ブルガリア・アカデミー賞2013 受賞結果!

 ブルガリア・アカデミー賞2013の受賞結果が発表されました。(受賞結果発表は5月31日。ノミネーションの発表は4月29日です。)

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 ◆作品賞
 ◎“The Color of the Chameleon” 監督:Emil Hristov
 ・“I Am You” 監督:Peter Popzlatev
 ・“Migration of the Belted Bonito” 監督:Lyudmil Todorov

 ◆監督賞
 ◎Petar Popzlatev “I Am You”
 ・Emil Hristov “The Color of the Chameleon”
 ・Lyudmil Todorov “Migration of the Belted Bonito”

 ◆主演男優賞
 ◎Rushi Vidinliev “The Color of Chameleon”
 ・Deyan Donkov “I Am You”
 ・フリスト・ムタフチェフ(Hristo Mutafchiev) “Migration of the Belted Bonito”

 ◆主演女優賞
 ◎Zhanet Spasova “I Am You”
 ・Irena Milyankova “The Color of Chameleon”
 ・Irmena Chichikova “I Am You”

 ◆助演男優賞
 ◎Velko Kanev(故人) “Migration of the Belted Bonito”
 ・Georgi Kadurin “Pistol, Suitcase and Three stinking barrels”
 ・Rusi Chanev “The Color of Chameleon”

 ◆助演女優賞
 ◎Svetlana Yancheva “The Color of Chameleon”
 ・Zana Stojanovich “I Am You”
 ・Kasiel Noah Asher “The Color of Chameleon”
 ・Lidia Indzhova “Faith, Love and Whisky”

 ◆脚本賞
 ◎Vladislav Todorov “The Color of the Chameleon”
 ・Vladimir Ganev、Stefan Kospartov、Mirela Ivanova “I Am You”
 ・Kristina Nikolova、Paul Dalio “Faith. Love and Whisky”

 ◆撮影監督賞
 ◎Alexander Stanishev “Faith, Love and Whisky”
 ・Emil Hristov “I Am You”
 ・Rali Ralchev “Migration of the Belted Bonito”

 ◆編集賞
 ◎Maria Handjieva “Stoichkov”
 ・Alexander Etimov “The Color of Chameleon”
 ・Stefan Boiyadjiev “Rapid Reaction Corps”、“Transition Stories”、“Concise History of Socialist Realism”

 ◆美術賞
 ◎Prolet Georgieva “The Color of Chameleon”
 ・Boryana Semerdjieva “I Am You”
 ・Emil Atanasov “Migration of the Belted Bonito”

 ◆衣裳デザイン賞
 ◎Armaveni Stoyanova “The Color of Chameleon”
 ・Boryana Semerdjieva “I Am You”
 ・Darina Manchenkofor “Incognita”

 ◆録音賞
 ◎Svetlozar Georgiev “The Color of Chameleon”、“Incognita”、“Orbis”
 ・Ivan Andreev “Jump”、“Stirred Treads of Golloborda”、“Town of Dreams”

 ◆音楽賞
 ◎Kalin Nikolov “I Am You”
 ・Konstantin Tsekov “Incognita”
 ・ミトゥコ・シュテレフ(Mitko Shterev) “Puzzle”

 ◆第1回作品賞(First Film Awards)
 ◎Emil Hristov “The Color of Chameleon”
 ・Ivo Staikov “Puzzle”
 ・Kristina Nikolova “Faith, Love and Whisky”

 ◆短編映画賞
 ◎“Jump” 監督:Petar Valchanov、Kristina Grozeva
 ◎“The Paraffin Prince” 監督:Pavel Vesnakov
 ・“Yellow Dog” 監督:Maria Nikolova

 ◆TV作品賞(Best TV Feature Film)
 ◎“Violeta, Zhoro And Me” 監督:Lyubomir Popov
 ・“Yellow Dog” 監督:Maria Nikolova

 ◆TVスペシャル賞(Best TV Serial)
 ◎“Undercover Season 2” 監督:Victor Bojinov
 ・“Revolution Z” 監督:Dimitar Gochev

 【ドキュメンタリー部門】

 ◆ドキュメンタリー賞
 ◎“The Mystery of‘Veda Slovena’” 監督:Anri Kulev
 ・“He Who Travels Alone” 監督:Ralitsa Dimitrova
 ・“Sofia' s Last Ambulance” 監督:Iliyan Metev;
 ・“Tzvetanka” 監督:Youlian Tabakov

 ◆監督賞 ドキュメンタリー部門
 ◎Ralitsa Dimitrova “He Who Travels Alone”
 ・Ivan Georgiev Gets “Concise History of Socialist Realism”
 ・Iliyan Metev “Sofia's Last Ambulance”

