トロント2013 ラインナップ その8 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門 続き

 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門の続き

 ・“Unbeatable(激戰)”(中・香港) 監督:ダンテ・ラム [北米プレミア]
 出演:ニック・チョン、エディ・ポン
 物語:フェイは、ボクシングの元世界チャンピオンだが、闇金融に追いつめられて、マカオに逃亡する。彼は、そこで若きボクサーのキーと出会い、彼のコーチになる。キーを指導したり、思い出の地を訪ねたりしているうちに、彼は、人生と、リングの上で、再び戦う情熱を取り戻す。
 上海国際映画祭2013 金爵奨コンペティション部門出品。男優賞(ニック・チョン)、女優賞(李馨巧(Crystal Lee))受賞。


 ・“Intruders (Jo Nan-ja-deul)”(韓) 監督:ノ・ヨンソク(Noh Young-Seok) [ワールド・プレミア]
 出演:Jun Suk-ho 、Oh Tae-kyung
 物語:脚本家が人里はなれた山小屋で原稿を書いている。そこに次々と訪問客がやってきて、彼の仕事の邪魔をし、ついにはグロテスクな殺人事件に巻き込まれることになる。
 『昼間から呑む』のノ・ヨンソク監督最新作。

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 ・『人間』“Ningen”(日・トルコ) 監督:チャーラ・ゼンジルジ(Çagla Zencirci)、ギヨーム・ジョヴァネッティ(Guillaume Giovanetti) [ワールド・プレミア]
 出演:吉野眞弘、和島政子、李小牧(Xiao Mu Lee)、鮎川めぐみ
 物語:主人公は、人間に化けた狸で、人間界では、中小企業の社長を演じているが、会社が危機に陥ったことで、次第に精神を病んでいく。しかし、さまざまな人との出会いを通じて、ふたたび「人間とか何か」ということに気づかされていく。
 メディア総合研究所の製作・配給作品で、主役もメディア総合研究所の社長である吉野眞弘が演じている。

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 ・“Giselle”(ニュージーランド) 監督:トーア・フレイザー [インターナショナル・プレミア]
 ロイヤルニュージーランドバレエ団の『ジゼル』の映画化。2012年のバレエ団ニュージーランドと中国のツアーを追って、『ジゼル』を演じるダンサーのパフォーマンスを見せるとともに、巡業のために、ニューヨークと上海に別れ、なかなか会えずにいる恋人どうしのダンサーが、互いへの愛を分かち合い、育んでいるオフステージの姿も見せていく。

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 ・“White Lies(Tuakiri Huna)”(ニュージーランド) 監督:ダナ・ロットバーグ(Dana Rotberg) [インターナショナル・プレミア]
 物語:パライティは、まじない師で、マオリ部族で、医療と助産を手がけていた。しかし、新しい法律ができて、無許可の医療行為が禁止される。彼女は、重い腰を上げて町に出て、マライアと知り合う。彼女は、裕福な女性レベッカのメイドで、レベッカは自分の秘密を守るための知識と助けを求めていた。その秘密を守れなければ、彼女はヨーロッパ人移民社会では生きていけなくなるが、それを隠し通すこともまた致命的な結果を招く恐れがあった。3人の女性は、祈りと、ごまかしたいという気持ちと、救済されたいという願いのせめぎあいの中にいた……。
 『クジラの島の少女』のウィティ・イヒマエラ原作ノヴェラ“Medicine Woman”の映画化。監督は、『パーフェクト サークル』ではプロデューサーを務めたダナ・ロットバーグ。

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 ・“Little Feet”(米) 監督:アレクサンダー・ロックウェル [ワールド・プレミア]
 出演:Lana Rockwell、Nico Rockwell、Rene Cuante-Bautista
 物語:ニコとレネには、お母さんがいない。2人は、お母さんはどうして死んだのかが気になってもいるが、お母さんが生きていたらと考えて、想像をふくらませたりもする。ある日、家で飼っている2匹の魚のうちの1匹が死ぬ。2人は、1匹が死んだことを悲しむよりは、生き残ったもう1匹がハッピーになるように、川に返してあげようと考える。スクールバスを乗り過ごした日、2人は、川を探して、公園をさまよう。
 アレクサンダー・ロックウェルが、自分の子供たちを名前もそのままに主演に起用して制作した作品。

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 ・“McCanick”(米) 監督:Josh C. Waller [ワールド・プレミア]
 出演:デイヴィッド・モース、マイク・ヴォーゲル(Mike Vogel)、コリー・モンティス(Cory Monteith)、キアラン・ハインズ
 物語:悩める刑事ユージン・マカニックが、街中で、最近出所したばかり前科者サイモンを見かける。サイモンは、一見、無害そうだが、シャバに出た彼は、暴力沙汰とパラノイアを引き起こしていく。はっきりした根拠もなかったが、マックは、署長にも内緒で、あまり乗り気でないパートナー、フロイドと一緒に、サイモンを尾行する。暑い一日。サイモンを知れば知るほど、彼の凶暴さは、何か過去の秘密に関係しているのではないかと思えてくる。

