーランドの作家/ジャーナリスト)

 ◆最優秀作品賞/ワルシャワ・グランプリ(Warsaw Grand Prix)

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 ◎“Ida”(ポーランド) 監督:パヴェル・パヴリコフスキー(Pawel Pawlikowski)
 物語:1962年。アンナには親はなく、修道院で修道女に育てられた。宣誓を行なう前に、彼女は親族の唯一の生き残りであるワンダに会いに行くことに決める。ワンダは、アンナがユダヤ人だと話す。2人は、家族に何があったかを探るべく旅に出て、自分の信念と信仰を確かめる。
 トロント国際映画祭2013 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。国際批評家連盟賞受賞。
 釜山国際映画祭2013 ワールド・シネマ部門出品。
 グディニャ国際映画祭2013 最優秀作品賞(Golden Lion)、プロデューサー賞(Golden Lion)、主演女優賞(Silver Lion:Agata Kulesza)、美術賞、ライジング・スター賞(Agata Trzebuchowska)、Apart Special Award(Agata Trzebuchowska)、ドン・キホーテ賞(ポーランド映画デスカッションクラブ連盟賞)、Arthouse Cinemas Network Award、ジャーナリスト賞受賞。
 ロンドン映画祭2013 オフィシェル・コンペティション部門。最優秀作品賞受賞。

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 ◆監督賞
 ◎Zaza Urushadze “Tangerines”(エストニア・グルジア)

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 “Tangerines”(エストニア・グルジア) 監督:Zaza Urushadze
 物語:ロシア革命後、グルジア・ソビエト共和国に属する自治共和国とされたアブハジアは、ソ連の崩壊とそれにともなうグルジアの独立の気運を受け、グルジア支配から脱しようとして、1992年7月に自治政府を発足させる。しかし、国際的な認知は得られず、グルジア政府軍とアブハジア分離主義者との間に激しい紛争が始まる。ある村では、戦争を恐れて、ほとんどの住人が逃げるが、中立のエストニア人マーカスとイヴォは残ることに決める。というのも、タンジェリン(ミカン)の収穫が迫っていたためで、イヴォは戦時中に収穫を行なうことには反対だったが、マーカスは聞こうとしなかった。彼らの目の前で戦闘が始まる。イヴォは、戦場で傷ついた兵士を見つけて家に連れ帰るが、一方、グルジア人の死体を埋めていたマーカスもまた傷ついた兵士を見つけて連れ帰り、敵どうしの兵士2人がひとつ屋根の下で過ごすことになる。

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 ◆審査員特別賞
 ◎Uljana Kim、Roberts Vinovkis(プロデューサー) “The Gambler (Lošejas)”(リトアニア・ラトヴィア)(監督:Ignas Jonynas)

 “The Gambler (Lošejas)”(リトアニア・ラトヴィア) 監督:Ignas Jonynas
 物語:ヴィンセンタスは、救急医療隊員であるが、一方で、熱狂的なギャンブラーでもある。彼は、借金で首がまわらなくなり、現状を打開するために、彼の仕事に関わる違法なゲームに手を出す。
 サンセバスチャン国際映画祭2013 ニュー・ディレクターズ部門出品。

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 ◆エキュメニカル審査員賞(Ecumenical Jury Award)
 ◎“Ida”(ポーランド) 監督:パヴェル・パヴリコフスキー(Pawel Pawlikowski)

 【1-2 コンペティション部門】

 ※審査員:Sara Cserhalmi(ハンガリーの監督)、ステファン・ヴァルドブレフ(Stefan Valdobrev:ブルガリアの俳優/シンガーソングライター)、Adrian Panek(ポーランドの監督)

 ◆最優秀作品賞
 ◎“Japanese Dog (Câinele Japonez)”(ルーマニア) 監督:Tudor Cristian Jurgiu
 物語:Costache Molduは、洪水で、妻と家と蓄えを失う。このままここにとどまるか、離れるかという決断を迫られたちょうどその頃、20年ぶりに息子が日本から帰ってくる。2人は、離れていた間にできてしまった距離感を短期間で埋めようとする。
 タイトルの「日本の犬」とは、息子が日本のおみやげとして持ってきたAIBOのこと。
 今年のカンヌのシネフォンダシオン部門で第3席だった監督の長編作品。
 サンセバスチャン国際映画祭2013 ニュー・ディレクターズ部門出品。


