BFIロンドン映画祭2013 受賞結果!

 第57回BFIロンドン映画祭(10月9日-20日)の各賞が発表になりました。

 【オフィシャル・コンペティション部門】 (Official Competition)

 ※審査員:フィリップ・フレンチ(審査員長)、デボラ・モガー(Deborah Moggach:小説家)、ミランダ・リチャードソン、スタン・ダグラス(Stan Douglas:ヴィジュアル・アーティスト)、ロドリゴ・プリエト、ロネ・シェルフィグ


 ◆最優秀作品賞

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 ◎“Ida”(ポーランド) 監督:パヴェル・パヴリコフスキー(Pawel Pawlikowski)
 物語:1962年。アンナには親はなく、修道院で修道女に育てられた。宣誓を行なう前に、彼女は親族の唯一の生き残りであるワンダに会いに行くことに決める。ワンダは、アンナがユダヤ人だと話す。2人は、家族に何があったかを探るべく旅に出て、自分の信念と信仰を確かめる。
 トロント国際映画祭2013 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。国際批評家連盟賞受賞。
 グディニャ国際映画祭2013 最優秀作品賞(Golden Lion)、プロデューサー賞(Golden Lion)、主演女優賞(Silver Lion:Agata Kulesza)、美術賞、ライジング・スター賞(Agata Trzebuchowska)、Apart Special Award(Agata Trzebuchowska)、ドン・キホーテ賞(ポーランド映画デスカッションクラブ連盟賞)、Arthouse Cinemas Network Award、ジャーナリスト賞受賞。
 釜山国際映画祭2013 ワールド・シネマ部門出品。
 ワルシャワ国際映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。ワルシャワ・グランプリ、エキュメニカル審査員賞受賞。

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 ◆ブリティッシュ・ニュー・カマー賞

 ※審査員:アマンダ・ポージー(審査員長)、ジーナ・マッキー(Gina McKee:イギリスの女優)、Tom Kingsley(イギリスの監督)、シアーシャ・ローナン、ジョアンヌ・フロガット(Joanne Froggatt:イギリスの女優)、キリアン・マーフィー

 ◎Jonathan Asser(脚本) “Starred Up”(英)(監督:デイヴィッド・マッケンジー)

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 “Starred Up”(英) 監督:デイヴィッド・マッケンジー
 出演:ジャック・オコンネル、ルパート・フレンド、ベン・メンデルスゾーン
 物語:エリックは気性が荒く、暴力的な少年で、10代ながら、一般の刑務所に移送される。しかし、それでも彼の乱暴はやむことがない。刑務所の主が、エリックに気づき、彼を抑えるために、ネヴィルを監視役として送る。問題なのは、ネヴィルが、エリックの実父だったことだ。2人が会うのは、12年ぶりだった。2人の間には、これまでの別離と不信から来る奇妙なよそよそしさがあり、そこからお互いの理解に向けたバトルが始まる。
 トロント国際映画祭2013 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。

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 【第1回作品コンペティション部門】 (First Feature Competition)

 ※審査員:エリザベス・カールセン(Elizabeth Karlsen:イギリスのプロデューサー/審査員長)、スティーヴン・ディレイン(Stephen Dillane)、ジム・ブロードベント、エミリア・フォックス、スザンナ・ホワイト

 ◆第1回作品賞(The Sutherland Trophy)

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 ◎“Ilo Ilo(爸妈不在家)”(シンガポール) 監督:アンソニー・チェン
 出演:Koh Jia Ler、アンジェリ・バヤニ(Angeli Bayani)、Chen Tian Wen、ヤオ・ヤンヤン(Yeo Yann Yann)
 物語:1997年のシンガポール。リム家に、フィリピン人のメイド、テレサがやってくる。一家の家族関係は、元々悪くなりかけていたが、テレサがやってきた後、それはさらにひどくなる。問題ばかり起こしている息子Jialeは、しゃべらなくなったテレサと仲良くなっていく。その年、アジアに経済危機が訪れるが、それが一家にも影響を及ぼす。
 初監督作品。
 カンヌ国際映画祭2013 監督週間出品。カメラドール受賞。
 パリ映画祭2013 コンペティション部門出品。
 トロント国際映画祭2013 DISCOVERY部門出品。
 釜山国際映画祭2013 アジア映画の窓部門出品。
 台湾 金馬奨2013作品賞・助演男優賞・助演女優賞・脚本賞・新人監督賞・新人賞ノミネート。
 米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 シンガポール代表。
 東京フィルメックス2013 コンペティション部門出品。


 【ドキュメンタリー・コンペティション部門】 (Documentary Competition)

 ※ケイト・オグボーン(Kate Ogborn:イギリスのプロデューサー/審査員長)、Sophie Raworth(イギリスの女性司会者)、Chris Wilson(イギリスのプロデューサー・監督・編集者)、Chris Harris(イギリスの映画プログラマー)、Alex Cooke(イギリスのプロデューサー)

 ◆最優秀ドキュメンタリー賞(The Grierson Award)

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 ◎“My Fathers, My Mother And Me (Meine keine Familie)”(オーストリア) 監督:Paul-Julien Robert
 Otto Muehlは、1925年生まれのオーストリア人アーティストで、1972年にFriedrichshofにコミューンを作る。メンバーは、財産を共有し、フリーラヴを実践し、家族の絆から自由になる。彼らのラディカルな社会的実験のゴールの1つは、親の権威を否定して、クリエイティヴィティーを育み、共同体で子供を育てるということだった。フリーラヴの結果、子供たちの大半は、自分の父親が誰かもわからないという事態を生み出した。コミューンは、1991年にOtto Muehlが投獄されるまで存続した。監督のPaul-Julien Robertも、12歳まで、このコミューンで過ごした1人で、一時500人まで膨れ上がったメンバーの中から自分の生物学的な父親を探そうと決める。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。
 サラエボ映画祭2013 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。

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 【特別賞・名誉賞】

 ◆BFI Fellowship
 ◎サー・クリストファー・リー

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 春先から秋にかけて、いくつかのヨーロッパ映画が受賞を重ね、2013年を代表する映画として注目を集めてきましたが、ここに来て、“Ida”がまたそうした1本の仲間入りしつつあります。
 監督のパヴェル・パヴリコフスキーは、開催時期が丸かぶりだったワルシャワ国際映画祭(こちらでもグランプリ受賞!)とのハシゴで大忙しだったようです。

 ロンドン映画祭の賞は数少ないですが、受賞作はすべて「家族」を題材とした作品で、「家族の再発見」がテーマになっています。
 めまぐるしい社会状況の変化の中にあって、血のつながりの中に、自分のアイデンティティーを探る、という考え方が支持されてきているということでしょうか。
 方向性は正反対ですが、フリアーズの『あなたを抱きしめる日まで』もそうした流れの中でとらえられるかもしれません。

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 *当ブログ記事

 ・BFIロンドン映画祭2013 ラインナップ その1:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_5.html
 ・BFIロンドン映画祭2013 ラインナップ その2:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_6.html

 ・BFIロンドン映画祭2012 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201210/article_28.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

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