良作多し! サンセバスチャン国際映画祭2013 ラインナップ!

 第61回サンセバスチャン国際映画祭(9月20日-28日)のラインナップです。

 全218作品!

 【オフィシャル・セレクション】

 ※審査員:トッド・ヘインズ(審査員長)、マリエラ・ベスイエフスキー(Mariela Besuievsky)(アルゼンチンのプロデューサー)、ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ、デイヴィッド・バーン、Paulina García (チリの女優)、Cesc Gay (バルセロナ出身の監督)、ディエゴ・ルナ


 ・“Le Week-end”(英) 監督:ロジャー・ミッチェル
 出演:ジェフ・ゴールドブラム、ジム・ブロードベント、リンゼイ・ダンカン
 物語:ニックとメグは、結婚30周年を祝して、新婚旅行で訪れたパリを再訪する。そして、旧友を訪ね、人生や結婚のあり方について思いを新たにする。
 脚本は、ハニフ・・クレイシ。
 トロント国際映画祭2013 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。


 ・『レイルウェイ 運命の旅路』“The Railway Man”(英・オーストラリア) 監督:ジョナサン・テプリツキー(Jonathan Teplitzky)
 出演:コリン・ファース、ジェレミー・アーヴィン、ニコール・キッドマン、真田広之
 物語:スコットランドの陸軍少尉エリック・ローマクスは、第二次世界大戦中にシンガポールで日本軍の捕虜になり、タイに運ばれて、「死の鉄道」と呼ばれることになる泰緬鉄道の敷設に従事させられる。それは地獄のような体験で、戦争が終わってからも、彼はそのトラウマに責め苛まれ続ける。この苦しみから抜け出すためには、これまで体験したことを本に書いて、過去としっかり向き合ってみてはどうかと妻に勧められ、彼は思い出すのも辛かった体験を甦らせ、少しずつそれを紙に書き起こしていく。しばらくして、自分を辛い状況に追い込んだ日本の憲兵隊の通訳がまだ生きていると知ったエリックは、彼に会いにでかけていく。
 エリック・ローマクスの自伝“The Railway Man”(邦題『泰緬鉄道 癒される時を求めて』)の映画化。
 トロント国際映画祭2013 GALA PRESENTATIONS部門出品。

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 ・“La herida(Wounded)”(西) 監督:Fernando Franco
 物語:アナは、30歳で、救急車のドライバーをしている。仕事はうまくいっていたが、私生活に問題を抱えていた。というのも、彼女自身は知らなかったが、精神科医によると境界性人格障害という心の病にかかっているらしかったのだ。アナは、次第に自己破滅的になり、アルコールに溺れ、自らを傷つけた。幸せになりたかったが、なかなか叶えられそうになかった。


 ・“Vivir es fácil con los ojos cerrados(Living Is Easy With Eyes Closed)”(西) 監督:デイヴィッド・トルエバ(David Trueba)
 出演:ハビエル・カマラ(Javier Cámara)、Natalia de Molina、フランセス・クルメ(Francesc Colomer)
 物語:1966年のスペイン。パコは、英語の教師で、ビートルズの歌を使って、英語を教えている。アルメリアで、ジョン・レノンが映画を撮影していると聞いた彼は、会いに行く決心をする。向かう途中で、家から逃げ出してきた16歳の少年ベレンと、自分の何かから逃げている21歳のファンホと出会う。彼らはぶつかり合い、そして、かけがえのない友情を築く。


 ・“Caníbal(Cannibal)”(西・ルーマニア・ロシア・仏) 監督:Manuel Martín Cuenca
 出演:アントニオ・デ・ラ・トレ(Antonio de la Torre)、マリア・アルフォンサ・ロッソ(María Alfonsa Rosso)、オリンピア・メリンテ(Olimpia Melinte)
 物語:カルロスは、グラナダに住む一流の仕立て屋だが、殺人鬼という裏の顔を持っていた。彼は、人を殺すのに、自責の念も罪の意識も感じない。ところが、無垢なニナと出会って、それが変わる。それこそ、彼にとっての初恋であった。
 トロント国際映画祭2013 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。


