トロント国際映画祭2013 ラインナップ その7 CONTEMPORARY WORLD CINEMA

 【CONTEMPORARY WORLD CINEMA】

 ・“The Selfish Giant”(英) 監督:クリオ・バーナード(Clio Barnard) [北米プレミア]
 出演:Conner Chapman、Shaun Thomas、ショーン・ギルダー(Sean Gilder)、シヴォーン・フィネラン(Siobhan Finneran)、スティーヴ・イヴェッツ(Steve Evets)、Rebecca Manley
 物語:学校から退学になった13歳のアーバーと親友のスウィフティーは、近所で、スクラップの回収をしているキテンと知り合いになる。彼らは、キテンのために、馬やカートに使えるようなスクラップを集め始める。スウィフティーが、馬に関して得意なところを示すのに対して、アーバーはキテンに学んで、お金もうけの才を示す。キテンが、スウィフティーをかわいがり始めたことで、アーバーは2人から距離を置くようになり、友情にひびが入る。
 オスカー・ワイルドの『わがままな大男』の映画化。
 “The Arbor”で高い評価を受けたクリオ・バーナードの最新作。
 カンヌ国際映画祭2013 監督週間出品。Label Europa Cinemas受賞。
 ラックス賞2013 オフィシャル・セレクション。


 ・“Life’s Breeze”(アイルランド・スウェーデン) 監督:ランス・デイリー(Lance Daly) [北米プレミア]
 出演:フィオヌラ・フラナガン(Fionnula Flanagan)、パット・ショート(Pat Shortt)、Kelly Thornton、エヴァ・バーシッスル(Eva Birthistle)
 物語:エマは、ダブリンに住む13歳の少女。彼女は、毎日、ナンおばあちゃんの家を訪ねることが仕事だが、彼女にとってそれはちょっと退屈だ。というのも、おばあちゃんは80歳だし、独立心が強いし、理屈っぽいからだ。アイルランドを不況が襲った時、エマの家族にも影響が及ぶ。30代のコルムおじさんは、まだナンおばあちゃんと一緒に暮らしているが、エマの母親にお金を借りに来たりする。一家には、何か僥倖でも起きなければとてもやっていけそうになかった。ふと、ナンおばあちゃんが、大金を貯め込んでいるらしいということが、家族の話に出る。彼らは、おばあちゃんを喜ばせて、お金を吐き出させようとして、こっそりと家の改修をする。その時、古いマットレスも一緒に処分するが、実はおばあちゃんのヘソクリはその中に隠されていたのだ。それを知った家族は、慌てて、国中のゴミ回収業者をまわって、その古いマットレスを捜す。


 ・“The Sea”(アイルランド) 監督:Stephen Brown [北米プレミア]
 出演:キアラン・ハインズ、シャーロット・ランプリング、ナターシャ・マケルホーン、ルーファス・シーウェル、ボニー・ライト(Bonnie Wright)、シニード・キューザック(Sinéad Cusack)
 物語:妻の死後、マックスは、逃げるようにして、少年時代に夏を過ごしたシーダーへと向かう。思い出の地は、彼に、何年も前の記録をまざまざと甦らせる。ただ無邪気に楽しかったこと、心を高ぶらせていたこと、そして、忘れようとしても忘れられない悲劇……。
 カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』をおさえてブッカー賞を受賞したジョン・バンヴィルの長篇小説『海に帰る日』を映画化した作品。
 初監督長編。
 エジンバラ国際映画祭2013 最優秀英国映画賞コンペティション部門出品。


