ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭2013 受賞結果!

 第15回ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭(4月10日-21日)の受賞結果です。

 【ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭】

 ブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭(BAFICI:Buenos Aires Festival Internacional de Cine Independiente)は、1999年にスタートした映画祭で、アルゼンチンには、今年で第28回を迎える、アルゼンチン最大の国際映画祭、マル・デル・プラタ国際映画祭がありますが、それに次ぐ大きな国際映画祭です。春に行なわれるブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭と、秋に行なわれるマル・デル・プラタ国際映画祭がセットになって、年間行事のようになっているという感じでしょうか。

 運営は、アルゼンチンの文化省で、国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の映画祭ではありませんが、2013年大会では、272本の長編と165本の短編と36本の中編が上映され、37万人もの来場者を記録しています。

 プログラムは、その名の通り、インディペンデント映画中心で、コンペティション部門は第3作までの監督作品を対象とするインターナショナル・コンペティション、アルゼンチン・コンペティション、短編コンペティション、今回から新設になったアヴァンギャルド&ジャンルの4つがあります。(これらのほかに「ヒューマン・ライツ コンペティション」がありますが、独立した部門にはなっていません。)

 インターナショナル・コンペティションの第1回の作品賞受賞作品は、是枝裕和の『ワンダフルライフ』でこの作品は脚本賞も受賞、同大会の監督賞はパブロ・トラペロの“Mundo Grua”が受賞しています。第2回大会の作品賞はローラン・カンテの『ヒューマン・リソース』で、監督賞がノエミ・ルヴォフスキーの『人生なんて怖くない』、第3回大会の作品賞はジャ・ジャンクーの『プラットフォーム』、監督賞はヌリ・ビルゲ・ジェイランの『五月の雲』が受賞しています。
 いずれもワールド・プレミアではありませんが、新しい映画作家をきっちりと評価してきていることがわかります。

 この映画祭は、その他のプログラムも非常に充実していて、アウト・オブ・コンペティションの長編と短編(コメディーとドキュメンタリー)のほか、大きくわけて「パノラマ部門」、「レトロスペクティヴ部門」、360度のフル・スクリーンで行なわれる「プラネタリウム・シネマ部門」、「フォーカス部門」があります。
 「パノラマ部門」の中には、パノラマ部門、映像と音楽の新しい融合を示す作品を上映するミュージック部門、アヴァンギャルド&ジャンル レトロスペクティヴ、児童映画部門であるLittle Bafici部門があります。

 「レトロスペクティヴ部門」の今年の特集は、オーストリア・アヴァンギャルド映画、エルネスト・ディアス・エスピノーザ、ホン・サンス、Adolfo Aristarの各特集が組まれ、Focus部門では、アンドレ・S・ラバルトの「われらの時代のシネアストたち」(9本)、スイスのドキュメンタリー作家Erich Langlahr、スペインの新進の映画作家Lois Patinoの各特集が組まれています。

 今年の受賞結果は以下の通り。

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 【インターナショナル・オフィシャル・セレクション】 (International Official Selection)

 ※第3作目までの監督作品のコンペティション部門。

 ※審査員:Andrés Di Tella(アルゼンチンの映画監督・映像作家/本映画祭の初代芸術監督)、Chinlin Hsieh(台湾出身で、ホウ・シャオシェンのアシスタント・ディレクターやツァイ・ミンリャン作品のプロデューサーを務めたことがあり、現在は、ロッテルダム国際映画祭のプログラマー)、Marie-Pierre Macia(シネマテーク・フランセーズのリサーチャー、サンフランシスコ国際映画祭のプログラマー、カンヌ国際映画祭監督週間のヘッドなどのキャリアを持つ)、ピーター・メトラー、Veronika Franz(オーストリアのジャーナリストで、ウルリッヒ・ザイドル作品の脚本を手がけ、初監督したドキュメンタリーを本映画祭に出品した)

