トロント2013 ラインナップ その3! CITY TO CITY、MIDNIGHT MADNESS

 【CITY TO CITY】

 今年の特集はアテネ。

 ・“The Daughter (I Kori)”(ギリシャ・伊) 監督:Thanos Anastopoulos [北米プレミア]
 物語:14歳の少女Myrtoが8歳の少年Aggelosを誘拐し、破産した父の製材工場に隠す。彼女の動機は、最初はあいまいなものだったが、やがて父を破産・失踪に追い込んだ相手への復讐に向けられていく。彼女は、Aggelosとのサディスティックなゲームの中で、わざと最近の金融危機に関する言葉の定義を辞書から拾い上げて読んでみたり、政府の厳しい財政緊縮政策に抗議するデモに交じって、ストリートを歩いたりする。
 ベルリン国際映画祭2013 フォーラム部門出品。

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 ・“The Eternal Return Of Antonis Paraskevas (I Aionia Epistofi Tou Of Antonis Paraskevas)”(ギリシャ) 監督:Elina Psykou [北米プレミア]
 物語:Antonis Paraskevasが海沿いのリゾートホテルにやってくる。しかし、いまは冬でホテルは閉まっている。テニスコートは薄汚れ、プールは濁っている。彼はあたりをフラフラする。時間はたくさんあるのだ。ニュースで彼が失踪したことが報じられる。彼は、20年間、ギリシャの朝をリードしてきたTV番組のホストだ。人気絶頂の頃を思い出す。いまも人気があるが、かつてほどではない。誰だってずっと同じ人気を維持することはできないし、借金したり、個人的な問題を抱えたりすることからは逃れられない。くだらないお遊びはもうやめた方がいいかもしれない。しかし、彼にはまだ帰る準備ができていない。戻らなければ、これ以上落ちぶれて、醜態をさらすこともないかもしれない。
 初監督作品。
 ベルリン国際映画祭2013 フォーラム部門出品。
 トランシルヴァニア国際映画祭2013 「フォーカス:ギリシャ」選出。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013〈「ヴァラエティー」誌による、観るべきヨーロッパの10人の監督たち」〉。

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 ・『JACE/ジェイス』“J.A.C.E. - Just Another Confused Elephant”(2011/ギリシャ・マケドニア・ポルトガル・トルコ) 監督:メネラオス・カラマギョーリス(Menelaos Karamaghiolis) [北米プレミア]
 東京国際映画祭2011にて上映。

 ・“Miss Violence”(ギリシャ) 監督:Alexandros Avranas [北米プレミア]
 出演:Themis Panou、Eleni Roussinou
 物語:Angelikiが11歳の誕生日にバルコニーから飛び降りて死んでしまう。その顔には笑みすら浮かぶ。警察とソーシャル・サービスが、「自殺」の真相の調査に乗り出してくる。しかし、家族は事故だと主張して聞かない。家族はなぜAngelikiのことを“忘れて”、そのまま生活を続けようとするのか。手がかりは、Angelikiの弟から漏れ出してくる。何年もの間、彼らが隠してきたもの、あるいは、見ようとしなかったもの、それが明らかになれば、整理整頓された彼らの世界が崩れてしまうようなもの。家族がこのまま団結して秘密を守っていかなければ、またいつか暴力的な出来事が起こるかもしれない。
 第2監督長編。
 ベネチア国際映画祭2013 コンペティション部門出品。


 ・“September”(独・ギリシャ) 監督:Penny Panayotopoulou [北米プレミア]
 物語:アンナは、30代で、小さなフラットに、犬のマヌと一緒に暮らしている。ある悲惨な事故の後、彼女は混乱し、それまでのこじんまりとまとまった孤独な生活を見つめ直す。彼女は、幸せな結婚をし、2人の子の母となったソフィアを訪ねる。
 初監督長編“Hard Goodbyes: My Father”(2002)で、ロカルノ、モンス、テッサロニキなどの国際映画祭で高い評価を受けたPenny Panayotopoulouの11年ぶりの新作長編。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 コンペティション部門出品。

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 ・“Standing Aside, Watching(Na Kathese Ke Na Kitas)”(ギリシャ) 監督:Yorgos Servetas [ワールド・プレミア]
 物語:アンティゴネは、静かな生活を求めて、田舎に引越しをする。しかし、表面的な平和の下には目に見えない暴力が潜んでいる。まもなく彼女も、行動を起こすか、傍観者のままでいるか決断しなければならなくなる。

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 ・“To The Wolf (Sto Lyko)”(ギリシャ・英) 監督:Aran Hughes、Christina Koutsospyrou [北米プレミア]
 物語:ギリシャの経済危機は、山中の羊飼いにも及ぶ。借金はかさみ、わずかなユーロは酒やタバコに消える。暮らしの厳しさが顔の皺ににじむ。岩だらけの谷は鉄塔で二分され、間断なく霧が覆う。雇い主のフラストレーションは爆発寸前で、時々、暴力となって爆発する。とはいえ、動物たちが彼らの生きる糧であることは間違いない。
 2つの羊飼いの家族の生活がドキュメンタリーさながらに描かれる。キャストは、プロの俳優ではなく、地元の人々を起用して撮影されている。
 ベルリン国際映画祭2013 フォーラム部門出品。