 ・“The Kids from the Port(Los Chicos del Puerto)”(西) 監督:Alberto Morais [北米プレミア]
 物語:ミゲルは、生活に縛りつけられていて、果たせなかった祖父の夢を、自分が祖父になり代わって、果たそうとする。夢と言っても難しいことではない。祖父の親友の墓に軍服を備えてくるだけのことだ。ミゲルは、ローラとギレルモと一緒に、彼らの住んでいる島を出て、ヴァレンシア周辺をさまよい、墓を探して、さびれた町にたどりつく。
 デビュー作“Las Olas”モスクワ国際映画祭2011 グランプリ&国際批評家連盟賞を受賞しているAlberto Moraisの第2作。
 モスクワ国際映画祭2013 コンペティション部門出品。


 ・“Eastern Boys”(仏) 監督:ロバン・カンピヨ(Robin Campillo) [北米プレミア]
 物語:ロシアやルーマニアやチェチェンからやってきた少年たちがパリの北駅をうろついている。最も年上でも25歳にはなっていないと思われるが、年齢は問題ではない。彼らは男娼なのかもしれないが、それを確かめる術がない。ある午後、50代後半の目立たない男ミュラーが、ひとりの少年マレクに声をかける。マレクは、次の日にミュラーに会いに彼の家に行くと約束する。そして当日、ミュラーの家のドアベルが鳴るが、ミュラーはこれが罠だとは思ってもみなかった……。
 『奇跡の朝』のロバン・カンピヨ最新作。
 ベネチア国際映画祭2013 Orizzonti部門出品。


 ・“Friends from France(Les Interdits)”(仏・独・カナダ・ロシア) 監督:Anne Weil、Philippe Kotlarski [ワールド・プレミア]
 物語:1979年、いとこのキャロルとジェロームは、団体旅行で、鉄のカーテンの向こうのオデッサに向かう。日中、彼らは、招聘を喜ぶ旅行者のフリをして、記念碑や美術館を訪れたが、夜になると、グループを抜け出して、国から逃げ出そうとしてソ連による迫害を受けたユダヤ人たちに会いに行った。キャロルは、政治的な関心とスリルによって突き動かされていたが、一方、ジェロームは、キャロルの行動力に促されて行動していた。


 ・“Stranger by the Lake(L'inconnu Du Lac)”(仏) 監督:アラン・ギロディー(Alain Guiraudie) [北米プレミア]
 出演:Pierre de Ladonchamps、Patrick d'Assumçao、Christophe Paou
 物語:夏。湖の上での男たちのクルージング。フランクは、マイケルに恋をする。彼は、ハンサムでパワフルだ。フランクは、この恋が危険なものであることはわかっているが、情熱に身をまかせたいと感じている。
 『勇者に休息はない』『キング・オブ・エスケープ』のアラン・ギロディー監督最新作。
 カンヌ国際映画祭2013 ある視点部門出品。監督賞、クィア・パルム受賞。


 ・“Under the Starry Sky(Des Etoiles)”(仏・セネガル) 監督:Dyana Gaye [ワールド・プレミア]
 物語:Mame Amyは、夫の葬式のために、19歳の息子Thiernoを連れて、ニューヨークからダカールに向かう。Thiernoがアフリカの地を踏むのはこれが初めてだった。24歳のソフィーは、夫Abdoulayeに会うために、ダカールからトリノに向かう。しかし、夫はいない。Abdoulayeは、秘密の移民組織を通じて、いとこと一緒にニューヨークにやってきている。3組は、それぞれいる場所は違っても、同じ星空の下でつながり合い、宿命的に共鳴し合っている。
 The Focus Features Africa First program、The annual Co-production Village(The 3rd Les Arcs European Film Festival)、フランス国立映画センター(CNC)、Cannes L’Atelierなどの、支援を得て、製作されたセネガルの俊英Dyana Gayeの初監督長編。


 ・“Stop the Pounding Heart”(ベルギー・伊・米) 監督:Roberto Minervini [北米プレミア]
 物語:サラは、羊飼いの一家で育つ。彼女の両親は、12人の子供たちを、聖書に基づいて、厳格に教育している。サラも姉たち同様に、信心深く、結婚までは純潔を守り、男性には素直に従うように教育された。しかし、アマチュアのブルライダー、コルビーと出会って、彼女の心は揺さぶられ、これまで教えられてきたことに疑問を感じるようになる。
 カンヌ国際映画祭2013 特別上映作品。