 ◆脚本賞 ドキュメンタリー部門
 ◎Boris Hristov “The Mystery of‘Veda Slovena’”
 ◎Borislav Kolev “Stoichkov”
 ・Svetoslav Draganov “City of Dreams”
 ・Youlian Tabakov “Tzvetanka”

 ◆撮影監督賞 ドキュメンタリー部門
 ◎Plamen Gerasimov “He Who Travels Alone”
 ・Emil Hristov “Transition Stories”
 ・Ivan Tonev “Random Guests from a Passing Train”
 ・Ivaylo Penchev  “Concise History of Socialist Realism”
 ・Kamen Kolev “Stirred Treads of Golloborda”
 ・Svetla Ganeva “The Mystery of‘Veda Slovena’”

 ◆第1回作品賞 ドキュメンタリー部門
 ◎Youlian Tabakov “Tzvetanka”
 ・Borislav Kolev “Stoichkov”
 ・Iliyan Metev “Sofia's Last Ambulance”

 【アニメーション部門】

 ◆アニメーション賞
 ◎“The Piano Player” 監督:Asya Kovanova、Andrey Kulev
 ・“Father” 監督:Ivan Bogdanov
 ・“Because of Mum” 監督:Antoaneta Chetrafilova

 ◆監督賞 アニメーション部門
 ◎Antoaneta Chetrafilova “Because of Mum”
 ・Asya Kovanova、Andrey Kulev “The Piano Player”
 ・Ivan Bogdanov “Father”

 ◆第1回作品賞 アニメーション部門
 ◎Antoaneta Chetrafilova “Because of Mum”
 ・Velislava Gospodinova “Blood”
 ・Svilen Dimitrov “Rew Day”

 【その他の部門】

 ◆映画本賞(Book on cinema)
 ◎Neda Stanimirova “The Cinema process - "frozen temporarily": Bulgarian feature films 1950 - 1970 in documents, memories and analyses”
 ・Alexander Grozev “The Cinema in Bulgaria. Part 1 (1897 - 1956) and Characteristics of the television management”
 ・Mihail Meltev “Cinema and electronic media”

 ◆映画批評家賞(Best film critic)
 ◎Bojidar Manov
 ・Genoveva Dimitrova
 ・Ludmila Dyakova

 ◆生涯功労賞(The Award For Lifelong Achievement)
 ◎ランゲル・ヴァルチャノフ(Rangel Vulchanov)(監督)

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 主な作品のノミネート&受賞状況は以下の通り。

 ・“The Color of the Chameleon”(8/13):作品・監督・主演男優・主演女優・助演男優・助演女優・助演女優・脚本・編集・美術・衣裳・録音・第1回
 ・“I Am You”(3/11):作品・監督・主演男優・主演女優・主演女優・助演女優・脚本・撮影・美術・衣裳・音楽
 ・“Migration of the Belted Bonito”(1/6):作品・監督・主演男優・助演男優・撮影・美術
 ・“Faith, Love and Whisky”(1/4):助演女優・脚本・撮影・第1回
 ・“Incognita”(1/3):衣裳・録音・音楽
 ・“Jump”(1/2):録音・短編
 ・“Puzzle”(0/2):音楽・第1回

 ・“Stoichkov”(2/3):編集・脚本・監督
 ・“The Mystery of‘Veda Slovena’”(2/3):ドキュメンタリー・脚本・撮影
 ・“He Who Travels Alone”(2/3):ドキュメンタリー・監督・撮影
 ・“Tzvetanka”(1/3):ドキュメンタリー・脚本・第1回
 ・“Concise History of Socialist Realism”(0/3):編集・監督・撮影
 ・“Sofia' s Last Ambulance”(0/3):ドキュメンタリー・監督・第1回
 ・“Transition Stories”(0/2):編集・撮影

 ・“The Piano Player”(1/2):アニメーション・監督
 ・“Because of Mum”(2/3):アニメーション・監督・第1回

 ブルガリア・アカデミー賞を書き出すのは、今回が初めてですが、ドキュメンタリー部門やアニメーション部門の中にいくつもの賞が設けられているところを見ると、ブルガリアでは、ドキュメンタリーもアニメーションも人材豊富であり、ブリガリア映画それ自体の多様さ、豊かさを表しているように思います。

