ブリュッセル映画祭2013 受賞結果!

 第11回ブリュッセル映画祭(6月19日-26日)の受賞結果です。

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 【コンペティション部門】

 ・“Shell”(英) 監督:Scott Graham
 ・“Camille Claudel 1915”(仏) 監督:ブリュノ・デュモン
 ・“Michael Kohlhaas”(仏・独) 監督:Arnaud Des Pallières
 ・“Ali Blue Eyes”(伊) 監督:Claudio Giovannesi
 ・“Miele”(伊・仏) 監督:ヴァレリア・ゴリーノ
 ・“Five Years”(独) 監督:Stefan Schaller
 ・“Baby Blues”(ポーランド) 監督:Kasia Rosłaniec
 ・“Viva Belarus!”(ポーランド) 監督:Krzysztof Lukaszewicz
 ・“Boy Eating The Bird's Food”(ギリシャ) 監督:Ektoras Lygizos
 ・“8-Ball”(フィンランド) 監督:Aku Louhimies
 ・“90 Minutes”(ノルウェー) 監督:Eva Sørhaug
 ・“Jin”(トルコ) 監督:レハ・エルデム

 ※審査員:ユリア・ディーツェ(Julia Dietze)(ドイツの女優)、Astrid Whettnall(ベルギーの女優)、サミュエル・ベンツェトリ(Samuel Benchetrit)(監督)、Joachim Lafosse、Sam Louwyck(振付師・ギタリスト・歌手・俳優)

◆グランプリ(Iris Award For Best Film)
 ◎“Michael Kohlhaas”(仏・独) 監督:Arnaud Des Pallières
 出演:マッツ・ミケルセン、ダーヴィット・ベネント(David Bennent)、デイヴィッド・クロス、ブルーノ・ガンツ、ドニ・ラヴァン、セルジ・ロペス、アミラ・カサール(Amira Casar)
 物語:16世紀フランス。Michael Kohlhaasという名の馬商人がいて、幸福な家庭生活を送っていた。ある時、主君により不当な仕打ちを受けた彼は、自分の権利を回復するために、軍隊を作り、剣と火で国中を蹂躙する。
 カンヌ国際映画祭2013 コンペティション部門出品。

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 ◆審査員賞(Jury Award)
 ◎“Camille Claudel 1915”(仏) 監督:ブリュノ・デュモン
 出演:ジュリエット・ビノシュ、Jean-Luc Vincent
 物語:1915年の冬。カミーユ・クローデルは、1つの石を取り上げ、じっと見つめる。彼女は、その石によって創作意欲を刺激され、それを使って何か彫刻でも始めるのかと思いきや、あっさりその石を捨ててしまう。彼女は、彼女の才能をうらやむ人々や、彼女の愛人であったロダンなどから精神的な苦痛を受けて苦しみ、家族から精神病院に入るよう仕向けられていた。しかし、彼女のことを愛し、心から心配してくれているのは、作家であり、外交官の弟ポール・クローデルだけであった。
 ブリュノ・デュモンが、クローデル姉弟がやりとりしていた手紙からインスパイアされて、制作した作品。
 ベルリン国際映画祭2013 コンペティション部門出品。
 イスタンブール国際映画祭2013 インターナショナル・ゴールデン・チューリップ・コンペティション部門出品。審査員賞、国際批評家連盟賞出品。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 ホライズンズ部門出品。