 ・“The Dinner(Het Diner)”(オランダ) 監督:メノ・メイエス(Menno Meyjes) [ワールド・プレミア]
 出演:Jacob Derwig、Thekla Reuten、Daan Schuurmans、Kim van Kooten
 物語:Sergeには秘密があり、このしゃれたレストランには予約をしない。Babetteにもまた秘密があり、彼女は決して泣かない。彼らは Claireに秘密を打ち明けることはしない。なぜなら彼女は何も知らないからだ。
 実際に起こったできごとに基づいて書かれたオランダ人小説家Herman Kochのベストセラーの映画化。
 『アドルフの画集』の監督で、『カラーパープル』や『マーシャル・ロー』の脚本を手がけるメノ・メイエスの最新監督作品。


 ・“Le Grand Cahier(A Nagy Füzet/The Notebook)”(独・ハンガリー・オーストリア・仏) 監督:János Szász [北米プレミア]
 物語:第二次世界大戦中のハンガリー。爆弾の飛び交う大都市から、母親が2人の幼い双子を連れて、祖母の暮らす国境に近い小さな町にやってくる。2人の少年は、生き抜くためには、感情をなくし、無慈悲にならなければならないと悟る。やがて彼らは、泥棒もソドミーも殺人も厭わぬ怪物になる……。
 アゴタ・クリストフ『悪童日記』の映画化。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 コンペティション部門出品。グランプリ、Europa Cinemas Label Award受賞。
 米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 ハンガリー代表。


 ・“October November(Oktober November)”(オーストリア) 監督:Götz Spielmann [ワールド・プレミア]
 出演:Nora von Waldstätten、Ursula Strauss、Peter Simonischek、セバスチャン・コッホ(Sebastian Koch)、Johannes Zeiler、Andreas Ressl
 物語:疎遠になった家族が、病に伏している父のために力をあわせるべく、アルプスのゲストハウスに集まる。娘2人は全く違う人生を送っていて、一方は、ベルリンに出て、女優として成功し、もう一方は、生まれた村から出たことがなかった。彼らは、痛みを伴う家族の過去と向き合う決心をする。


 ・“Paradise: Hope(Paradies: Hoffnung)”(オーストリア・仏・独)  監督:ウルリッヒ・ザイドル [北米プレミア]
 出演:Melanie Lenz、Vivian Bartsch、Joseph Lorenz、Michael Thomas
 物語:母親は、ケニアに若い男を漁りに行き、厳格なカトリック信者の叔母は、戸別の訪問伝道に夢中になっている。残された13歳のメラニーは、オーストリアの山中で、ダイエット・キャンプに励むことになる。昼は、肉体的なエクササイズと栄養カウンセリングが行なわれるが、夜は、一緒に夜を過ごす相手を求めて、ディズコで乱痴気騒ぎが行なわれる。メラニーは、キャンプを指導している40代の医師に恋をして、彼を落とすための計画を練る。
 ベルリン国際映画祭2013 コンペティション部門出品。


 ・“Honeymoon(Líbanky)”(チェコ・スロヴァキア) 監督:ヤン・フジェベイク [インターナショナル・プレミア]
 物語:ラディムとテレーザの結婚式の日。新郎となるラディムの、13歳の息子ドミニクの眼鏡が割れて、近くの眼鏡屋に行く。それをきっかけにして、眼鏡屋の主人が結婚式にやってきて、自分も招待客のようなふりをし、写真を撮ったり、客の子供たちと遊んだりする。彼は、ヤン・ブレンダと名乗り、ラディムの寄宿学校時代の仲間だと自己紹介するが、ラディムは全く記憶になかった。ラディムは、何かおかしいと感じていたが、ヤンが、ラディムの名前が入った葬儀用の甕をプレゼントとして差し出すにおよび、異常に気づき、彼を式場から追い出す。しかし、ヤンは、戻ってきて、テレーザに、自分がなぜこういうことをしたのかを話し始める……。
 “Kawasaki Rose”(2009)、“Innocence”(2011)に続く3部作の完結編。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 コンペティション部門出品。監督賞受賞。


