釜山国際映画祭2013 受賞結果!

 第18回釜山国際映画祭の受賞結果が発表になりました。

 ※特定の部門に限定されているわけではない賞もありますが、ここでは便宜的に上映部門ごとに受賞結果を記しています。

 【ニュー・カレント部門】

 ◆ニュー・カレント賞
 ◎“Remote Control”(モンゴル、独) 監督:Byamba Sakhya
 物語:Tsogは、アル中の父親と、冷たい継母と、ゆがんだ性格の兄との生活に耐え切れず、家を飛び出す。彼は、アパートの屋上に隠れ住むが、そこから見えるひとり暮らしのAnuに惹きつけられる。彼は、なんとかして彼女と関係性を持ちたいと考え、彼女のTVを操作するリモコンを購入する。やがて彼は、それによって、彼女の世界を支配しているような錯覚に陥る……。
 キェシロフスキの『愛に関する短いフィルム』を彷彿とさせると評判の作品。

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 ◎“Pascha”(韓) 監督:Ahn Seonkyoung
 物語:Gaeulは、40代の脚本家で、病気のネコを拾ってきて世話をしたり、菜食主義を貫こうとしたりするが、家族の理解を得られない。まして、17歳の高校生で、兵役も済ませていない少年ジョゼフとつきあうことなど、家族にとっては汚らわしく、スキャンダラスなことだとしか考ええられない。まわりの人間は、「常識」を押し付け、年の差ばかりを気にして、彼らの気持ちなど考えようとしないのだ。彼女は、脚本を完成させるために、どん底の生活に耐えている。彼女が恐れるのは、ジョゼフと永遠に引き離されてしまうことだけだ。

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 ◆ニュー・カレント賞 スペシャル・メンション
 ◎『トランジット』“Transit”(フィリピン) 監督:ハンナ・エスピア(Hannah Espia)
 物語:イスラエルで、移民労働者の子供たちを追放する法律ができて、移民労働者であるフィリピン人たちの不安定な生活が脅威にさらされる。ジャネットは、期限切れのビザで働いている労働者で、彼女は、イスラエル人とのハーフである娘のヤエルを隠そうとする。ヤエルは、反抗期のティーンエージャーで、思春期の恋の真っ只中だ。最も危険な状況にあるのは、4歳のジョシュアで、彼の父親は、ウィークデーは、ヘルツリアで介護の仕事をしているために家を空けているからで、ジャネットとヤエルは彼を守ろうとする。さらに、イスラエルで新しい生活を始めようと、若い女性ティナがやってくる……。
 シネマラヤ・インディペンデント映画祭2013 作品賞・監督賞・主演女優賞・助演女優賞・撮影賞・編集賞・オリジナル作曲賞・NETPAC賞・観客賞受賞。
 米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 フィリピン代表。
 東京フィルメックス2013 コンペティション部門出品。


 ◆国際批評家連盟賞
 ◎“10 Minutes”(韓) 監督:Lee Yong-seung
 物語:主人公は、放送局に入社したくて勉強中していたが、その間に下級公務員の実習生として働き始める。これは、本当の就職が決まるまでにお金を稼ぐためだけのつもりで始めた仕事だったが、上司から本採用するからここで働かないかと誘われ、心が揺らぐ。形ばかりのつもりで面接を受け、これで就職が決まったと思っていると、本採用になったのは別の人間だとわかり、彼はショックを受ける。職場の人間からは、よくある手口だと教えられ、彼は、戦う決心をする。

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 ◆KNN Movie Award(観客賞)
 ◎“10 Minutes”(韓) 監督:Lee Yong-seung

 【韓国映画トゥデイ ヴィジョン部門】

 ◆NETPAC賞
 ◎“Shuttlecock”(韓) 監督:Lee Yu-Bin
 物語:MinjaeとEunjuは、半分だけ血のつながった弟姉である。彼らの両親が事故死し、その後、1億ウォンの遺産が入ってくるが、Eunjuはそれを手にしたとたん姿を消してしまう。Minjaeは、姉を捜すが、その車には幼い弟Eunhoが隠れて乗り込んでいた。お金も大事だが、彼は、なぜ姉が姿を消したのかをどうしても知りたかった。やがて姉を見つけるが、結局、彼は、幼いEunhoの面倒を見ながら、自分の力で生きていく覚悟を決めるのだった。

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 ◆CGV Movie Collage Award
 ◎“Han Gong-Ju”(韓) 監督:Lee Su-Jin
 物語:Han Gong-Juは、高校生で、スキャンダラスな事件に巻き込まれて、転校を余儀なくされる。親の元から転校先に通うことはできず、彼女は、担任の母親の家に住まわせてもらうことになる。彼女に、Eunheeという友だちができ、彼女が歌がうまいことを知って、Eunheeは彼女をアカペラ・クラブに誘う。ところが、彼女が歌っているビデオを見て、前の学校の親たちが騒ぎ始める。Han Gong-Juは犠牲者であり、彼女に非はなかったが、彼女は人の注目を避けて生きていこうと決める。