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 ・“Club Sandwich(Club Sándwich)”(メキシコ) 監督:フェルナンド・エインビッケ(Fernando Eimbcke) [ワールド・プレミア]
 物語:パロマと15歳の息子ヘクトールは、強く、特別な絆で結ばれている。ある休日に、ヘクトールは、海辺で、10代の少女Jazminと出会い、恋に落ち、性に目覚める。パロマは、ずっと子供のままで身近に置いておきたいと考えていたが、それも無理な話で、息子といえど、日々成長していることを受け入れざるを得ないのだった。

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 ・“Old Moon(Luna Vieja)”(プエルトリコ) 監督:Raisa Bonnet [ワールド・プレミア]
 出演:María Velázquez、Laura Cristina Cardona、Julio Ramos.
 物語:エルサは、プエルトリコの山の中で暮らしている。孫で、ティーンエージャーのミナと、義理の息子アレイが彼女を訪ねてくるが、エルサは、うれしさとほろ苦さを味わう。彼女は、ミナを守るために、ミナの人生が永遠に変わってしまうような決断をする。
 11分の短編。監督のRaisa Bonnetは、アレクサンダー・ロックウェルの教え子で、本作は、ロックェルの“Little Feet”とセットで上映される。

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 ・“Cristo Rey”(ドミニカ共和国・仏・ハイチ) 監督:Leticia Tonos Paniagua [ワールド・プレミア]
 物語:サントドミンゴのスラム街。ハイチ人のハヴィエルと、ドミニカ人のルビーは、半分だけ血がつながった兄弟だが、互いに憎み合っている。彼らは、同時に同じ女性を愛して、争うことになる。

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 ・“Bad Hair(Pelo Malo)”(ベネズエラ) 監督:Mariana Rondón [ワールド・プレミア]
 出演:Samantha Castillo、Samuel Lange
 物語:Juniorは、9歳で、くたびれて怒りっぽい母親と小さな妹と一緒に暮らしている。Juniorは、母親の目には、いつもいけないことばかりしているように見えるらしい。彼は、母親によく思われたくて、髪をストレートにするが、母親は全く関心を持ってくれない。おばあちゃんは、彼をアイドル歌手にしようとするが、彼は、おばあちゃんの選ぶ独特の衣裳のセンスが受け入れられない。Juniorは、もうひとりの仲間はずれとともに、資金を集めて、学校で、人気歌手やビューティー・クイーンといった理想の役に扮して写真を撮ろうと計画する。

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 ・“El Mudo”(ペルー・仏・メキシコ) 監督:Daniel Vega & Diego Vega
 物語:司法長官コンスタンティーノ・ゼガラは、あやうく銃弾で殺されそうになるが、捜査の結果、警察は、たまたま流れ弾が当たりそうになっただけだったと結論づける。しかし、コンスタンティーノは、誰かが自分を邪魔だと考えていると見なして捜査を再開させる。やがて彼は、自分が正しいことを証明しようとして、自らの権限の及ばないところにたどりつく。
 ロカルノ国際映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。男優賞受賞(Fernando Bacilio)。


 ・“A Wolf at the Door(O Lobo atrás da Porta)”(ブラジル) 監督:Fernando Coimbra [ワールド・プレミア]
 出演:Leandra Leal、Milhem Cortaz
 物語:子供が誘拐され、3人の人物が警察に呼ばれる。1人目は母親のシルヴィアで、2人目は父親のベルナルド、そして3人目は第一容疑者でベルナルドの愛人でもあるローサだった。3人の証言は矛盾し合い、取調室は欲望と嘘と欺瞞が渦巻く修羅場と化す。

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 ・“Brazilian Western(Faroeste Caboclo)”(ブラジル) 監督:René Sampaio [カナダ・プレミア]
 出演:Fabrício Boliveira、Isis Valverde.
 物語:ジョアンは、子供の時に、父親が警官に殺されるのを目撃する。母親が死んだ後、彼は、貧乏から抜け出そうとして、あらゆることに手を出し、殺人すら犯す。刑務所から出所した後、彼は、遠縁のいとこパブロの助けを借りて、ドラッグ・ディーラーになる。その道で成功した彼は、美しきマリア・ルシアの愛をつかむことにも成功する。彼は、若き富裕層を憎み、特に、汚職警官マルコ・アウレリオの助けを得て、地元のドラッグを取り仕切っているジェレミアスを目の敵にした。マリア・ルシアは、ジョアンを救うために、ジェレミアスと結婚するが、それを知ったジョアンは刑務所を脱獄し、ジェレミアスとの最後の闘いに挑む。
 物語は、ブラジルのロックバンドLegião Urbanaの曲“Faroeste Caboclo”にインスパイアされて書かれている。