 ・“An Episode in the Life of an Iron Picker(Epizoda u zivotu beraca zeljeza)”(ボスニア ヘルツェゴビナ・仏・スヴェロニア)  監督:ダニス・タノヴィッチ [北米プレミア]
 出演:Senada Alimanovic、Nazif Mujic、Sandra Mujic、Semsa Mujic
 物語:ロマ人の家族が、ボスニア・ヘルツェゴビナの片田舎に住んでいる。父親のNazifは、廃車から金属を回収して、業者に売って金にし、母親のSenadaは、家事をし、小さな2人の娘の世話をしている。ある日、彼女は、腹部に鋭い痛みを覚える。医者に診てもらうと、彼女のお腹の中で赤ん坊が死に、敗血症になっていると言われる。緊急の手術が必要だが、彼女は保険に入っておらず、手術の費用をまかなえるだけの収入もない。手遅れにならずに済ますためには残された時間は少ない……。
 ベルリン国際映画祭2013 コンペティション部門出品。審査員グランプリ(銀熊賞)、男優賞(銀熊賞:Nazif Mujic)、エキュメニカル審査員賞スペシャル・メンション受賞。
 イスタンブール国際映画祭2013 FACE賞スペシャル・メンション受賞。
 トランシルヴァニア国際映画祭2013 Supernova部門出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 ホライズンズ部門出品。
 エルサレム映画祭2013 スピリット・オブ・フリーダム部門出品。スピリット・オブ・フリーダム賞受賞。
 サラエボ映画祭2013 オープン・エアー部門出品。


 ・“Child's Pose(Poziţia Copilului)”(ルーマニア) 監督:Călin Peter Netzer [北米プレミア]
 物語:3月の寒い夕べ。バルブは、時速50キロで車を走らせていた。彼は、子供をはね、その子はまもなく死んでしまう。彼には、3年から15年の刑が予想された。ここで、彼の母親コルネリアが介入してくる。ベテランの建築家で、ルーマニアの上流階級の一員である彼女は、読んでもいない本が詰まった美しい本棚が自慢で、財布にはクレジットカードがぎっしり詰まっている。思いつめ、生きる気力を失った息子を救うための、コルネリアのキャンペーンが始まる。彼女は、賄賂を使って、目撃者にウソの証言をさせることもできたし、死んだ子供の両親にお金をつかませて、懐柔することすらできそうだった。
 ベルリン国際映画祭2013 コンペティション部門出品。金熊賞、国際批評家連盟賞受賞
 トランシルヴァニア国際映画祭2013 ルーマニア・デイズ部門出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 ホラズンズ部門出品。
 シドニー映画祭2013 オフィシャル・コンペティション部門出品。
 米国アカデミー賞2014 外国語映画賞 ルーマニア代表。


 ・“When Evening Falls On Bucharest Or Metabolism(Când Se Lasa Seara Peste Bucuresti Sau Metabolism)”(ルーマニア) 監督:Corneliu Porumboiu [北米プレミア]
 物語:撮影の中盤、監督のポールは、助演女優のアリーナと情事にふけっていた。次の日は、アリーナの撮了の日で、彼は、アリーナのヌード・シーンを撮ろうと考える。しかし、朝になって、彼は、疑念にとりつかれ、ヌード・シーンを撮る予定を変更して、プロデューサーに、胃潰瘍にかかっていると告げる。撮影は、次第に、フィクションと現実が交錯し、予想もしていなかった事態に陥る。
 ロカルノ国際映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。
 サラエボ映画祭2013 長編コンペティション部門出品。