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 ◆Studio L’Equipe Award
 ◎“Miele”(伊・仏) 監督:ヴァレリア・ゴリーノ
 出演:ジャスミン・トリンカ、カルロ・チェッキ(Carlo Cecchi)、リベロ・デ・リエンゾ(Libero De Rienzo)、ヴィニーチョ・マルキオーニ(Vinicio Marchioni)、イアイア・フォルテ(Iaia Forte)、・ロベルト・デ・フランチェスコ(Roberto De Francesco)、Barbara Ronchi、Claudio Guain、Teresa Acerbis、ヴァレリア・ビレッロ(Valeria Bilello)、Massimiliano Iacolucci
 物語:イレーネは、他人と深く関わらない、孤独な人生を送っている。彼女の仕事は、重い病を抱える人が威厳を持って死ねるように、薬物を与えて死なせてあげることで、そうした自分の仕事について誰かと話すこともない。そんな彼女の元に、新しい「患者」グリマルディーが運ばれてくる。彼は、致死量の薬を飲んで、自殺しようとしたらしいが、死ぬ前に発見されて、いまイレーネの目の前にいる。彼女は、自殺志願者に手を貸すことはないと決めている。やがて彼女とグリマルディーの間には奇妙な関係性が芽生え、彼女の人生に転機が訪れる。
 Angela Del Fabbroの小説の映画化。
 初監督作品。
 カンヌ国際映画祭2013 ある視点部門出品。エキュメニカル審査員賞特別表彰。
 ナストロ・ダルジェント賞2013、6部門ノミネート。
 イタリア・ゴールデングローブ賞2013 女優賞・第1回作品賞ノミネート。
 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭2013 ホライズンズ部門出品。


 ◆第1回作品賞(White Iris Award For Best First Film)
 ◎“Shell”(英) 監督:Scott Graham
 出演:Chloe Pirrie、マイケル・スマイリー(Michael Smiley)、ジョゼフ・マウル(Joseph Mawle)、Iain de Caestecker、ポール・ヒッキー(Paul Hickey)、ケイト・ディッキー(Kate Dickie)
 物語:シェルは、スコットランドのハイラインドにあるガソリンスタンドで父親とふたりで暮らしている。ふたりは些細なことで喧嘩もするが、異常なくらい互いに愛し合ってもいる。しかし、彼女がそこで過ごすのもこの冬が最後かもしれない。近くを通りかかる車は少なく、彼らは別の仕事をして過ごすことが多くなっている。シェルは10代で、他人の生活のために燃料を注ぐ仕事をしているが、では、彼女自身の生活はどうなのだろうか。ある夜、寒さと孤独が、彼らふたりを襲う。
 ロンドン短編映画祭で入賞した同名の短編を長編化した作品。
 サンセバスチャン国際映画祭2012 ニュー・ディレクターズ部門出品。
 釜山国際映画祭2012 ワールド・シネマ部門出品。
 ロンドン映画祭2012 第1回作品コンペティション部門出品。
 ズリーン国際映画祭2013ヨーロッパ初監督長編作品 インターナショナル・コンペティション部門出品。ヨーロッパ賞受賞。

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 ◆Cinelab Award For The Best Image
 ◎“Michael Kohlhaas”(仏・独) 監督:Arnaud Des Pallières

 ◎“Jin”(トルコ) 監督:レハ・エルデム
 物語:トルコのクルド人地区では、30年以上にわたって、クルド人ゲリラとトルコ軍の戦いが繰り広げられている。今では、広範囲が戦場となっていて、若者たちの多くは戦闘で人生を浪費している。17歳のJinにとっては、美しい山々に彩られた自然の中が我が家のようなものであったが、そこももはや安全ではなく、彼女は一緒に戦っている仲間たちからこっそり抜け出して逃げようとしていた。彼女は、独り孤独にさまよう。銃声や爆発がいつどこから彼女を襲うかわからない。彼女は、よその地域に逃げようとしていたが、軍隊はそこら中にいて、道路はそこここで封鎖されている。身分証を持たないクルド人は逮捕される危険があり、家族を持たない女性は男たちの獲物になりやすい。それでも彼女の勇気はとぎれない。それは山が彼女を守ってくれるからだ。
 ベルリン国際映画祭2013 ジェネレーション14plus部門出品。

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 ◆脚本賞(Best Screenplay Award)
 ※審査員:Annie Carels、Laurent Brandenbourger
 ◎“Viva Belarus!”(ポーランド) 監督:Krzysztof Lukaszewicz
 物語:ミロンは、ベラルーシの怒れる若者ロッカーである。彼は、軍隊に入隊して、ひどい新兵生活を経験する。彼は、それを非合法の携帯電話を使って、ガールフレンドのヴェラに伝え、ヴェラはそれをブログにアップする。アレクサンドル・ルカシェンコ政権への憎悪を書き連ねたそのブログは、たちまちバラルーシ人のレジスタンスの場所となっていく。
 脚本家Franak Viatchorkaの実際の体験を基に映画化。