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 ・“Unfair World (Adikos Kosmos)”(ギリシャ・独) 監督:Filippos Tsitos
 物語:Sotirisは、定年間近な警察官で、アテネの警察で尋問係をしている。一方、Doraは掃除婦で、少ない稼ぎで生きていくのがやっとという生活をしている。Sotirisは、日ごろ、無実の者が凶悪な犯罪で逮捕されていると考えていて、ある時、真実を明らかにしようとして重大な犯罪を犯してしまう。生まれて初めて法の反対側にまわったSotirisは、その行為をDoraに目撃され、彼女に自分の運命を握られてしまったことを知る。
 サンセバスチャン国際映画祭2011 監督賞・男優賞受賞。
 ラックス賞2012 ノミネート。
 米国アカデミー賞2013 外国語映画賞 ギリシャ代表。
 トランシルヴァニア国際映画祭2013 「フォーカス:ギリシャ」選出。


 ・“Wasted Youth”(ギリシャ) 監督:Argyris Papadimitropoulos、Jan Vogel [トロント・プレミア]
 物語:夏の暑い日。16歳の少年が、友人と一緒にスケートボードをするための絶好のポイントを探している。夜にはパーティーの予定だ。一方、家族を養うのに懸命な中年男がいて、嫌いな仕事で手こずっていて、神経衰弱になりかかっている。そんな彼らの人生が交錯する……。
 2008年12月に15歳の学生が2人の警官に手によって悲劇的な死を遂げたという、実話に基づく。
 ロッテルダム国際映画祭2013 オープニング作品。

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 ・“Wild Duck”(ギリシャ) 監督:Yannis Sakaridis [ワールド・プレミア]
 物語:ディミトリスは、遠距離通信のエンジニアだ。彼は、借金を抱えていたため、手っ取り早くお金を稼ぐために、自分の仕事を中断して、元同僚とともに、ハッキングの調査に加わる。調査によって、ある高層ビルに違法なアンテナがみつかる。ディミトリスは、そのビルを監視するが、彼が気になったのは、目当てのフラットではなく、その上の階に住む病気の女性のことだった。彼女のことを見ているうちに、彼はいたたまれなくなり、違法アンテナのことなどどうでもよくなってしまう。ディミトリスは、里帰りをし、その後、自分に正直に生きることに決める。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2012 Work in Progress部門出品作品。

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 【MIDNIGHT MADNESS】

 ・“The Station (Blutgletscher)”(オーストリア) 監督:マーヴィン・クレン(Marvin Kren) [ワールド・プレミア]
 物語:アルプスの気象観測ステーションの科学者が、近くの氷河が溶けて、赤い液体が漏れ出しているのを発見する。その液体は、特殊なもので、地元の野性動物の遺伝子に想像もつかないような変化をもたらす。
 『ベルリン・オブ・ザ・デッド』のカーヴィン・クレン監督最新作。

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 ・“Rigor Mortis(殭屍)”(香港) 監督:ジュノ・マック(Juno Mak) [北米プレミア]
 物語:主人公は、売れなくなった俳優で、妻とは別れ、子供とも疎遠になっている。彼は、おばけが出ると噂されるフラットのある団地の2442号室に入室し、そこで自分のみじめな人生を終わらせようと考える。しかし、そこに道教のお祓い師や、過去の悲劇によって心に傷を負った女性、部屋の真ん中に空っぽの棺をつるしている老女などが登場して、彼の邪魔をする。
 チン・シウホウなど、『霊幻道士』のキャストも出演する、『霊幻道士』シリーズのオマージュ作品。
 出演:チン・シウホウ、クララ・ウェイ、Anthony Chan、ロー・ホイパン、リチャード・ウン(Richard Ng)
 『ドリーム・ホーム』などに出演する俳優ジュノ・マックの初監督作品。清水崇が共同プロデューサーを務める。
 ベネチア国際映画祭2013 ベネチア・デイズ出品。

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 ・『R100』“R100”(日) 監督:松本人志 [ワールド・プレミア]
 物語:普通の生活をしている普通の男が、謎のクラブに入会する。そのクラブは、会期が1年のみと定められ、何があってもキャンセルできないある1つの決まりが設けられている。男は、初参加で、これまでしたことのないような体験をして、エキサイトする。
 出演:大森南朋、大地真央、寺島しのぶ、片桐はいり、冨永愛、佐藤江梨子、渡辺直美、前田吟、YOU、西本晴紀、松尾スズキ、渡部篤郎、松本人志