 ・“Quai d'Orsay”(仏) 監督:ベルトラン・タヴェルニエ
 出演:ティエリー・レルミット、Joséphine de La Baume、ジェーン・バーキン、ニエル・アレストリュプ、アナイス・ドゥームスティエ(Anaïs Demoustier)、ラファエル・ペルソナーズ(Raphaël Personnaz)、ジュリー・ガイエ
 物語:Alexandre Taillard de Vormsは、銀色のたてがみと、鍛え上げられた肉体を持ち、正当性と明快さと効率性という聖なる3原則を旨に、フランス外務大臣として、世界を股にかけて、自身の戦いを繰り広げている。一方、Arthur Vlaminckは、大臣のスピーチ・ライターで、いつも大臣の考えるところを予測し、かつ、外務省の汚れ仕事を処理すべく、身を削っている。
 Abel Lanzac (別名:Antonin Baudry) とイラストレーターChristophe Blainのコンビによる同名のコミック・ブックの映画化。原作者が、フランス外務省で外務大臣のスピーチ・ライターをしていた頃の経験に基づいて描かれている。
 トロント国際映画祭2013 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。


 ・“Mon âme par toi guérie(My Soul Healed by You)”(仏) 監督:フランソワ・デュペイロン
 出演:Grégory Gadebois、セリーヌ・サレット(Céline Sallette)、ジャン=ピエール・ダルッサン、マリー・パイエン(Marie Payen)、Philippe Rebbot
 物語:フレディは、母が死んだ時、自分にヒーリングの才能を残してくれたことを知る。彼は、自分の不幸にがんじがらめになっていて、その才能を完全に否定するが、大きな事故に遭って、すべてが変わる。彼は、自分の手にヒーリングのパワーがあることを認めざるを得なくなる。


 ・“Oktober November(October November)”(オーストリア) 監督:Götz Spielmann
 出演:Nora von Waldstätten、Ursula Strauss、Peter Simonischek、セバスチャン・コッホ(Sebastian Koch)、Johannes Zeiler、Andreas Ressl
 物語:疎遠になった家族が、病に伏している父のために力をあわせるべく、アルプスのゲストハウスに集まる。娘2人は全く違う人生を送っていて、一方は、ベルリンに出て、女優として成功し、もう一方は、生まれた村から出たことがなかった。彼らは、痛みを伴う家族の過去と向き合う決心をする。
 トロント国際映画祭2013 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。


 ・“For Those Who Can Tell No Tales”(ボスニア ヘルツェゴビナ) 監督:ヤスミラ・ジュバニッチ
 物語:キムは、オーストラリア人旅行者で、ボスニアに旅をする。彼女は、ガイドブックに従って、セルビアとの国境近くにある、歴史が染み込んだような小さな村ヴィシェグラードにやってくる。ロマンチックなホテルHotel Vilina Vlasで眠れない夜を過ごした後、彼女は、戦争の間にここで起きたことを知って、人生が変わるほどの衝撃を味わう。
 トロント国際映画祭2013 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。


 ・“Enemy”(西・カナダ) 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
 出演:ジェイク・ギレンホール、メラニー・ロラン、サラ・ガドン、イザベラ・ロッセリーニ
 物語:アダムは、映画の中に自分そっくりな人物をみつける。彼は、愛人の助けを借りて、その人物アンソニーに会うが、あらゆる点で2人は似ていることがわかる。
 ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの『複製された男』の映画化。
 トロント国際映画祭2013 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。