 ◆作品賞
 ◎“Berberian Sound Studio”(英) 監督:ピーター・ストリックランド

 “Berberian Sound Studio”(英) 監督:ピーター・ストリックランド(Peter Strickland)
 出演:トビー・ジョーンズ、Tonia Sotiropoulou、スザンナ・カッペラーロ(Susanna Cappellaro)、コジモ・ファスコ(Cosimo Fusco)、Eugenia Caruso
 物語:1976年。ギルダーロイは、イタリアのホラー映画の巨匠サンティーニのサウンド・ミックスのために雇われる。時間の経過とともに、彼は、音の洪水と自身の混乱の中で、わけがわからなくなっていまい、自分の中の内なる悪魔と対決しなければならなくなる。
 トロント国際映画祭2012 VANGUARD部門出品。
 シッチェス・カタロニア国際ファンタスティック映画祭2012 批評家賞スペシャル・メンション受賞。
 ブリティッシュ・インディペンデント・フィルム・アワード2012 監督賞・主演男優賞(トビー・ジョーンズ)・技術貢献賞(ジョーキム・サンドストローム、Stevie Haywood(音響デザイン))・プロダクション賞受賞。
 ロンドン映画批評家協会賞2013 英国映画賞・英国男優賞(トビー・ジョーンズ)受賞。
 ロンドン・イブニング・スタンダード映画賞2013 男優賞(トビー・ジョーンズ)受賞。


 ◆監督賞
 ◎Matt Porterfield “I Used to Be Darker”(米)

 “I Used to Be Darker”(米) 監督:Matt Porterfield
 出演:Deragh Campbell、Hannah Gross、Ned Oldham、Kim Taylor、Nick Petr
 物語:ビルとキムは夫婦で、2人とも音楽をやっているが、もう一緒には活動していない。ビルは、一家を支えなければならないという思いから、少し音楽と距離を置くようになったの対し、キムはチャンスをつかんで、たくさんのファンを得、自分の音楽仲間と関係を持ってしまう。一方で、彼らの娘アビーは、精神が不安定で、危機的状態にある。そこに、北アイルランドからいとこがやってきて、バランスを失った家族関係が大きく動くことになる。
 サンダンス映画祭2013 NEXT部門出品。
 ベルリン国際映画祭2013 フォーラム部門出品。

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 ◆男優賞
 ◎Francesco Carril “Los Ilusos”(西)(監督:Jonás Trueba)

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 “Los Ilusos(The Wishfull Thinkers)”(西) 監督:Jonás Trueba
 物語:レオンは、映画監督で、撮影を済ませた作品と、次のプロジェクトがスタートするちょうど間の時期にいる。しかも、いろんなことが先延ばしになって、少々フラストレーションを抱えている。恋人とケンカしたり、おしゃべりしたり、コーヒーを飲んだり、酔っ払ったり、授業やコンサートに出かけたり……。そんなナイーブなレオンの日々が綴られる。
 フェルナンド・トルエバの息子Jonás Truebaの、第2監督長編。

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 ◆女優賞
 ◎María Villar、Agustina Muñoz、Elisa Carricajo、Romina Paula “Viola” (アルゼンチン)(監督:Matías Piñeiro)

 “Viola”(アルゼンチン) 監督:Matías Piñeiro
 Violaとはシェイクスピアの『十二夜』の主人公ヴィオラのこと。ブエノスアイレス版『十二夜』第1幕のリハーサルが行なわれる。その中で、ヴィオラは、ブエノスアイレスで、複製DVDのデリバリーをしている。これは、海賊会社「メトロポリス」にとって、とても大切な仕事で、この会社を、彼女は、恋人のハヴィエルとともにやっている。人と人とのつながり、偶然のいたずら、出会い、愛、そしてダイアローグ。それらが完全に演じられる。やりとりは、軽妙で明るい。
 たくさんの登場人物が交錯し、戯れ、策謀し、やがて事実が明らかになっていく。シェイクスピアの『十二夜』の魅力に迫る一遍。
 トロント国際映画祭2012 WAVELENGTHS部門出品。

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 ◆スペシャル・メンション
 ◎“Playback”(スイス) 監督:Antoíne Cattin、Pavel Kostomarov

 “Playback”(スイス) 監督:Antoíne Cattin、Pavel Kostomarov
 今年2月に亡くなったアレクセイ・ゲルマン監督が、60年代から企画を温め、そして製作を進めていた、ストルガツキー兄弟の『神様はつらい』についてのドキュメンタリー。しかし『神様はつらい』についてのドキュメンタリーでありながら、また、アレクセイ・ゲルマン監督を「神様」とし、この『神様はつらい』を製作中の映画の現場そのものを『神様はつらい』の世界と重ね合わさせる二重構造の作品ともなっている。この映画を通して、アレクセイ・ゲルマンの不可能なこと可能にしようとする情熱、制作チームとの複雑な関係、自由の制約とそれを打ち破って新たな歴史を切り開こうとする意志、が描かれる。