 ・“Metalhead(Málmhaus)”(アイスランド) 監督:Ragnar Bragason [ワールド・プレミア]
 出演:Þorbjörg Helga Þorgilsdóttir、Ingvar E. Sigurðsson、Halldóra Geirharðsdóttir
 物語:アイスランドの牧牛農場。ヘラの兄が事故で死ぬ。彼女は、彼の死に責任を感じる。悲しみの中、彼女は、ダークなヘビメタに慰めを求め、ロックスターになることを夢見はじめる。


 ・“This is Sanlitun”(中・アイスランド・アイルランド) 監督:Róbert I. Douglas [ワールド・プレミア]
 物語:ゲイリーは、北京にやってきて、一旗挙げようとするが、投資家をつかまることに失敗し、結局、英語教師になる。しかし、まもまく、彼が北京に残っているのは、別れた中国人の妻と息子とよりを戻したいからということが明らかになる。


 ・“Hotell”(スウェーデン・デンマーク) 監督:Lisa Langseth [ワールド・プレミア]
 出演:Alicia Vikander、David Dencik、Mira Eklund
 物語:精神的に傷ついたエリカは、グループ・セラピーを受け、新しい友人たちと新しい世界に入る。生活を変えたいという願いを追い求めて、グループは、完全な匿名世界を追求していく。


 ・“Heart of a Lion(Leijonasydän)”(フィンランド・スウェーデン) 監督:ドメ・カルコスキ(Dome Karukoski) [ワールド・プレミア]
 出演:Peter Franzén、Laura Birn
 物語::テポとサリが恋に落ちる。しかし、この恋には大きな障害があった。というのも、テポは、ネオ・ナチのグループの中心人物であり、一方、サリには黒人とのハーフの息子ラマダニがいたからだ。3人は一緒に暮らし始めるが、テポは自分の中の偏見と闘い、また、ラマダニから殺されそうにもなる。サリが妊娠して、家を空けた時、テポとラマダニはさらに深く向き合わなければならなくなる。ラマダニが学校でいじめを受けていて、教師はそれを見て見ぬふりをしていることもわかる。やがて、軍隊から追い出されたテポの弟ハリが、何の断りもなく、家に転がりこんでくる。ハリも、ネオ・ナチで、彼の偏見はさらに根深く、彼は家の中をアパルトハイトのような状態にする。学校でのいじめがエスカレートした時、テポはラマダニを守って、彼に対する公正さを要求し、それに対し、ラマダニもようやく彼を受け入れるようになる。また、テポは、ハリにも言いたいことを言い、言うことを聞かせられるようになる。こうして、テポはラマダニのよい父親になったが、その代わり、それまで彼のまわりにいた人々を失うことにもなった。その代償はあまりにも大きかった。


 ・“The Immoral(De Umoralske)”(ノルウェー) 監督:Lars Daniel Krutzkoff Jacobsen [ワールド・プレミア]
 出演:Hanne Backe-Hansen、Kjetil Krogstad Skrede、Daniel Gjerde
 物語:カミーラとウィリアムは、ノルウェーが定めた生活水準を満たすことができず、当局によって彼らの赤ん坊が取り上げられそうになって、森の中に逃げ込む。ウィリアムは、キャンピングカーを買って、スペインに行くために、カミーラに売春をしてくれないかと頼む。しかし、そうするにも、まずは、家が必要だった。一方、上流階級の少年アンダースは、孤独で、友人を求めていた……。


 ・“Break Loose(Vosmerka)”(ロシア) 監督:Alexey Uchitel [ワールド・プレミア]
 物語:HermanとLykovとShorokhとGrekhは、軍隊仲間で、今は、ロシアの特別警察OMONに所属している。彼らは、犯罪が多発しているストリートをパトロールしていて、単純な誤解から地元マフィアを怒らせ、抗争に発展する。悪いことに、Hermanはマフィアのボスの情婦と恋に落ち、彼女と逃げようとするが、そのために、仲間に対して、思い切った決断をしなければならなくなる。