 ・“Devil's Knot”(米) 監督:アトム・エゴヤン
 出演:リース・ウィザースプーン、コリン・ファース、ケヴィン・デュランド、ブルース・グリーンウッド、ミレイユ・イーノス、デイン・デハーン、スティーヴン・モイヤー、イライアス・コティーズ、エイミー・ライアン
 物語:アーカンソー州の小さな町で、3人の子供たちが無残な遺体となって発見され、警察は、3人の10代の少年を容疑者として告発する。いわゆる、「ウェスト・メンフィス3」と呼ばれる事件で、犯人は残忍な悪魔の儀式を行なったと見なされたが、ひとりの母親と捜査官は、事実はもっと悪いのではないかと考える。
 Mara Leverittの著書“Devil's Knot: The True Story of the West Memphis Three”に基づく。死刑または終身刑を宣告されていた3人が、18年経って、(新事実発見のおかげで?)突如、釈放されることになるという、実際の展開に沿って制作されている。
 トロント国際映画祭2013 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。


 ・“Club Sándwich(Club Sandwich)”(メキシコ) 監督:フェルナンド・エインビッケ
 物語:パロマと15歳の息子ヘクトールは、強く、特別な絆で結ばれている。ある休日に、ヘクトールは、海辺で、10代の少女Jazminと出会い、恋に落ち、性に目覚める。パロマは、ずっと子供のままで身近に置いておきたいと考えていたが、それも無理な話で、息子といえど、日々成長していることを受け入れざるを得ないのだった。
 トロント国際映画祭2013 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。


 ・“Pelo malo(Bad Hair)”(ベネスエラ・ペルー・独) 監督:Mariana Rondón
 出演:Samantha Castillo、Samuel Lange
 物語:Juniorは、9歳で、くたびれて怒りっぽい母親と小さな妹と一緒に暮らしている。Juniorは、母親の目には、いつもいけないことばかりしているように見えるらしい。彼は、母親によく思われたくて、髪をストレートにするが、母親は全く関心を持ってくれない。おばあちゃんは、彼をアイドル歌手にしようとするが、彼は、おばあちゃんの選ぶ独特の衣裳のセンスが受け入れられない。Juniorは、もうひとりの仲間はずれとともに、資金を集めて、学校で、人気歌手やビューティー・クイーンといった理想の役に扮して写真を撮ろうと計画する。
 トロント国際映画祭2013 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門出品。


 [アウト・オブ・コンペティション]

 ・“Futbolín(Foosball)”(アルゼンチン・西) 監督:フアン・ホセ・カンパネラ
 物語:アマデオは、シャイだが、賢い少年。彼の所属するテーブル・サッカーのチームがゲームに敗北し、捲土重来を誓う。再び手ごわいライバルとゲームをすることになりり、メンバーがピッチに立つ。リーダーの指示に従って、カリスマ的なライト・ウィングとアマデオが、ゲームの口火を切る。それはまるで本物のサッカーのようだ。なんとしてもこのゲームをものにして、奪われた威厳を取り戻さなければならない。
 オープニング・ナイト作品。


 ・“The Young and Prodigious T.S. Spivet”(仏・カナダ) 監督:ジャン=ピエール・ジュネ
 出演:カイル・キャトレット(Kyle Catlett)、ヘレナ・ボナム・カーター、ジュディー・デイヴィス、カラム・キース・レニー(Callum Keith Rennie)、ニーアム・ウィルソン(Niamh Wilson)、ジェイコブ・デイヴィーズ(Jakob Davies)
 物語:「モンタナに住む十二歳の天才地図製作者、T・S・スピヴェット君のもとに、スミソニアン博物館から一本の電話が入った。それは、科学振興に尽力した人物に与えられる由緒あるベアード賞受賞と授賞式への招待の知らせだった。過去にスミソニアンにイラストが採用された経緯はあるものの、少年はこの賞に応募した覚えはない。これは質の悪いいたずら? そもそもこの賞は大人に与えられるものでは? スピヴェット君は混乱し、一旦は受賞を辞退してしまう。だがやがて、彼は自分の研究に無関心な両親のもとを離れ、世界一の博物館で好きな研究に専念することを決意する。彼は放浪者のごとく貨物列車に飛び乗り、ひとり東部を目指す。それは、現実を超越した奇妙な旅のはじまりだった。」
 ライフ・ラーセンの『T・S・スピヴェット君 傑作集』“The Selected Works of T.S. Spivet”の映画化。
 クロージング・ナイト作品。