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 ・“Rags and Tatters(Farsh wa ghata)”(エジプト) 監督:Ahmad Abdalla [ワールド・プレミア]
 物語:エジプトの刑務所の扉が突然開放され、何千人もの囚人が、カイロとアレクサンドリアの間にある砂漠地帯に逃げ出す。その中の名もない1人が、家路につこうとするが、家へと続くカイロへの道は、1月25日の革命ですっかり荒らされてしまっている。なんとか家族の元にたどり着いた彼は、国がバラバラになり、何もかも以前とは変わってしまったことに気づく。

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 ・“Bastardo”(チュニジア・仏・カタール) 監督:Nejib Belkadhi [ワールド・プレミア]
 物語:モフセンは、ろくでなしの烙印を押されていて、渾名もそのまま「ろくでなし」(Bastardo)だった。しかし、家の屋根にGSMリレー(セキュリティーシステムのこと?)を取りつけたところから、彼の運勢が逆転する。彼の力は増し、悪辣な地元のギャングLarnoubaから貧しい隣人たちを守ってやれるようになる。しかし、それはまた、彼を闇の世界へと導くことにもなった。

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 ・“Something Necessary”(ケニア・独) 監督:Judy Kibinge [北米プレミア]
 物語:アンヌは、ケニアでの2007年の選挙後の社会不安の中で、夫を殺され、息子を投獄され、農場も焼かれて、なんとか自分の人生を立て直そうともがいていた。一方、ジョセフは、暴力的なギャングの世界に引きずり込まれていたが、後悔に苛まれ、別の人生に進みたいと考えていた。そして、アンヌとジョセフが出会う。2人は、ともに、痛みを伴う過去を洗い流して、前に進むために、必要な何かを、求めていた。

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 ・“iNumber Number”(南ア) 監督:Donovan Marsh [ワールド・プレミア]
 物語:潜入捜査官のチリとパートナーが、汚れた上司に裏切られる。彼は、船から逃げて、現金輸送を狙う強盗団にもぐりこむ。しかし、元のパートナーや友人に危険がおよぶようであれば、動くことはできない。注意深く練った計画が失敗に終わり、友人が人質に取られた時、チリは、彼を救うべく、激しい追跡劇を繰り広げる。

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 ・“To Repel Ghosts: Urban Tales from the African Continent”
 アフリカ大陸で制作された5本の短編連作。

 “Homecoming(African Metropolis)”(ケニア/11分) 監督:Jim Chuchu [インターナショナル・プレミア]
 物語:マックスは隣人のアリーナのことが好きで、盗撮にはまっているが、次第に夢と現実の区別がつかなくなる。

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 “Berea(African Metropolis)”(南ア/15分) 監督:Vincent Moloi [インターナショナル・プレミア]
 物語:ユダヤ人のアーロンは、家族や友人が引っ越しても同じアパートに住み続け、どんどん生活圏を狭くしている。彼は、毎週金曜日に娼婦に来てもらっているが、ある日、いつもの娼婦が来なくて、怒りを爆発させる。

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 “To Repel Ghosts(African Metropolis)”(コートジボワール/20分) 監督:Philippe Lacôte [インターナショナル・プレミア]
 物語:ハイチ出身のニューヨーカーが、アビジャンを訪れて、自分にとりついていた幽霊を追い払う。
 ジャン=ミシェル・バスキアが、死ぬ前に象牙海岸を旅したエピソードにインスパイアされて書かれた物語。

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 “Kwaku Ananse”(ガーナ・メキシコ・米/26分) 監督:Akosua Adoma Owusu [北米プレミア]
 西アフリカに伝わる、人や蜘蛛に姿を変えて現われる賢人Kwaku Ananseの民話を、半自伝的な手法で描いた作品。

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 “Noah’s Flood(Unogumbe, Noye’s Fludde)”(南ア/33分) 監督:Mark Dornford-May [ワールド・プレミア]
 ノアの箱舟の物語を、舞台をアフリカにし、ノアを女性にして語った、Benjamin Brittenの一幕もののオペラの翻案。コーサ語で歌われる。

のだ。

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 *当ブログ記事

 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ その1.GALA、SPECIAL PRESENTATIONS:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_21.html
 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ その2.SPECIAL PRESENTATIONS:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_22.html
 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ その3.CITY TO CITY、MIDNIGHT MADNESS:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_25.html
 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ その4.TIFF DOCS、VANGUARD:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201308/article_1.html
 ・トロント国際映画祭2013ラインナップ その5.カナダ作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201308/article_11.html
 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ その6.GALA、SPECIAL PRESENTATIONS、TIFF KIDS:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201308/article_14.html
 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ その7 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_13.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

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