 ◎“Alienation (Otchuzhdenie)”(ブルガリア) 監督:Milko Lazarov
 出演:Christos Stergioglou、Maria Jikich、Ovanes Torosyan、Iva Ognyanova
 物語:ヨルゴスは、古いタイプの車で、ブルガリアとギリシャの国境を越える。彼がギリシャにやってきたのは、ここで赤ん坊を買うためだった。買った赤ん坊を隠して連れ帰るために、車を改造して、秘密のスペースを作り、ガソリンタンクでカムフラージュしてある。ところが、約束してあった赤ん坊はまだ生まれていない。彼は、人里離れた山の中の家で、臨月の女性と、耳が不自由な彼女の兄と、助産婦と一緒に、赤ん坊が生まれるのを待つことになる。嵐の夜、彼女のお産が始まる……。
 ソフィア国際映画祭2013 最優秀ブルガリア映画賞受賞。
 ベネチア国際映画祭2013 ベネチア・デイズ部門出品。Europa Cinemas Label スペシャル・メンション、FEDEORA賞 ヤング監督賞受賞。


 【フリー・スピリット コンペティション部門】

 ※審査員:Mira Fornay(スロヴァキアの監督)、Arkadiusz Jakubik(ポーランドの歌手/俳優/監督)、Bojan Vuk Kosovcevic(セルビアの脚本家/プロデューサー)

 ◆最優秀作品賞
 ◎“Much Better Than You(Soy mucho mejor que vos)”(チリ) 監督:Ché Sandoval
 物語:クリストバルは40歳で、家庭崩壊の危機にある。妻が子供を連れて、チリからスペインに去ろうとしているのだ。彼は、昼となく、夜となく、サンティアゴの街を歩き回り、男としてどうあるべきかを考える。
 Che Sandovalの第1回監督作品“Te creís la más linda (pero erís la más puta/You Think You’re the Prettiest But You Are the)”(2009)の準主役を主人公に据えて、新たな物語を展開させたスピンオフ的な作品。
 ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭2013 インターナショナル・オフィシャル・セレクション部門出品。FEISAL賞(脚本賞)受賞。

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 【ドキュメンタリー・コンペティション部門】

 ※審査員:Cathy Pearson(アイルランドのロケーション・マネージャー)、Dagne Vildziunaite(リトアニアのプロデューサー)、Michał Marczak(ポーランドのドキュメンタリー作家)

 ◆最優秀ドキュメンタリー賞
 ◎“Dirty Wars”(米) 監督:Richard Rowley
 ジャーナリストのJeremy Scahillは、アフガニスタンからイエメン、ソマリアまで、アメリカの秘密の戦争(America’s covert wars)に関する隠れた真実を追究する。取材の対象となったのは、真逆にある2つのグループで、一方は、CIAのエージェントや狙撃手、軍の将軍、特殊部隊のオペレーターなどで、もう一方は、突然の襲撃に遭い、暴力の犠牲になった人々だ。やがて、彼は、決して書類に書かれることもなく、議会で議論されることもない最高機密の精鋭戦闘部隊、Joint Special Operations Command (JSOC)の存在を明らかにしていく。
 サンダンス映画祭2013 撮影賞受賞。
 レイキャビク国際映画祭2013 Docs部門出品。

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 【短編コンペティション部門】

 ※審査員:Lendita Zeqiraj(コソボの監督)、Paweł Maślona(ポーランドの監督)、Benjamin Parent(フランスの監督)

 ◆最優秀短編賞/ワルシャワ・グランプリ(Warsaw Grand Prix)
 ◎“Pandas”(チェコ・スロヴァキア) 監督:Matús Vizár
 物語:竹林の中で生きていくように進化したパンダ。ある日、人類に発見され、彼らのゲームの源になる。
 カンヌ国際映画祭2013 シネフォンダシオン部門出品。第3席。
 アヌシー国際アニメーションフェスティバル2013 卒業制作コンペティション部門出品。特別賞受賞。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 フレッシュ・セレクション部門出品。

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 ◆最優秀短編アニメーション賞(Best Animated Short)
 ◎“Hasta Santiago”(スイス・仏) 監督:Mauro Carraro
 物語:サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路。マポは、町から町へと歩き、多くの巡礼者と出会う。巡礼者たちは、荷物よりももっと多くものを背負っているように見える。
 ロカルノ国際映画祭2013 ナショナル・コンペティション部門出品。