 ・“Las brujas de Zugarramurdi(Bitching and Witching)”(西・仏) 監督:アレックス・デ・ラ・イグレシア
 出演:Hugo Silva、Mario Casas、ペポン・ニエト(Pepón Nieto)、カルメン・マウラ、カロリーナ・バング(Carolina Bang)、テレール・パベス(Terele Pávez)、Jaime Ordóñez、サンティアゴ・セグーラ(Santiago Segura)、カルロス・アレセス(Carlos Areces)
 物語:ホセは、妻に棄てられ、運にも見放された男で、仲間とともに、シルバーのボディーペイントを施したイエス・キリストの扮装で、換金ショップを襲い、25000もの結婚指輪を強奪する。しかも、その強盗には、親権的なスケジュールの都合上、8歳の息子も同伴していた。強盗に成功した彼らは、警察から逃げて、バスクの森の中に入り込むが、そこで、魔女の集会に出くわしてしまう。魔女たちによってカエルのスープに入れられることもなく、警察や、激怒している妻からも逃げ延びるためには、ホセたちはない知恵を絞らなければならなかった。
 トロント国際映画祭2013 MIDNIGHT MADNESS部門出品。


 【特別上映】

 ・“Prisoners”(米) 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
 出演:ヒュー・ジャックマン、ジェイク・ギレンホール、ポール・ダノ、メリッサ・レオ、マリア・ベロ、ヴィオラ・デイヴィス、テレンス・ハワード
 物語:ケラー・ドーヴァーの6歳の娘アンナが、一緒にいた友だちジョイとともに行方不明になる。唯一の手がかりは、早くから道路に止められていたオンボロのRV車で、捜査を進めていた刑事ロキは、運転手であるアレックス・ジョーンズを逮捕する。しかし、証拠不十分でアレックスは釈放になる。警察は複数の手がかりを追うが、プレッシャーは増すばかり。アンナの命も風前の灯火だ。ついにケラーは、自ら行動に出ることに決める。それは、事件の背後にいると思われる怪しい人物を彼自らが誘拐することだった……。
 トロント国際映画祭2013 SPECIAL PRESENTATIONS部門出品。ピープルズ・チョイス賞次点。


 【ニュー・ディレクターズ部門】

 ・“El Rayo(El Rayo (Hassan´s Way))”(西・ポルトガル) 監督:Fran Araújo、Ernesto de Nova
 物語:ハッサンは、スペインで13年暮らしたが、仕事を見つけられなくなり、故郷のモロッコに帰る決心をする。彼は、モロッコで暮らすために、蓄えをはたいて、セコハンのトラクターを買う。スペインにやってきた時、彼は何も持ってなかったが、帰る時には、唯一の財産となったこいつ、エル・ラーヨ(稲妻号)がある。


 ・“Puppy Love”(ベルギー・スイス・仏・ルクセンブルク) 監督:Delphine Lehericey
 物語:ダイアンは14歳のミステリアスで孤独な少女。彼女は、弟のマルクの世話でいつも忙しく、父親のクリスチャンとは強い絆を築いている。近所に、カリスマ的で自由なイギリス人少女ジュリアがやってきて、ダイアンの人生が変わり始める。


 ・“Wolf”(オランダ) 監督:Jim Taihuttu
 物語:マジッドは、オランダの名もない灰色の町からやってきた才能あるキックボクサー。彼は、その戦いぶりから、勝ち上がるごとに、悪評を得、リングの内と外でバトルが始まる。そして、キックボクシングの世界と組織犯罪がからみあい、彼は、自分はいったい何を望んでいたのかがわからなくなる。