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 ◆審査員特別賞
 ◎“Leones”(アルゼンチン・仏・オランダ) 監督:Jazmín López

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 “Leones(Lions)”(アルゼンチン・仏・オランダ) 監督:Jazmin Lopez
 物語:5人の仲間が、森の奥深くに入って、戯れている。彼らは、ライオンの群れのように、互いにふざけ合い、誘惑し合う。それぞれが、もう大人にならなければならないことはわかっているが、大人の領域に入りかけては後ずさりを繰り返す。まるで予定調和の人生を歩むのを恐れるように。
 ベネチア国際映画祭2012 Orizzonti部門出品。インディペンデント批評家賞(Independent Critics Award Bisato d'Oro) 最優秀監督賞受賞。

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 ◆ADF賞/撮影賞(ADF Award: the best director of photography award in the international competition)
 ◎ニック・ノーランド(Nic Knowland) “Barberian Sound Studio”

 ◆国際批評家連盟賞
 ◎“Viola”(アルゼンチン) Matías Piñeiro

 ◆SIGNIS賞
 ◎“Su Re”(伊) 監督:Giovanni Columbu

 “Su Re(The King)”(伊) 監督:Giovanni Columbu
 物語:D・W・グリフィスからメル・ギブソンまで、しばしば映画のモチーフとなってきた、「ゴルゴダの丘へのキリストの行進」を新解釈で描いた作品。台詞はほとんどなく、キャストは素人俳優を起用した。
 ロッテルダム国際映画祭2013 コンペティション部門出品。

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 ◆FEISAL賞
 35歳以下の優れた脚本家に贈られる。
 ◎Che Sandoval “Soy mucho mejor que vos”(チリ)(監督:Che Sandoval)

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 “Soy mucho mejor que vos(Much Better Than You)”(チリ) 監督:Che Sandoval
 物語:クリストバルは40歳で、家庭崩壊の危機にある。妻が子供を連れて、チリからスペインに去ろうとしているのだ。彼は、昼となく、夜となく、サンティアゴの街を歩き回り、男としてどうあるべきかを考える。
 Che Sandovalの第1回監督作品“Te creís la más linda (pero erís la más puta/You Think You’re the Prettiest But You Are the)”(2009)の準主役を主人公に据えて、新たな物語を展開させたスピンオフ的な作品。

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 ◆観客賞
 ◎“Anina”(ウルグアイ・コロンビア) 監督:Alfredo Soderguit

 “Anina”(ウルグアイ・コロンビア) 監督:Alfredo Soderguit
 物語:Anina Yatay Salasは小学生だが、名前のことで、いつもみんなからからかわれる。というのも、姓も名もミドルネームもみんな回文になっているからだ。彼女には親友がいたが、彼女とは全くつき合おうとしない者もいた。そんなYiselと、ケンカをし、ケンカ両成敗で、2人とも停学処分になってしまう。その期間を、彼女は家の中で過ごしつつ、モノローグで、両親のこと、食事のこと、隣人たちの好奇の目のこと、家での勉強のこと、そして、楽しいことや恐ろしいことなどについて語る。
 ベルリン国際映画祭2013 ジェネレーション Kplus部門出品。

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 [その他のエントリー作品]
 ・“A World Not Ours”(英・レバノン・デンマーク) 監督:Mahdi Fleifel
 ・“Dime quién era Sanchicorrota”(西) 監督:Jorge Tur Moltó
 ・“Les Coquillettes”(仏) 監督:Sophie Letourneur
 ・“Ma belle gosse”(仏) 監督:Shalimar Preuss
 ・“Metamorphosen”(独) 監督:Sebastian Mez
 ・“Call Girl”(スウェーデン・アイルランド・ノルウェー・フィンランド) 監督:Mikael Marcimain
 ・『くじらのまち』“The Town of Whales”(日) 監督:鶴岡慧子
 ・“Exit Elena”(米) 監督:Nathan Silver
 ・“Tchoupitoulas”(米) 監督:Bill Ross、Turner Ross
 ・“Tanta agua”(ウルグアイ・メキシコ・オランダ・独) 監督:Ana Guevara、Leticia Jorge
 ・“Acá adentro”(アルゼンチン) 監督:Mateo Bendesky