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 ・『地獄でなぜ悪い』“Why Don't You Play in Hell? (Jigoku de Naze Warui)”(日) 監督:園子温 [北米プレミア]
 物語:娘ミツコをスターにする。それは、ヤクザの組長の妻で、夫である武藤を守って、刑務所に入ったしずえの生涯の夢だった。武藤は、通りすがりの普通の青年に声をかけて監督をやらせ、自らを主演に、ミツコ以外は、キャスト、スタッフ、オール・ヤクザで映画を製作する。ミツコに思いを寄せる、敵対する池上組の組長ら、さまざまな人々を巻き込んで、事態は思わぬ方向へと向かう。
 出演:國村隼、二階堂ふみ、友近、長谷川博己、星野源、堤真一
 ベネチア国際映画祭2013 Orizzonti部門出品。

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 ・“Afflicted”(カナダ・米) 監督:Derek Lee、Clif Prowse [ワールド・プレミア]
 物語:デレクとクリフは、人生で最高の旅になるような旅行にでかける。その旅の目標は、地球の果てを見ることだった。しかし、まもなく、旅行者の1人に異変が発覚する。謎の兆候は、体の一部から全身へと広がる。故郷から数千マイル離れ、彼らは独力でその「病気」を解決しなければならない。彼らは記念にビデオをまわしていたが、そこに手がかりがあるかもしれない。あるいは、無事に家へとたどりつくのは、そのビデオだけかもしれない……。

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 ・“All Cheerleaders Die”(米) 監督:ラッキー・マッキー(Lucky McKee)、クリス・シルヴァートソン(Chris Sivertson) [ワールド・プレミア]
 物語:ブラックフット高校では、フットボール・チームとチアリーディングとの間に確執がある。そんなチアリーディングに、学校では反逆児として知られるマッディ・キリアンが加入し、フットボール・チームのキャプテンを引きずり下ろすのを手伝う。ところがチアリーダーたちの集まりを超常現象が襲い、次々と犠牲になっていく。
 『MAY-メイ-』『怨霊の森』などで知られるラッキー・マッキー監督が、『THE LOST ザ・ロスト 失われた黒い夏』に続き、クリス・シルヴァートソンと組んだ最新監督作品。
 オープニング・ナイト作品。

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 ・“Almost Human”(米) 監督:Joe Begos [ワールド・プレミア]
 物語:2年前、ブルーの閃光がマーク・フィッシャーの家を包み、マークは忽然と姿を消す。セス・ハンプトンはマークの友人で、生きている彼の姿を見た最後の人間となった。恐ろしい殺人事件が起こり、セスは、何か邪悪なものに取りつかれたマークの仕業だと確信する。

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 ・“The Green Inferno”(米) 監督:イーライ・ロス [ワールド・プレミア]
 物語:大学生のグループが、人道支援活動の一環で、ニューヨークからアマゾンのジャングルに向かう。しかし、そこで彼らは、現地の部族に襲われる。部族は、古代からのカニバリズムの儀式を実践していて、壮健な肉体を得るために、侵入者の肉を食らうのだ。

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 ・“Oculus”(米) 監督:マイク・フラナガン(Mike Flanagan) [ワールド・プレミア]
 物語:子供の頃に両親の血なまぐさい事件を目撃した姉弟がいる。大人になった弟は、事件に巻き込まれ、殺人罪に問われる。姉は、すべての不幸が、かつて家にあったLasser Glassのせいであると考え、それを見つけ出して、破壊しようとする。
 出演:カレン・ギラン(Karen Gillan)、ブレントン・スウェイツ(Brenton Thwaites)
 『人喰いトンネル MANEATER-TUNNEL』のマイク・フラナガン監督最新作。

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 【TIFF CINEMATHEQUE】

 ・『無防備都市』“Rome, Open City (Roma, Città Aperta)”(1945/伊) 監督:ロベルト・ロッセリーニ

 ・『拳銃魔』“Gun Crazy”(1950/米) 監督:ジョセフ・H・ルイス

 ・『二十四時間の情事』“Hiroshima Mon Amour”(1959/仏・日) 監督:アラン・レネ

 ・『秋刀魚の味』“An Autumn Afternoon”(1962/日) 監督:小津安二郎

 ・『美しき五月』“The Lovely Month Of May (Le Joli Mai)”(1963/仏) 監督:クリス・マルケル、ピエール・ロム(Pierre Lhomme)

 ・『マニラ-光る爪』“Manila in the Claws of Light (Maynila: Sa Mga Kuko Ng Liwanag)”(1975/フィリピン) 監督:リノ・ブロッカ

 ・『デヴィッド・クローネンバーグのシーバース』“Shivers”(1975/カナダ) 監督:デイヴィッド・クローネンバーグ

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 *当ブログ記事

 ・トロント国際映画祭2013 ラインナップその1. GALA、SPECIAL PRESENTATIONS:http:// umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_21.html
 ・トロント国際映画祭2013ラインナップその2.SPECIAL PRESENTATIONS:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201307/article_22.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

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