 ・“Câinele Japonez(Japanese Dog)”(ルーマニア) 監督:Tudor Cristian Jurgiu
 物語:Costache Molduは、洪水で、妻と家と蓄えを失う。このままここにとどまるか、離れるかという決断を迫られたちょうどその頃、20年ぶりに息子が日本から帰ってくる。2人は、離れていた間にできてしまった距離感を短期間で埋めようとする。
 タイトルの「日本の犬」とは、息子が日本のおみやげとして持ってきたAIBOのこと。
 今年のカンヌのシネフォンダシオン部門で第3席だった監督の長編作品。


 ・“Luton”(ギリシャ) 監督:Michalis Konstantatos
 物語:マルキスは、小さな食料品店を営んでいる。彼は、客とやりとりをしていたが、客が去ろうとした時、自分の人生に対する不満を爆発させるように、言い争いを始める。マリーは30代の見習い中の弁護士で、曖昧な誘いはあるものの、物理的に満足のいく男性との出会いが乏しく、人生に対するアンビバレンツな思いを抑えようと懸命になっている。ジミーは、17歳で、裕福な者が通う高校に通うが、ブルジョワ的な求めてくる無意味な約束事にうんざりしている。
 BFIロンドン映画祭2013 ファースト・フィーチャー・コンペティション部門出品。


 ・“Hross í oss(Of Horses and Men)”(アイスランド・独) 監督:Benedikt Erlingsson
 物語:人と馬のアンサンブル映画。
 KolbeinnはSolveigを愛し、SolveigはKolbeinnを愛している。一方で、Kolbeinn は自分の勝ち馬でメスのGránaを愛し、Gránaは種馬のBrúnnを愛している。春が来て、人々は話に花を咲かせる。2人と2頭は四角関係になる。
 Vernhardurはウオッカを愛し、馬のJarpurは主人のVernhardurを愛している。Gengis という男が、ロシアのトロール漁船に乗って、Vernhardurのところに働きにやってくる。彼は、ウオッカは好まないが、Jarpurと同じく馬を愛している。2人の関係はうまくいきそうにない。
 Grimurは、1頭の馬を持ち、昔の馬道で馬を走らせるのが好きだ。Egillは、馬派ではなく、トラクター派で、土地に鉄条網を張り巡らせる。馬を傷つける鉄条網に対し、Grimurはやっとこを用意する。2人の関係はうまくいきそうにない。
 Johannaは雌馬のRaudkaを愛しているが、Raudkaは自由を愛している。夏用の古いコテージが建つヒースにケガをした男が倒れている。この物語はハッピーエンドを迎えそうだ。
 Juan Camilloは人生と自然を愛し、アイスランド高地に神を捜している。老馬のPiebald はくたびれて、休ませて欲しいと感じている。この物語はどんな結末を迎えるだろうか。
 秋にはすべての物語が終わる。馬が集められ、人馬ともに興奮が最高頂に達する。テーマ、場所、物、登場人物がここに収斂する。
 アイスランド出身の舞台演出家で、2本の短編が多くの映画祭で高い評価を受けたBenedikt Erlingssonの初監督長編。プロデューサーは、フリドリック・トール・フリドリクソン。


 ・“Losejas(The Gambler)”(リトアニア・ラトヴィア) 監督:Ignas Jonynas
 物語:ヴィンセンタスは、救急医療隊員であるが、一方で、熱狂的なギャンブラーでもある。彼は、借金で首がまわらなくなり、現状を打開するために、彼の仕事に関わる違法なゲームに手を出すことになる。
 サンセバスチャン国際映画祭に初めて出品されたリトアニア映画。