 【アルゼンチン・オフィシャル・セレクション】 (Argentine Official Selection)

 ※ほとんどの作品がワールド・プレミア。

 ※審査員:クリストフ・ホーホホイスラー(Christoph Hochhäusler:ドイツの映画監督)、Dominga Sotomayor(チリの映画監督/大学教授)、Giovanni Maderna(イタリアの映画監督)、Michael Wahrmann(ウルグアイの映画監督)、Yulene Olaizola(メキシコの映画監督)

 ◆作品賞
 ◎“La paz”(アルゼンチン) 監督:Santiago Loza

 “La paz”(アルゼンチン) 監督:Santiago Loza
 物語:Lisoは、アッパー・ミドル・クラス出身の青年で、精神病院から退院して家に戻ってきたばかり。彼は、人生を立て直したいと思っているがうまくいかない。彼にとって確かものは、彼を母親から守ってくるボリビア人メイドのソニアとの絆と、おばあちゃんと過ごす時間だけだ。
 ベルリン国際映画祭2013 フォーラム部門出品。

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 ◆監督賞
 ◎Raúl Perrone “P3ND3J05”(アルゼンチン)

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 “P3ND3J05”(アルゼンチン) 監督:Raúl Perrone
 物語:タイトルは“Pendejos”(ろくでなし)と読む。監督によれば、本作は、ゴーストとスケーターによる3幕もののクンビア・ミュージカルで、顔と視線と欲望と愛とドラマと悲劇とショットと素のイメージが、4:3のモノクロの画像で描かれる。サイレント映画のオマージュとして、観客には会話が聞こえない部分があること、アイリスが使われていること、4:3のスクリーン・サイズでモノクロにしていること、などが挙げられる。

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 ◆スペシャル・メンション
 ◎“El loro y el cisne”(アルゼンチン) 監督:Alejo Moguillansky

 “El loro y el cisne(The Parrot and the Swan)”(アルゼンチン) 監督:Alejo Moguillansky
 物語:ロロのアパートから、恋人が荷物をまとめて出て行く。その後、彼は、バレエ・カンパニーとダンス・グループの記録係をしていて、ダンサーのルチアナと出会う。2人は仲良くなり、やがて彼女が妊娠する。ある日、ルチアナはリハーサルをやめて、いなくなってしまう。ロロは、彼女を愛していることを悟り、彼女を捜してコルドバ州サンフランシスコに向かう。

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 ◆アルゼンチン映画批評家協会賞(Asociación de Cronistas Cinematográficos Argentinos (Argentine Film Critics Association) Award)
 ◎“La Paz”(アルゼンチン) 監督:Santiago Loza

 ◆観客賞
 ◎“Ramón Ayala”(アルゼンチン) 監督:Marcos López

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 “Ramón Ayala”(アルゼンチン) 監督:Marcos López
 1937年生まれのアルゼンチンのミュージシャンで画家のラモン・アジャラ(Ramón Ayala)についてのドキュメンタリー(同姓同名のメキシコ人アコーディオン歌手とは別人)。友人や学者、ファンなどのインタビューを交え、彼の人生や仕事、音楽の秘密に迫る。

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 [その他のエントリー作品]
 ・“AB”(アルゼンチン・デンマーク) 監督:Iván Fund、Andreas Koefoed
 ・“Antonio Gil”(アルゼンチン) 監督Lía Dansker
 ・“Barroco”(アルゼンチン) 監督Estanislao Buisel
 ・“Beatriz Portinari. Un documental sobre Aurora Venturini”(アルゼンチン) 監督Agustina Massa、Fernando Krapp
 ・“Bomba”(アルゼンチン) 監督Sergio Bizzio
 ・“Deshora”(アルゼンチン・コロンビア・ノルウェー) 監督Bárbara SarasolaDay
 ・“Habi, la extranjera”(アルゼンチン) 監督María Florencia Álvarez
 ・“Hawaii”(アルゼンチン) 監督Marco Berger
 ・“Los tentados”(アルゼンチン) 監督Mariano Blanco
 ・“Noche”(アルゼンチン) 監督Leonardo Brzezicki
 ・“Ricardo Bär”(アルゼンチン) 監督Nele Wohlatz、Gerardo Naumann