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 ◆Cineuropa.Award
 ※審査員:Valerio Caruso、Domenico La Porta
 ◎“Michael Kohlhaas”(仏・独) 監督:Arnaud Des Pallières

 ◆Fedex Cinephile Award
 ◎“Shell”(英) 監督:Scott Graham

 ◆観客賞(Audience Award Euromillions)
 ◎“Miele”(伊・仏) 監督:ヴァレリア・ゴリーノ

 ◆RTBF TV Prize for Best Film
 ◎“Michael Kohlhaas”(仏・独) 監督:Arnaud Des Pallières

 【音楽ドキュメンタリー・インターナショナル・コンペティション】(Music Docs – International Competition)

 ◆Acht TV Award & Rec’N Roll Award
 ◎“Kidd Life”(デンマーク) 監督:Andreas Johnsen
 Nicholas Westwood Kidd、通称Kiddは、20歳で、ラップ曲をYouTubeにアップロードする。くだらない歌詞に、ひねくれた態度。好き嫌いは分かれたが、その曲は大人気になり、彼はたちまちデンマークのセレブになる。2012年の初めにはデンマークのテレビ番組Clement Kjersgaardのトークショーにも出演する。それはこれまで確固たる体制を築いてきた音楽業界にとって、衝撃的であり、皮肉でもあった。監督のAndreas Johnsenは、彼の最初の曲がまだ9回しか再生されていない頃から手持ちカメラで彼の密着を始める。彼は、まじめと悪ふざけの間を行ったり来たりする。成功が見え始めた時、彼の目の中で何かが変わる。酒とパーティーで、ずっと酔っ払っているような1年半。ホームレスのような生活をし、グルーピーとベッドをともにする。金も女も手に入った。たくさんの取り巻きができ、もうもとに戻ることはできそうにない。一気に成功の階段を上り詰めたKiddの18ヶ月を追ったドキュメンタリー。
 CPH DOX2012出品。
 ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭2013出品。

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 【短編ナショナル・コンペティション】(Short Films – National Competition)

 ◆Studio L’Equipe Award/Best Short Film Award
 ◎“Le Fils du Blanc”(ベルギー) 監督:Maxence Robert
 物語:父親と同じ鉄工所で働くことになった少年の物語。

 ◆ARFF Award/Best Short Film Award
 ◎“La Bête entre les murs”(ベルギー) 監督:Cédric Bourgeois
 物語:前科者の若者が、信じてくれない雇用者に自分の無実を証明しなければならない。

 ◆Cinelab Award/Award for the Best image
 ◎“Mont Blanc”(ベルギー) 監督:Gilles Coulier
 物語:父親が、息子との最後の旅にモンブランを選び、その旅が2人の関係を強くする。

 ◆UPCB/UBFP Award/Best Short Film Award
 ◎“Mont Blanc”(ベルギー) 監督:Gilles Coulier

 【その他の賞】

 ◆Be TV Prize for Best Film
 ◎“Paradis Perdu(Lost Paradise)”(仏) 監督:Eve Deboise
 出演:ポーリン・エチエンヌ(Pauline Etienne)、フローレンス・トマソン(Florence Thomassin)、Cédric Vieira
 物語:母親が突然いなくなって、17歳のルーシーは父親ユーゴと南フランスで暮らすことになる。パーティー三昧だった母との暮らしに対し、ここは自然が豊富で、父と娘の関係性も深まる。だが、唐突に母親が姿を現わし、2人の仲を見て、嫉妬に狂い、コントロールできない怒りをユーゴにぶつける。
 Eve Deboiseは、FEMISで脚本を学び、卒業後、いくつかの脚本を書いた後、本作で長編監督デビューした。
 全州国際映画祭2013 インターナショナル・フィルム・コンペティション部門出品。グランプリ受賞。

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 コンペティション部門の顔ぶれや審査員次第ということなのかもしれませんが、ベルリン国際映画祭コンペティション部門で無冠に終わった“Camille Claudel 1915”が受賞を重ね、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で無冠だった“Michael Kohlhaas”がここで4冠を達成するというのは、ちょっと面白いですね。

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 *当ブログ記事

 ・ブリュッセル映画祭2010 受賞結果:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201007/article_6.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

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