 そんなブルガリア映画で、2012年に最も評価された作品は、上記の結果を見る限りでは、“The Color of the Chameleon”だったようです。
 2012年に国際映画祭で最も人気が高かった作品は、“Sofia' s Last Ambulance”でしたが、この作品は3部門ノミネートされたものの、結局、無冠に終わりましたし、米国アカデミー賞2013外国語映画賞ブルガリア代表作品の“Ketcove(Sneakers)”は、1部門もノミネートされずに敗退しています。
 これがどういうことを意味しているのかはよくわかりませんが、“The Color of the Chameleon”は、世界に先駆けて、トロント国際映画祭でお披露目(ワールド・プレミア)されていますから、やはりトロント国際映画祭の新しい才能をいち早く見出す力は素晴らしく、そんなトロント国際映画祭に見出される“The Color of the Chameleon”も凄い、ということになるでしょうか。

 ちなみに、近年のブルガリア映画では、『さあ帰ろう、ペダルをこいで』がブルガリア・アカデミー賞2009で、作品賞・助演男優賞・助演女優賞・脚本賞にノミネートされて無冠、『ソフィアの夜明け』はブルガリア・アカデミー賞2010で、5部門でノミネートされて、作品賞と監督賞を受賞しています。

 *関連サイト
 ・ブルガリア映画製作者ユニオン(UBFM):http://www.filmmakersbg.org/ubfm-eng.htm
 ・Film New Europe.com:http://www.filmneweurope.com/index.php

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 主な受賞作品を簡単に紹介しておきます。

 ・“The Color of the Chameleon(Tsvetat Na Hameleona)”(ブルガリア) 監督:Emil Christov
 出演:Ruscen Vidinliev、Irena Milyankova、Rousy Chanev、Deyan Donkov、Svetlana Yancheva、Samuel Finzi
 物語:熱狂的な情報提供者が、自分で勝手に、秘密の警察組織を作り上げる。彼は、知識人を登用して、お互いを監視させ、秘密の情報を得て、政府を大混乱に陥れる。この秘密警察のおかげで、人々は、心の奥底に封じ込められていた悪意をさらけ出すようになっただけでなく、それを楽しみにすらし始めていた。
 トロント国際映画祭2012 DISCOVERY部門出品。
 テッサロニキ国際映画祭2012 コンペティション部門出品。スペシャル・メンション2位。
 ストックホルム国際映画祭2012 コンペティション部門出品。
 ソフィア国際映画祭2013 インターナショナル・コンペティション部門出品。
 ブカレスト国際映画祭2013 オフィシャル・コンペティション部門出品。

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 ・“I Am You”(ブルガリア) 監督:Petar Popzlatev
 物語:ブルガリアのソフィア。アドリアナは93歳で、迫り来る死を意識して、若かりし70年前のことを思い出している。
 時代は変わっても、人間の心というものはそんなに変わるものではない。人は、経験によってのみ、学ぶものだ。―ということを、1938年のファム・ファタル、アドリアナと、2008年の無垢な女性ユラという対照的な2人の女性を通して描く。
 Dimitar Dimov (1909-1966)が書いたタイトルすらつけられていなかった未完の小説と、その娘Teodora Dimovaが41年後に書き継いだ続編“Adriana”を映画化した作品。
 ゴールンデン・ローズ映画祭2012(ブルガリア) コンペティション部門出品。監督賞、ナショナル批評家組合賞受賞。
 モンス国際映画祭(Mons Festival International du Film d'Amour)2013 コンペティション部門出品。
 ブルガリア・アカデミー賞2013 監督賞、主演女優賞、音楽賞受賞。
 上海国際映画祭2013 金爵賞コンペティション部門出品。

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 ・“Tzvetanka”(スウェーデン・ブルガリア) 監督:Youlian Tabakov
 王政時代、共産主義時代、そして現代と3つの時代を生きてきた、監督の祖母Tzvetanka Goshevaの物語。Tzvetanka Goshevaは、1926年にソフィアの裕福な商人の家に生まれ、特権階級が通う学校に進んだ。ところが、共産主義時代になり、ブルジョワジー的な背景が裏目に出て、両親は、党の敵と見なされて投獄された。父親はそのまま二度と立ち直ることができなかったが、彼女はなんとか大学まで進み、医者になった。しかし、嫌がらせや妨害は後を絶たなかった。彼女の仕事収めになった1989年11月10日は、皮肉にも、共産党書記長トドル・ジフコフが民主化運動の波を受けて辞任した日だった。彼女は、今は目が悪くなってきているが、政治に対する見方はシビアで、現在のブルガリアの政治はまだ汚れていると言う。
 ソフィア国際映画祭2013 ドキュメンタリー・コンペティション部門出品。スペシャル・メンション受賞。

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 *当ブログ記事

 ・ソフィア国際映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_29.html

 ・ブカレスト国際映画祭2013 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_28.html

 ・日本で上映されたブルガリア映画 1958-2009:http://umikarahajimaru.at.webry.info/200905/article_4.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

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