 【短編 オフィシャル・セレクション】 (Short Films Official Selection)

 ◆第1席(First prize)
 ◎“9 Vacunas”(アルゼンチン) 監督:Iair Said

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 ◆第2席(Second prize)
 ◎“Yo y Maru 2012”(アルゼンチン) 監督:Juan Renau

 ◆メンション(Mention)
 ◎“La mujer perseguida”(アルゼンチン) 監督:Jerónimo Quevedo

 ◎“Un sueño recurrente”(アルゼンチン) 監督:Santiago Esteves

 【アヴァンギャルド&ジャンル】 (Avant-Garde and Genre)

 ※昨年までの「Cinema of Future」をリニューアルした新設部門。アヴァンギャルドと言っても、美術館でのみ上映されるような作品ではなく、ジャンル映画と言っても、レイトショーでのみ上映されるような作品ではなく、伝統的な型や、映画祭とはこうあるべきといった概念を打ち破るような作品を集めたセレクション。

 ※審査員:Ángel Sala Corbí(スペインの映画批評家、2001年よりシッチェス・カタリニア国際ファンタスティック映画祭のヘッド)、Gonzalo Castro(アルゼンチンの映画監督)、Stephanie Zacharek(アメリカの映画批評家)

 ◆グランプリ(Grand prize)
 ◎“Arraianos”(西) 監督:Eloy Enciso

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 “Arraianos”(西) 監督:Eloy Enciso
 物語:ポルトガルとガリシアの間にある森の中の小さな村。村人は、野に出て働いたり、パブで伝統的な歌をガリシア語で歌ったり、古くから伝わる物語を語ったりしている。やがてひとりの老女が、ある歌を歌い出す。それは、1960年代に、ガリシア人作家のMarinhas del Valleが、フランコ独裁時代を寓話的に描いた“O bosque (The Forest)”という芝居の中にあったもので、その歌の中には、ガリシア人たちの魂や、彼らがたどった悲劇が綴られている。
 セビリヤ・ヨーロッパ映画祭2012 Camp_US Jury Award受賞。

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 ◆長編作品賞(Best Feature Film)
 ◎“Joven y alocada”(チリ) 監督:Marialy Rivas

 “Joven & Alocada (Young & Wild)”(チリ) 監督:Marialy Rivas
 出演:Alicia Rodríguez、Aline Kuppenheim、María Gracia Omegna、Felipe Pinto
 物語:17歳のダニエラは、厳格な福音派の家族の中で育ち、婚前交渉を持ったことを驚いた両親によって暴露されてしまう。彼女は、自分の精神の調和を見出そうともがき苦しむ。
 サンダンス映画祭2012 脚本賞受賞。
 ベルリン国際映画祭2012 ジェネレーション14plus部門出品。
 サンセバスチャン国際映画祭2012 ホライズンズ・ラティーノ部門出品。
 SXSW映画祭2013 タイトル・デザイン賞 審査員賞受賞。

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 ◆短編作品賞(Best Short Film)
 ◎“A Story for the Modlins”(西) 監督:Sergio Oksman