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 ◆最優秀短編実写作品賞(Best Live Action Short)
 ◎“Whale Valley(Hvalfjörður)”(アイスランド) 監督:Gudmundur Arnar Gudmundsson
 物語:フィヨルドで両親と暮らす兄弟。幼い弟の目を通して、彼らの絆と人生の転機を描く。
 カンヌ国際映画祭2013 短編コンペティション部門出品。特別賞(Special Distinction)受賞。
 ジッフォーニ映画祭2013 Golden Spike Award - Social World Film Festival受賞。
 レイキャビク国際映画祭2013 最優秀アイスランド短編映画賞受賞。
 ハンプトンズ国際映画祭2013 最優秀短編賞受賞。

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 【ディスカバリー部門】

 ◆NETPAC賞

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 ◎『ハーモニー・レッスン』“Harmony Lessons (Uroki Garmonii)”(カザフスタン・独・仏) 監督:エミール・バイガジン(Emir Baigazin)
 出演:Timur Aidarbekov、Aslan Anarbayev、Mukhtar Anadassov、Anelya Adilbekova、Beibitzhan Muslimov
 物語:13歳のアルスランは、健康診断で、みんなの前で恥をかかされて、それがその後の彼の性格に影を落とすことになった。彼は、潔癖症で、完璧主義になり、自分の身の回りのことをすべてコントロールしないではいられなくなった。彼は。カザフスタンの村におばあちゃんと一緒に暮らしていたが、そうした生活も限界に近づいていた。アルスランのいじめっ子の1人、ボラットは、年少者を恐喝し、彼らを守るためと称して、彼らからお金を巻き上げていたが、アルスランのことは侮蔑し、仲間はずれにしていた。
 サラエボ映画祭2012 Post Republic Award – in kind post production services, 80.000 EUR受賞。
 ベルリン国際映画祭2013 コンペティション部門出品。芸術貢献賞(銀熊賞:Aziz Zhambakiyev(撮影))、ベルリナー・モルゲンポスト紙読者賞受賞。
 トライベッカ映画祭2013新人監督コンペティション ナラティヴ部門出品。審査員スペシャル・メンション。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 ホライズンズ部門出品。
 サラエボ映画祭2013 キノスコープ部門出品。
 モントリオール世界映画祭2013 ワールド・グレイト部門出品。
 サンセバスチャン国際映画祭2013 Zabaltegi部門出品。
 釜山国際映画祭2013 アジア映画の窓部門出品。
 BFIロンドン映画祭2013 DARE部門出品。
 シカゴ国際映画祭2013 ワールド・シネマ部門出品。
 東京フィルメックス2013 コンペティション部門出品。

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 【ワールド・トゥデイ部門】

 ◆国際批評家連盟賞
 ◎“Yozgat Blues”(トルコ・独) 監督:マフムト・ファジル・ジョシュクン(Mahmut Fazıl Coskun)
 物語:Yavuzは、イスタンブールで音楽の教師をする一方、ショッピング・モールでシャンソンを歌ったりしている。Neşeは、彼の教え子のひとりで、スーパーで実演販売をしたりしながら、Yavuzを手伝いをしたりもしている。Yavuzは、アナトリアにある小さな町ヤズガトで歌うことになり、Neşeとともにヤズガトに向かう。友人であるラジオの司会者がプロモーションに協力してくれたり、床屋のSabriがはげかかった彼にカツラを用意してくれたりしたが、結局、大衆の関心を得ることには失敗する。Yavuzの心は折れ、Neşeがケアしなければならなくなるが、そんな大人たちの様子を見て、Neşeは、大人たちは、仕事と本当にやりたいことが違っていたりするらしいことを知って興味を持つ。やがて、彼らの関係は複雑になり、事態は思わぬ方向に向かう。
 『二つのロザリオ』のマフムト・ファジル・ジョシュクン監督最新作。
 イスタンブール国際映画祭2013ナショナル・コンペティション部門出品。
 サンセバスチャン国際映画祭2013 ニュー・ディレクターズ部門出品。


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 *当ブログ記事

 ・ワルシャワ国際映画祭2013 ラインナップ:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_47.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

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