 ・“The Major”(ロシア) 監督:Yury Bykov [北米プレミア]
 出演:Denis Shevod、Irina Nizina、Ilya Isaev、Yury Bykov
 物語:ある寒い冬の日。セルゲイは、地元警察の警視で、その日、子供が生まれることのなっていて、病院へと急いでいた。ところが慌て過ぎていて、車を飛ばし、歩道を歩いていた子供をはねて死なせてしまう。彼の選択肢は、2つだった。罪を認めて刑務所に行くか、事故をもみ消してしまうかだ。彼は、良心に目をつぶって、同僚を呼んで、助けてくれと頼む。しかし、不正がばれてしまう。彼は、潔く罪を認めようと決心するが、もう手遅れだった。
 カンヌ国際映画祭2013 批評家週間出品。
 上海国際映画祭2013 金爵奨コンペティション部門出品。作品賞・監督賞・芸術貢献賞受賞。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 ホライズンズ部門出品。


 ・“A Place in Heaven(Makom Be-Gan Eden)”(イスラエル) 監督:Joseph Madmony
 物語:若い将校が勇敢なミッションを終えて、基地に戻ってくる。コックの見習いは、信心深いホロコーストの生き残りで、彼のようにユダヤ人のために勇敢な働きをする人物であれば、天国の場所は約束されているのだろうと考えて、彼を羨ましく思う。将校は、シオニストであり、世俗的で、信心深くはなかった。その時、彼は、とても空腹で、ひと皿のシャクシューカのために、自分の天国の場所を彼に譲る契約を交わす。40年後の現在、将校は、その後、将軍にまで上り詰め、今は、引退して、死の床にある。息子は、信仰心が篤く、そして父を尊敬していた。父は、息子に40年前のことを話す。あの時のコック見習いを見つけ出して、契約を無効にしてもらわなくては、自分は地獄に堕ちてしまう、と。
 2011年に“Restration”でカルロヴィ・ヴァリ国際映画祭グランプリを受賞したJoseph Madmony監督最新作。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 コンペティション部門出品。


 ・“The Wonders(Plaot)”(イスラエル) 監督:Avi Nesher [インターナショナル・プレミア]
 出演:Adir Miller、Ori Hizkiah、Yehuda Levi、Yuval Scharf、Efrat Gosh
 物語:アリエルは、バーテンで生計を立てているグラフィティ・アーティストで、ヘブライ語で、ウサギを意味するアマヴと呼ばれていた。ある日、彼は、ラビのKnatoが、ビルからアパートに引きずり込まれるのを目撃する。それは、どうも彼の意思によるものではないようで、アマヴは、何とかしてラビを助けたいと考える。Knatoは、現代の預言者として知られる人物で、彼に何が起こったのか知りたいと考えた謎の美女エラが私立探偵ヤコヴを雇う。ヤコヴは、アマヴにアプローチして、アマヴの部屋からラビを監視しようとする……。


 ・“Palestine Stereo”(パレスチナ・チュニジア・仏・ノルウェー・UAE・伊・スイス) Rashid Masharawi [ワールド・プレミア]
 物語:サミーは30代、その兄のミラッドは、40代で、「ステレオ」と呼ばれている。彼らは、ヨルダン川西岸地区に暮らしているが、イスラエルの空爆によって、サミーは聾唖になり、ミラッドは妻を失った。ミラッドは、パレスチナで生きる気力を失い、サミーと一緒に、カナダへ移民しようと考える。サミーのフィアンセ、ライラは説得しようとするが、うまくいかない。ミラッドは、ウェディング・シンガーだったが、セコハンの音響設備を買い、それを貸し出すことで、カナダ行きの資金を稼ごうとする。彼らは、音響設備を持って、結婚式にも葬式にも、デモにも、警察の会合にもでかけていく……。