 [その他のエントリー作品]
 ・“The Poor Stockinger, the Luddite Cropper and the Deluded Followers of Joanna Southcott”(英) 監督:ルーク・ファウラー(Luke Fowler)
 ・『シタデル』“Citadel”(アイルランド・英) 監督:キアラン・フォイ(Ciarán Foy)
 ・“Sinais de serenidade por coisas sem sentido”(ポルトガル) 監督:サンドロ・アギラール(Sandro Aguilar)
 ・『追憶のマカオ』“A última vez que vi Macau”(ポルトガル・仏) 監督:ジョアン・ペドロ・ロドリゲス(João Pedro Rodrigues)、ジャン・ルイ・ゲーラ・ダ・マダ(João Rui Guerra da Mata)
 ・“Manhã de Santo António”(ポルトガル・仏) 監督:ジョアン・ペドロ・ロドリゲス(João Pedro Rodrigues)
 ・“Animals”(西) 監督:Marçal Forés
 ・“Arraianos”(西) 監督:Eloy Enciso
 ・“Déjeuner chez Gertrude Stein”(仏) 監督:Isabelle Prim
 ・“Vers Madrid - The Burning Bright! (Scenes from the Class Struggle and the Revolution)”(仏) 監督:Sylvain George
 ・“Carmela, salvata dai filibustieri”(伊) 監督:Giovanni Maderna、Mauro Santini
 ・『シージャック』“A Hijacking”(デンマーク) 監督:トビアス・リンホルム(Tobías Lindholm)
 ・“Lukas the Strange”(フィリピン) 監督:John Torres
 ・“Leviathan”(米・英・仏) 監督:Lucien Castaing 監督:Taylor -Véréna Paravel
 ・“Stemple Pass”(米) 監督:James Benning
 ・“Vamps”(米) 監督:エイミー・ヘッカーリング
 ・“El Santos vs La Tetona Mendoza”(メキシコ) 監督:Alejandro Lozano Adame
 ・“Hasta el sol tiene manchas”(メキシコ・グアテマラ) 監督:Julio Hernández Cordón
 ・“El día trajo la oscuridad”(アルゼンチン) 監督:Martín Desalvo
 ・“Hábitat”(アルゼンチン) 監督:Ignacio Masllorens
 ・“Las amigas”(アルゼンチン) 監督:Paulo Pécora
 ・“Mujer lobo”(アルゼンチン) 監督:Tamae Garateguy
 ・“Tráiganme la cabeza de la mujer metralleta”(チリ) 監督:Ernesto Díaz Espinoza

 【ヒューマン・ライツ コンペティション】 (Human Rights Competition)

 ◆最優秀作品賞(Best Film)
 ◎“Materia Oscura(Dark Matter)”(伊) 監督:Massimo D’Anolfi、Martina Parenti

 “Materia Oscura(Dark Matter)”(伊) 監督:Massimo D’Anolfi 、Martina Parenti [パノラマ部門]
 観光客が喜びそうな、海と山に挟まれた風光明媚なサルジニアのどこか。ここでは軍による、ミサイルや爆弾などさまざまな演習が行なわれている。、また、施設内でも、ネズミなどを使ったさまざまな実験が行なわれている。近くには、農家があり、動物や多くの人々が暮らしているが、この地は、何年にもわたって、軍の影響を受けている。爆弾や弾薬の被害ではない。土自体が汚染されてしまっているのだ。本作では、ここがどこかをさらし、明確な証拠を示し、専門家による解説を加えて、逃れようのない事実を明らかにしている。
 ベルリン国際映画祭2013 フォーラム部門出品。

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 ◆メンション
 ◎“My Afghanistan, Life in the Forbidden Zone”(デンマーク) 監督:Nagieb Khaja

 “My Afghanistan, Life in the Forbidden Zone”(デンマーク) 監督:Nagieb Khaja [パノラマ部門]
 アフガニスタンの人々が実際にどういう生活をしているのか、外部のジャーナリストには窺い知れない部分がある。そこで、監督のNagieb Khajaは、南アフガニスタンのラシュカルガーに行き、カメラつき携帯電話を数十人の人に渡して、日常生活を自由に撮影してもらうことにした。回収された携帯電話に写されていたのは、恐怖に支配された生活とそこから抜け出そうとしている人々の姿であった。
 ドバイ国際映画祭2012出品。

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 【その他の賞】

 ◆Little BAFICI(児童映画部門)の観客賞
 ◎“Rodencia y el diente de la princesa”(アルゼンチン・ペルー) 監督:David Bisbano

 “Rodencia y el diente de la princesa(Rodencia and the Princess Tooth)”(アルゼンチン・ペルー) 監督:David Bisbano
 物語:昔々、深く大きな森の中に、ローデンシアというファンタジックな王国がありました。そこで暮らす、子ネズミのエダムは、不器用な魔法使いの見習いで、ブリーは、美しく、自信に満ちたネズミでした。そんなローデンシアを、邪悪なラット、ロテックスが率いる軍団が襲う。エダムらは、王女の「歯の力」を借りたりして、ロテックス軍団から王国を救う。

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 受賞作品には、ベルリンやロッテルダムで受賞を逃した作品も多く、そうした作品の中にも、ピックアップされるべき作品がまだまだたくさんあることがわかります。

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 *当ブログ記事

 ・ブエノスアイレス国際iインディペンデント映画祭2010:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201004/article_23.html

 ・映画賞&映画祭カレンダー 2013年5月~12月:http://umikarahajimaru.at.webry.info/201305/article_9.html

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