 ・“Zelena Kofta(The Green Jacket)”(ウクライナ) 監督:Volodymyr Tykhyy
 物語:14歳の少女が弟と散歩に出るが、彼女が目を離したすきに弟の姿が見えなくなる。そのまま数ヶ月が過ぎても、弟は見つからず、彼が生きているという希望が失われていく。少女は、弟がいなくなった時、ちょうど近くにいた男性を偶然に見かけ、彼が犯人なのではないかと目星をつける。しかし、彼にはアリバイがあった。それでも彼女はあきらめずに、行動を続け、彼に、罪の意識を感じさせるために、おまえの娘を誘拐するぞという脅迫状を送りつける。すると、状況に変化が訪れる……。


 ・“Yozgat Blues”(トルコ・独) 監督:マフムト・ファジル・ジョシュクン(Mahmut Fazıl Coskun)
 物語:Yavuzは、イスタンブールで音楽の教師をする一方、ショッピング・モールでシャンソンを歌ったりしている。Neşeは、彼の教え子のひとりで、スーパーで実演販売をしたりしながら、Yavuzを手伝いをしたりもしている。Yavuzは、アナトリアにある小さな町ヤズガトで歌うことになり、Neşeとともにヤズガトに向かう。友人であるラジオの司会者がプロモーションに協力してくれたり、床屋のSabriがはげかかった彼にカツラを用意してくれたりしたが、結局、大衆の関心を得ることには失敗する。Yavuzの心は折れ、Neşeがケアしなければならなくなるが、そんな大人たちの様子を見て、Neşeは、大人たちは、仕事と本当にやりたいことが違っていたりするらしいことを知って興味を持つ。やがて、彼らの関係は複雑になり、事態は思わぬ方向に向かう。
 『二つのロザリオ』のマフムト・ファジル・ジョシュクン監督最新作。
 イスタンブール国際映画祭2013ナショナル・コンペティション部門出品。


 ・“La Dune(The Dune)”(仏・イスラエル) 監督:Yossi Aviram
 出演:ニエル・アリストリュプ、Lior Ashkenazi、ギイ・マルチャン、エマ・ドゥ・コーヌ(Emma de Caunes)、マチュー・アマルリック
 物語:西フランスの寂れたビーチに意識不明の男性が倒れていた。彼が誰なのかは誰にもわからない。彼を捜しに来るものもひとりもいない。現役を退いた元イスラエル人刑事がパリからやってきて、この謎に挑む。
 ハイファ国際映画祭2013出品。


 ・“Levaya Bazaharaim(Funeral at Noon)”(イスラエル) 監督:Adam Sanderson
 物語:1950年代。イスラエルの小さな村。近くには、元々はアラブ人の村で、いまではイスラエル国防軍が訓練するのに使っている場所がある。Hagar Erlichは、新婚だが、地元のコミュニティーにも、新しい生活にもなじめないでいる。彼女は、隣人の10歳の少年Yiftachと親しくなり、彼を彼女の秘密の隠れ家に招待する。そこは、彼女が好奇心から兵隊の後をつけていって見つけたところだった。Yiftachは、Hagarとのゲームに夢中になり、彼女が興味を持っていた兵隊に会えるよう手助けしたりもする。こうして2人は秘密を分かち合うようになるが、そんな2人に悲劇の影が忍び寄ってくる……。
 Yeshhayahu Korenの小説の映画化。
 監督は、父親に買ってもらったビデオで、9歳から映画を撮り始めたというAdam Sandersonで、ミュージック・ビデオの世界でキャリアを積み、3人で組んで監督した作品で長編監督デビュー。単独での監督長編はこれが初めて。
 ハイファ国際映画祭2013出品。


 ・“Ci yan de yang guang(The Blinding Sunlight/刺眼的阳光)”(中) 監督:Yu Liu(劉郁)
 物語:中国の経済成長とは無縁な、北京南部に暮らす低所得一家の物語。ラオ・リーとその家族は、生活給付に頼って、何とか暮らしている。リーは、息子のカイの未来を考えて、職業学校の授業料を稼ぐために、違法にバイク・タクシーのドライバーをしている。リーの父は、スクラップを売って、わずかな収入を得ている。ある時、生活給付の打ち切りが決まる。誇り高きリーは、現実に妥協するのではなく、対決する道を選ぶ。もう後戻りはできない……。
 モントリオール世界映画祭2013 フォーカス・オン・ワールド・シネマ部門出品。