 ・“Ladder to Damascus(Soullam iIa Dimashq)”(シリア・レバノン・カタール) 監督:Mohamad Malas [ワールド・プレミア]
 物語:ガリアは、演技の勉強をするために、ダマスカスにやってくる。彼女は、中庭つきの伝統的な家に部屋を借りるが、そこには、いろんなところからシリア人たちが集まってきていた。彼女は、意欲的なフィルムメーカーFouadと出会い、恋に落ちる。しかし、そんな最中に、革命が起き、彼らは苦境に追い込まれる。


 ・“Blind Dates(Brma Paemnebi)”(グルジア) 監督:Levan Koguashvili [ワールド・プレミア]
 物語:サンドロは、40代の歴史教師で、教え子の母親に恋してしまう。彼は、彼女の夫が刑務所から出所すると聞き、刑務所まで彼女を車で送ると約束する。彼女を刑務所まで連れて行ったその日、彼は、そのまま帰らずに、彼女と夫が出てくるのを待って、彼らを彼らの家まで送り届けてあげる。
 今年のカルヴィ・ヴァリ国際映画祭でWork in Progress賞を受賞した作品。


 ・“Manuscripts Don't Burn(Dast-Neveshtehaa Nemisoozand)”(イラン) 監督:Mohammad Rasoulof [カナダ・プレミア]
 物語:カスラは、作家で、秘密裏に自分の回想録を書き進めている。それには、彼が政治犯として投獄されたことや、イランの知識人としての生活が綴られている。彼は、これを出版し、国を出ようと考えるが、秘密警察にかぎつけられ、原稿を廃棄されてしまう。
 実話に基づく物語。
 カンヌ国際映画祭2013 ある視点部門出品。国際批評家連盟賞受賞。


 ・“Qissa”(独・インド・オランダ・仏) 監督:Anup Singh [ワールド・プレミア]
 出演:イルファーン・カーン(Irrfan Khan)、Tillotama Shome、Rasika Dugal、Tisca Chopra.
 物語:ポスト殖民地時代のインド。シーク教徒のUmber Singhは、1947年の分離独立で、村を追われる。彼は、運命と闘い、家族のために家を建てる。末っ子のKanwarが、低カーストの娘Neeliと結婚することになった時、一家は、それぞれに野心がありながらも、いつも運命に邪魔されるという、彼らの背負った宿命に気づかされる。


 ・“The Bit Player (Ekstra)”(フィリピン) 監督:Jeffrey Jeturian [インターナショナル・プレミア]
 物語:Loida Malabananは、朝、目覚めて、今日、町を出て行なうロケの準備を進める。ロケは、楽しく、多くの仲間との作業で友情を育んだりもできるが、その一方で、辛く、屈辱的な思いを味わうことも多い。というのも、監督や、アシスタント・ディレクター、主演女優や主演男優、そしてタレント・コーディネーターまでが、あれこれと口を出してくるからだ。しかも、彼らは、相手によって態度を変え、巧みに二枚舌を使い分けてくるのだ。


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 CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門はまだまだ続きます。↓↓↓

 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ CONTEMPORARY WORLD CINEMA部門(続き):http://umikarahajimaru.at.webry.info/201309/article_15.html

 
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 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ その1.GALA、SPECIAL PRESENTATIONS:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_21.html
 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ その2.SPECIAL PRESENTATIONS:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_22.html
 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ その3.CITY TO CITY、MIDNIGHT MADNESS:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_25.html
 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ その4.TIFF DOCS、VANGUARD:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201308/article_1.html
 ・トロント国際映画祭2013ラインナップ その5.カナダ作品:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201308/article_11.html
 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップ その6.GALA、SPECIAL PRESENTATIONS、TIFF KIDS:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201308/article_14.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

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