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 ◆Citizen Reviewers’ Award
 ◎“Shuttlecock”(韓) 監督:Lee Yu-Bin
 ◎“Han Gong-Ju”(韓) 監督:Lee Su-Jin

 【フラッシュ・フォワード部門】

 ◆Busan Bank Award(観客賞)
 ◎“Home”(スウェーデン・アイスランド) 監督:Maximilian Hult
 物語:ルーは、賢いが、人づきあいが苦手な少女。ある日、彼女は、おじいちゃんが死んで、おばあちゃんが独りで残されたことを知り、おばあちゃんが住む小さな村にでかけていく。彼女は、そこで、シンプルな生活の素晴らしさや、家族の大切さ、そして恋を知る……。

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 【ワイド・アングル部門】

 [アジア短編コンペティション部門]

 ◆Sonje賞
 ◎“A Lady Caddy Who Never Saw A Hole in One”(インドネシア) 監督:Yosep Anggi Noen

 ◆Sonje賞スペシャル・メンション
 ◎“Temporary”(イラン) 監督:Behzad Azadi

 [韓国短編コンペティション部門]

 ◆Sonje賞
 ◎“In The Summer”(韓) 監督:Tae-Gyum Son

 ◆Sonje賞スペシャル・メンション
 ◎“Sprout”(韓) 監督:Ga-Eun Yoon

 [ドキュメンタリー・コンペティション部門]

 ◆Mecenat Award
 ◎“Streetside(Jalanan)”(インドネシア) 監督:Daniel Ziv
 ジャカルタには約7000人の大道芸人がいる。本作では、その中の3人―橋の下で暮らすティティ、恋をし、自分の家族を持つことに憧れるホー、よりよい生活を夢見て資格試験の準備を進めるボニー―に焦点を当てる。

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 ◎“Non-fiction Diary”(韓) 監督:Jung Yoon-Suk
 大物ギャングJijon-paを逮捕した2人の刑事の証言から始まり、ソンス大橋や三豊百貨店の崩壊事故、光州事件の指導者の処罰など、政治や法システム、社会の根本が揺さぶられた90年代の韓国を振り返っていく。

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 ◆Mecenat Award スペシャル・メンション
 ◎“Gureombi –The Wind is Blowing”(韓) 監督:Cho Sung-Bong

 【ドキュメンタリー・ショーケース部門】

 ◆Busan Cinephile Award
 ◎“Father's Garden - The Love of My Parents”(スイス) 監督:ペーター・リヒティ(Peter Liechti)
 監督が自分の両親にカメラを向ける。両親は、息子に無関心であり、息子もまた両親との間に距離があるように見える。監督は、両親が息子のことをどう思っているのかということから始めて、父が母のことをどう思い、母が父のことをどう思っているのかを明らかにしていく。その結果、それぞれの間に大きなギャップが存在することがわかる。
 ベルリン国際映画祭2013 フォーラム部門出品。The Tagesspiegel Readers賞受賞。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 アウト・オブ・コンペティション部門出品。

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 【名誉賞・特別賞】

 ◆アジア・フィルムメーカー・オブ・ザ・イヤー(The Asian Filmmaker of the Year
 ◎リティー・パニュ

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 ◆韓国シネマ賞(Korean Cinema Award)
 ◎シャルル・テッソン(Charles Tesson:カンヌ国際映画祭批評家週間 芸術監督)

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 【アジア・プロジェクト・マーケット】

 ◆釜山賞(20000USドル)
 ◎キム・ジウン “Jin Roh: The Wolf Brigade”

 ◆次点(10000USドル+₩10 million(9340USドル))
 ◎Benito Bautista “Samuel over the Rainbow”
 ◎カン・イグァン “OTS Virus Project”

 ◆Post-production support valued at US$25,000+US$2,000 in airfare and accommodation to visit Technicolor Inc's facilities in Thailand
 ◎ワン・ウェイミン(王維明) “Sex Appeal(寒蝉)”

 ◆₩10 million in development funding support:
 ◎Lee Seo “Have a Nice Trip!”
 ◎Eron Sheean “End of Animal”
 ◎ウェイン・ワン “While the Women are Sleeping”.

 ◆€6,000 (US$8,120) in development funding support by ARTE
 ◎エドウィン “Exotic Pictures”

 ◆Crowd-funding support by Funding 21
 ◎チャン・リュル(Zhang Lü) “Gyeongju”

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 ◆Facts & Figures

 ・入場者数:217865人
 ・ゲスト:7729人
 ・プレス関係者:2262人
 ・上映本数:299本
 ・ワールド・プレミア:94本
 ・インターナショナル・プレミア:40本

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 *当ブログ記事

 ・釜山国際映画祭2013 ラインナップ その1:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_45.html
 ・釜山国際映画祭2013 ラインナップ その2:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_46.html

 ・『Miss ZOMBIE』 in 釜山国際映画祭2013:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_10.html

 ・西島秀彦 in 釜山国際映画祭2013:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_9.html

 ・オダギリジョー in 釜山国際映画祭2013:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_8.html

 ・『そして父になる』 in 釜山国際映画祭2013:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_7.html

 ・『もらとりあむタマ子』 in 釜山国際映画祭2013:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201310/article_4.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

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