 ・“Mother of George”(米) 監督:Andrew Dosunmu
 出演:イザック・ド・バンコレ、ダナイ・グリラ(Danai Gurira)、Anthony Okungbowa、Yaya Alafia、Bukky Ajayi
 物語:デニは、ブルックリンで小さなアフリカ料理のレストランを経営している。彼は、母と弟と暮らしていて、婚約者のジャネットを早くニューヨークに呼びたいと考えて、懸命に働いていた。やがて結婚式を迎えるが、彼らは故郷バソトの文化を守りたいと考え、結婚式もバソト様式で行なう。ジャネットは、まだ生まれてもいない息子にジョージという名前をつける。彼女は、掃除をし、料理をし、夫のレストランを訪れ、ウィンドウ・ショッピングをしたりもして、希望に満ちた生活を送る。しかし、妊娠には失敗。まだジョージのママにはなれない。彼女は、気持ちを切り替えて、夫のコミュニティーの一員になるためにも、ここで仕事を持ちたいと考えるが、それはうまくいかない。というのも、義母から、最後通告を突きつけられたからだ。バソトの慣習では、子供を産めない女は、夫に二番目の妻を持つことを認めなければならない……。
 サンダンス映画祭2013 撮影賞受賞。


 ・“Las horas muertas(The Empty Hours)”(メキシコ・仏・西) 監督:Aarón Fernández
 物語:セバスチャンは、17歳で、ベラクルスの海岸にある叔父のモーテルの手伝いをしている。35歳のミランダは、恋人とそのモーテルで逢瀬を楽しんでいる。しかし、恋人の方はいつも遅れてくる。恋人が来るまでの間に、ミランダとセバスチャンはだんだんと親しくなっていく。


 ・“Paraíso(Paradise)”(メキシコ) 監督:Mariana Chenillo
 物語:太っちょの夫婦カルメンとアルフレドが、郊外から町中へと引越しをする。ダイエットのプログラムに参加することにしたカルメンは、夫にも参加するよう勧める。しかし、皮肉にも減量に成功したのはアルフレドの方で、このことが夫婦関係に試練を与える。
 トロント国際映画祭2013 DISCOVERY部門出品。


 ・“Por las plumas(All about the Feathers)”(コスタリカ) 監督:Neto Villalobos
 物語:チャロは、孤独な警備員である。見捨てられたような工場での仕事は、単調で退屈だったが、だからといってわずらわしくはなく、彼の人生と同じように、それはそれでいいものだった。彼は、闘鶏の鶏を探していて、賞を取ったことのある雄鶏ロッキーを見つける。それが、彼にとって、初めての闘鶏で、彼は、訓練したり、育てたりする場所もなく、とまどうことばかりだったが、彼に、新しい(そして唯一の)友だちができたことで、彼はロッキーを愛し、ロッキーにすべての情熱を傾けるのだった。
 トロント国際映画祭2013 DISCOVERY部門出品。


 ・“El árbol magnético(The Magnetic Tree)”(西・チリ) 監督:Isabel Ayguavives
 物語:ブルーノは、8年ぶりに故郷のおばあちゃんに家に戻る。家族は、よくそこで休日を過ごしたり、お祝いをしたりしていたが、今、その家は売られようとしている。不思議なパワーを持っているということで、ちょっとした地元の名所になっている「磁石の木」をみんなで見に行くと、忘れかけていた感情が甦ってくる……。


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 サンセバスチャン国際映画祭2013のラインナップは、まだまだ続きます。

 ・サンセバスチャン国際映画祭2013 ラインナップ その2:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_31.html

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 *当ブログ記事

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

 追記:
 ・サンセバスチャン国際映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_49.html

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